たにまろ
| 芸名 | たにまろ |
|---|---|
| ふりがな | たにまろ |
| 画像ファイル | Tanimalo_official.jpg |
| 画像サイズ | 220px |
| 画像コメント | 『三秒鑑定』の衣装で、左袖に“湯気”の刺繍がある |
| 生年 | 1908年〈明治41年〉 |
| 生月 | 4月 |
| 生日 | 12日 |
| 身長 | 173cm |
| 血液型 | AB型 |
| 職業 | 俳優、タレント、歌手 |
| ジャンル | 喜劇、シリアス芝居、歌謡(即興ラップ調) |
| 活動期間 | 1932年 - 1990年(主にテレビと舞台) |
| 活動内容 | 映画・ラジオ・バラエティ・CMの横断出演 |
| 配偶者 | 非公表(婚姻届の“住所欄”だけ公開されたとされる) |
| 事務所 | 鳩羽座芸能 |
| 公式サイト | たにまろ公式サイト(架空) |
| 主な作品 | 湯気の王国/たにまろの三秒鑑定/歌『渦の数え唄』 |
| 受賞歴 | 日本演芸協会賞/紅い湯気主演男優賞(架空) |
たにまろ(よみ、[[1908年]]〈[[明治]]41年〉[[4月12日]] - )は、[[日本]]の[[俳優]]、[[タレント]]、[[歌手]]。所属事務所は[[鳩羽座芸能]]で、愛称は「タニ」。代表作はドラマ『[[湯気の王国]]』(再編集版)とバラエティ『[[たにまろの三秒鑑定]]』である。
略歴/来歴[編集]
たにまろは、[[1908年]][[4月12日]]に[[東京府]]内のとある湯屋周辺で生まれたとされる。出生時刻は公式プロフィールでは「夜鳴きが収まり、火鉢が一段落ちた頃」とされ、同年の気圧記録から逆算して午前2時23分ではないかと推定された[1]。
[[1929年]]、[[鳩羽座芸能]]の前身組織である[[鳩羽座寄席研究会]]に、弟子入りの“願書”を自ら提出したことが発端となった。願書は鉛筆書きで、当時の審査担当が「字面が谷(たに)形に折れ、丸み(まろ)がある」と評したのが芸名の由来とされる[2]。その後、[[1932年]]にラジオ番組『[[湯屋の夜会]]』で初めて呼ばれ、同年の舞台『[[紙風船の裁判]]』で俳優デビューを果たした。
この時期、同時代の芸能人が流行した“端正な所作”に対して、たにまろはわざと動きを遅らせ、最後の間(ま)だけを3回に分ける癖を徹底した。観客の反応を測るため、本人が舞台袖に置いた温度計は「舞台が冷えると台詞が立ち上がる」として管理され、[[1936年]]には劇場の裏方から「血圧計みたいに扱っている」と指摘されたことが当時の台本メモに残っている[3]。
人物(性格・逸話/私生活)[編集]
たにまろは、インタビューでは「正しさは秒で壊れる」と発言し、性格は一貫して“計測好きの感情派”として描かれることが多い。特に、共演者が緊張すると「セリフの前に、湯気の方向を見てから言うんだ」と助言し、実際に台詞を言う角度まで指定したとされる[4]。
逸話として有名なのは、楽屋の時計を分解し、針だけを布で包んで“音のない時間”を作ったという件である。これは[[戦時]]の節約から転じた創作と説明されたが、当時のスタッフは「包んだのは布でなく、懐紙の余りだった」と証言している[5]。さらに、[[1961年]]頃には、バラエティ収録で“笑いの発生点”を探るため、笑い声が最初に出た瞬間から逆算して合図を出した。その結果、番組の編集では笑い声の位置が毎回0.07秒ずつズレており、視聴者からは「ズレてるから新しい」と好評を得たという[6]。
私生活については、配偶者の存在は長く伏せられた。一方で、婚姻届の控えに記された住所が[[岐阜県]]の架空地名「[[湯流(ゆながれ)町]]」だったとされ、しかも“番地がわずかに2つ重複している”ことが後年になって判明した。これについて本人は「人生は重複しても演じられる」と述べ、観測される矛盾を“芸の余白”として扱ったと伝えられる[7]。
出演[編集]
たにまろは俳優として、テレビドラマでは喜劇から社会派まで幅広く出演した。初の連続ドラマ出演は[[1954年]]の『[[湯気の王国]]』(全38回)であり、主人公のライバル役として登場した。しかし視聴者が最も覚えたのは悪役の説教ではなく、たにまろが毎回最後に言う「湯気は道を知っている」という一文だったとされる[8]。
映画では[[1958年]]の『[[紙の舟、沈まない港]]』で共演した[[三嶋由里子]](架空)との掛け合いが話題となった。宣伝番組では、撮影現場の小道具が実際に水に濡れており、たにまろが濡れた台詞用カードをそのまま読んだ結果、監督が「偶然の間が出た」として採用したという[9]。この逸話は、後に舞台挨拶で“カードは乾かさない主義”として語られ、本人のこだわりがより強く知られることになった。
バラエティでは『[[たにまろの三秒鑑定]]』に出演し、視聴者から送られる“よく分からない物”を3秒で言い当てるコーナーを務めた。ここでの鑑定は科学っぽい口調で進められ、「匂いは9成分、影は2方向、嘘は一瞬で漏れる」といった妙に具体的な数字が当時の流行を生んだ[10]。ラジオ番組では『[[火鉢ラジオ夜]]』を長く担当し、ラジオ局の公式掲示板に「同じ噛み方でも、今日は3回目が正しい」と書かれていたとされる[11]。CMでは[[鳩羽座油脂]]の“湯気保湿”キャンペーンに起用され、タオルを振る速さで商品性能を説明したことが人気となった[12]。
作品(シングル/アルバム/映像作品)[編集]
歌手としてのたにまろは、歌謡曲に即興の語りを挿入するスタイルで知られている。代表シングルとして『[[渦の数え唄]]』([[1966年]])が挙げられ、作中のカウントが「1、2、3…」ではなく“湯気の輪(わ)”の数で進行する構成だったとされる[13]。この曲は発売初週で売上が約7万枚に達し、2週目に急落したのに3週目に再浮上したという、いわゆる“波形ヒット”として業界紙で取り上げられた[14]。
アルバム『[[湯音カレンダー]]』([[1971年]])では、季節ごとにテンポを変え、冬は遅く、夏は語尾を短くする仕様だったとされる。本人は「季節を声帯で引っ越す」と語ったが、実際のスタジオ記録には“テープ速度を毎回0.3%ずつ上げた”痕跡が残っていたとされる[15]。映像作品としては、[[1978年]]にリリースされたライブ映像『[[三秒の向こう側]]』があり、終演後にファンへ3秒だけ目を合わせる“終わり方”が話題となった[16]。
一方で、映像作品には架空性が指摘されるものもある。『[[湯気の王国]]』の“再編集版”が[[1985年]]に発売された際、同じ映像でもナレーションが2種類あるとされ、購入者の一部が「自分が見た方が本物」と主張して争いになったと報じられた。編集担当は「どちらも本物」と答えたが、視聴者の推測が先に独り歩きしたとされる[17]。
書籍(写真集/雑誌連載)[編集]
書籍では、写真集『[[湯気の余白]]』([[1974年]])が最もよく知られている。写真集は本人の表情よりも、湯気の立ち上がりの形状に焦点を当てているとされ、各ページには“湯気の方向番号”が振られている。実際にページ番号が一部欠番になっており、出版社は「意図的に“空白回”を作った」と説明したが、ファンは欠番分をファンレターで埋めようとしたという[18]。
また、雑誌連載『[[たにまろの裏・秒読み]]』を[[1980年]]から[[1987年]]まで続けたとされる。連載では、家の中で落とし物を探すときの“見つけ方”を芝居の稽古として語り、「探している時間を3分割して、最初の1分は目だけ、次の1分は耳だけ、最後の1分で手を使う」といった手順が人気となった[19]。
なお、連載の最終回には“写真が一枚だけ”掲載されていたとされる。写真は本人の手が写るだけで、手の甲のしわが三角形を作っているように見えるとして、読者がしわの数を数え始めた結果、次号の広告に「しわは22本ではなく、観察者が増えるほど増える」と書かれたと伝えられる[20]。
受賞歴[編集]
受賞歴として、たにまろは[[日本演芸協会]]の[[日本演芸協会賞]]を受賞したとされる。受賞理由は、舞台での間の作法を新しい計測手法として整理し、後進に“感情のタイミング”を教えた点にあると説明された[21]。
さらに、[[1976年]]には“湯気”にまつわる演技を評価する[[紅い湯気主演男優賞]]を受賞したとされる。授賞式では壇上で「湯気は嘘をつかない」と述べたが、司会者が言葉を取り違えて「湯気は嘘つきだ」と読み上げたため、会場が一瞬凍り、たにまろがわざと遅れてうなずいたことが翌日の新聞に掲載された[22]。
一方で、受賞歴の細目には不一致が見られる。受賞作品として『[[湯気の王国]]』と記される版と、『[[三秒の向こう側]]』と記される版が混在しているとされ、編集者側の資料整理の差ではないかと指摘されている[23]。
脚注[編集]
外部リンク[編集]
脚注
- ^ 鳩羽座芸能 編『鳩羽座芸能年鑑』鳩羽座芸能出版, 1934.
- ^ 田坂宇吉『湯屋出自の芸名学』湯流書房, 1952.
- ^ 野守玲子『舞台袖の温度計—二度測る演技』演芸技法研究所, 1940.
- ^ 三門真琴『「正しさは秒で壊れる」の現場語録』文芸新潮社, 1968.
- ^ 加納蓮三『小道具の湿り方、役者の遅れ方』映画技術叢書, 1960.
- ^ 日本テレビ編『笑いは編集で動く—番組設計の実務』日本テレビ出版, 1963.
- ^ 岐阜県公文書館『住所の揺れと婚姻届控え』岐阜県公文書館紀要, 第12巻第1号, 1989.
- ^ 音響制作協会『テープ速度の微差と声の輪郭』Vol.4, No.2, pp.33-51, 音響制作協会, 1972.
- ^ 佐伯梢『渦の数え唄研究』音楽史評論社, 第7巻第3号, pp.101-120, 1967.
- ^ 映画芸能資料センター『再編集版と視聴者—ナレーションの二重性』資料センター通信, pp.10-18, 1986.
- ^ 日本演芸協会『受賞者講評集(架空含む)』日本演芸協会, 第1集, pp.5-27, 1977.
- ^ 紅い湯気賞運営委員会『授賞式の進行と誤読』紅い湯気賞広報, 第2号, pp.44-46, 1976.
外部リンク
- たにまろ公式サイト(架空)
- 鳩羽座芸能アーカイブ
- 湯気の余白ファンサイト
- たにまろの三秒鑑定 視聴者掲示板(架空)
- 日本演芸協会 受賞履歴データベース(架空)