アイルランドからこんにちは
| 番組名 | アイルランドからこんにちは |
|---|---|
| 画像 | AIC_StudioSet.png |
| 画像説明 | 番組開始20周年記念のスタジオセット |
| ジャンル | バラエティ番組 |
| 構成 | 公開収録、街歩き企画、即興音楽、視聴者投票 |
| 演出 | 桐生康平 |
| 司会者 | 三枝ミラ |
| 出演者 | 三枝ミラ、北沢レン、マドカ・オブライエンほか |
| ナレーター | 相沢シン |
| OPテーマ | A Door in the Rain |
| EDテーマ | The Green Hour |
| 企画 | 北海企画室 |
| 製作/制作 | ノーザン・クロス放送、オーク・ピクチャーズ |
| 制作局 | ノーザン・クロス放送東京制作部 |
| プロデューサー | 本郷千尋 |
| チーフ・プロデューサー | 沢村浩介 |
| 製作総指揮 | E.フィネガン |
| 放送国 | 日本 |
| 映像形式 | ハイビジョン放送 |
| 音声 | ステレオ放送 |
| 字幕 | あり |
| データ放送 | 連動 |
| 放送期間 | 2007年4月7日 - 現在 |
| 放送時間 | 土曜 19:00 - 19:54 |
| 放送分 | 54分 |
| 放送回数 | 812回 |
| 放送枠 | NCB土曜19時台 |
| 外部リンク | https://example.com/aic |
| 外部リンク名 | 番組公式サイト |
| 特記事項 | 番組開始当初は1時間番組であったが、2009年に54分へ再編された |
| 番組名1 | アイルランドからこんにちは シーズン1 |
| 放送期間1 | 2007年4月 - 2008年3月 |
| 放送時間1 | 土曜 19:00 - 20:00 |
| 放送分1 | 60分 |
| 放送枠1 | NCB土曜19時台 |
| 放送回数1 | 48回 |
| 番組名2 | アイルランドからこんにちは シーズン2 |
| 放送期間2 | 2008年4月 - 2009年3月 |
| 放送時間2 | 土曜 19:00 - 20:00 |
| 放送分2 | 60分 |
| 放送枠2 | NCB土曜19時台 |
| 放送回数2 | 47回 |
| 番組名3 | アイルランドからこんにちは リニューアル編 |
| 放送期間3 | 2009年4月 - 2012年9月 |
| 放送時間3 | 土曜 19:00 - 19:54 |
| 放送分3 | 54分 |
| 放送枠3 | NCB土曜19時台 |
| 放送回数3 | 179回 |
| 番組名4 | アイルランドからこんにちは 港町スペシャル |
| 放送期間4 | 2012年10月 - 2018年3月 |
| 放送時間4 | 土曜 19:00 - 19:54 |
| 放送分4 | 54分 |
| 放送枠4 | NCB土曜19時台 |
| 放送回数4 | 284回 |
| 番組名5 | アイルランドからこんにちは まわる緑の夜 |
| 放送期間5 | 2018年4月 - 現在 |
| 放送時間5 | 土曜 19:00 - 19:54 |
| 放送分5 | 54分 |
| 放送枠5 | NCB土曜19時台 |
| 放送回数5 | 254回 |
『アイルランドからこんにちは』(あいるらんどからこんにちは、{{Lang-en-short|''Hello from Ireland''}}、''Airurando kara Kon'nichiwa'')は、系列で(平成19年)から毎週19時台()に放送されている。初期にはのとして企画され、後にとを組み合わせた構成で長寿番組として知られる[1]。
概要[編集]
『アイルランドからこんにちは』は、がから放送しているである。形式上はの文化紹介番組とされるが、実際には沿岸の倉庫街を改装したセット内で、現地中継、即興料理、民謡、視聴者参加型の迷路企画を混在させる独特の構成で知られる。
番組名は開局50周年記念の社内公募で決まったとされるが、初回放送の時点で既に「アイルランド」という語の意味よりも、毎回スタジオに運び込まれる巨大な緑色の小道具の扱いのほうが議論になったという。視聴率は開始当初こそ5%台であったが、2011年以降は地方収録回を中心に8%前後を維持し、深夜帯再放送では異例の録画率を記録したとされる[2]。
放送時間の変遷[編集]
放送開始時は毎週19時00分 - 20時00分の1時間枠であったが、2009年に情報パートを整理し、54分枠へ移行した。これはスポンサーであるからの要望で「乾杯の場面を削らずに尺だけを詰める」よう求められたためとされる。
2014年には一度だけ23時台への移動が検討されたが、番組内の恒例コーナー「港の合図」が終電後の視聴者に不評であったため、土曜19時台に据え置かれた。なお、2020年の特別編成期にはを用いた同時投票が導入され、番組史上初の「投票結果でエンディング曲が変わる」形式が採用された。
出演者[編集]
司会者[編集]
司会はが一貫して務めている。三枝は元々の気象キャスターであったが、の路面電車が一斉停止した日を現地取材した際、車掌に流暢な関西弁で道を尋ねた逸話が評価され、番組の初代司会に抜擢されたとされる。
三枝は毎回、冒頭の挨拶で必ず「今夜も緑が濃いですね」と述べるが、この台詞は第3回収録で照明の色温度が不自然に下がった事故を逆手に取って定着したものである。番組内での立ち位置は進行役でありながら半ば探検隊長でもあり、ゲストより先に川を渡ることが多い。
レギュラー出演者[編集]
レギュラー出演者には、料理研究家の、音響学者の、コーナー担当のがいる。北沢は毎回に似た独自料理を持ち込み、鍋の中に入れる肉の種類を視聴者投票で決める企画を発案した人物として知られる。
マドカは番組内でとの周波数差を解説する役回りであるが、実際には番組演出の都合で効果音を自作することが多い。佐伯は公開放送の会場整理を兼ねることもあり、2016年には観客40名をわずか7分で傘の色ごとに並べ替えたことで社内表彰を受けた。
歴代の出演者[編集]
歴代のゲストには研究者、の船長、退職職員などが出演している。中でもから来た笛奏者のフィオナ・マクレーンは、演奏中にスタジオの加湿器が共鳴してしまい、以後「湿度の楽器」として番組史に残った。
また、2008年の地方収録ではの離島から招かれた中学生3名が即席合唱を披露し、予定外に15分延長した回があった。これが後の「時間超過を前提とした編集」を番組制作部が正式に採用する契機になったとされる。
番組史[編集]
企画成立まで[編集]
本番組の原型は、にの会議室で行われた「北海地域文化特集」の打ち合わせ中、誰かが緑茶とギネス風飲料を取り違えたことから生まれたとされる。企画書の仮題は『北の島の夜と歌』であったが、が「もっと挨拶文そのものを番組化すべきである」と提案し、現在の題名に近い案へ変化した。
では当初、単発特番として2回のみ実施する予定であったが、初回の公開放送で会場外にできた行列がまで伸びたという報告を受け、レギュラー化が決定した。なお、この行列の人数は記録上1,274人であるが、同じデータに「折りたたみ椅子は92脚しかなかった」とも記されており、要出典とされている。
リニューアルと地方収録[編集]
2012年の改編では、番組の半分を地方収録に切り替え、、、などで撮影を行った。特に尾道市ロケでは、坂道の多さが番組の「上り調子」を象徴する演出として編集され、回線トラブルさえ画面効果に転用された。
2018年のリニューアルでは、スタジオセットに本物の土を敷き詰める試みが行われたが、3回目の収録で湿度が上がりすぎ、床下からクローバーが発芽したため中止された。この件は『番組内で予想外の植物学的成果が話題となった』として業界誌に掲載されたが、実際には美術班の保管ミスでが混入していたとする説もある。
番組構成[編集]
主要コーナー[編集]
番組はおおむね3部構成で、冒頭は「港の合図」、中盤は「アイルランド料理の夜」、終盤は「帰り道の民謡」で構成される。いずれも毎回内容が変わるが、唯一変わらないのは三枝が地図を逆さに持つ癖である。
「港の合図」では、出演者が地名を3つだけ使って即興トークを行うルールがあり、失敗すると色の紙吹雪が落ちる。視聴者アンケートではこのコーナーの理解度が最も低く、2019年の社内調査では「面白いが説明できない」と答えた層が全体の68.4%を占めた。
公開放送と視聴者参加[編集]
番組はしばしば、、などで公開放送を行う。会場では来場者に四つ葉のワッペンが配られ、番組終了時に残っていた者だけが抽選で「緑の出口」へ案内される仕組みである。
視聴者参加企画では、スマートフォンを使って「今日の霧の濃さ」を選ぶ投票が定番となっている。2021年の放送では、投票結果が全員同点だったため、番組側が急遽の地酒を模した霧発生装置を追加し、結果としてエンディングまで一度も顔が見えないまま終わった。
シリーズ/企画[編集]
番組は季節ごとに小シリーズを設けている。『港町スペシャル』『緑の夜散歩』『雨の日の歌集』などが知られており、特に『緑の夜散歩』は番組史上もっとも道幅の狭いロケとして記録されている。
企画単位では、を模した自転車企画「まわる緑の環」、羊の数を数えながら料理を完成させる「1,000頭目のスープ」、視聴者から届いただけで旅先を決める「アイルランド郵便旅行」などが話題となった。後者は、番組スタッフが実際に存在しない駅で下車したように見せる編集を行ったことで一部視聴者に議論を呼んだ[3]。
オープニング/テーマ曲[編集]
オープニングテーマは作曲の『A Door in the Rain』である。番組開始時は合唱のみであったが、2010年以降はとが加えられ、毎回最後の1音だけ司会者が口笛で補う構成に改められた。
エンディングテーマ『The Green Hour』はの意見でテンポが2拍遅くされ、料理コーナー後でも視聴者が「まだ続く」と感じるよう設計されている。なお、2017年には公開放送の拍手が強すぎて音源の波形が緑色に見えたため、以後一部編集版で音声波形を緑色表示する演出が導入された。
スタッフ[編集]
歴代のスタッフ[編集]
初期の総合演出は、美術は、音声はが担当した。桐生は「テレビは地図より先に靴底を映すべきである」という持論で知られ、番組内の足元ショットを異様に多用した。
2015年以降は制作進行にが加わり、移動車両の荷台にタップシューズ20足と折りたたみボートを常備する体制が確立された。これにより、雨天時のロケ中止率は前年の14%から6%へ低下したとされる。
制作体制[編集]
制作はとが共同で担っている。撮影は原則として近郊のスタジオと全国各地の港湾施設で行われ、セット搬入には毎回4tトラック2台と、なぜか小型の冷凍車1台が使われる。
番組の特異性は、編集会議に担当と担当が同席する点にある。これにより、料理番組としての整合性と伝承芸能としての整合性が同時に確保されているという。
ネット局と放送時間[編集]
本放送はであるが、系列局の、、などでも遅れネットで放送されている。地域によっては19時台ではなく21時台に編成されることがあり、その場合、エンディングの霧演出が深夜帰宅者の視界不良を招くとして注意喚起が出された。
配信元は自社ので、放送終了後72時間は見逃し配信が可能である。2022年からは一部回が相当の画質でアーカイブ化され、地方収録回の空気感まで保存されていると宣伝された。
特別番組[編集]
特別番組としては、年末恒例の『年越しの緑』、春の『港を渡る歌』、開局記念の『50分でわかるアイルランドからこんにちは』などがある。特に『年越しの緑』は、深夜0時ちょうどにスタジオの壁一面へクローバー柄の照明を投影するためだけに、照明班が8時間かけて調整を行うことで有名である。
また、2016年の24時間特番では、出演者がからまで移動しながら番組を継続する「移動型公開放送」が実施された。結果として放送回数は通常回の3.2倍に達したが、最後の2時間はほぼ車内トークで埋まっていた。
関連商品[編集]
関連商品としてDVD『アイルランドからこんにちは 傑作選 2007-2012』、書籍『番組で覚える緑の単語帳』、写真集『港の合図・完全版』が発売されている。DVDは初回限定盤に小型の紙製フェリーが付属し、組み立てると番組ロゴが見える仕様であった。
書籍版は料理レシピと地理雑学が同居する構成で、全国の書店で平均1.8週間で品切れとなったとされる。なお、『港の合図・完全版』の帯には「見終わるころには、あなたも少し北になる」と記されており、宣伝文句としてはやや理解しづらいが、担当者は「番組らしさである」と説明していた。
受賞歴[編集]
本番組はの企画部門で3回、の番組部門で2回受賞したとされる。2013年には公開放送の安全運営が評価され、のイベント防災表彰も受けた。
一方で、2019年のでは「最も地理と料理の距離が近い番組」として特別言及を受けたが、受賞トロフィーがサイコロ型であったため、出演者の間では「番組の本質を理解している」と話題になった。
使用楽曲[編集]
番組内ではを基調とする楽曲が多用されるが、実際には尺の都合で同じ3曲が編曲を変えて繰り返し使われている。特に「The Green Hour(Reprise)」は、コーナー移行時のBGMとして通算214回以上流れた記録がある。
また、料理コーナーでは調の短いジングルが使われるが、これは2011年に鍋の沸騰音を録音したところ偶然リズムが合ったことから採用されたものである。番組音楽の総監修はが務め、楽譜には毎回「霧の濃度に応じて演奏を30秒延長可」と注記されている。
脚注[編集]
1. ^ 番組開始当初は公開収録中心の情報バラエティとして構想された。 2. ^ 視聴率は関東地区、録画率は自社調べとされる。 3. ^ 存在しない駅での下車演出については後年、編集上の表現であると説明された。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
公式サイト
AIC Stream 番組ページ
ノーザン・クロス放送 番組紹介
オーク・ピクチャーズ 制作実績
番組ファンアーカイブ
脚注
- ^ 本郷千尋『深夜帯バラエティの地域文化化』ノーザン出版, 2011, pp. 44-59.
- ^ E.フィネガン『Green Television and the Rural Aesthetic』Oak Press, Vol. 8, No. 2, 2012, pp. 101-118.
- ^ 桐生康平「公開収録における会場動線の最適化」『放送演出研究』第12巻第4号, 2014, pp. 22-37.
- ^ 松原菜央『スタジオ美術と湿度管理の実際』北海文化社, 2016, pp. 88-93.
- ^ アリスター・ヘイル「A Door in the Rain の作曲過程について」『音響と民謡』Vol. 15, No. 1, 2017, pp. 5-19.
- ^ 沢村浩介『長寿番組の編集哲学』クロスブックス, 2018, pp. 120-141.
- ^ マドカ・オブライエン『フィドルの周波数とバラエティ番組の笑い』Boreal Media Review, Vol. 3, No. 7, 2019, pp. 33-48.
- ^ 鷲尾明日香「移動型公開放送における安全管理」『番組制作季報』第9巻第2号, 2020, pp. 77-82.
- ^ 北海企画室編『アイルランドからこんにちは 20年史』ノーザン・クロス放送出版局, 2027, pp. 11-204.
- ^ 佐伯ナギ『緑の夜散歩 完全台本集』港区メディア出版, 2021, pp. 66-71.
- ^ D.マクレア『The Curious History of Hello Broadcasting』Larchfield University Press, 2022, pp. 9-28.
- ^ 相沢シン「存在しない駅名を実況する技術」『放送と虚構』第5巻第6号, 2023, pp. 3-14.
外部リンク
- 公式サイト
- AIC Stream
- ノーザン・クロス放送 番組紹介
- オーク・ピクチャーズ 作品一覧
- 番組ファンアーカイブ
- 北海企画室データベース