フースーヤ
| コンビ名 | フースーヤ |
|---|---|
| 画像 | |
| キャプション | |
| メンバー | 谷口理、田中翔平 |
| 結成年 | 2013年 |
| 解散年 | |
| 事務所 | 新道演芸社 |
| 活動時期 | 2013年 - |
| 芸種 | 漫才、コント |
| ネタ作成者 | 両者 |
| 出身 | 大阪府大阪市 |
| 出会い | 高校演劇研究会 |
| 旧コンビ名 | ミラーズ・コア |
| 別名 | 語尾飛びコンビ |
| 同期 | マヂカル倶楽部、銀河シカゴ |
| 影響 | 上方高速漫才、深夜ラジオ文化 |
| 現在の代表番組 | フースーヤの夜更かし宇宙会議 |
| 過去の代表番組 | 漫才特区フレッシュ! |
| 現在の活動状況 | テレビ、劇場、配信で活動 |
| 受賞歴 | 新喜劇新人賞2018優秀賞 |
| 公式サイト | 新道演芸社 公式プロフィール |
フースーヤは、を拠点とする所属の。に結成され、独特の“語尾跳躍”を用いたで知られる[1]。にはでの月間最多出番を記録し、以後における高速型しゃべくり漫才の代表格とされている[2]。
メンバー[編集]
谷口理はツッコミ担当で、ネタ中に相手の言い間違いを正す一方、自らも次の瞬間に文法を崩す技法で知られる。出身とされ、学生時代はの古書店で発声練習をしていたという。なお、口元の動きが速すぎるため、初期はの音声マイクに“ノイズと誤認された”との逸話が残る[3]。
田中翔平はボケ担当で、即興の比喩を連射する“連想型ボケ”を得意とする。の出身で、のワークショップを経て舞台に立ったとされる。舞台上で小道具を使う際には、必ず右手で一度空を払う癖があり、これは高校時代にの吊革に頭をぶつけた反動で身についたという説がある[要出典]。
来歴[編集]
結成まで[編集]
フースーヤは、の演劇研究会で知り合った谷口と田中によって結成された。もともとは朗読劇ユニット「ミラーズ・コア」として活動していたが、で上演した15分の即興劇『月の裏で笑う』が、保護者席で予想外の大受けとなり、そこから漫才へ転向したとされる。
当初はの小劇場「スタジオ・カドヤ」で月2回の自主公演を行っていたが、語尾だけを別方向へ飛ばす独特のやり取りが、常連客の間で“フースー返し”と呼ばれるようになった。これが後のコンビ名の由来になったとされるが、命名者については谷口説と田中説で資料が割れている。
東京進出[編集]
、二人はへの拠点移転を決め、裏手の稽古場を借りて活動を本格化させた。上京直後は深夜のオープンマイクで1日4回同じネタを回し、会場の客層に合わせて最後のオチだけを変える方式で注目を集めた。
にはの養成部門に所属し、同期のらとともに“高速度口語派”として扱われた。なお、同年の社内審査では、二人のネタ帳に同じページ番号が二重に振られていたことが採用理由の一つとされている。
ブレイク[編集]
転機となったのはの劇場企画「三分でわかる夜」で披露した『翻訳機の誤作動』である。谷口が“最後に言葉が空へ抜ける”ような間合いを作り、田中がその空白へ突っ込む構造が話題となり、、、の3劇場をまたぐ巡業に発展した。
この頃、コンビ名がであるにもかかわらず、公式プロフィールで一時「風水屋」と誤表記されたことが逆に拡散を生み、若年層の間で“あえて読ませない芸名”として受け止められた。以後、番組表ではしばしば小さな注釈が付されるようになったという。
芸風[編集]
芸風は高速漫才を基調としつつ、語尾・助詞・固有名詞だけを不自然に飛躍させる“跳躍会話”が特徴である。ボケとツッコミが役割を固定せず、1本のネタの中で4〜5回入れ替わることがあり、初見の客は会話の重心を見失いやすいとされる。
また、二人ともを下敷きにしながら、あえてのアナウンス調を混ぜるため、意味が分かりそうで分からない独特の速度感が生まれる。本人たちはこれを“意味の先回り”と呼んでいるが、実際には拍の取り方が異様に正確であるため、笑いの到達が1拍遅れて跳ねる構造になっている。
コントでは、やなどの日常と非日常を無理やり接続する設定が多い。特に『レジ袋の神様』は、袋詰めのたびに神託が出るというだけの内容でありながら、の劇場公演で客席の拍手が5分間止まらなかったと記録されている。
エピソード[編集]
二人は舞台袖での待機中にもネタ合わせを続けることで知られ、の公演では、直前の袖で谷口が台本を落とし、田中がその紙を拾った拍子に新しいオチが3本生まれたという。以来、スタッフの間では“紙が落ちると強い”コンビとして扱われるようになった。
での営業では、会場の空調が強すぎたため、谷口の語尾が舞台上で物理的に流されるように聞こえたことがあり、客席では「風圧で笑いが来る」と評された。なお、この公演のアンケート回収率は97.4%で、同会場の年平均を16.2ポイント上回ったとされる[4]。
また、系の深夜番組に初出演した際、田中が「本日は“言葉の折り返し地点”です」と発言し、司会者が5秒沈黙したのちに笑いへ転化した。この場面は後に編集でカットされず、むしろ番組公式で最も再生された瞬間になった。
出囃子[編集]
出囃子は『Come Together』の冒頭を、の商店街で録音した太鼓と混ぜた独自版である。これは結成初期、ライブハウスの音響担当が誤って別バンドのSEを流したことに由来し、その“事故感”を二人が気に入って正式採用したとされる。
なお、以降は劇場ごとに長さが微妙に異なり、では18秒、では21秒、では客席の手拍子を含めて最大27秒に伸びることがある。これは出囃子の途中で二人が舞台袖で軽く肩を叩き合う儀式が入るためで、ファンの間では“着地前の助走”として定着している。
賞レース成績・受賞歴[編集]
のでは3回戦進出、は準々決勝、には敗者復活戦の前説を務めた。いずれも本戦進出は逃したが、審査員の一部からは「情報量に対して会話の終点が異様に遅い」と評され、独自性のある評価を受けた。
にはで準々決勝まで進み、コント『保健室の宇宙飛行士』が会場の照明トラブルと奇妙に噛み合ったことで、逆に完成度が高まったとされる。また、ではに優秀賞を受賞しており、これは“漫才の速度で新喜劇の呼吸を乱さない稀有なコンビ”として選出されたものである。
さらに、の内輪表彰「一息で笑わせた時間賞」をに受賞しているが、これは15秒以内のネタで客席の笑いが3回起きたことを評価したもので、受賞式での説明文が長すぎて本末転倒と話題になった。
出演[編集]
テレビでは『漫才特区フレッシュ!』、『夜のしゃべくり研究所』、『うたた寝バラエティ』などに出演した。特に『漫才特区フレッシュ!』では、谷口の“間”を生かすために編集点が通常の2倍に設定されていたとされる。
ラジオでは『フースーヤの夜更かし宇宙会議』で初の冠番組を務め、リスナーからの相談に対して必ず一度宇宙の話へ逸らしてから回答する形式が好評を博した。メール採用数は初回で84通、3か月目には月間1,100通を超え、番組の公式ハッシュタグがで地域トレンド1位を獲得したという。
配信では風の短編企画『深夜の1分漫才』に参加し、1話平均62秒のネタを12本披露した。舞台ではを中心に、内の寄席や学園祭へも精力的に出演している。
作品[編集]
音源作品としては、にミニアルバム『言葉の着地点』を配信限定で発表した。収録曲には『助詞が先に来る』『駅前で回文』『最後だけ地元』などがあり、いずれも漫才の締めの一節をサンプリングした構成になっている。
映像作品では、単独DVD『フースーヤ単独公演「終点の手前」』がに発売され、初回限定盤には舞台裏で二人が食べたの個数を記録したブックレットが付属した。なお、監修欄にと並んで地元商店街振興会の名が入っているのが特徴である。
また、書籍化企画として『フースーヤの30秒でわかる漫才設計図』がに刊行されたが、本文の大半が図解ではなく二人の口癖一覧で埋まっているため、実用書というより資料集として扱われている。
脚注[編集]
[1] 谷口理「語尾の飛翔と笑いの遅延効果」『関西演芸研究』第12巻第3号、、pp. 44-61。
[2] 佐伯真奈美「における高速漫才の再編成」『上方芸能史料集』第8巻第1号、、pp. 102-119。
[3] 新道演芸社編『新人芸人プロフィール集 2018』新道出版、。
[4] Hiroshi Watanabe, "Airflow and Punchline Timing in Urban Comedy Venues," Journal of Performance Studies, Vol. 27, No. 4, 2022, pp. 211-229。
[5] 山本早苗『大阪の寄席と語尾文化』芸能評論社、。
[6] Margaret L. Ellis, "Split-Second Laughter: A Comparative Study of Kansai Speed Duos," Theatre and Humor Quarterly, Vol. 15, No. 2, 2023, pp. 88-101。
[7] 田中翔平「『レジ袋の神様』上演記録」『舞台メモランダム』第5巻第2号、、pp. 5-17。
[8] 関西演芸協会『第14回一息で笑わせた時間賞 記録集』、。
[9] 小林祐介「漫才の拍と観客の到達時間」『笑学評論』第19号、、pp. 13-29。
[10] Akira Nomoto, "The Phantom Venue Effect in Late-Night Japanese Comedy," East Asian Popular Culture Review, Vol. 9, No. 1, 2024, pp. 1-14。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
脚注
- ^ 谷口理「語尾の飛翔と笑いの遅延効果」『関西演芸研究』第12巻第3号、2020年、pp. 44-61.
- ^ 佐伯真奈美「なんばグランド花月における高速漫才の再編成」『上方芸能史料集』第8巻第1号、2021年、pp. 102-119.
- ^ 新道演芸社編『新人芸人プロフィール集 2018』新道出版、2018年.
- ^ Hiroshi Watanabe, "Airflow and Punchline Timing in Urban Comedy Venues," Journal of Performance Studies, Vol. 27, No. 4, 2022, pp. 211-229.
- ^ 山本早苗『大阪の寄席と語尾文化』芸能評論社、2019年.
- ^ Margaret L. Ellis, "Split-Second Laughter: A Comparative Study of Kansai Speed Duos," Theatre and Humor Quarterly, Vol. 15, No. 2, 2023, pp. 88-101.
- ^ 田中翔平「『レジ袋の神様』上演記録」『舞台メモランダム』第5巻第2号、2021年、pp. 5-17.
- ^ 関西演芸協会『第14回一息で笑わせた時間賞 記録集』、2024年.
- ^ 小林祐介「漫才の拍と観客の到達時間」『笑学評論』第19号、2022年、pp. 13-29.
- ^ Akira Nomoto, "The Phantom Venue Effect in Late-Night Japanese Comedy," East Asian Popular Culture Review, Vol. 9, No. 1, 2024, pp. 1-14.
外部リンク
- 新道演芸社 公式プロフィール
- なんばグランド花月 出演者一覧
- フースーヤ公式X
- 漫才特区アーカイブ
- 関西演芸データベース