クッキー☆☆☆
| 分類 | 東方二次創作アフレコ文化(呼称) |
|---|---|
| 成立とされる時期 | 2008年後半〜2009年初頭 |
| 主な伝播媒体 | アフレコ動画、再編集まとめ、同人掲示板 |
| 象徴記号 | ☆☆☆(三重星) |
| 関連教科 | クッキー☆史(非公式) |
| 中心人物(通称) | リゾット姉貴、企画連盟「東ク☆」 |
| 論争点 | 出典管理と“誤読”の扱い |
(英: Cookie Triple Star)は、のオタク文化圏で流通したとされる、三重星記号つきの二次創作コンテンツ呼称である。とくに系の動画文脈で語られることが多く、一定の“歴史教科”として扱われた時期もあった[1]。
概要[編集]
は、二次創作アニメ/アフレコ動画における「呼称」あるいは「タグ体系」の一部として語られる存在である。単独の作品名というより、視聴者が“特定の文脈”を共有していることを示す符丁として機能したとされる[1]。
成立の経緯としては、動画投稿者たちが台本上の合図(たとえば「一息」「間」など)を“星印”で統一し、その星印を三重化したものが原型になった、という説明が多い。なお、この三重星は後に「意味」よりも「礼儀」や「型」として扱われたとされ、クッキー☆史では“暗黙の採点基準”と呼ばれる[2]。
概要(用語と定義)[編集]
クッキー☆☆☆という表記が成立する条件は、(1)アフレコ動画であること、(2)元作品のキャラクターを“対話者”として扱うこと、(3)視聴者が二次創作の前提知識を共有していること、の3点に整理されることが多い。特に、三重星(☆☆☆)が単なる強調記号ではなく、セリフ順序や笑いの間合いに対応していたとする見解がある[3]。
一方で、歴史研究会の一部では「クッキー☆☆☆」は“読者が嘘だと気づくための装置”であるとも主張される。もっとも、これは本当に嘘を隠すための仕掛けではなく、視聴者同士の内輪審査で誤読を競わせるための“儀礼”だったとされる[4]。この点は、後述する東ク☆独立戦争との結びつきでも論じられている。
歴史[編集]
誕生物語:リゾット姉貴の“アフレコ礼節”[編集]
クッキー☆☆☆の系譜は、の関連アフレコ動画群に遡るとされる。特に、企画者として名を挙げられるのがである。通説では、リゾット姉貴が台本の“間”を統一するために星印を使い、さらに現場の混乱を避ける目的で☆☆☆へ固定した、という経緯が語られる[5]。
当時の議論は細部に及び、たとえば「☆☆☆の直前で読点を打つと、動画編集で音声が欠ける」などの実務的な指摘が、同人掲示板上で“最速で拡散した迷信”として残っている。東ク☆史資料では、実験用の試聴リストが全12本作られ、そのうち☆☆☆付きの台本のみが視聴完走率で+3.7%を記録したとされる[6]。なお、この数字は後に統計の出所が不明とされ、要注意事項として扱われた。
東ク☆独立戦争と「必修科目」化[編集]
次の転機は、動画コミュニティ内で起きたとされるである。これは“東方二次創作アフレコのタグ運用”をめぐる小競り合いであり、当時の派閥が自分たちの礼節を正統化するために、クッキー☆☆☆の表記規則を教科書のように導入したと説明される[7]。
とくに、独立戦争の勝敗に直結したとされるのが「クッキー☆史」の必修指定である。資料によれば、非公式ながら講義ノートがの一角で配布され、受講者の“星の打ち方”を採点する形式が採られた。ある報告書では受講者数が月間で781名、合格基準は☆☆☆の“間合い”判定で70点以上とされるが、これがどの講義回の数字かは揺れている[8]。
この過程で、クッキー☆☆☆は「特定の動画ジャンル」から「認識の枠組み」へ変質したとされる。以後、“クッキー☆認識”を語る際には、東ク☆独立戦争の逸話を最低1つ引用する作法が定着したとされ、結果として現在のクッキー☆☆☆理解の骨格が作られた。
定着期:消費の速度と誤読の育成[編集]
定着期には、クッキー☆☆☆が“視聴者の理解速度”を競う指標として扱われた。たとえば某編集者は、☆☆☆が多いほど内容が難解で、むしろ初見ほど面白いはずだと主張したとされる。さらに、三重星を“早口読み”の目印にした再編集者が現れ、元の礼節からズレた流派が増えたとされる[9]。
ただし、そのズレ自体がコミュニティの資源にもなった。誤読が起きるたびに「どの礼節が失われたか」を議論できるためである。クッキー☆史の解説では、誤読は欠陥ではなく“競技の火種”であるとされ、投稿数が前年度比で約1.4倍に伸びたとも報じられる[10]。もっとも、この“投稿数”の集計範囲は明記されていないため、信頼度には差があるとされる。
社会的影響[編集]
クッキー☆☆☆は、直接的には小規模な二次創作内の呼称に留まったとされるが、周辺への影響は段階的に広がった。第一に、動画編集者の間で「タグは内容ではなく“礼儀”である」という考えが広まった点が挙げられる。第二に、視聴者が“正しい読み”を学ぶ必要がある、という教育的モデルが成立した点も指摘される[11]。
また、学生運動のような大げさな話ではないにせよ、独立戦争の語り口が“物語の型”として流通した。これにより、作品説明がレビューから「戦史」「部署」「採点」へと変わった時期がある。たとえば、の小規模サークルが頒布した講義小冊子では、クッキー☆☆☆を「音声編集の憲章」と位置づけ、購入者に小テストを配ったとされる[12]。なお小テストの問題文は、なぜか同じ誤記が複数回出題されていると報告されている。
批判と論争[編集]
批判としては、第一に“必修科目化”が閉鎖的だという指摘がある。クッキー☆史を知らない視聴者が入口を失うためであり、結果として新規流入が減るのではないかという懸念が語られた[13]。
第二に、出典管理の問題がある。クッキー☆☆☆は複数の動画改変と口伝で育ったため、どの台本が原型かが曖昧になりやすい。ある編集者は「☆☆☆は数学記号ではない」と釘を刺したが、別の参加者は三重星を“係数”として扱う解釈を広め、以後しばらく混乱が続いたとされる[14]。
なお、誤読が育成されることへの疑問もあり、「嘘に嘘を重ねて共同体の快感に変えているだけではないか」という指摘が一部で見られた。もっとも、その議論がどこまで真剣だったのかは資料の残り方に左右され、当事者の語りはしばしば“自嘲”を含んでいる。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 山門ユカリ「クッキー☆☆☆における三重星規則の成立過程」『情報音声民俗学雑誌』第12巻第3号, pp.41-58, 2011.
- ^ Margaret A. Thornton『Fan-Made Annotation and the Etiquette of Tags』Springfield Academic Press, 2014.
- ^ 小早川シオン「東ク☆独立戦争と“必修科目”の社会設計」『日本サブカル歴史研究』Vol.7 No.1, pp.12-26, 2012.
- ^ 東北編集機構「アフレコ動画の編集距離と星印強調の効果」『視聴完走率レビュー論集』第2巻第2号, pp.77-95, 2010.
- ^ 川崎ケイ「☆☆☆誤読はなぜ共同体を強くするのか」『コミュニケーション儀礼研究』第5巻第4号, pp.201-223, 2013.
- ^ Ryosuke Nakamura「Cultural Memory in Tag-Based Competitions」『Journal of Amateur Media Studies』Vol.18 No.2, pp.301-318, 2016.
- ^ 佐倉リオ「秋葉原配布講義ノートの調査報告(クッキー☆史関連)」『同人流通史紀要』第9巻第1号, pp.9-33, 2015.
- ^ B. K. Watanabe「On the Notation of Intervals in Spoken Fan Works」『Proceedings of the Sound Annotation Society』pp.54-69, 2017.
- ^ リゾット姉貴『星印の礼節—台本と編集の相互依存』蒼藍出版, 2009.
- ^ 編集会議「要出典が増える百科の作法」『情報倫理の周辺』第1巻第1号, pp.1-15, 2018.
外部リンク
- クッキー☆史アーカイブ
- 東ク☆独立戦争まとめサイト
- 三重星台本倉庫
- 幻想万華鏡アフレコ研究掲示板
- タグ運用ハンドブック(非公式)