P.P.サワグナ
| 選手名/氏名 | 佐和具 奈緒 |
|---|---|
| 画像 | なし |
| 画像サイズ | 280px |
| 画像説明 | 試合前のサンドライン確認を行う佐和具 |
| 愛称 | P.P.サワグナ |
| 生年月日 | 1994年4月17日 |
| 出身地 | 兵庫県明石市 |
| 身長 | 168 cm |
| 体重 | 58 kg |
| 国籍 | 日本 |
| 背番号 | 7 |
| ポジション | スイープ・リスト |
| 所属チーム/クラブ | 神戸オーシャンズ |
| 利き手/利き足 | 右投左打 |
| medaltemplates | 銀 2021年アジア選手権 |
佐和具 奈緒(さわぐ なを、[[1994年]][[4月17日]] - )は、[[兵庫県]][[明石市]]出身の[[プロビーチフラッグス選手]](スイープ・リスト)。右投左打。[[アジアフラッグリーグ]]の[[神戸オーシャンズ]]所属。[[2021年]]のアジア選手権でMVPに選ばれたほか、[[2023年]]には通算100本目の正確投を記録した選手として知られる[1]。
経歴[編集]
プロ入り前[編集]
佐和具は、[[兵庫県]][[明石市]]の沿岸部で育った。幼少期は地引網の補助や浜掃除の早さを競う地域行事に親しみ、これが後年の[[ビーチフラッグス]]適性につながったとされる。[[明石市立松が丘小学校]]在学時には、校内の砂場で旗を奪う独自遊びを考案し、当時の担任であった[[西村和彦]]により「動きがやけに直線的である」と記録されている。
所属チーム別の経歴[編集]
[[2012年]]に[[関西海浜専門学院]]へ入学し、同年の学生選手権でデビューした。[[2014年]]に[[大阪ブルーサンズ]]へ入団し、プロ入り後は短距離の初速と砂面の読みで注目を集めた。[[2018年]]に[[神戸オーシャンズ]]へ移籍すると、守備型のスイープ・リストから攻撃的な回収役へ転向し、[[2020年]]から3年連続でチーム最多奪取数を記録した。
代表経歴[編集]
[[2019年]]に[[日本ビーチフラッグス協会]]の代表候補合宿に初招集され、[[2021年]]の[[アジア選手権]]で初出場を果たした。大会では準決勝で[[韓国代表]]のカン・ミンホを0.08秒差で退け、決勝では惜敗したもののMVP に選ばれた。同年には代表副主将を務めたほか、[[2023年]]の[[世界サンドゲームズ]]では日本代表の旗回収成功率83.4%を支えた。
選手としての特徴[編集]
佐和具は、スタート直後の低姿勢から砂を掻き分ける独特のフォームで知られる。特に右投左打の身体操作を応用した「逆手スイープ」は、相手の進路を一瞬だけ外す技術として研究対象にもなった。
また、当時の記録係によれば、彼女は30mの砂上加速で自己ベストを更新する際、最後の3歩だけ歩幅を平均17cm短くする傾向があるという。これにより、トップスピード到達までの余計な揺れを抑えているとされる。
一方で、旗の奪取後に必ず右手で砂を払う所作があり、これが「P.P.」の由来である「Post Pull」の略とする説もあるが、本人は地元の友人がつけたニックネームであると説明している。なお、この由来については異説も多い。
人物[編集]
佐和具は、試合前に砂粒の湿り気を指先で確かめる習慣があることで知られている。本人によれば、明石の潮風と似た重さの日にだけ成功率が上がるという。
[[2022年]]には神戸市内の練習場で、少年チームに向けて「旗を取る前に相手の呼吸を聞け」と助言し、指導者からは「説明が詩的すぎる」と評された。また、遠征先の[[千葉県]][[船橋市]]でコンビニの傘立てを砂場の代用品として使い、5分間だけ即席練習を行った逸話がある。
私生活では[[鉄道模型]]の収集を好み、特に砂浜の地形を再現したNゲージ台を自作している。本人は「起伏のあるレイアウトほど試合に似る」と述べており、これは競技関係者の間で半ば定説になっている。
記録[編集]
タイトル[編集]
・[[2021年]] アジア選手権 準優勝
・[[2022年]] 国内シリーズ年間最多奪取賞
・[[2023年]] 東アジアフラッグカップ ベストリカバリー賞
表彰[編集]
・[[2021年]] アジア選手権MVP
・[[2022年]] 神戸市スポーツ功労表彰
・[[2024年]] 日本海浜競技協会フェアプレー賞
代表歴 / 個人記録[編集]
・日本代表 14試合出場
・通算旗奪取数 102回
・最高連続成功数 11回
・30m砂上走 3.84秒
・MVP 1回
・大会通算0.08秒差勝利 2回
出演[編集]
佐和具は競技人気の高まりを受け、[[2022年]]に[[朝日海浜保険]]のCMに出演した。砂浜で保険証書を広げる演出が話題となり、放送局の編成担当は「運動量より紙の動きが速い」と評した。
また、[[NHK BS1]]の特集番組『砂上の一瞬』では、旗を奪う瞬間の呼吸法について解説を行った。[[2023年]]にはバラエティ番組『炎天下! 走れ五人組』にゲスト出演し、番組史上初めて本編よりも準備運動の尺が長い回になったとされる。
このほか、[[神戸新聞]]の地域広告キャンペーンにも起用され、駅前のデジタルサイネージでは、走るたびに背番号7が砂粒に分解される特殊演出が採用された。
著書[編集]
・『旗は風より遅いときがある』([[2023年]]、海浜出版社)
・『砂を読む、呼吸を聴く』([[2024年]]、[[関西スポーツ文庫]])
・『P.P.式スイープ入門 17の誤解』([[2025年]]、明石実業新書)
著書はいずれも競技理論書に分類されるが、章末に地元の潮位表が付録として収録されている点が珍しいとされる。なお、『砂を読む、呼吸を聴く』には「相手の足音は3拍子で聞くべきである」という記述があり、競技団体からは半ば黙認された。
背番号[編集]
佐和具の背番号は7である。[[大阪ブルーサンズ]]時代は18を着用していたが、[[神戸オーシャンズ]]移籍後に変更された。7番は海浜競技で「追い風を読める選手」に与えられる慣例番号とされ、過去には[[1990年代]]に1度だけ欠番だった時期がある。
本人は7番について「旗の支柱がちょうど7段目の砂で安定する」と説明しており、チームスタッフはこの発言を公式プロフィールに載せるかどうかで半日議論したという。
脚注[編集]
[1] 日本ビーチフラッグス協会 編『2021年度 競技年鑑』海浜出版、[[2022年]]、pp. 44-49。
[2] 佐藤真一『砂上加速論とその周辺』関西スポーツ科学研究会、[[2023年]]、Vol. 12 No. 3、pp. 88-102。
[3] 高橋玲子「アジア圏における旗回収競技の戦術変遷」『海浜競技学報』第8巻第2号、[[2024年]]、pp. 15-31。
[4] 『神戸オーシャンズ公式記録集 2018-2024』神戸オーシャンズ広報室、[[2024年]]。
[5] Margaret L. Thornton, “Post-Pull Rhythm in Sand Sports,” Journal of Coastal Athletics, Vol. 9, Issue 1, [[2023年]], pp. 5-19.
[6] 山本達也『明石沿岸スポーツ史』兵庫海洋文化叢書、[[2021年]]、pp. 201-216。
[7] 中村環「右投左打選手における砂面視認の優位性」『日本競技動作研究』第15巻第4号、[[2022年]]、pp. 77-90。
[8] Elizabeth K. Moore, “The Curious Case of P.P. Sawagna,” International Review of Beach Flagging, Vol. 4, No. 2, [[2025年]], pp. 61-73。
[9] 近藤美沙『旗と呼吸の民俗誌』東西出版、[[2024年]]、pp. 33-41。
[10] 『明石市スポーツ名鑑 2025』明石市教育委員会、[[2025年]]、pp. 12-14。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
神戸オーシャンズ公式プロフィール
日本ビーチフラッグス協会 選手名鑑
アジアフラッグリーグ 統計ページ
明石市スポーツアーカイブ
海浜競技研究所データベース
脚注
- ^ 日本ビーチフラッグス協会 編『2021年度 競技年鑑』海浜出版、2022年.
- ^ 佐藤真一『砂上加速論とその周辺』関西スポーツ科学研究会、2023年、Vol. 12 No. 3.
- ^ 高橋玲子「アジア圏における旗回収競技の戦術変遷」『海浜競技学報』第8巻第2号、2024年、pp. 15-31.
- ^ 『神戸オーシャンズ公式記録集 2018-2024』神戸オーシャンズ広報室、2024年.
- ^ Margaret L. Thornton, “Post-Pull Rhythm in Sand Sports,” Journal of Coastal Athletics, Vol. 9, Issue 1, 2023, pp. 5-19.
- ^ 山本達也『明石沿岸スポーツ史』兵庫海洋文化叢書、2021年、pp. 201-216.
- ^ 中村環「右投左打選手における砂面視認の優位性」『日本競技動作研究』第15巻第4号、2022年、pp. 77-90.
- ^ Elizabeth K. Moore, “The Curious Case of P.P. Sawagna,” International Review of Beach Flagging, Vol. 4, No. 2, 2025年, pp. 61-73.
- ^ 近藤美沙『旗と呼吸の民俗誌』東西出版、2024年、pp. 33-41.
- ^ 『明石市スポーツ名鑑 2025』明石市教育委員会、2025年、pp. 12-14.
外部リンク
- 神戸オーシャンズ公式プロフィール
- 日本ビーチフラッグス協会 選手名鑑
- アジアフラッグリーグ 統計ページ
- 明石市スポーツアーカイブ
- 海浜競技研究所データベース