plastica
| 名前 | plastica |
|---|---|
| 画像 | plastica_live.jpg |
| 画像説明 | 結成10周年記念の野外公演でのステージ写真 |
| 画像サイズ | 250px |
| 画像補正 | 0.6 |
| 背景色 | #3366cc |
| 別名 | PTC(略称) |
| 出生名 | 結成当初の仮名義「Plasticita」 |
| 出身地 | (活動拠点) |
| ジャンル | シューゲイザー、オルタナ、グランジ、ノイズ・ポップ |
| 職業 | ロックバンド |
| 担当楽器 | ギター/ボーカル、ベース、ドラム(+サンプル) |
| 活動期間 | 2009年 - 現在(2021年に一度活動制限) |
| レーベル | MORIYASU RECORDS |
| 事務所 | 硝子音楽事務所 |
| 共同作業者 | 遠藤サウンド研究所、夜間合成工房 |
| メンバー | 渡辺精一郎(Vo/Gt)、霧島レン(Ba)、安曇ユリカ(Dr) |
| 旧メンバー | —(サポートに十和田レイを常時起用) |
| 公式サイト | https://www.plastica-ptc.example |
plastica(ぷらすてぃか)は、[[日本]]の3人組[[ロックバンド]]である。所属事務所は[[硝子音楽事務所]]。レコード会社は[[MORIYASU RECORDS]]。[[2009年]]に結成、[[2012年]]にメジャーデビュー。略称および愛称は「PTC」。公式ファンクラブは「青い粘度」。
概要[編集]
plasticaは、[[日本]]の3人組ロックバンドである。シューゲイザーを基調に、オルタナティブ・ロックとグランジの要素を折り重ねた音響設計が特徴とされる。
バンドは、歌詞の主題を「固まる前の感情」に寄せることで知られ、楽曲によっては[[環状線]]の発車ベルを無断で録音したかのような質感が用いられるとファンの間で語られている。また、ライブではリハーサルの段階から青色の粘着テープを床に敷く習慣があったとされ、映像資料の断片が後に“青い粘度”という呼称の由来として定着した。
なお、バンド名の表記「plastica」は小文字から始まるが、初期の新聞折込広告では「Plasticita」と誤植されており、以後その誤植を“偶然の第二名義”として公式プロフィールに引用する編集者もいるとされる[1]。
メンバー[編集]
渡辺精一郎はボーカルおよびギターを担当し、作詞・作曲にも関与することで知られている。彼は[[東京都]][[渋谷区]]出身とされ、幼少期に[[渋谷川]]の護岸で拾った錆びた釘をコレクションしていたという逸話が、初期アルバムのジャケット撮影に活用されたとされる[2]。
霧島レンはベースを担当する。霧島は、音作りの際に“倍音の角度”を手帳に記録しており、ある時期は全セクションで「角度31.5度」に統一したという細部がファンブックに掲載されたことで話題となった[3]。
安曇ユリカはドラムとサンプルを担当する。安曇は、ライブ中に床のテープが擦れる音をあえて混ぜる方針を取ったとされ、反復する打撃パターンが楽曲ごとに微妙に変えられている点が“職人芸”として評価される。一方で、同様の手法が音響機材に依存しすぎるとの指摘もあり、2021年には活動制限期間が設けられた[4]。
バンド名の由来[編集]
バンド名plasticaの由来は、素材が“成形される直前”の状態を比喩したものとされる。渡辺はインタビューで、言葉が形になる前の揺れを音楽に残したいと述べたとされる。
また別説として、バンドの初期合奏が行われた[[東京都]][[中野区]]の小さなリハーサル室で、壁材の一部がラミネート状にめくれていたことから「膜が剥がれる音」に着目したことが起点だとする証言もある[5]。
なお、初期の企画書では「plastic tea(プラスティック・ティー)」という単語遊びが併記されており、編集者がそれを“音の温度”と解釈して曲名に転用した経緯があったと伝えられている。ただし、この点については関係者の回想が食い違っており、真偽は定かではない。
来歴/経歴[編集]
結成とインディーズ期(2009年 - 2011年)[編集]
plasticaは[[2009年]]、渋谷周辺で活動していたセッション仲間を軸に結成されたとされる。最初の目標は“3人でドラムマシンを隠す”ことであったが、実際には隠し切れず、逆にその露見がバンドのアイデンティティになったと語られている。
[[2010年]]には、3人の機材入れ替えを毎回37分以内に終えるというルールが作られ、リハーサルの映像がSNSに短期間だけ公開された。動画は「音が間に合うかどうか」を見せる内容であり、後にファンが“間に合わなさの美学”と呼んだ[6]。
[[2011年]]、インディーズ作品としてミニアルバム『青い粘度のための練習曲』が自主制作でリリースされた。販売数は「1,203枚」と報告されているが、これはライブ会場での手書き台帳から逆算された数字とされ、実際の出荷と一致しない可能性があると注記されている[7]。
メジャーデビュー(2012年 - 2014年)[編集]
メジャーデビューは[[2012年]]である。[[MORIYASU RECORDS]]との契約に際して、レーベル側は“シューゲイザーの霧の中に言葉を残せるか”を最優先条件として提示したとされる[8]。
[[2013年]]にはシングル『環状線の夜明けに』をリリースし、[[オリコン]]の週間チャートで最高順位3位を記録したとされる。バンドはこの曲で、夜間の駅アナウンスをサンプルとして用いたが、実際には同時期に実施されていた差し替え運用と偶然が重なり、音声がわずかに更新されていたという逸話が残っている。
[[2014年]]には初のフルアルバム『成形待ちの感情論』を発表した。アルバム収録曲のうち『テープの摩擦(単位:μ)』は、タイトルに“μ”を用いることで物理学っぽさを強めたが、講義名のように読めてしまい学内掲示に転載される現象が起きたとされる[9]。
国民的ブレイクと活動再編(2015年 - 現在)[編集]
[[2015年]]以降、plasticaはテレビ主題歌やCM起用が増え、国民的ロックバンドの系譜に並ぶ存在として扱われるようになった。もっとも、本人たちは“国民的”という語を「温度の上がった市場用語」としてやや距離を置くコメントを残している。
[[2018年]]にリリースされたアルバム『粘度の標本』は、累計売上枚数が「74万3,000枚」に達したと報じられた。もっとも、この数字は複数社の集計方法が異なるため、推計である可能性が示唆されている。
[[2021年]]には音響機材依存を巡る議論が起き、ツアーの一部が中止となった。後に安曇は、機材の“揺れ”を人間の“揺れ”に置き換える改良を行い、以後サンプルの使用比率を「平均12%」から「平均8%」へ下げたとされる[10]。この変化は賛否両論を呼びつつ、結果として音の輪郭が鮮明になったと評価された。
音楽性[編集]
plasticaの音楽性は、シューゲイザーの壁のようなギター・テクスチャに、オルタナティブなリズムの骨格を差し込む構造として知られている。歌は明確なメロディラインを保つ一方で、リバーブの密度によって“意味が遅れて届く”ように聴こえる設計が採られる。
楽曲の典型例として『テープの摩擦(単位:μ)』では、ドラムの連打が一定ではなく、3拍目にだけわずかに遅れる配置が用いられるとされる。この遅れは“聴感で分かる範囲”に抑えられており、結果としてグランジ的な荒れが整って聞こえると評価されている。
また、バンドは歌詞の文体に反復語を多用し、「固める」「ほどく」「待つ」などの動詞が複数曲をまたいで登場する“語彙の再成形”を行うことで知られている。ファンの間では、plasticaの作品群を一つの長編小説のように読み解こうとする動きもある。
人物[編集]
渡辺精一郎は、ステージ外ではメモ帳を手放さないことで知られる。彼は“音の粒度”を表すために、曲の各パートごとに「粒 0.8 / 1.1 / 0.6」などと記録していたとされ、これがのちのサウンド設計に反映されたと語られる[11]。
霧島レンは、演奏の前に必ず同じ水温の水を飲む習慣があると伝えられる。水温は「23.0℃」に固定されていたとされるが、季節によっては容器が凍りかけたという証言もあり、数字の正確性には揺れがある。
安曇ユリカは、ファンへの接点として“青い粘度”という名の会員向け音声日記を運用していたとされる。音声は配信ではなく、当初は会員カードに刻印されたQRではなく、専用端末への読み取りで配布されていたという。もっとも、実施形態は期間で変わっており、資料の所在は一部が欠落しているとされる。
評価[編集]
批評家からは、plasticaが“霧の中の言葉”を武器にしている点がしばしば評価される。音響の厚みだけで終わらず、歌詞が追い付いてくる感覚があるとして、オルタナ系の文脈だけでなくシューゲイザー再解釈として位置付ける論考も見られる。
一方で、評価の焦点が“音作りの妙”に寄りすぎると、バンドのメッセージ性が見えにくくなるとの指摘もあった。特に2021年以降のサンプル比率調整は、安易な商品的改善ではなく表現の再設計だとする賛同がある反面、ファンの一部からは“別のバンドになった”と受け止められたという。
なお、海外メディアではplasticaを「Japanese wall pop」と呼ぶ記事が出たとされるが、当該記事の引用元が不明であり、独立サイトによる翻訳の可能性が指摘されている[12]。
受賞歴/賞・記録[編集]
plasticaは、[[日本レコード大賞]]に複数回ノミネートされたとされる。受賞歴としては、[[2017年]]の[[日本レコード大賞]]で企画部門に相当する“粘度賞”を受賞したと報じられたが、公式サイト側の告知は後日更新されたという[13]。
記録面では、[[オリコン]]年間チャートでシングル部門が1位を獲得したとされる。もっとも、年次集計の対象範囲(再集計日)により“1位記録”の扱いが変わる可能性があるとして、ファンクラブの会報で但し書きがなされた。
また、ライブ記録としては全国ツアーで「全38公演」を実施したとされるが、当初予定の39公演が1公演分だけ“天候都合による振替”になったため、カウントが分岐するとされる。この振替公演の会場として[[大阪府]][[北区]]の“うねりホール”が挙げられることがある。
ディスコグラフィ[編集]
シングルとしては『環状線の夜明けに』(2013年)、『テープの摩擦(単位:μ)』(2014年)、『青い粘度のための練習曲』(2016年)、『固めるより待て』(2018年)が代表作として挙げられている。配信限定シングルでは、限定30日間のみ再生リストに表示された『8%の輪郭』(2021年)が話題となった。
CDシングルとしては『摩擦からの出発』(2015年)が知られ、作詞・作曲は渡辺が担当したとされる。アルバムでは『成形待ちの感情論』(2014年)、『粘度の標本』(2018年)、『剥離前夜』(2022年)が続けてリリースされた。ベスト・アルバムとしては『plastica(成形待ち完全版)』(2020年)がある。
映像作品としてはミュージック・ビデオ集『霧がほどけるまで』(2019年)や、ツアー映像『PTC LIVE 2021:摩擦の記憶』(2022年)が発売されたとされる[14]。
ストリーミング認定[編集]
ストリーミング認定では、主要楽曲が複数回の再生回数を更新していると報じられている。代表曲『固めるより待て』は累計で「3億2,400万回再生」を突破したとされるが、この数字はリリース後の集計タイミングにより前後する可能性がある。
また、動画プラットフォーム上では『テープの摩擦(単位:μ)』のライブ映像が「2億回」到達を達成したとされる。ファンクラブでは“マイクが擦れる瞬間の映像だけ切り抜きが拡散された”と説明しており、音の物理描写がバズの導線になったとされる。
タイアップ一覧[編集]
タイアップとしては、[[テレビドラマ]]『夜更けの成形室』の主題歌に『環状線の夜明けに』(2013年)が起用されたとされる。また、CMとしては[[渋谷川]]再生プロジェクトを題材にしたキャンペーンで『固めるより待て』が使用されたという。
さらに、ゲーム関連のタイアップでは、架空世界の“粘度計”をテーマにした音楽パックに『8%の輪郭』(2021年)が収録されたと報じられている。ただし、同パックの発売元の表記が確認できず、二次情報の域を出ない可能性があるとされる[15]。
ライブ・イベント/ライブ・コンサートツアー[編集]
ライブ・コンサートツアーとしては、初期の『青い粘度の練習曲ツアー』(2012年)、メジャー後の『成形待ちの感情論ツアー』(2014年)、および『粘度の標本全国測定ツアー』(2018年)が知られる。
会場の傾向としては、物理的な反響が大きいホールを選ぶことが多いとされる。例えば[[神奈川県]][[横浜市]]の“反響倉庫”では、天井高が18.2mである点が選定理由として記録されているが、実測値が更新されている可能性がある。
ライブでは、アンコールの直前に「テープを剥がす音」を録音したジングルが流れる。ジングルの長さは「9.9秒」とされるが、年によって内容が微修正され、結果として複数の“9.9秒派”と“10秒派”にファンが分かれたとされる[16]。
出演(テレビ/ラジオ/映画/CM)[編集]
テレビ出演としては、[[NHK]]の音楽番組に複数回ゲスト出演したとされる。特に[[NHK紅白歌合戦]]に関連する特番『紅白直前・霧の調律』(2019年放送)が話題になったとされるが、番組構成は年により変動するため詳細は不一致がある。
ラジオでは[[J-WAVE]]系の深夜番組『夜更けの粘度計』に、安曇が月1回のパーソナリティを担当したとされる。映画では、楽曲が劇中音楽として用いられた『剥離前夜』(2023年公開)がある。
CMでは前述の[[渋谷川]]再生プロジェクトに加え、ヘッドホン端末メーカーのタイアップで“摩擦の再現”をテーマにした短編が制作されたとされる[17]。
NHK紅白歌合戦出場歴[編集]
plasticaは、[[NHK紅白歌合戦]]に[[2020年]]、[[2022年]]、[[2023年]]の計3回出場したとされる。初出場時はグランジ色を抑えたセットリストが組まれたことで、視聴者層からの反応が分かれたと報じられている。
特に[[2022年]]はセット変更が多く、当日のリハーサルで曲順が入れ替えられたため、衣装担当が数分の遅延で準備をやり直したという裏話が残っている。ただし、放送当日の公式資料ではその記述は確認できないとされ、関係者の回想として扱われている[18]。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 渡辺精一郎『成形待ちの感情論: 初期ノートの解読』青い粘度出版, 2014年.
- ^ 霧島レン『倍音の角度録(角度31.5度篇)』遠藤サウンド研究所出版, 2016年.
- ^ 安曇ユリカ『テープの摩擦学: ドラムとサンプルの境界』夜間合成工房, 2021年.
- ^ 『plastica編纂報告 第1号』硝子音楽事務所編集部, 2013年.
- ^ 中村真琴『シューゲイザーの言葉遅延モデル』音響評論社, 2018年.
- ^ 山野田健『Japanese wall popの系譜』Vol.12 No.3, 音楽工学ジャーナル, 2020年.
- ^ 渡辺精一郎, 霧島レン, 安曇ユリカ「8%の輪郭とリハーサル時間制御」『日本音響会誌』第9巻第2号, pp.45-62, 2022年.
- ^ 『NHK紅白歌合戦 第71回記録集』NHK出版, 2020年.
- ^ 星月アオリ「“粘度”というメタファーの社会学」『現代音楽研究』第5巻第1号, pp.110-129, 2023年.
- ^ Miyazawa, K. “On the Friction Tape Aesthetics of Plastica.” Vol.7 No.1, International Journal of Noise-Pop, pp.1-17, 2019年.
外部リンク
- 硝子音楽事務所 公式アーカイブ
- MORIYASU RECORDS アーティストページ
- 青い粘度 会員ログインサイト
- PTC LIVE 研究所(非公式資料集)
- 環状線の夜明けに 収録データベース