アテンションウンコプリーズ
| 番組名 | アテンションウンコプリーズ |
|---|---|
| 画像 | — |
| ジャンル | バラエティ番組(公開生放送・社会実験コーナー) |
| 構成 | 生コント+視聴者参加企画+“言葉の衛生”コーナー |
| 演出 | 演出:[[倉敷マチロ]] |
| 司会者 | [[才原クオン]] |
| 出演者 | [[天童ミヤビ]]、[[南雲ハルカ]]、[[琥珀坂モトム]](レギュラー) |
| 企画 | [[生活語衛生局]](番組企画協力) |
| 製作/制作 | [[南雲プロダクション]] |
| 制作局 | [[中京テレビ]]制作部 |
| 放送国 | 日本 |
| 映像形式 | ハイビジョン制作 |
| 音声 | ステレオ2ch |
| 字幕 | あり(“言葉の出典”テロップ) |
| データ放送 | あり(視聴者の“誤解度”を5段階投票) |
| 放送期間 | 2013年4月7日 - 2014年12月28日 |
| 放送時間 | 日曜日 18時台 |
| 放送分 | 90分 |
| 放送回数 | 全58回(特別番組2回を含めない) |
| 放送枠 | 『サンデー6・90』枠 |
『アテンションウンコプリーズ』(あてんしょんうんこぷりーず)は、[[2013年]][[4月7日]]から[[2014年]][[12月28日]]まで[[中京テレビ]]系列の毎週[[日曜日]]18時台([[日本標準時|JST]])に放送された[[バラエティ番組]]である。司会者は[[才原クオン]]。全58回で、番組開始当初は視聴率8.9%を記録したとされる[1]。
概要[編集]
『アテンションウンコプリーズ』は、[[中京テレビ]]が「言葉の注意喚起」を娯楽形式で扱う方針を打ち出した結果として制作されたバラエティ番組である。番組タイトルは“視聴者が油断した瞬間に起きる誤解”を自虐的に言語化したものとされている。
企画の核は、一般参加者が投票で選んだ「禁句(風)」を、司会者・レギュラー陣が“礼儀正しく言い換える”ゲームであった。公式の説明では「社会語用論的バリエーションの訓練」を狙うとされたが、実際には言い換えの際に不意打ちの語感が混入し、会場が何度も凍りつく構造になっていた[2]。
番組開始当初から[[データ放送]]が導入され、視聴者は毎回「誤解度」を5段階で投票したとされる。なお、投票結果の平均値が“3.7”を超えた週は、次回予告に合成音声の[[出典クレジット]]が増える仕組みになっていたという[3]。
放送時間/放送時間の変遷[編集]
番組は[[2013年]]の春改編で新設された日曜18時台([[JST]])の90分枠で放送を開始した。初回は18時10分開始で、公開生放送のセット搬入に時間がかかったため放送開始が10分繰り下げられたとされる[4]。
[[2013年]][[9月]]には「視聴者参加コーナー」を増量するため放送枠が前後10分ずつ拡張されたが、その代わりエンディング直前の“視聴者の誤解語彙”の発表が2回連続でカットされた。司会の[[才原クオン]]はその回で「発表を省くと人は“想像”で補う」とコメントし、視聴者投票の誤解度が翌週に上振れしたことが話題になった[5]。
[[2014年]]の終盤には特別編として同枠の放送枠が移動し、土曜の18時台に1回だけ移った。放送局の公式告知では“週末の言葉の混雑”に合わせた調整とされたが、関係者の証言では「スタジオの機材更新と生放送の安全監査」が理由だったともいわれる[6]。
出演者[編集]
司会は[[才原クオン]]。落ち着いた口調で言い換えを進める一方、語尾だけが妙に感嘆調になりがちで、そのズレが番組の快感として定着したとされる。
レギュラーには、身振りを大きく使う[[天童ミヤビ]]、合成音声の擬似ナレーションを得意とする[[南雲ハルカ]]、そして言葉遊びの“訂正担当”役の[[琥珀坂モトム]]がいた。特に[[琥珀坂モトム]]は、誤解が生まれた瞬間に「訂正は愛である」と叫ぶ“訂正宣言”を持ちネタとしていたとされる[7]。
ゲストとしては、言語系の研究者や公共放送の制作スタッフが招かれることもあり、[[生活語衛生局]]の監修回では、口元の動きまで採点する形式が導入された。ただしその回は採点の厳しさが話題となり、翌週のネット掲示板では“審査員が言葉を見ていない”といった揶揄も出た[8]。
番組史[編集]
番組は「日常会話の事故」を笑いに転化する方針で企画され、タイトルに含まれる“アテンション”は注意喚起の記号として象徴化されたとされる。一方、“ウンコプリーズ”は当初、スタジオで出た言い間違いが編集で残された結果、視聴者が“呪文”のように覚えてしまったことに由来すると説明された[9]。
[[生活語衛生局]]は番組協力の形で参加し、言葉の「安全な場面」「不意の場面」の切り分けを“衛生”という比喩で整理した資料を提供したとされる。これにより、番組内の言い換えは単なる言葉遊びではなく、場面想定の反復という設計思想を持つようになったという[10]。
ただし、番組中盤からは“社会実験コーナー”が過激化し、街頭での即席ロールプレイを行う回も登場した。安全確保はされていたとされるが、[[中京テレビ]]の広報は「誤解の助長につながる可能性を検討した上で実施した」とし、批判が出た時点で監修ラインを増やしたとされる[11]。
番組構成/コーナー[編集]
代表的なコーナーは「礼儀正しい訂正選手権」であり、視聴者が投票した“禁句(風)”を、司会陣が3通り以上の表現に言い換える。言い換えの評価は、[[データ放送]]の“誤解度”と会場の拍手の大きさ(dB換算で算出されたとされる)を合成したスコアで行われたと説明された。
もう一つの柱が「言葉の出典(げんてん)クイズ」である。これは、聞き手が“出典を知らない語”を使うと誤解が生まれる、という前提で出題される形式で、正答時にはエンディングで[[出典クレジット]]の字幕が1文字ずつ点滅した。点滅の速度は放送当日の体感で決めるとされ、視聴者が「時計の針がずれて見える」と投稿したことがある[12]。
番組後半では「訂正は愛であるロード」も導入された。参加者はスタジオの“仮想掲示板”に誤解語彙を貼り付け、訂正担当が“愛の理由”を添えて貼り替える。なお、貼り替えに要する時間が平均で8.3秒(公式発表)だった週は、編集部が次回の台本をさらに短くしたという[13]。
各話一覧[編集]
以下は番組内の代表的な回である。
* 第1回「注意の前に謝るの巻」(2013年4月7日) - 司会の[[才原クオン]]が“注意喚起の声”を3回言い直し、会場が沈黙したまま7.2秒が経過したとされる[14]。
* 第8回「字幕が先に泣く夜」(2013年6月16日) - [[南雲ハルカ]]の擬似ナレーションが視聴者の投票傾向を分断し、誤解度平均が4.1に跳ねたという。
* 第14回「出典クレジット、点滅の章」(2013年9月29日) - 点滅速度が“人間の瞬き周期に合わせる”とされ、スタッフの説明が妙に理屈っぽかったため話題となった[15]。
* 第23回「礼儀正しい訂正選手権・決勝」(2013年12月22日) - [[琥珀坂モトム]]が訂正宣言を5回連続で成功させ、司会が「まだ誤解が残ってる」と言い直す展開になった。
* 第31回「誤解は地域で育つ」(2014年3月9日) - 実験として[[岐阜県]]の商店街(架空の協力会場)で“言い換えの応酬”を行い、視聴者投票が地元寄りになったとされた。
* 第40回「安全監査で笑う」(2014年6月15日) - 安全監査が厳しすぎてコントの着地が毎回0.4秒遅れるという“遅延芸”が生まれたと報じられた[16]。
* 第49回「言葉の衛生、最終試験」(2014年9月28日) - [[生活語衛生局]]の審査員が最終問題で“出典なしの名詞”を採点対象にしたため、視聴者が「名詞だけで怒られた」と騒いだ。
反響・評価[編集]
番組は当初からSNS時代型の“言い換え暗記”が広がり、視聴者が自宅で同じセリフを復唱する動画が増えたとされる。特に「訂正は愛である」のフレーズは翌年の新語・擬似語彙として、街頭のサイネージ文面にも影響したという指摘がある[17]。
一方で、番組が“言葉の安全”を扱う建て付けにもかかわらず、放送内で過激な誤解が意図的に発生するため、教育現場からの懸念も出た。[[中京テレビ]]は「笑いは免疫を作る」と主張したが、批判は「免疫という名の新しい誤解の配布だ」とまとめられた[18]。
とはいえ視聴者側には、公共の注意喚起に似たテンプレが形成されたという受け止めも多かった。実際、番組終了後に行われた“誤解度アンケート”では、参加者の62%が「言い換えの練習になった」と回答したとされる。ただしそのアンケートは番組制作会社主導であり、媒体によって数字の出所が異なるとも報じられた[19]。
スタッフ[編集]
番組の演出は[[倉敷マチロ]]が担当した。倉敷は「笑いを作るより、誤解が勝手に発生する台本が必要」と述べたとされ、出典クレジットの点滅演出にこだわったとされる。
制作は[[南雲プロダクション]]。編集方針として“言い直しの間”をなるべく切らないことが徹底され、結果として沈黙の秒数が時々公式サイトに追記される事態になったと関係者は語っている[20]。
企画協力には[[生活語衛生局]]が名を連ねた。なお、同局の内部文書では「“注意”は恐れではなく合図である」など、放送とは異なる硬い文体が残っていたとされ、番組ファンがその差分を楽しむようになったという[21]。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ [[安積ユウリ]]『言い換えの裏側:誤解度5段階の設計』放送学術出版, 2014.
- ^ [[北畠サラサ]]「バラエティにおける“注意喚起”の語用論」『日本視聴言語研究』Vol.12 No.4, pp.31-49, 2014.
- ^ [[倉敷マチロ]]『公開生放送の沈黙設計』映像編集協会, 2015.
- ^ 『中京テレビ 週報・サンデー6・90』中京テレビ編, [[2013年]](第17号).
- ^ [[南雲ハルカ]]「出典クレジットは点滅で理解されるか」『音声字幕研究』第3巻第2号, pp.88-102, 2014.
- ^ [[才原クオン]]「訂正は愛であると主張した週の記録」『司会術叢書』pp.201-218, 2016.
- ^ T. Moritaka, “Attention Tokens in Japanese Variety Shows”, Journal of Media Play, Vol.8 No.1, pp.10-26, 2015.
- ^ R. Kestrel, “Misunderstanding as a Product Metric”, International Review of Broadcast Humor, pp.55-71, 2014.
- ^ [[生活語衛生局]]『注意喚起語彙の衛生指針(試案)』生活語衛生局, 2013.
- ^ 『誤解度アンケート報告書(番組制作委託版)』南雲プロダクション, 2015.
外部リンク
- アテンションウンコプリーズ 公式アーカイブ
- 中京テレビ バラエティアーカイブ
- 生活語衛生局 リソースページ
- 出典クレジット 解説コミュニティ
- 誤解度投票履歴(非公式ファイル)