モルモットの二足歩行(未確認生物)
| 分類 | 未確認生物(提案分類) |
|---|---|
| 観察形態 | 二足歩行・前肢の保持(とされる) |
| 発見(伝承)時期 | 1986年冬(資料上の初回整理) |
| 発見(伝承)地点 | 日本海側の積雪山地・標高約7,000m付近(推定) |
| 主たる資料 | 雪中での連続撮影写真 38コマ(とされる) |
| 周辺関係機関 | 北海道大学 凍結生物観測室、環境庁 生物資源監査課(伝承) |
| 研究上の論点 | 足跡パターン、呼吸痕の整合性、映像の圧縮痕 |
| 保全扱い | 未確定のため非公開試料扱い(研究者内規) |
(もるもっとのにそくほこう みかくにんせいぶつ)は、冬季の雪山で撮影されたとされる、二足歩行を行う小型齧歯類に関する未確認の観察記録である[1]。当該記録は写真資料と発見者の供述に基づいて整理され、学術的には「確証に欠けるが、手がかりとしては興味深い」とされてきた[2]。
概要[編集]
は、主に冬山調査の文脈で言及される未確認生物である。とりわけ、標高7000m級の「雪山デスゾーン」で撮影されたとされる写真資料が、後年になって断片的に紹介され、二足歩行という異常な運動様式が注目された[3]。
資料の表現上は、従来のモルモット類(齧歯類)に似た体躯をもつ個体が、前肢を胸の前で固定しつつ後肢のみで歩行したように見えるとされる。しかし、撮影条件の極端さゆえに、解釈には複数の流派が生まれた。すなわち、単純な「誤認」説から、低温環境における筋収縮の極端化による擬似二足歩行説、さらには撮影装置の歪みを利用した人為的な細工説までが挙げられている[4]。
なお、本項はあくまで当時の記録(伝承)を前提に整理された研究史の概略であり、実在の生物であることを確定するものではないとされる。それでも、なぜこれほど長く語られてきたのか、その答えは「デスゾーンで撮れたはずの写真」という一点に集約されると指摘されている[5]。
発見と伝承[編集]
標高約7,000mでの「連続38コマ」[編集]
伝承によれば、初出資料はの若手技官であったが、の協力で行った越冬調査のログから見つかったとされる[6]。調査隊は、気圧計と簡易心拍計を同時に持ち上げたが、装置は標高6,900m付近で一斉に再起動を繰り返した。そこで隊は「記録媒体が残る最後の瞬間」に賭け、カメラを手動固定で運用したという[7]。
問題の写真は、露光間隔が「7.4秒±0.2秒」で、全38コマが同一フレーム枠に収まっていたとされる。さらに、各コマの右下に同じ焼き込み文字列「K-7000/13」が観測されたことが、後の研究者に「撮影者が自分の機材設定を意図的に固定した」印象を与えた[8]。ただし、焼き込みが本当に当時の機材由来だったかは争点であり、後に「別個体の通行時間を合わせ込むための符号化」ではないかとも言われた[9]。
雪中で残った「足跡の向き」[編集]
二足歩行を補強する根拠として、雪面に残った足跡の向きが挙げられた。伝承では、足跡が後方へ向かって楕円を描くのではなく、左右にわずかに振れていることが報告された。具体的には、左右の偏向角が「平均で6.2度、ばらつきが標準偏差1.1」であると記録された[10]。
一方で、この値は後年の論争で「あまりに都合よく統計化されている」という批判を浴びた。なぜなら、当時の隊のメモには「雪上記録は2回だけ観測」としか書かれていないともされるためである[11]。それでも、この「向きの一貫性」だけが、単なる偶発的な誤認ではない可能性を残したと、に所属していたとされる職員が回顧録で述べたとされる[12]。
写真の“圧縮痕”をめぐる分裂[編集]
資料が研究会で配布された際、画像の端に「ブロックノイズが規則的に出ている」ことが指摘された。そのため、ある系統の研究者は「写真は現地で撮られたのではなく、後から編集された」と主張した。これに対し別の系統は、現地の極寒下でフィルム保存が不安定になり、スキャン時の補正があたかも圧縮痕のように見えただけだと反論した[13]。
特に対立を深めたのは、写真に写る個体の影の輪郭である。影が「常に短辺方向に偏っている」ように見えることが、実在する一連の運動軌跡ではなく、撮影角度の補正アルゴリズムによる見かけの偏りだとする指摘を生んだ[14]。この議論の結果、以後の研究は“二足”の前に“どの段階で見かけが生まれたのか”を最初に問う方向へ進んだとされる。
研究史と関わった人々[編集]
凍結生物観測室の“先入観”[編集]
内に設置されたは、雪山での長期低温耐性生物を対象にした観測拠点であった。そこでは、デスゾーンにおいても生命活動がゼロにならないという考え方に強く惹かれ、写真の解釈を「異種の進化」へ寄せたとされる[15]。
当時の室内報告では、個体の姿勢が「体幹に対して前肢が±12°で固定される」といった、解像度に比して細かい角度情報が見られたという。これは、測定の過程が“誰の目で、何のソフトで”行われたかが不明であったため、のちの批判では「細部が先に作られた」ように見えるとされた[16]。一方で擁護側は、測定は紙のトレーシングと手作業で行われたためブレが小さかっただけだと反論している[17]。
環境庁の“監査”と非公開試料[編集]
記録が研究会から外部へ漏れかけた時期に、のが動いたとされる。公式な理由は「未確認生物の扱いは誤情報による混乱を招くため」とされたが、内部のメモでは「二次利用(民間展示・観光)を止めるため」と書かれていたとも言われる[18]。
この結果、写真の一部は“原版スキャン”が非公開扱いとなり、代替として「圧縮済みの説明用画像」だけが出回った。これが、圧縮痕論争を長引かせる燃料になったとされる。なお、監査課の担当官として名前が挙がるは、後に別分野の審査で有名になった人物であり、当該エピソードが“なぜか百科事典的に”語られるようになった経緯がある[19]。
“笑えるほどありそう”な作例説[編集]
1970年代に流行した雪山フィールドワークの教育用教材が存在したとされる。そこでは、角度の異なる鏡面板と糸状の導光体を用いて、歩行形態を誇張して見せる実験が行われた。のちに一部の研究者は、この教材の発想が現場の撮影に転用されたのではないかと推測した[20]。
作例説の面白さは、単なる“捏造”ではなく、「あり得る手順として組み立てられている」点にある。雪山では視界が制限され、影は長く伸び、視覚は補正されがちである。そこに“見せたい形”を作る小技が加われば、二足歩行に見えるのは説明可能だとされる[21]。この説は笑い話のように語られることがあるが、研究会では一度だけ真剣に検討され、却下理由も「否定に足る証拠が出なかった」まま終わったとされる。
社会的影響[編集]
「雪山デスゾーンでモルモットが二足歩行」という題材は、当時のメディアが好む“矛盾と奇跡”の構図に合致していた。そのためやの特集番組の企画書が複数持ち上がったが、最終的には監査の影響で全国放送には至らなかったとされる[22]。それでも、関係者から漏れた画像の一部が匿名掲示板に転載され、ネット上では「雪山の動物園化」という言葉まで生まれたという。
一方で、社会面では誤情報の拡散と、それを受けた安全運用の強化が起こった。雪山調査では、未確認生物の噂が装備の過信やルート逸脱を誘発するリスクがあるため、が翌年に注意喚起を出したとされる。そこでは「写真が“それっぽく”見えるほど、現場判断が遅れる」ことが具体例として示された[23]。
また、研究資金の配分も揺れた。二足歩行の“奇妙さ”は注目を集めたが、同時に「正体不明の話に予算が偏る」批判を招いた。結果として、翌年度のでは「極限環境の撮影・復元技術」へ予算を振り替える措置が取られたとされる[24]。この振替は真面目な政策であった一方、皮肉にも二足歩行説の材料(撮影技術の詳細)を増やし、論争を再燃させたとも指摘されている[25]。
批判と論争[編集]
最大の論争は、二足歩行という“形”の確からしさである。誤認説では、雪面の段差と前肢の縮こまりが、歩行のように見せた可能性が挙げられた。とくに、極寒下では筋肉の粘弾性が変化し、歩幅が一定になりやすいという理論が提示された[26]。
対立する擁護説では、写真が「38コマという時間的連続」を持つことが重要だとされた。もし偶然の誤認であれば、コマごとに見え方が乱れるはずだが、見え方が揃っていたという主張がある。さらに、個体の“呼吸痕”が、各コマで一定距離後方に発生しているように見えると報告されたが、これも後に「露光時の結露の反映ではないか」との反論が出た[27]。
なお、最も笑われているが最も“百科事典っぽく”残った論点として、「二足歩行のための足底の形態が、実験室のモルモットと一致しない」ことが挙げられる。ここで、批判側は足底の推定値を“指標化”して「足底角度が93.1°である」と述べた。もちろんこの値は画像から直接算出されたとされるが、実際にはスキャン解像度の誤差が大きいはずである。にもかかわらず真顔で書かれたため、後年に研究者が「私たちは画像の嘘に心拍を合わせてしまった」と自嘲したとされる[28]。この一文が、嘘ペディア的な語り口でも引用されがちな“落ち”になった。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 渡辺精一郎「極限雪山における連続撮影記録の再整理」『北方凍結観測紀要』第12巻第3号, pp.41-68, 1989.
- ^ 佐伯明理「未確認記録の監査運用と非公開試料の扱い」『環境行政研究』第7巻第1号, pp.12-29, 1991.
- ^ Margaret A. Thornton「Optics of Cold-Scene Shadow Distortion in Mountain Surveys」『Journal of Field Phenomena』Vol.22 No.4, pp.201-219, 1994.
- ^ 鈴木里紗「足跡角度の統計化は妥当か:モルモット型誤認の再検討」『雪氷計測学会誌』第18巻第2号, pp.77-95, 2002.
- ^ E. Kowalski「On the Mythic Persistence of “Bipedal” Signals」『Annals of Extreme-Climate Ethology』Vol.9 Issue 2, pp.55-83, 2006.
- ^ 北川慎一「K-7000/13と呼ばれた焼き込み文字列の来歴」『撮像ログ研究』第4巻第7号, pp.1-16, 2008.
- ^ 中村由紀「極限環境で生じる結露像と圧縮痕の類似性」『画像保存技術年報』第15巻第1号, pp.33-58, 2010.
- ^ 林大輔「雪山フィールドワーク教材における擬似歩行の演出技術」『教育工学の周辺』第3巻第9号, pp.144-162, 2013.
- ^ 藤原和也「雪山調査における噂拡散が安全運用へ与える影響」『災害リスクと情報』第2巻第5号, pp.90-104, 2016.
- ^ Hiroshi Nakamura「Bipedal Ambiguity Under Low-Resolution Scanning」『Proceedings of the International Alpine Imaging Society』pp.1-12, 2019.
外部リンク
- 極限撮影アーカイブ(架空)
- 雪山ログ市民閲覧所(架空)
- 凍結生物観測室 データポータル(架空)
- 未確認記録 監査実務メモ集(架空)
- K-7000/13 検索エントリ(架空)