泡酒場は中だ
| 名前 | 泡酒場は中だ |
|---|---|
| 画像 | 泡酒場は中だ(公式ビジュアル) |
| 画像説明 | 半透明の看板と泡型スモークを背景にしたグループ写真 |
| 画像サイズ | 250px |
| 画像補正 | 0.5 |
| 背景色 | #1a2635 |
| 別名 | 中だ/泡芯(ほあしん) |
| 出身地 | 港湾地区(架空表記) |
| ジャンル | パンク寄りシティロック/泡鳴(あわなり) |
| 職業 | ロックバンド |
| 担当楽器 | ボーカル・ギター・ベース・ドラム |
| 活動期間 | 2006年 - 現在 |
| レーベル | 琥珀レコード |
| 事務所 | 北堀夜話事務所 |
| 共同作業者 | 音響ユニット(アレンジ) |
| メンバー | 御子柴スミレ(ボーカル)、霧生ユウ(ギター)、楠見アキト(ベース)、長明リョウ(ドラム) |
泡酒場は中だ(あわさかばはなかだ)は、[[日本]]の4人組[[ロックバンド]]である。所属事務所は[[北堀夜話事務所]]。レコード会社は[[琥珀レコード]]であり、[[2006年]]に結成、[[2010年]]にメジャーデビューした。略称および愛称は「中だ」。公式ファンクラブは「泡芯会」。
概要[編集]
泡酒場は中だは、日本の4人組ロックバンドである。歌詞は酒場の方言や方角の比喩で構成されることが多いとされ、ライブでは曲間に「泡を数えろ」という所作が定番化している。
バンド名の「泡酒場は中だ」は、“酒場の中心が正しい”という現場用合図に由来すると説明されているが、実際には都市伝説的な意味づけが先行し、メディアでは「言葉の読み替えで音が変わるバンド」として度々紹介された。なお、公式発表以前から関東一円の深夜掲示板で同名の“囁き”が確認されていたとする証言もある[1]。
メンバー[編集]
御子柴スミレ(みこしば すみれ)はボーカルを担当し、語尾を短く切る喋り方が特徴として知られる。霧生ユウ(きりゅう ゆう)はギターを担当し、ロングトーンの上であえて和音を外すプレイが、のちに「泡鳴ギタリング」の技法名で語られるようになった。
楠見アキト(くすみ あきと)はベースを担当し、低音の“溜め”を作るために弦交換の周期を極端に揃えたとされる。長明リョウ(ながあき りょう)はドラムを担当し、キックの音量をライブハウスの床材に合わせて事前調整する音響者と親密だったと報じられた。
メンバー間の役割は固定とされる一方で、アルバム制作では御子柴がメロディ案、霧生がコード進行、楠見がリズムの“句読点”、長明が全体の呼吸を決めるといった分業が採られたとされる。
バンド名の由来[編集]
バンド名の由来は複数の説がある。もっともよく引用されるのは、初期メンバーが[[東京都]][[台東区]]の小さな立ち飲み場で“泡の量で安全位置を測る”という暗黙ルールを守っていた、というものである。
この説では「泡酒場の“中”」とは、グラスの泡が最もきめ細かく揺れる位置を指す合図であり、スミレが「真ん中で歌うと息が濁らない」と言ったのが決め手になったと説明される[2]。
ただし、後年インタビューでは「実際には何の安全位置でもなく、単に店主が“中だ”しか言わない人だった」と語った記事もあり、語感の統一を優先して採用したという見方もある。
来歴/経歴[編集]
結成[編集]
泡酒場は中だは[[2006年]]、御子柴スミレと霧生ユウが学内の即興サークルで出会い、楠見アキトが「ベースだけが正面から来ない」と愚痴をこぼしたことで結成に至ったとされる[3]。長明リョウは当初“録音係”として呼ばれたが、リハーサルの最中にスネアのチューニングで場を掌握し、正式参加となったという。
当時の練習拠点として[[東京都]][[品川区]]の倉庫スペース「倉端スタジオ」が頻出するが、同所はのちに消防設備の更新に伴い閉鎖されたと報告されている。一方で、バンドは閉鎖後も“泡の音が残る床”を探し続けたと自称しており、ファンの間では「聴覚探検隊」として語り継がれた。
インディーズ時代(2006年-2009年)[編集]
インディーズ期には、[[2007年]]にミニアルバム『泡芯の第1夜』を、[[2008年]]に同名コンセプトを拡張した『泡芯の第2夜』を、それぞれ会場限定で発売したとされる。とくに『泡芯の第2夜』は、ジャケットに“泡の直径を測る定規”を同梱したことで話題になった。
販売数は公式には「累計約1万3,480枚」とされるが[4]、別資料では「1万3,479枚で止まった」という証言もあり、編集者の推定値が混ざった可能性が指摘されている。なお、会場で配られたチラシには「泡が1回だけ弾ける場所で並べ」と注意書きがあったとされ、後年のMC台本の原型になったと推定される。
メジャーデビュー(2010年)[編集]
2010年、琥珀レコードより『中だ宣言』でメジャーデビューした。オリコン相当の社内集計では初週売上が「2,410枚」と記録されたが、取材記事では「初週2,411枚」として訂正が入ったとされる。差分の理由は、握手会特典の追加印刷分が計上されたためだと説明されることが多い。
収録曲のうち『泡酒場は中だ』は、タイトル曲でありながらシングルではなくアルバムの“隠し位置”に置かれていた。リスナーが気づいた時点で再生が伸び、のちにMVが制作されるまでの約6か月間、配信より先に会場の物販で“口伝”されていたと報じられた。
2013年-2018年[編集]
[[2013年]]には全国ツアー『泡の交点を歩け』を開催し、[[2014年]]にアルバム『看板の裏側』がオリコン年間アルバムチャート1位を獲得したとされる。さらに[[2016年]]、社会現象になった楽曲『逆さに注げば青い』がテレビ朝方系の深夜番組でタイアップされたことにより、バンド名が一般語として広まった。
[[2018年]]には活動の過密さを理由に一度“泡休符”と呼ばれる短期活動休止に入ったが、公式文書では休止期間を「ちょうど42日」と表記していた。ファンの間では、42日のカウントに使われたのがライブ会場の開場ベルではないかと推測され、のちに音響技術資料が公開されたと噂になった。
音楽性[編集]
泡酒場は中だの音楽性は、パンク寄りの推進力に、方言的な韻と“息継ぎの擬音”を重ねる点に特徴があるとされる。ギターはテンポを急に落とさず、音量の“泡立ち”で変化を作ると説明されることが多い。
歌詞は酒場の情景を起点にしつつ、必ずしも飲酒を賛美する内容ではないとされる。一方で、メディア側は「酒場の中心に立つことの自己肯定」といった解釈を先行させ、楽曲の受け取りが固定される面もあったと指摘されている。
楽曲制作では、先に“泡が弾ける間隔”を計測し、その間隔に合わせてドラムの微調整を行う手順が伝えられている。実際に[[薄明計測室]]が「サンプル時間は平均0.67秒」とする記録を出したとされるが、内部資料の真偽は未確認であるとされる。
人物[編集]
御子柴スミレは言葉遊びを好み、レギュラーラジオ番組「泡芯チューナー」ではリスナーに“中だの数え方”を募集した。霧生ユウは音作りに執着し、ピックを月齢で変えたという発言がファンサイトで転載されたが、後に「半分冗談」と釈明したと報じられている。
楠見アキトは、ステージ上でベースを抱え込む角度が毎回同一になるよう計測していたとされる。長明リョウは、メトロノームのクリック音を敢えて聞かないことで“ずれの泡”を作る方針を取ったと語られた。
また、制作体制では誰が正解を決めるかをめぐりしばしば議論が起きたとされる。最終的に御子柴の「中心で歌う」という合図が採用され、バンドの統一感が保たれたと説明されることが多い。
評価[編集]
泡酒場は中だは、ライブの現場性を理由に高評価を得たとされる。特に『泡酒場は中だ』の演奏では、サビ直前に観客が一斉に手を止め、スミレが“泡のように短く伸ばす音”を提示する演出が話題になった。
国内の音楽賞においては、[[日本レコード大賞]]の前哨戦に相当する「琥珀音響大賞」で[[2014年]]に最優秀現場賞を受賞したとされる。もっとも同賞は正式には授賞式が告知されない年もあったため、受賞の扱いが一部で議論されることもある。
ストリーミング面では、代表曲『逆さに注げば青い』が全世界で累計約1億7,300万再生を突破したとされる。とはいえ、国別再生の内訳に関して、ある編集者は“集計方法が変わった可能性”を注記しており[5]、評価が単純ではないことも示唆されている。
受賞歴/賞・記録[編集]
泡酒場は中だの受賞歴は、音楽賞と現場賞が交互に並ぶ形で整理されることが多い。[[2011年]]の新人部門では「泡音賞(新人の音響誤差部門)」を獲得したとされるが[6]、当時の資料はネット上で散逸しており、出典に揺れがあると指摘されている。
[[2014年]]には『看板の裏側』が“最短でスタジオ再現されたアルバム”として記録され、ボーナストラックがテレビ用に再編集された点が評価された。さらに[[2016年]]、ライブ映像『泡の交点を歩け—夜の測定—』は動画プラットフォームで同週のランキング首位になったと報じられた。
記録としては、ツアー全公演のアンコール率が「92.4%」だったとされる。もっともこれはファン投票を含む集計であり、厳密な公演データのみを使ったものではないとする反論もある。
ディスコグラフィ[編集]
シングルとしては、[[2012年]]に『中だのベル』、[[2015年]]に『泡の交点』、[[2017年]]に『逆さに注げば青い』がリリースされたとされる。配信限定シングル『泡芯の0.67秒』は、ドラムの“測定音”のみで構成されたとして話題になった。
アルバムとしては、インディーズの『泡芯の第1夜』『泡芯の第2夜』ののち、[[2010年]]にメジャー1st『中だ宣言』、[[2014年]]に2nd『看板の裏側』、[[2018年]]に3rd『乾いた泡の地図』があるとされる。また、ベスト・アルバム『泡窓の回収』が[[2021年]]に発売された。
映像作品としては、ライブ映像『泡の交点を歩け—夜の測定—』([[2016年]])と、MV集『看板の裏側(泡編集版)』([[2019年]])が挙げられる。ジャケットに封入された定規が、後に一部で“コレクターズアイテム”になったことも知られている。
ストリーミング認定[編集]
ストリーミング認定は、代表曲を中心に段階的に積み上がったと説明される。『逆さに注げば青い』は配信開始から約18か月で再生累計1億回に到達したとされ、ゴールド認定相当の扱いになったと報じられた。
一方で、『泡酒場は中だ』はタイトル楽曲であるにもかかわらず、配信での伸びが一時的に鈍化したとされる。理由は、MV公開がアルバム発売から約9か月後になったためだとする説がある。
なお、公式サイトでは「再生数は泡の数に換算される」との表記があったが、後に担当者が「比喩である」と釈明したとされる。
タイアップ一覧[編集]
タイアップはテレビ・広告の両面で行われたとされる。『逆さに注げば青い』は、深夜番組[[深夜方位TV]]の“方角コーナー”で使用された。番組側は「泡酒場の中=視聴者の迷いの中心」といった企画意図を語ったとされるが、放送回の台本は後に誤って公開され、解釈が一部で混線したと報じられた。
広告では、[[三朝ベンディング]]の新飲料「中泡(なかあわ)」のCMソングとして『泡芯の0.67秒』が使用された。ここでは“0.67秒の飲みごろ”を訴求したが、科学的根拠は示されなかったとして、のちにクレームが出たとされる[7]。
また、自治体案件ではないものの、[[川崎市]]の商店街キャンペーン「夜の中心市」でも楽曲が流れたとされる。
ライブ・イベント/ライブ・コンサートツアー[編集]
ライブツアーとしては、『泡の交点を歩け』([[2013年]])と『乾いた泡の地図』([[2018年]])、『泡窓の回収巡礼』([[2021年]])が挙げられる。いずれも会場の導線に“泡が弾ける間隔”を模した休憩タイムが組まれていたとされる。
特に『泡の交点を歩け』では、各公演の前半で“中だ”コールが禁止され、代わりに客席の右端と左端で異なる拍を揃える方式が採られた。ファンの証言によれば、揃いのズレを集計して次曲のキーが決まる仕組みがあったとされるが、公式には否定されている。
長期イベントとしては、年末の大規模フェス「琥珀夜市」での常連枠が続き、[[2017年]]には入場者数が延べ「8万4,900人」と報じられた。
出演[編集]
テレビでは、[[2015年]]の音楽特番「泡の中心に戻れ」でスタジオライブを披露した。ラジオでは「泡芯チューナー」を御子柴が担当し、霧生がギターの“間違いの音”を解説するコーナーを持った。
映画への出演としては、音楽監督が[[薄明計測室]]だった自主映画『半透明の看板』に、メンバー全員が架空の酒場客としてカメオ出演したとされる。CMでは前述の[[三朝ベンディング]]のほか、[[横浜市]]の家具チェーン「箱窓ホーム」でBGMとして採用された。
なお、出演情報の一部は“公式記録が存在しない”とされ、ファンがチラシ写真から推定したものも混ざっていると指摘されている。
NHK紅白歌合戦出場歴[編集]
泡酒場は中だは[[NHK紅白歌合戦]]に[[2019年]]と[[2022年]]の2回出場したとされる。2019年は『泡酒場は中だ』、2022年は『乾いた泡の地図』が披露曲になったと報じられた。
紅白での演出は、ステージ中央に“泡のような反射板”を置き、左右で別の照明波形を出す方式だったとされる。視聴者の一部からは「意味がわかるほど怖い」との声が上がったが、NHK側は「抽象表現」として説明したとされる。
ただし、ある回の裏側でスタッフが誤って反射板を逆向きに設置し、結果的に照明が意図と違う方向へ広がったという逸話がネットで拡散した。翌日、バンドが「逆でも中だだから」とコメントしたと伝えられている[8]。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 北堀夜話事務所編『泡酒場は中だ 公式年譜(初版)』北堀夜話出版, 2018.
- ^ 御子柴スミレ『中心で歌う—泡立ちの発声学』琥珀レコード出版部, 2012.
- ^ 霧生ユウ『泡鳴ギタリング論—外すことで揺れる』薄明計測室出版, 2016.
- ^ 楠見アキト「低音の句読点と弦交換周期」『音律学ジャーナル』第12巻第3号, pp.33-58, 2014.
- ^ 長明リョウ「キック音量の床材適合に関する現場報告」『都市音響レビュー』Vol.9 No.1, pp.101-129, 2015.
- ^ 浅川シオン「“泡の0.67秒”広告表現の受容」『メディア行動研究』第5巻第2号, pp.77-95, 2019.
- ^ 石原マサト『日本ロックバンドの命名と俗説』新宿夜学館, 2020.
- ^ Kojima Rina, “Center-of-Stage Semiotics in Contemporary Punk,” Journal of Evening Sound, Vol.7 No.4, pp.220-244, 2021.
- ^ Miyagi Kent, “Sakebar Narratives and Crowd Timing,” International Review of Music Industry, pp.12-40, 2018.(一部引用の体裁が不統一とされる)
- ^ 『琥珀音響大賞 年度別記録集』琥珀記録局, 2014.
外部リンク
- 泡芯会 公式掲示板
- 琥珀レコード アーティストページ
- 北堀夜話事務所 ライブアーカイブ
- 薄明計測室 サンプル音源倉庫
- 深夜方位TV コラボ特設