アイドルマスターシンデレラガールズ スターダストクルセイダース
| タイトル | アイドルマスターシンデレラガールズ スターダストクルセイダース |
|---|---|
| 画像 | StardustCrusaders_box.jpg |
| 画像サイズ | 240px |
| caption | パッケージアート |
| ジャンル | コンピュータRPG |
| 対応機種 | Windows, PlayStation Vita, Nintendo Cloud Pocket |
| 開発元 | 株式会社ルミナス・ノイズ |
| 発売元 | 星雲インタラクティブ |
| プロデューサー | 榊原 直樹 |
| ディレクター | 黒川 みどり |
| 音楽 | 早乙女 環 |
| シリーズ | シンデレラガールズ |
| 発売日 | 2016年11月19日 |
| 対象年齢 | CERO C |
| 売上本数 | 全世界累計184万本 |
| その他 | オンライン対応、協力プレイ対応 |
『』(英: Idol Master Cinderella Girls: Stardust Crusaders)は、にのから発売された用。『』シリーズの第3作目にあたる[1]。
概要[編集]
『』は、の旧録音倉庫を改装したが制作した、アイドル育成と探索型戦闘を融合したである。通称は『SCG』、あるいは単に『スタクル』と呼ばれている[2]。
本作は、星屑の軌道をたどって各地の劇場を巡る「巡礼公演」制度を軸に構成され、プレイヤーは新任のプロデューサーとして、、を中心に発生する“拍手の欠損”を修復していく。なお、企画初期にはとして構想されていたが、試作段階でテンポが速すぎるとしてへ転換されたとされる[3]。
キャッチコピーは「星屑を、歌で撃ち抜け。」であり、発売当時は『を記録した劇場系RPG』として宣伝された。また、対戦モードと協力プレイを同時搭載した珍しいアイドルゲームとして知られ、の審査会では「UIが妙に礼儀正しい」と評されたという[4]。
ゲーム内容[編集]
システム[編集]
ゲームシステムの特徴として、プレイヤーは「指揮」「振付」「照明」の3つの命令を同時に管理する。各アイドルは固有の“星図属性”を持ち、夜間公演ではの気象データと連動して能力値が微妙に変化する仕組みであった[5]。
また、レッスンは通常のコマンド選択式であるが、週末には自動的にの地下通路で“即席ゲリラ練習”が発生し、成功すると限定衣装が入手できる。失敗するとファン層が一時的に「概念だけは理解した」状態になり、以後3日間だけ売上が2%低下する。
アイテムは「マイク」「靴」「星屑メモリ」の3系統に大別される。とくに星屑メモリはの監修を受けたという設定で、ゲーム内では“握手会の待機時間を短縮する”効果を持つ。
戦闘[編集]
戦闘はアクションシューティングゲームに近いリアルタイム方式で、プレイヤーはステージ上を移動しながら音符弾を打ち返す。敵は「ノイズ化した空席」「眠気」「終電」といった抽象的存在であり、いずれも拍手のタイミングでのみ実体化する[6]。
ボス戦では、各地のシンボルを模した巨大演出装置が出現する。たとえば型の装置は第8章に、型の装置は第11章に登場するが、いずれも高さの再現精度が異様に高く、開発陣が深夜の計測で3回補導されたという逸話がある。
対戦モード[編集]
対戦モードでは、2人のプロデューサーが同一ライブ会場を奪い合う形式を採る。先に観客の心拍数を一定値まで上げた側が勝利となるため、実質的にはというよりも「心理戦の競り市」である。
オンライン対応も実装され、全国のプレイヤーは『星屑通信網』を介して即興ユニットを編成できた。ただし、通信遅延が0.3秒を超えるとアイドルの立ち位置が一列ずつ右へずれる仕様があり、これにより一部の上級者は意図的に回線を細くしていたとされる。
オフラインモード[編集]
オフラインモードは「練習公演」と呼ばれ、通信機能を切断した状態でも最大17名までのアイドルを管理できる。ここではファンの反応が固定化されるため、ライブ演出の検証用として重宝された。
一方で、オフライン限定の隠し要素として、一定条件を満たすとの架空会場「所沢月面劇場」が出現する。ここでは重力が軽いためジャンプ系のダンスが異常に伸びるが、着地に失敗するとMCの語尾だけが2拍遅れる。
ストーリー[編集]
物語は、地方巡業中に消失した“第七星冠”を追う若きプロデューサーの視点で進行する。彼はならぬ「346号臨時演芸局」に配属され、歌唱力ではなく“照明耐性”でアイドルを選抜することになる。
中盤では、沖で発見された謎の浮遊舞台「クルセイダース号」を巡る争奪戦が描かれる。舞台の内部には過去の公演記録が封印されており、封印を解くと“観客の記憶に残る最初の1秒”だけが再生されるという、非常に面倒な演出が用意されていた。
終盤では、各アイドルが自分の星座を一つずつ献上し、代わりに新しいセンターを立てる儀式が行われる。これにより一時的に全国ツアーの経路がからまで一直線になるが、実際には途中にの山岳会場が挟まるため、プレイヤーの72%がそこで燃え尽きたとされる[7]。
登場キャラクター[編集]
主人公[編集]
主人公はプレイヤーの分身である「新田 恒一郎」で、元はのレンタル照明技師であったという設定である。彼はライブ中に落下したスポットライトを傘で受け止めた功績により、偶然プロデューサー候補として採用された。
作品中では極端に寡黙であるが、選択肢の半数が「静かにうなずく」しか存在しないため、結果的に人格が非常に安定している。
仲間[編集]
仲間キャラクターには、赤坂 みのり、白雪 りんか、海老名 ひかり、久我山 すみれなどが登場する。いずれも星屑属性を持ち、ライブ中に互いの衣装の反射率を補正し合うことでユニットの総合値が上昇する[8]。
とくに赤坂 みのりは、バラード曲の最中に観客へ配るパンフレットを毎回3部ずつ余分に印刷しており、これが後年「実質的な販促支援AIの原型」と呼ばれた。
敵[編集]
敵役は「無音評議会」と総称される組織で、拍手を“都市伝説的な雑音”として排除しようとする。構成員は全員マスクを着用しているが、ステージ照明を当てると職業欄だけが浮かび上がる仕様で、最も多い肩書は「夜間ビル管理」であった。
最終ボスの《黒曜のP》は、かつてプロデューサー試験に12回落ちた人物とされるが、公式資料の別ページでは10回となっており、現在も要出典扱いである。
用語・世界観[編集]
本作の世界観では、アイドルの人気は“星屑量”という単位で管理される。星屑量は観客の拍手、SNS投稿、終演後の残響の3要素から算出され、理論上はの空気清浄度にも影響するとされる[9]。
舞台となる「クルセイダース圏」は、心部から半径約48kmの範囲に広がる演芸的準都市圏である。ここでは劇場が一定の周期で移動するため、ファンは公演日より先に路線図を覚える必要がある。
また、ゲーム内通貨「ドルチェ」は実在の通貨制度とは無関係であり、1ドルチェは“アイドルが笑顔を維持したまま7回連続でターンを回せる時間”として定義される。この定義は開発初期に法務部が三度書き直したとされる。
開発・制作[編集]
制作経緯[編集]
制作は春、の貸会議室で行われた企画会議に端を発する。もともとは教育用のリズムトレーニングソフトとして申請されたが、試作版があまりに『ライブの圧』に特化していたため、途中から完全にRPGへと変質した。
当初は3人体制であったが、最終的には照明担当、元舞台美術監督、元税理士の合計19名が合流し、うち4名がレベルデザインを、2名が観客の“ため息”エフェクトを担当した。
スタッフ[編集]
プロデューサーの榊原 直樹は、前作『シンデレラガールズ 風のワルツ編』の失敗を受け、今度は「走るより回る方が感動的である」と判断した人物として知られる。ディレクターの黒川 みどりは、ステージの左右対称性に異常な執着を見せ、テストプレイでは同じ花道を27回作り直したという。
音楽担当の早乙女 環は、全82曲のうち14曲を“電車の加速音”から採譜したと公言しており、その成果が第6章の名曲『月面終電ブルー』に結実した。
音楽[編集]
サウンドトラックは発売と同時に2枚組で展開され、通常盤のほかに「深夜稽古盤」が存在した。劇中曲は、、、を横断しており、ジャンル分けがほぼ不可能である[10]。
代表曲『Stardust Crusade, Girls!』は、前半がバラード、後半が急に行進曲になる構成で、ライブイベントではサビに入ると照明が自動で庁舎の方角を向く演出が採用された。これが一部で「行政的に美しい」と評されたという。
なお、同アルバムの初回特典には“無音のオルゴール”が同梱されていたが、実際には箱を開けると3秒だけ聴こえる仕様であり、コレクターの間では幻の復刻版が熱望されている。
他機種版・移植版[編集]
本作はに版、に携帯端末向けの版へ移植された。いずれも基本内容は同じであるが、携帯機版では移動中にプレイすると主人公の歩数がそのまま経験値に変換される機能が追加された。
さらに、には『Stardust Cut Edition』として対応版が配信予定とされたが、実際には審査段階で“星座の権利関係が複雑すぎる”として延期された。なお、海外版ではタイトルが『Cinderella Girls: Cosmic March』に改称され、いくつかのダンスモーションがの交通規制に配慮して修正された。
評価[編集]
発売初週の販売本数は推定31万4000本で、3か月後には全世界累計184万本を突破したとされる。とくに圏での伸びが顕著で、駅前広告を見た買い物客が勢いで2本目を購入した事例が多かったという[11]。
メタスコアは国内外で概ね高評価であったが、一部の批評家からは「ライブ演出が丁寧すぎて、逆に現実の結婚式より準備が重い」との指摘があった。とはいえ系の架空特集では、4人のレビュアーのうち3人が満点、1人が“照明が眩しいので1点減”とコメントしており、総じて絶賛されたといえる。
関連作品[編集]
続編として『アイドルマスターシンデレラガールズ スターダストクルセイダース II: 逆光のプロムナード』がに発表されたが、前作の売れ行きに反して内容がほぼ全編エピローグであったため賛否が分かれた。
また、化計画も進んだとされるが、アニメ版は予算の都合で全12話のうち9話が“回想の回想”で構成され、実質的に視聴者の想像力を鍛える作品となった。さらに、舞台版『Stardust Crusaders on Stage』がで上演され、客席の最後列にも星屑エフェクトが届くよう、毎公演ごとに扇風機が48台使用された。
関連商品[編集]
攻略本[編集]
攻略本は『スターダストクルセイダース 完全星図ガイド』としてから刊行された。全384ページのうち半分が用語辞典で、残り半分が衣装の布地面積に関する統計で占められている。
初版特典として、ゲーム内で使える「寝不足に強いメガネ」が付属したが、実際の効果は“画面を眺める姿勢が少し良くなる”程度であった。
書籍[編集]
関連書籍には、ノベライズ『星屑公演録』、画集『Crusade of Dress: Costume Archive』、研究書『アイドル経済圏における拍手の定量化』などがある。後者は大学の卒論に流用された事例がある一方、目次の第4章だけが妙に熱心に読まれたとされる。
ほかに、の大型書店限定で販売された“公演前夜のしおり”は、地図としてはほとんど役に立たないが、裏面に出演者全員の好きな温度が記載されていたため、ファンの間で異常に重宝された。
脚注[編集]
1. 発売日とシリーズ位置づけについては、後年の公式年表と一部食い違いがある。
2. 通称の定着時期には諸説ある。
3. 初期企画書『Project Stardust 04』による。
4. 審査講評メモには「礼儀正しいUI」とある。
5. 気象連動仕様は開発者インタビューで語られたとされる。
6. 敵の分類はプレイヤーズガイドの記述に基づく。
7. 岐阜県山岳会場の到達率は非公式集計による。
8. キャラクター名の一部は地域別限定版で差し替えられた。
9. 空気清浄度との関連は検証が行われていない。
10. ジャンル横断の編曲方針は音楽監督のメモに残る。
11. 名古屋圏での販売伸長は流通関係者の証言による。
関連項目[編集]
脚注
- ^ 榊原 直樹『スターダストクルセイダース 開発日誌』星雲インタラクティブ出版部, 2017.
- ^ 黒川 みどり『ライブ演出と星図属性の相互作用』日本デジタル娯楽学会誌 Vol.12, No.3, pp.44-58, 2018.
- ^ 早乙女 環『架空トランス演歌の成立史』音楽と映像 第8巻第2号, pp.101-119, 2019.
- ^ Margaret L. Thornton, “Crowd Response Quantification in Idol RPGs,” Journal of Interactive Performance Studies, Vol. 4, Issue 1, pp. 7-29, 2020.
- ^ 渡会 章『クルセイダース圏の都市地理と巡礼公演』都市文化研究所報, 第21号, pp.65-83, 2018.
- ^ H. E. Caldwell, “The Sound of Empty Seats,” Game Audio Quarterly, Vol. 9, No. 4, pp. 200-216, 2021.
- ^ 株式会社ルミナス・ノイズ編『Project Stardust 04 企画書集』社内資料, 2015.
- ^ 小松原 恒一『アイドル経済圏における拍手の定量化』メディアジオ書房, 2020.
- ^ 斉藤 実『バーチャルコンソール対応史と星座権利問題』技術文化評論, 第14巻第1号, pp.12-27, 2022.
- ^ P. N. Delacroix, “On the Municipal Orientation of Stage Lighting,” Proceedings of the Tokyo Media Symposium, pp. 88-94, 2019.
- ^ 高橋 佐和子『スターダストクルセイダース 完全星図ガイド』メディアジオ, 2017.
外部リンク
- 公式スターダストポータル
- 星雲インタラクティブ アーカイブ
- ルミナス・ノイズ 年表資料館
- クルセイダース研究会
- 架空ゲーム保存委員会