パープル
| コンビ名 | パープル |
|---|---|
| 画像 | |
| キャプション | |
| メンバー | 朝霧シオン、紫堂レイ |
| 結成年 | 2008年 |
| 解散年 | |
| 事務所 | 合同会社ミッドナイト寄席 |
| 活動時期 | 2008年 - |
| 芸種 | 漫才、コント |
| ネタ作成者 | 両者 |
| 出身 | |
| 出会い | 専門学校の文化祭運営 |
| 旧コンビ名 | バイオレット倶楽部 |
| 別名 | 紫の二重奏 |
| 同期 | 虹色会、夜灯ハイツ |
| 影響 | 昭和末期の色彩ネタ |
| 現在の代表番組 | 『深夜の色見本』 |
| 過去の代表番組 | 『パープル倶楽部』 |
| 現在の活動状況 | 劇場・配信を中心に活動 |
| 受賞歴 | ミッドナイト賞2021優秀賞 |
| 公式サイト | 合同会社ミッドナイト寄席 公式プロフィール |
パープルは、を拠点に活動するの。2008年に結成され、独特の間合いを生かしたと、紫色の小道具を多用するで知られる[1]。
メンバー[編集]
朝霧シオン(あさぎり しおん)はツッコミ担当で、細身の体格と低い声を生かした静かな進行を持ち味とする。出身とされ、学生時代は美術部での模写を続けていたという[2]。
紫堂レイ(しどう れい)はボケ担当で、舞台上では紫のグラデーションが入ったジャケットを常に着用する。本人は「色で笑わせるより、色の“逃げ道”を作るのが仕事」と語っており、観客の半数以上が意味を取れないまま笑うことで知られる。
なお、両者ともに内の同じ専門学校に通っていたが、実際に初めて会話したのは学園祭の照明係の引き継ぎであったとされる。このとき、シオンが「紫は照明に弱い」と発言し、レイが「弱い色ほどネタになる」と返したことが結成の契機になったと伝えられている。
来歴[編集]
結成まで[編集]
2008年、堺市の専門学校で行われた学園祭準備委員会において、両者は仮装パレードの色決めで対立したのち、逆に意気投合して結成した。初期のコンビ名は「バイオレット倶楽部」であったが、名乗るたびに客席が高級クラブと誤解するため、半年後に現在の「パープル」へ改称した。
結成当初は漫才よりも配色図を使った説明芸を行っていたが、2009年にの小劇場で披露した「信号機の第三色」というネタが口コミで広まり、以後は“紫を見たことがない人にも伝わる芸”として注目されるようになった。
東京進出[編集]
2013年に活動拠点をへ移し、の劇場を中心に出演を増やした。東京進出後は、紫堂が「方言を捨てる代わりに色気を残す」と宣言し、関西弁の一部を“濃紫”と呼ばれる独自のイントネーションに変換したため、初見の客が内容より音の濃さに圧倒されたという。
2016年には深夜番組『深夜の色見本』で準レギュラーを務め、セットの照明がすべて薄紫に統一された結果、ゲストが全員やや眠そうに見える現象が起きた。制作側は演出意図として説明したが、のちに単なる調光ミスだったと判明している[3]。
芸風[編集]
芸種は漫才およびコントであるが、実際には「色彩に関する誤解を笑いに変える」形式が中心である。シオンが論理的に説明を進め、レイが途中で色名を増やしすぎて破綻させる構成が定番とされる。
漫才では、紫外線、ぶどう、ナス、古代染料などの比喩が過剰に混入し、観客が本題を見失う瞬間に最大の笑いが生じるとされる。コントでは、百貨店の紳士服売場、印刷工場、地方の文化会館など、いずれも紫にまつわる設備が存在しそうで存在しない場所が選ばれる傾向にある。
また、2人ともネタ作成においての色票番号を台本へ書き込む習慣があり、2020年以降の台本には「18-3838」「17-3938」といった実在の番号が頻出する。これが“数字がやたら細かい芸人”として一部の批評家に評価される一方、初見客には完全に意味不明である。
エピソード[編集]
2019年、の公開収録で、紫堂が出番前に「今日は客席の右半分だけがよく笑う」と予言し、実際に右側の照明だけが微妙に明るく設定されていたため、偶然の一致として話題となった。この回は放送後に「笑いの左右差問題」として一部の芸人ラジオで取り上げられている。
一方で、2022年にはのライブ会場で、シオンが小道具のパープル布を忘れたまま登壇し、急遽コンビ名の由来を即興で語る羽目になった。レイはその場で「紫は持ってくるものではなく、遅れて来るもの」と言い切り、客席から拍手と困惑が同時に起きたという。
また、2人は劇場入りの際、必ず自販機でブドウ飲料を1本ずつ購入する。本人たちは験担ぎと説明しているが、実際には2011年の下積み時代、一本だけ買った飲料を取り合って大喧嘩したのが原因で、その後“対等な紫”を維持するために二本買うようになったとされる[4]。
出囃子[編集]
出囃子は、架空の民謡を再構成した『紫雲橋節』である。前奏の32拍目で必ず木琴が一度だけ外れるよう編曲されており、これは“完全な紫は退屈である”というレイの持論を反映したものとされる。
2021年以降は劇場版として三味線をシンセサイザーに置き換えたバージョンも使用され、のライブハウスでは客席が毎回「始まる前に少し疲れる」と評した。なお、当人たちはこの反応を高く評価している。
賞レース成績・受賞歴[編集]
2021年、『ミッドナイト賞』で優秀賞を受賞したほか、同年の『新色漫才大賞』では決勝進出を果たした。審査員からは「色の情報量が多すぎる」「説明しているのに説明されていない」と評され、満場一致で“整理不能な完成度”を得たとされる。
2023年にはの予選で、セット全体を薄紫の養生テープで覆ったネタを披露し、演出点で高得点を記録した。もっとも、審査シートには「視認性が低い」とのコメントも残されており、これは後年の研究者が“紫的演劇の限界”と呼んでいる。
一部ではへの出場歴があるとも言われるが、出場表には「紫の都合により保留」とだけ記載されていたため、正式な記録は曖昧である[要出典]。
出演[編集]
テレビ番組[編集]
『パープル倶楽部』(関西ローカル、2017年 - 2018年)では、紫に関する豆知識を紹介するVTRと即興漫才を組み合わせた構成を担当した。低予算のため、毎回同じカーテンを色違いで撮り直していたことが後年判明している。
『深夜の色見本』(2020年 - )は、現在の代表番組として扱われている。番組内での2人は、ゲストの好きな色を当てる企画で異様に強く、4回連続で正解したことから「色盲ではなく色相の霊感」と呼ばれた。
ラジオ番組[編集]
『ラジオ紫事変』では、リスナーから寄せられた“生活の中の薄紫エピソード”を読み上げるコーナーを担当した。1通ごとにシオンが現実的な解説を行い、レイがその解説を別の色に置換するため、放送事故寸前のテンポが人気を博した。
配信・ネット出演[編集]
2022年からは配信『紫の余白』を開始し、毎回わずか11分で終わる短尺配信として知られる。視聴者の滞在時間が短いことを逆手に取り、冒頭20秒で笑わせる構成が徹底されている。
なお、2024年に配信された特番では、の夜桜を背景にしたロケを敢行したが、編集でほぼ全編が紫色に寄せられたため、観光番組なのか漫才番組なのか判別できない仕上がりとなった。
作品[編集]
DVD『紫の二重奏 2014-2021』には、初期ネタから劇場版コントまで19本が収録されている。特典映像では、未公開の失敗テイクとして「ナスの気持ちを代弁する30分」が収められており、ファンの間で最も再生されているという。
また、配信限定シングル『Purple by Purple』は、出囃子『紫雲橋節』を再録したもので、再生時間が2分47秒と短いにもかかわらず、最後にレイが「まだ濃くできる」と呟くため、実質的に未完の作品として扱われている。
単独ライブ[編集]
単独ライブは『パープルが来るまで待て』シリーズとして毎年開催されている。特に2021年の公演は、会場入口に設置された紫の蛍光灯がチケットのQRコードと干渉し、入場処理がやけに遅くなったことから“待たされること自体が演出”と誤解された。
2024年の『濃度84%』では、終盤にスクリーンへ色見本を投影しながら漫才を行うという実験的手法を採用した。観客アンケートでは「意味は分からないが、紫の気持ちにはなれた」との回答が最多であった。
書籍[編集]
『パープルの作り方: 色を笑いに変える10年史』(合同出版、2023年)は、コンビのネタ帳をもとに編集された書籍である。巻末には「紫を正しく説明しようとすると、たいてい失敗する」という編集者注が付されている。
ほかに、ファンブック『朝霧と紫堂の薄暮対話』が存在し、関係者の証言では“本編より注釈のほうが長い”ことで知られる。
脚注[編集]
[1] 合同会社ミッドナイト寄席『タレントプロフィール パープル』2024年版。
[2] 柴田由紀子「紫系芸人の舞台衣装と笑いの間合い」『演芸文化研究』Vol.12, 第3号, pp.44-58, 2022年。
[3] 高瀬慎一『深夜番組照明史』中央芸能出版, 2021年, pp.117-119。
[4] なお、ブドウ飲料の購入本数とネタの完成度に相関があるという研究があるが、統計的根拠は乏しいとされる。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
合同会社ミッドナイト寄席 公式プロフィール
パープル 劇場出番表
深夜の色見本 番組サイト
紫研究会アーカイブ
芸人色彩年鑑データベース
脚注
- ^ 柴田由紀子「紫系芸人の舞台衣装と笑いの間合い」『演芸文化研究』Vol.12, 第3号, pp.44-58, 2022年.
- ^ 高瀬慎一『深夜番組照明史』中央芸能出版, 2021年.
- ^ 松浦玲子「関西小劇場における色名ネタの変遷」『芸能社会学紀要』Vol.8, 第2号, pp.13-29, 2020年.
- ^ 中園悠『色彩と即興: 紫堂レイ論』合同出版, 2023年.
- ^ A. Thornton, 'Violet Timing in Modern Manzai', Journal of Comic Performance Studies, Vol.19, No.4, pp.201-223, 2021.
- ^ K. Miller, 'The Semiotics of Purple Props', Performing Arts Review, Vol.7, No.1, pp.55-67, 2019.
- ^ 山根浩二「養生テープと舞台美術の境界」『舞台技術月報』第41巻第6号, pp.88-96, 2024年.
- ^ 合同会社ミッドナイト寄席『タレントプロフィール パープル』2024年版.
- ^ 渡辺精一郎『色に負ける笑い』北辰社, 2018年.
- ^ L. Gomez, 'Purple as a Narrative Device in Late-Night Comedy', International Journal of Entertainment, Vol.11, No.2, pp.90-104, 2022.
外部リンク
- 合同会社ミッドナイト寄席 公式プロフィール
- パープル 劇場出番表
- 深夜の色見本 番組サイト
- 紫研究会アーカイブ
- 芸人色彩年鑑データベース