中村俊輔
| 選手名/氏名 | 中村 俊輔 |
|---|---|
| 画像 | Nakamura_Shunsuke.jpg |
| 画像サイズ | 220px |
| 画像説明 | 決定的なラストパスを供給する場面 |
| 愛称 | 秒読みの俊 |
| 生年月日 | 1979年9月21日 |
| 出身地 | 神奈川県横浜市 |
| 身長 | 172cm |
| 体重 | 66kg |
| 国籍 | 日本 |
| 背番号 | 10 |
| ポジション | ミッドフィールダー |
| 所属チーム/クラブ | 横浜ネイビーズFC |
| 利き手/利き足 | 右利き |
| medaltemplates(メダル獲得歴) | 金メダル(2004年)/銀メダル(2002年) |
中村 俊輔(なかむら しゅんすけ、[[1979年]]〈[[昭和]]54年〉[[9月21日]] - )は、[[神奈川県]][[横浜市]]出身の[[プロサッカー選手]](ミッドフィールダー)。右投左打。[[Jリーグ]]の[[横浜ネイビーズFC]]所属。
経歴[編集]
中村俊輔は、[[横浜市]]の港湾倉庫街で育ち、当時から路地の石段を「ピッチのライン」と呼んで遊んでいたとされる。特に小学校5年の遠足では、集合時間から逆算して走り、12分07秒で到着したことが「秒読みの俊」というあだ名の由来になったといわれる。
プロ入り前、[[1986年]]に当時の神奈川県少年団が導入した「30メートル連続ダッシュ」基準で学年記録を更新し、[[1993年]]には県選抜に選出された。同年、横浜の下町に拠点を置く[[青雲学園高等学校]]に入学し、当時の顧問は「彼のパスは天気予報より正確」と評したとされる。なお、本人は練習後に必ず右足首の可動域を記録用メジャーで計測し、毎週の増分をノートへ貼っていたという逸話が残る。
プロ入り後、[[1998年]]に[[横浜ネイビーズFC]]へ入団し、同年はリーグ戦の出場機会を得たのち、[[1999年]]から先発の座を獲得したとされる。同年はリーグ全体で最少失点の立役者として扱われ、以後[[2001年]]までに「平均走行距離 10,720m」を記録した選手として話題になった。さらに[[2004年]]には[[日本代表]]として[[アテネオリンピック]]を代表するパスメーカーになり、決勝では3回のワンタッチで局面を変え、[[金メダル]]を獲得した。
所属チーム別には、[[横浜ネイビーズFC]]で基礎を固めたのち、[[2007年]]に一度[[北海道サーフサイドSC]]へ期限付き移籍を行ったとされる。その移籍期間で「左サイドの侵入回数 41回/90分」を達成し、同年のリーグ月間MVP に選ばれたとする記録も残る。ただし本人は「左サイドを使うのではない、相手の脳をずらすだけ」と語ったと伝えられている。
選手としての特徴[編集]
中村俊輔の特徴は、遅いテンポをあえて選び、相手のプレスが“届く前”にパスコースを切り替える点にあるとされる。サッカーの戦術用語では、いわゆる前進的なスルーパスよりも、横方向の引き出し(いわゆる「位相ずらし」)を多用したとされる。
当時のスタッツ分析では、彼のパスは「成功率 78.4%」で、なおかつアシスト以前に“前段階のギャップ作り”を含めると貢献度が跳ね上がったと報告された。さらに、キックオフ時の体勢調整(両肩の角度)を映像で1フレーム刻みに記録し、当時の映像監督が「同年の全選手中で最もブレが少ない」と評したという。
また、決定機では相手の膝関節に視線を合わせて誘導する動きが指摘されており、その結果、対人デュエルの勝率がリーグ上位に入ったとされる。一方で、本人は「見られているなら、それはもう勝ち」と発言したことがあるとされ、試合後のインタビューで“秒読み”の言葉を繰り返す傾向があったとされる。
人物[編集]
中村俊輔は、試合当日になるとユニフォームの縫い目を指でなぞり、左右のバランスを確認する癖があったとされる。[[2004年]]のオリンピック決勝前、ロッカーで「ボールが最初に落ちる音は、スタンドの左10列目」と言い、周囲を驚かせたというエピソードが知られる。
また、彼は移動中に“数字の散歩”をすることで知られている。具体的には、乗車する列車の車両番号をメモし、到着駅までの分数を「1分=3.2回の呼吸」で換算して整えるといわれる。この換算が功を奏し、延長戦に入った[[2008年]]のリーグ戦では、走行スプリントの平均速度がレギュラータイムより0.6km/h上がったとする分析も出た。
人間関係では、[[2000年]]に同世代の若手を集めた「夜明けトレ会」を主催したとされ、そこでは“シュート練習”ではなく“転び方”を教えたという。指導の細部として、転倒の衝撃を減らすために「着地の角度は靴先で 12度ずらす」といった指示が飛んだとされ、結果として負傷者が減ったと報じられた。
記録[編集]
中村俊輔は、クラブと代表の両方で顕著な成績を残し、[[日本のオリンピック金メダリスト]]として広く知られている。代表としては[[2004年]]の[[アテネオリンピック]]で金メダルを獲得し、大会MVP に選ばれたとされる。
タイトル面では、[[Jリーグ]]では2001年にリーグ優勝を獲得し、同時期に[[リーグ杯]]でも優勝を果たしたとされる。個人記録としては、リーグ通算パス成功 12,843本、1試合平均の重要パス 3.7本、さらに「連続試合フル出場」では 62試合を達成したとする説がある。
表彰としては、月間MVPを通算 9回獲得したと記録され、また[[横浜ネイビーズFC]]のホームスタジアムでは“秒読み弾”と呼ばれるゴールパターンで得点を重ねたとされる。もっとも、本人は得点を「たまたまの副産物」であると語り、MVPに選ばれた際にも「パスが先」と強調したとされる。
代表歴では、[[日本代表]]としてワールドカップ予選にも選出され、当時の予選では平均ボールタッチ数 64.2回/試合を記録したとされる。ただし、出場記録の一部には集計方法の違いによる揺れがあり、要出典が付く形で整理されたこともある。
出演[編集]
中村俊輔は選手としての知名度を背景に、複数のテレビ番組へ出演したとされる。[[2020年]]にはバラエティ番組「[[秒読みスポーツ研究所]]」のレギュラーを務め、“勝ち負けより計測”をテーマにした特集が組まれた。
CMでは、フィールドスポーツの計測機器を扱う[[セカンドカウント社]]の広告に出演し、「呼吸を揃えると足が勝手に動く」といったコピーで話題になった。なお、この広告は放送枠の都合で尺が15秒に圧縮されたため、最後の一言が編集で「秒…」だけ残ったとされ、視聴者が勝手に解釈した結果、SNS上で“秒読みの儀式”として広がった。
また、スポーツドキュメンタリー番組では、彼が自作した「位相ずらし」ノートのページを実演する場面があり、当時のスタッフが「カメラが追いつかない」と苦笑したという。
著書[編集]
中村俊輔は著書として『秒読みの設計図』を刊行し、練習メニューと映像分析の手順を体系化したとされる。初版は[[2016年]]、発行部数は 38,000部とされ、同年のスポーツ書籍売上で上位に入ったと報じられた。
続編として『位相ずらしの技術』([[2020年]])が出版され、試合中の判断を“時間ではなく角度”で整理する方法が紹介されたとされる。本文では、彼が試合前に書く「左肩角度メモ(平均 38.5度)」など、細部の数値が頻出する。
一方で、内容の一部は専門家から「再現性の説明が弱い」と指摘されたこともあり、編集側は“独自メモの公開”という位置づけで整理したとされる。
背番号[編集]
背番号は主に10番を着用し、[[横浜ネイビーズFC]]ではデビュー年から段階的に割り当てられたとされる。プロ入り後、序盤は11番で出場する試合もあったが、[[1999年]]に当時のエース番号が移籍で空いたことにより、本人が「10は自分の“秒”に近い」と言って10番を希望したという。
代表では大会ごとに変更があり、[[アテネオリンピック]]では8番だったとする資料もある。ただし当時の公式記録では10番で登録されていたと整理されており、書籍と資料で食い違いが生じた点は「同年の背番号欄の誤記」として後に訂正されたとされる。
脚注[編集]
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
脚注
- ^ 加藤律子『秒読みが勝手に走らせるまで』横浜港出版, 2017年.
- ^ 田中眞一『位相ずらし戦術学—右足の迷子を作る方法』スポーツリサーチ社, 2020年.
- ^ 山根健太『Jリーグ・パス解析大全』ベースボール・アーカイブ, 2019年, pp.221-235.
- ^ M. A. Thornton『Timing, Angles, and Match Flow』Journal of Applied Kinematics, Vol.14, No.3, 2018, pp.44-61.
- ^ Kenta Yamane, “Precision Passing in Coastal Clubs,” International Review of Sport Analytics, 第6巻第2号, 2021, pp.10-27.
- ^ 中島文昭『アテネ五輪の裏側—準備の数値化』オリンピック技術書房, 2005年, pp.77-102.
- ^ セカンドカウント社『計測デバイス開発史(社内報告書)』セカンドカウント研究所, 2013年, pp.3-19.
- ^ 青雲学園高等学校 編『夜明けトレ会の記録—転び方の指導案』青雲学園出版部, 1996年.
- ^ R. Sato, “Breath Counting and Sprint Consistency,” Sports Medicine Field Notes, Vol.8, No.1, 2016, pp.90-108.
- ^ 佐伯慎吾『背番号の社会学—なぜ10は帰ってくるのか』数理スポーツ論叢, 2018年, pp.301-329.
外部リンク
- 秒読みの俊 公式記録庫
- 横浜ネイビーズFC 歴代10番アーカイブ
- スポーツ計測と映像解析の資料室
- アテネ決勝・再生映像メタデータ館