てんとう虫の受難
| 番組名 | てんとう虫の受難 |
|---|---|
| 画像 | Ladybird_ordeal_titlecard.png |
| 画像説明 | 初期タイトルカード |
| ジャンル | バラエティ番組 |
| 構成 | 小泉信二、牧田圭、ほか |
| 演出 | 志村拓也 |
| 司会者 | 浅倉みどり |
| 出演者 | 浅倉みどり、長谷部清隆、日野由香、ほか |
| ナレーター | 真鍋朗 |
| OPテーマ | 赤い斑点のワルツ |
| EDテーマ | 夕立ちのあとで |
| 企画 | 北辰放送企画局 |
| 製作/制作 | 北辰放送、霧島プロダクション |
| 制作局 | 北辰放送 |
| プロデューサー | 柚木俊介 |
| チーフ・プロデューサー | 浜田義彦 |
| 製作総指揮 | 神原誠 |
| 放送国 | 日本 |
| 映像形式 | ハイビジョン放送 |
| 音声 | ステレオ放送 |
| 字幕 | 文字多重放送 |
| データ放送 | 連動データ放送 |
| 放送期間 | 1998年4月7日 - 放送中 |
| 放送時間 | 火曜 22:00 - 22:54 |
| 放送分 | 54分 |
| 放送回数 | 736回 |
| 放送枠 | 北辰火曜22時枠 |
| 外部リンク | https://example.invalid |
| 外部リンク名 | 公式サイト |
| 特記事項 | 2006年に一度『準生放送化』、2014年に地方収録を本格導入 |
| 番組名1 | てんとう虫の受難 第1期 |
| 放送期間1 | 1998年 - 2002年 |
| 放送時間1 | 火曜 22:00 - 22:45 |
| 放送分1 | 45分 |
| 放送枠1 | 北辰火曜22時枠 |
| 放送回数1 | 168回 |
| 番組名2 | てんとう虫の受難 第2期 |
| 放送期間2 | 2002年 - 2010年 |
| 放送時間2 | 火曜 22:00 - 22:54 |
| 放送分2 | 54分 |
| 放送枠2 | 北辰火曜22時枠 |
| 放送回数2 | 381回 |
| 番組名3 | てんとう虫の受難 第3期 |
| 放送期間3 | 2010年 - 2018年 |
| 放送時間3 | 火曜 22:30 - 23:24 |
| 放送分3 | 54分 |
| 放送枠3 | 北辰火曜22時枠 |
| 放送回数3 | 201回 |
| 番組名4 | てんとう虫の受難 第4期 |
| 放送期間4 | 2018年 - 2022年 |
| 放送時間4 | 火曜 22:00 - 22:54 |
| 放送分4 | 54分 |
| 放送枠4 | 北辰火曜22時枠 |
| 放送回数4 | 179回 |
| 番組名5 | てんとう虫の受難 第5期 |
| 放送期間5 | 2022年 - |
| 放送時間5 | 火曜 22:00 - 22:54 |
| 放送分5 | 54分 |
| 放送枠5 | 北辰火曜22時枠 |
| 放送回数5 | 継続中 |
『てんとう虫の受難』(てんとうむしのじゅなん、{{Lang-en-short|''The Ordeal of the Ladybird''}}、''Tentōmushi no Junan'')は、[[北辰放送系列|系]]で(10年)から毎週22時台()に放送されている。昆虫擬人化を軸にした観察トークと社会風刺を融合させた内容で知られ、のでもある。
概要[編集]
『てんとう虫の受難』は、の北辰放送本社スタジオを拠点に制作されているである。虫の生態を題材にしたトーク、再現ドラマ、街頭ロケを組み合わせ、毎週22時台に放送されている。
番組開始当初は子ども向け自然観察企画として構想されたが、初回収録で出演者がの脱走騒ぎを起こしたことから、以後は「昆虫の生存権」と「都市生活の摩擦」を扱う番組へと方向を変えたとされる。視聴率は深夜移行後に平均8.4%前後で安定し、地方収録回では10%台を記録することもあった。
放送時間の変遷[編集]
第1期はからまで開始・放送であった。2002年の改編で番組枠が移動し、以後は54分枠へ拡大された。
には「準生放送化」が導入され、収録済み映像に生ナレーションを重ねる形式へ変更された。さらにからはからまでのネット局で遅れネットが整備され、ハイビジョン放送と連動データ放送が同時に開始された。なお、2019年の一部回では放送分が52分に短縮され、これは「テントウムシ保護週間」の特別編成によるものと説明された[要出典]。
出演者[編集]
司会者[編集]
司会は一貫してが務めている。浅倉は報道番組出身であるが、本番組で「虫に対しても敬語を使う」進行を確立し、後に局内で『受難トーク』と呼ばれる様式の始祖とされた。
レギュラー出演者[編集]
は昆虫学者として出演し、理論面を担当する。彼は毎回、虫眼鏡で素材を確認してからコメントする習慣があり、番組スタッフからは『3秒遅れる知性』と評された。
はロケ担当のリポーターであり、街路樹の陰から虫を探す企画で人気を得た。特にの歩道橋下で「都市のてんとう虫は名刺を持っているような顔をする」と発言した回が話題となった。
歴代の出演者[編集]
第2期までは、俳優の、模型作家の、気象予報士のなどが週替わりで出演した。いずれも短期間で降板したが、真柴は番組内の即興劇で作った「てんとう虫署長」の扮装が好評で、後年まで再登場を求める投書が続いた。
また、からまでの期間には、毎月第1週のみ昆虫写真家のがゲストレギュラーとして起用され、彼女の持ち込んだ標本箱がスタジオの湿度を上げすぎたため、一時的に「放送史上もっとも虫にやさしい収録室」と呼ばれた。
番組史[編集]
企画成立[編集]
番組は、北辰放送の社内企画公募で、当時若手ディレクターだったが提出した「昆虫を通して現代社会の孤独を語る番組」という案から始まった。審査では『地味すぎる』とされたが、当時の編成局長が「てんとう虫なら赤いから目立つ」と一言で採択したとされる。
初回はの河川敷で公開放送として収録され、予定していた30匹のてんとう虫のうち21匹が開始前に飛散した。残った9匹がカメラ前で静止した映像が逆に高評価となり、番組の基調となる『沈黙の笑い』が確立した。
番組の転機[編集]
には、コーナー「虫の社会保障」が新設され、視聴者投稿による“てんとう虫の職場環境”が議論された。これにより一部の教育委員会から抗議が寄せられたが、翌週には同委員会の担当者がゲスト出演し、むしろ内容が複雑化した。
の東日本大震災後は、番組が「小さな命を見直す」方針を打ち出し、地方の養蜂場や公園管理事務所でのロケが増えた。これが結果的に中高年層の視聴率上昇につながったと分析されている。
近年の動向[編集]
以降は、番組内でデータ放送を用いた『今夜の斑点予報』が導入され、リモコンの色ボタンで虫の活動度を予想する仕組みが採用された。北辰放送によれば、初回の参加者は約14万3千人で、同時間帯の社内最高記録であった。
には番組回数が700回を超え、記念回ではスタジオ天井から本物のてんとう虫型紙吹雪が約2万枚降り注いだ。なお、そのうち418枚が換気口に吸い込まれたため、翌日の清掃費が予算をわずかに上回ったという。
番組構成[編集]
主要コーナー[編集]
番組はオープニングトークの後、「本日の斑点チェック」「街角で見た七星」「受難相談室」の3本柱で構成される。特に「受難相談室」は、視聴者から寄せられる“ベランダに現れた一匹の尊厳”のような投稿を、番組側が真顔で討議する形式で知られている。
また、後半には短編再現ドラマ「小さき者の午後」が置かれる。ここでは、てんとう虫役の着ぐるみがの雑踏を歩くだけの映像が延々と流れ、番組史上もっとも低予算で最も高評価を得た回として記録された。
地方収録コーナー[編集]
以降に定着した「地方収録・受難巡礼」は、各地の公園、農園、サービスエリアで収録される企画である。特にでの回では、養蜂家が撮影協力の見返りに1,200個の花壇保護ネットを要求し、スタッフが夜通し対応した。
このコーナーの特徴は、虫の観察よりも地域の自治体文書のほうが細かい点にあり、番組資料庫には「収録許可申請書第17号」などが保存されているという。
シリーズ/企画[編集]
本番組には、季節限定企画として『てんとう虫の受難 春の脱皮編』『てんとう虫の受難 夏の直射日光編』『てんとう虫の受難 冬眠前夜特集』がある。いずれもタイトルだけは深刻だが、内容は主に司会者が虫かごのフタを閉め忘れる事態の連続である。
また、には姉妹企画として『ありんこの逆襲』がパイロット放送されたが、出演者が全員あまりに几帳面で映像的な破綻がなく、本編化は見送られた。制作陣は後に「てんとう虫は少し雑だから番組になる」と総括している。
オープニング/テーマ曲[編集]
オープニングテーマは、作曲家による『赤い斑点のワルツ』である。弦楽器を主体とした軽快な旋律に、実際の羽音をサンプリングした高音が重ねられ、番組の“可憐だが不穏”という印象を決定づけた。
エンディングテーマ『夕立ちのあとで』は、自身が深夜の帰路をイメージして選定したもので、2013年以降は毎年1回だけアレンジ版が流れる。2021年版では、コーラスに園芸ボランティア18人が参加し、うち2人が録音後に本当にてんとう虫を飼い始めたという。
スタッフ[編集]
歴代のスタッフ[編集]
初代プロデューサーは、初代構成はである。柚木は虫の観察よりも段取り表を重視する人物として知られ、収録前に『虫より先に台本を捕まえる』ことを信条にしていた。
第3期からは制作会社が共同参加し、ロケバスに冷却装置を2系統搭載した。これは真夏の地方収録で昆虫より出演者が先に弱る事態が続いたためである。
制作体制の変化[編集]
の大幅リニューアル以降、編集工程にAI色補正が導入され、てんとう虫の斑点が毎回わずかに異なるという現象が生じた。これについて視聴者の一部からは『同じ虫を使い回しているのではないか』との指摘があったが、局は「季節的個体差」と説明した[要出典]。
また、音声はからステレオ放送に加えて局内のみで試験的な立体収録が行われ、ナレーターの真鍋朗が“虫の背後から語りかける”形式を確立した。
ネット局と放送時間[編集]
をキー局とし、系列局、、、、などでネットされている。系列外局でも特別編の遅れネットが実施されたことがあり、の特番では全12局同時放送となった。
放送開始時刻は基本的に火曜22時台であるが、中継や緊急報道が入るとへスライドする。番組内ではこれを『虫の退避行動』と呼び、放送枠移動そのものをネタにする演出が定着している。なお、配信元は局公式の見逃し配信「北辰オンデマンド」で、1話あたり平均再生数は約38万回とされる。
特別番組[編集]
特別番組としては、年末恒例の『てんとう虫の受難 大晦日総決算SP』が有名である。ここでは一年間の“受難”を振り返り、出演者が巨大な標本箱の中で反省会を行う演出が恒例となっている。
には『てんとう虫の受難 in 離島』がの小島で公開放送され、台風接近のため収録が3時間遅延したにもかかわらず、浅倉みどりが「天候もまたゲストである」と発言して話題となった。視聴率は特番としては異例の12.8%を記録した。
関連商品[編集]
関連商品としては、2010年に発売されたDVD-BOX『てんとう虫の受難 斑点完全保存版』、ならびにムック本『受難の昆虫学』がある。DVDには本編に加え、編集室で撮影された“虫かご組み立て失敗集”が収録され、予想外の人気を得た。
また、には番組公式書籍『受難録 1998-2023』がから刊行された。初版は4万部で、付録の「ミニ虫眼鏡しおり」が一部書店で品切れとなった。
受賞歴[編集]
にの企画賞、に、に特別賞を受賞したとされる。いずれも「社会性のある笑い」を評価したものと説明されている。
もっとも、2012年の受賞は授賞式当日に別番組の受賞名と混同されたとの説もあり、番組側は翌週の本編でトロフィーを2本並べて説明した。視聴者の間では、この“賞の重複問題”が最も長く語られる受賞エピソードとなっている。
使用楽曲[編集]
本編中では、による『飛べない午後』、の『草むらの手紙』などが断続的に使用されている。これらは番組専用に書き下ろされたものではなく、いずれも同局の報道・料理・園芸番組の残響を再編集したものである。
なお、の一部放送分では、著作権処理の都合でBGMが全編ハーモニカ1本になり、かえって「最も悲しい回」として高い評価を受けた。
脚注
- ^ 柚木俊介『斑点と編成——テレビバラエティにおける昆虫モチーフの成立』北辰放送出版局, 2009年, pp. 41-68.
- ^ 小泉信二「地方収録番組の受容と視聴者参加」『放送文化研究』Vol. 18, No. 2, 2015年, pp. 115-139.
- ^ 真鍋朗『虫の声をどう読むか』北辰文庫, 2011年.
- ^ Marjorie L. Bennett, “The Ladybird and the Living Room: A Study of Domestic Insect Variety Shows,” Journal of Comparative Broadcasting, Vol. 12, No. 4, 2008, pp. 201-233.
- ^ 浜田義彦『準生放送化の技術史』霧島プロダクション資料叢書, 2016年, pp. 7-29.
- ^ 志村拓也「受難はなぜ笑いになるのか」『北辰メディア年報』第7巻第1号, 2004年, pp. 3-19.
- ^ 井上雅也『データ放送と斑点予報の相関』東洋視聴研究会, 2021年, pp. 88-101.
- ^ Paul H. Wren, “Audience Empathy in Microfauna Programming,” Media & Society Review, Vol. 9, No. 1, 2019, pp. 44-57.
- ^ 北辰放送編『てんとう虫の受難 放送二十五年史』北辰出版, 2023年, pp. 1-212.
- ^ 高梨健太郎『飛べない午後はどこへ行く』音響記録社, 2017年, pp. 55-59.
外部リンク
- 北辰放送 公式番組案内
- てんとう虫の受難 アーカイブ室
- 受難録データベース
- 北辰オンデマンド 番組ページ
- 霧島プロダクション 制作年表