カタアンドトシ
| 選手名 | 片 俊司 |
|---|---|
| 画像 | Kata_and_Toshi.jpg |
| 画像サイズ | 240px |
| 画像説明 | 2023年、楽天生命パーク宮城での打撃練習 |
| 愛称 | カタアンド |
| 生年月日 | 1993年6月14日 |
| 出身地 | 宮城県石巻市 |
| 身長 | 181 cm |
| 体重 | 83 kg |
| 国籍 | 日本 |
| 背番号 | 44 |
| ポジション | 外野手 |
| 所属チーム | 東北楽天ゴールデンイーグルス |
| 利き手 | 右投左打 |
| medaltemplates | 交流戦MVP(2022年) |
片 俊司(かた としじ、[[1993年]]〈[[平成]]5年〉[[6月14日]] - )は、[[宮城県]][[石巻市]]出身の[[プロ野球選手]]([[外野手]])。右投左打。[[日本野球機構|NPB]]の[[東北楽天ゴールデンイーグルス]]所属。[[2022年]]には球団初の左右連続二塁打王を獲得し、同年の交流戦MVPに選ばれた[1]。
経歴[編集]
プロ入り前[編集]
片は立門脇小学校時代に、地元の少年野球チーム「」で遊撃手として知られたが、当時の監督であった佐藤徳治により、打球の伸びを評価され外野へ転向した。中学では選抜の遠征に同行し、1試合で2回目の出場を果たしたと記録されたが、これはベンチ入りを2回カウントした学校記録の解釈によるものである[1]。
に入学後は、二塁打の打球角度が異常に安定しているとして注目され、3年夏に県大会で自己ベストを更新する打率.489を記録した。なお、同校の寮では夜食に必ず“左右逆盛り”の丼を食べるという独自の験担ぎを続けていたとされ、この習慣が後の愛称「カタアンド」の由来になったという説が有力である[2]。
所属チーム別の経歴[編集]
2011年のドラフト会議でから4位指名を受けて入団し、プロ入り後は二軍での調整を経て、2014年に一軍デビューを果たした。翌年には左翼守備での判断速度が評価され、当時の監督である大久保博元により代打兼守備固めとして起用され、同年の秋季キャンプで「一日で三度、別々の打順に適応した」とされる異例の記録を残した[3]。
2018年にはへの移籍を巡る噂が報じられたが、実際には球団間の練習試合で守備位置を一時的に交換しただけであった。その後、2020年に一軍定着を果たし、2022年には交流戦で打率.373、出塁率.461、長打率.629を記録して交流戦MVPに選ばれた。2023年には主将を務めたの退団後、ベンチ内での「左右連絡係」に就任したとされ、球団内部では準公式の役職として扱われたという[4]。
代表経歴[編集]
片は2021年に候補合宿に初選出され、当時の強化委員会から「外野の打球処理よりも、打球後の整列速度に独特の安定感がある」と評された。代表戦には正式出場しなかったが、アジア遠征の帯同中に計測された遠投距離が128.4メートルに達し、同年の代表内測定会では歴代2位の記録とされた[5]。
また、2023年の国際親善試合では記録係の転記ミスにより「右翼手・片俊司」が「片俊司アンド」と表記され、以後メディアが「カタアンドトシ」とまとめて呼ぶ契機になったとされる。この表記揺れはの記録集でも一部修正されていない。
選手としての特徴[編集]
片は右投左打の外野手で、特に逆方向への二塁打を得意とする選手として知られている。打球の初速そのものよりも、フェンス到達直前の“伸びの再加速”が持ち味とされ、分析部門では「第2加速帯」という独自指標が用いられた[6]。
守備では一歩目の反応速度が速く、打球方向の予測よりも風向の読みが優れるとされる。なお、本人は「風が止まるまで待つのが守備」と語ったことがあるが、これは石巻の港風を背景にした比喩であり、実際にはコーチ陣がそのまま座右の銘として採用した。
また、走塁では塁間の加速よりも減速の少なさが評価され、2022年には三塁到達後の停止位置誤差が平均18センチに収まった。これにより、三塁コーチャーとの視線だけで次のプレーを判断する独特のスタイルを確立したとされる。
人物[編集]
片は寡黙な性格とされる一方、練習前に必ずバットを44回素振りすることで知られている。本人は「44は背番号であるからではなく、左右が同じに見える回数だから」と説明したが、チームメートの間では都市伝説として扱われている。
食事面では産の海苔を偏愛しており、遠征先でも海苔巻きを縦に食べる癖がある。このため、ホテルの朝食会場で一度だけトレイの向きを誤認し、パンコーナーと味噌汁コーナーを往復した逸話が残る。なお、この出来事をきっかけに球団広報が「朝食動線の整備」を提案したという。
慈善活動にも熱心で、2021年から内の児童施設にバッティングティーを寄贈している。寄贈本数は年ごとに増え、2024年時点で合計113本に達したとされるが、うち17本は雨天時の代用品として球団倉庫に再配備された。
記録[編集]
タイトル・表彰[編集]
交流戦MVP:1回(2022年)
月間MVP:1回(2022年5月)
球団月間敢闘賞:3回(2021年、2022年、2023年)
左右連続二塁打王:1回(球団独自表彰、2022年)[7]
代表歴[編集]
日本代表候補合宿:1回(2021年)
国際親善試合帯同:2回(2021年、2023年)
アジア遠征記録測定会:1回(2021年)
強化試合ベンチ入り:4試合
個人記録[編集]
シーズン最高打率:.314(2022年)
シーズン最多二塁打:41(2022年)
連続試合安打:19(2023年)
1試合最多“逆方向フェンス直撃”数:3(2022年6月18日)
遠投:128.4メートル(2021年測定)
出演[編集]
片は選手活動の傍ら、CMやテレビ番組にも出演している。[[2022年]]にはの架空派生商品「カタアンド酢」のCMに出演し、左右を反転させたスイングを披露した。このCMは東北地方でのみ先行放送され、視聴者から「見慣れないが妙に説得力がある」と話題になった。
テレビではのスポーツ番組『球道夜話』にゲスト出演し、打席ごとにバットを持ち替える理由について「気分ではなく風の記憶で選ぶ」と語った。制作側はこの発言を受け、収録後にスタジオの送風機を2基増設したという。
また、バラエティ番組『プロ野球珍道中』では、守備練習中に出たスパイクの紐を結び直す速さを競う企画に参加し、当時の記録である7.8秒をマークした。これにより、番組内の肩書きとして「靴紐の名手」と呼ばれた。
著書[編集]
片は現役選手としては珍しく、2023年に自伝的エッセイ『左右のあいだで』をから刊行した。内容は幼少期の港町での暮らしからプロ入り後の調整法までを淡々と綴ったものであるが、第4章だけはバッティングマシンの故障に関する技術報告に近い記述になっている。
2024年には『外野は風を読む』をより発表し、守備の心得を365項目に分けて解説した。なお、巻末付録には「遠征先の朝食会場で困らないための座標表」が付属しており、ファンの間では実用書としても知られる。
本人いわく次作は「まだ何も決まっていないが、タイトルだけ先にある」とされ、その仮題は『44ページ目の奇跡』である。
背番号[編集]
背番号は。入団時は空き番号の都合で候補が複数あったが、スコアラーが「左右対称で視認性が高い」と進言したため、最終的に44番が与えられたとされる。
片本人はこの番号について「4が二つあると、打席でも守備でも同じ気持ちに戻れる」と語っており、以後、遠征先で4のつく日には必ずバットのグリップを2回磨く習慣が生まれた。この習慣は若手選手にも一部受け継がれている。
なお、球団記録室では「44」を片専用の準永久欠番候補として扱っているとの報告があるが、公式発表はされていない。
脚注[編集]
[1] 片俊司の選手登録票と初出場記録に基づく。
[2] 石巻市内の高校野球史を扱う私家版資料『海風と白球』による。
[3] 2014年秋季キャンプの記録用紙には、守備位置変更が3回記されている。
[4] 球団広報誌『EAGLES MONTHLY』2023年8月号。
[5] 日本代表候補合宿の体力測定記録は非公開部分を含むとされる。
[6] 球団分析班による内部指標で、一般には公開されていない。
[7] 球団独自表彰のため、リーグ公式記録には含まれない。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
東北楽天ゴールデンイーグルス公式プロフィール
NPB選手名鑑・片俊司
石巻スポーツアーカイブズ
プロ野球データ便覧
楽天イーグルス応援団通信
脚注
- ^ 佐々木啓介『東北野球史における外野再編の研究』ベースボール・マガジン社, 2023, pp. 114-139.
- ^ 田中美紀『右投左打の形成と視覚認知』スポーツ医学ジャーナル Vol.18 No.3, 2022, pp. 41-58.
- ^ E. Thompson, "The Second Acceleration Zone in Modern Batting" Journal of Baseball Dynamics Vol.7 No.2, 2021, pp. 88-103.
- ^ 木村拓也『宮城県高校野球の戦術変遷』河出書房新社, 2020, pp. 201-226.
- ^ 青木淳一『楽天イーグルスの二軍育成史』ミネルヴァ書房, 2024, pp. 55-79.
- ^ M. R. Collins, "Wind Reading and Outfield Positioning" International Journal of Sports Science Vol.12 No.4, 2022, pp. 301-319.
- ^ 石巻市体育史編纂委員会『石巻と白球の記憶』石巻市教育委員会, 2019, pp. 88-94.
- ^ EAGLES MONTHLY編集部『2022交流戦総括と片俊司特集』楽天野球団, 2022, pp. 6-17.
- ^ 高橋令子『プロ野球選手の朝食動線に関する実態調査』食と競技研究 第9巻第1号, 2023, pp. 12-29.
- ^ James U. Palmer, "Uniform Numbers as Psychological Anchors" Baseball Quarterly Review Vol.4 No.1, 2020, pp. 5-21.
- ^ 大西真吾『44番の社会学』野球社会学叢書, 2024, pp. 77-101.
- ^ 鈴木冬馬『左右のあいだで——片俊司と現代野球の奇妙な適応』講談社, 2023, pp. 1-248.
外部リンク
- 東北楽天ゴールデンイーグルス公式サイト
- NPB選手名鑑
- 石巻スポーツアーカイブズ
- EAGLES MONTHLY
- プロ野球データ便覧