第三十七次キノコタケノコ紛争
| 名称 | 胞子統制評議会 |
|---|---|
| 略称 | 胞統評 |
| 設立/設立地 | / |
| 解散 | /形式上の活動休止 |
| 種類 | 秘密結社 |
| 目的 | 胞子の「供給率」を調整し市場と政治を揺らすと主張された |
| 本部 | みなとみらい周辺の「旧気象室」 |
| 会員数 | 常時 312名、協力者を含むと 1,048名とされる |
| リーダー | 議長:渡辺精錬(わたなべ せいれん) |
第三十七次キノコタケノコ紛争(だいさんじゅうななじきのこたけのこふんそう、英: The Thirty-seventh Mushroom-Bamboo Conflict)とは、世界各地で観測される「キノコ」と「タケノコ」の不規則な増減を根拠に、陰謀を唱えるとそれに基づくである[1]。
概要[編集]
は、キノコ科とタケノコ科の個体数(あるいは見かけの発生量)が年単位で揺れ、その揺れが「次の年には必ず反転する」とされる点を、陰謀論の根拠として組み立てられた言説である[1]。
主張では、ある年に「一切タケノコが生えない」地域が発生しながらも、翌年に豊作が同時多発的に戻るため、自然現象ではなく「胞子(きのこ側)と地下茎(竹側)」の供給が意図的に切り替えられていると信じられた。信者はこの転倒するリズムを、第三十七回目の“紛争”としてカウントしたとされる[2]。
背景[編集]
陰謀論が広まった前提として、1990年代後半から「地方の食材供給が季節感を失っている」という不満が匿名掲示板で常態化していたとされる。とりわけとでは、春の筍狩りと秋の茸採りの“体感差”が毎年ずれるようになった、という噂が記録として積み上げられた[3]。
また、SNS黎明期には「胞子雲」「地下茎サイクル」「気象レジーム」という言葉が、科学的に/科学的な用語として流通したにもかかわらず、実際には検証されないまま捏造された指標に置き換えられたと指摘されている。その結果、気象や土壌の説明が「隠蔽」されているとする主張が強化され、反論は“否定”として扱われる構造が出来たとされる[4]。
第三十七次という番号は、過去に同種の“紛争”が36回あったという設定を必要とし、初期の発案者が「数えることで支配の痕跡が見える」と主張したことに由来するとされる。なお、信者の間では「紛争は毎回、同じ速度で拡散する」とも言われ、証拠として古いフォーラムの投稿日時が引用された[5]。
起源/歴史[編集]
起源[編集]
起源は、にで開催された「地域バイオ資源管理ワークショップ(非公開)」とされる。主催は大学ではなく「胞子のリスク管理」を掲げる民間団体であるとされ、そこで“キノコは胞子であり、竹は地下茎であり、両者は管理可能な信号である”という、根拠は示されない講義があったとされる[6]。
この講義を聴いたとされる匿名参加者(後に“灰色の観測者”と呼ばれる)は、翌年のデータとして「観測点 17箇所で、タケノコ発生が 0件→翌年 142件に反転した」という、やけに細かい数字を掲げた。反対にキノコ側では「同じ期間で発生数が 83%減少→翌年 51%増加」と述べられ、両方が“同じ方向に振れない”ことが強調された[7]。
さらに、胞統評議会という秘密結社(のちに陰謀論上で確定した設定)が「供給率調整の操作名」を公開しない代わりに、“第三十七次”だけを先に決めていたという伝承が語られた。これは「未来を先に固定すると観測者の誤差が減る」とする、科学的に/科学的な口調の理屈だとされた[8]。
起源と拡散/各国への拡散[編集]
拡散は日本国内から始まり、最初の火種はの掲示板に現れた「筍が無い年に限って、キノコの町が観光客を引き寄せている」という投稿だとされる。そこでは、筍が消えた“区間”が地図上で 3.2km四方に限定されていたとされ、翌年にその区間だけ豊作が戻ったと書き込まれた[9]。
その後、とへは「胞子雲の国際観測」という体裁で輸出されたと語られる。台湾のミームでは“第三十七次”が「雨季の終わりにだけ起こる」とされ、韓国側では「タケノコの市場価格が、1週間だけ不自然に跳ねる」と追加の主張がなされた[10]。
欧州では、陰謀論の翻訳が進む過程で「紛争」が軍事・通信の比喩へ置換され、“キノコ=スパイ波”“タケノコ=応答信号”という解釈が生まれた。反論は、科学的な定義の不在として否定される一方で、証拠は“同じ引用元のコピペ投稿が増えるほど真実味が増す”という、フェイクの論理で補強されたとされる[11]。
主張[編集]
主な主張は、が、キノコ科の胞子拡散とタケノコ科の地下茎活動を“別系統の制御”で同期させ、ある地域ではタケノコを意図的に止め、別の地域では豊作に誘導するとする点にある[12]。
とくに第三十七次では、「ある場合では一年間一切タケノコが生えなくなったが、翌年豊作の時もあった」という骨子が、観測記録のように再構成された。信者はこの現象を“反転同期”と呼び、自然の気まぐれではなく、支配のためのタイミングだと主張した[13]。
さらにその他の主張として、操作には“雨の前兆”ではなく「夜間の帯電」「道路の散水のパターン」「配送トラックの走行時刻」が関係しているとする説がある。根拠は、ある地域で散水車の出動が 02:10〜02:27の範囲に偏っていたという、誰が測ったのか不明なログの引用であった[14]。
一方で、別の流派では「タケノコが生えないのは妨害ではなく、植え替えの“需要操作”にすぎない」とも主張される。つまり支配し/支配されるの構図が、食品供給だけでなく投機的な“春相場”へ拡張され、プロパガンダとして利用されるという見立てである[15]。
批判・反論/検証[編集]
批判では、そもそもキノコとタケノコの発生は土壌・微気候・管理の影響を受けやすく、単純な統計比較では因果が確定できないとされる。また陰謀論で提示される“発生数”は観測方法が統一されておらず、捏造の可能性があるとの指摘がなされている[16]。
検証が行われたとされる数例では、同じ年に“タケノコが見えない”と報告された地点でも、実際には地下茎が枯れていないことが後日確認された、という反論が出た。ただし陰謀論側は「見える/見えないは監視の仕様である」と否定し、証拠の取り扱いを変えることで検証を封じたとされる[17]。
また、胞統評議会の実在性については、団体名の同名情報が複数確認された一方で、陰謀論の中核テキストに引用される“内部報告書”が偽書である可能性が高いと指摘された。そこで問題視されたのが、報告書のページ番号が「Vol.3 第37章 pp.007-013」といった、出版物として不自然な整形だった点である[18]。この不自然さが、笑えるレベルの証拠として逆に拡散に寄与したとも言われる。
社会的影響/拡散[編集]
社会的影響としては、食材の季節感が“操作されている”という不安が、農家の販促文言や学校給食の説明に波及したとされる。実際、の一部では「出荷の遅れは自然要因です」という注意書きが掲示されるようになったが、陰謀論ではそれすら“否定のためのプロパガンダ”だと読まれたとされる[19]。
拡散経路は、動画サイトでの「筍0年まとめ」「茸の逆転グラフ」「夜間散水ログ解析」など、視覚化の強いものが主であった。特に“第三十七次”の数字がゲーミフィケーション化され、フォロワーは「次は38次が来る」と予言し、当たれば信じ、外れれば“追加隠蔽”として処理する循環が形成されたとされる[20]。
このため、情報の品質よりも“継続性のある恐怖”が優先される形となり、偽情報/フェイクが混じったとしても訂正より先に引用が増える現象が観測された。結果として、陰謀論は単なる噂ではなく、ネット上のプロジェクト(投稿・翻訳・二次創作)として定着したとされる[21]。
関連人物[編集]
中心人物として、陰謀論内で最も言及されるのは議長とされるである。渡辺は胞統評議会の象徴的人物として扱われ、記録では「“タケノコは目に見えるまで待て”という言い回し」を残したとされるが、一次資料は確認されていない[22]。
次に、“灰色の観測者”こと匿名投稿者が挙げられる。彼/彼女は第三十七次の数字設定(17観測点、翌年142件、83%減から51%増)を配布したとされるが、アカウントは途中で削除され、再登録のたびに投稿内容が微修正されていたと語られる[23]。
さらに、国外向けの翻訳者として“雨季調律師”がいる。台湾側の解釈(雨季終盤にだけ起きる)へ寄せた編集を行ったとされ、韓国側には“1週間の市場跳ね”という追加要素を持ち込んだと指摘されている。ただし翻訳者の実名は出ず、反論では単なる編集者の自作自演である可能性が挙げられている[24]。
関連作品(映画/ゲーム/書籍)[編集]
映像作品では、擬似ドキュメンタリー映画『胞子の合図』(架空)が人気を得たとされる。作中では、字幕に「02:10〜02:27散水」という“精密すぎる手がかり”が繰り返し表示され、観客が論理ではなくリズムで納得してしまう構成だったとされる[25]。
ゲーム作品としては、スマートフォン向け『38次までのカレンダー』が挙げられる。プレイヤーは“タケノコが出ない土地”に投資を行い、翌年の豊作で回収するミッションをこなしながら、第三十七次の数値を暗記させられる仕様になっていたと語られている[26]。
書籍では『キノコタケノコ統制史:第三十七次の記録』という体裁の偽書が流通したとされる。内容は“内部報告書”の体裁を模し、Vol.3 第37章 pp.007-013のような誤植があっても、読者はそこを“検閲の証拠”だと受け止めたとされる。こうした反応がミームの拡散を加速した、という批判もある[18]。
脚注[編集]
参考文献[編集]
1. 渡辺精錬『胞子統制評議会の運用論(Vol.3)』非公開資料, 2001年, pp.007-013.
2. 佐藤梨香『季節食材の時差と錯覚:第三十七次紛争の社会学』, 2006年, 第1巻第2号 pp.11-29.
3. Margaret A. Thornton『Spore Signals and Market Response in East Asia』Journal of Agro-Cybernetics, Vol.12 No.4, 2010年, pp.201-224.
4. 高橋文哉『キノコ発生の統計誤差:検証されない指標の増殖』『農業情報学評論』, 第5巻第1号, 2008年, pp.33-58.
5. Li Wen『Mushroom-Bamboo Narratives Across Taiwan Networks』Taiwanese Internet Folklore Review, Vol.7, 2013年, pp.77-99.
6. Kim Seongho『One-Week Price Jumps and Pseudoscience Translation』Korean Journal of Meme Studies, Vol.9 No.2, 2014年, pp.145-160.
7. 鈴木寛治『夜間散水ログ解析の夢と現実』『地理データ通信』, 2012年, 第3巻第4号 pp.9-21.
8. “灰色の観測者”『第三十七次キノコタケノコ紛争:観測点17の配布資料』自費出版, 1999年.
9. 小林沙夜『捏造のページ番号:フェイク報告書の形態学』『出版史研究』, Vol.18 No.1, 2016年, pp.1-24.
10. A. J. Roth『Hydrology, Entanglement, and Selective Visibility』Proceedings of the Imaginary Environmental Society, Vol.2, 2005年, pp.50-63.
11. 斎藤みどり『真相を求める人々:陰謀論の反論構造』『社会情報学紀要』, 第21巻第3号, 2018年, pp.301-329.
関連項目[編集]
脚注
- ^ 渡辺精錬『胞子統制評議会の運用論(Vol.3)』非公開資料, 2001年.
- ^ 佐藤梨香『季節食材の時差と錯覚:第三十七次紛争の社会学』筑波大学出版局, 2006年.
- ^ Margaret A. Thornton『Spore Signals and Market Response in East Asia』Journal of Agro-Cybernetics, Vol.12 No.4, 2010年.
- ^ 高橋文哉『キノコ発生の統計誤差:検証されない指標の増殖』農業情報学評論, 第5巻第1号, 2008年.
- ^ Li Wen『Mushroom-Bamboo Narratives Across Taiwan Networks』Taiwanese Internet Folklore Review, Vol.7, 2013年.
- ^ Kim Seongho『One-Week Price Jumps and Pseudoscience Translation』Korean Journal of Meme Studies, Vol.9 No.2, 2014年.
- ^ “灰色の観測者”『第三十七次キノコタケノコ紛争:観測点17の配布資料』自費出版, 1999年.
- ^ 小林沙夜『捏造のページ番号:フェイク報告書の形態学』出版史研究, Vol.18 No.1, 2016年.
- ^ A. J. Roth『Hydrology, Entanglement, and Selective Visibility』Proceedings of the Imaginary Environmental Society, Vol.2, 2005年.
外部リンク
- 胞子統制評議会アーカイブ(閉鎖版)
- 第三十七次・観測点17ログ倉庫
- 筍0年まとめチャンネル
- キノコ相場逆転グラフ倉庫
- 雨季調律師翻訳メモ