ブリブリくん
| 分類 | 地域発の応援キャラクター/健康啓発モチーフ |
|---|---|
| 主な用途 | 健康講座、商店街イベント、福祉施設のレクリエーション |
| 発表形態 | ラジオ体操CD付パンフレット、等身大スタンド、紙芝居 |
| 初出とされる時期 | 頃 |
| 活動の中心地域 | および周辺商圏 |
| 関連する技術・概念 | “ブリブリ周波リズム”(独自の発声・呼吸手順とされる) |
| 運用団体(架空) | 堺健康推進協議会“新笑顔”部会 |
(ぶりぶりくん)は、1990年代に一部の地域で流行したとされる“応援型健康キャラクター”である。嚥下・便通・気分の三要素を同時に整えるという触れ込みで、民間健康講座や商店街の企画に組み込まれたとされる[1]。
概要[編集]
は、“ブリブリ”という擬音を合図に、姿勢・呼吸・口腔リズムを連動させることで体調を整えると説明されたキャラクターである。資料では、キャラクターの姿は「やや丸い紺色のカエルに似た小さな人物」と記述され、声掛けのフレーズは統一されていたとされる[1]。
普及の契機は、にの商店街で試験的に配布された“健康応援パンフレット”であったとされる。そこでは、朝の準備運動を「ブリ1、ブリ2、ブリ3」と数え、最後に「くん」を付けて深く息を吐く手順が書かれていた[2]。
なお、ブリブリくんが健康改善に寄与したかは検証が難しいとされる。一方で、地域の交流や継続参加の促進には効果があったとする参加者の証言が蓄積されている、とも記述されている[3]。
概要(選定基準と掲載範囲)[編集]
本項は、当時の配布物・紙芝居・イベント記録に見られる「ブリブリくん」関連表現を対象とする一覧的記述である。特に、擬音の数え方(ブリ1〜ブリ3)と、最後に必ず「くん」を付けるという“口癖ルール”が同時に確認できるものを中核とする[4]。
また、派生表現(「ブリブリさん」「ブリブリちゃん」)は、同一フレーズでも指導手順が異なる場合は別系統として扱う。例として、指導時に「便通」ではなく「気分」を先に言う形式は“別版”として整理されていたとされる[5]。
歴史[編集]
誕生:堺の「笑い便通会議」[編集]
ブリブリくんの起源として、の商店街連合が関わったとされる「笑い便通会議」が挙げられている。史料によれば、春、同連合は“高齢者の外出率が週1回を切っている”ことを問題視し、対策として「声を出すイベント」を模索したという[6]。
議論は奇妙なほど具体的に進み、「発声は最低でも1回につき17秒。途中で息が途切れたら、次は“ブリ2”からやり直す」と決められたと書かれている[7]。さらに、参加者が手を叩く回数を「8回(手の音が暗くならないように)」と指定した資料もあり、この細かさがのちの“ブリブリくん神話”を強めたと考えられている。
この会議の議事録の“署名欄”には、架空の団体名である「新笑顔部会(通称:しんえがおぶかい)」が残されているとされる。実際の署名者としては、地域のラジオ体操講師である(当時在住とされる)が記録に登場するが、同姓同名の別人物の可能性も指摘されている[8]。
拡大:ラジオ体操CDと“ブリブリ周波リズム”[編集]
その後、普及はの“健康講座向けCD付きパンフレット”で加速したとされる。CDには全長約43分の収録があり、うち「ブリブリ」手順のパートは合計12分30秒だったと記されている[9]。
同資料では、“ブリブリ周波リズム”と呼ばれる独自の呼吸手順が提案された。具体的には、吸気4拍→保持2拍→口から短く吐く1拍を繰り返し、最後に「くん」を言いながら下腹部に意識を置く、という手順である[10]。
ただし、周波リズムという言い方は医学的には曖昧で、当時の運用担当者は「波形を測るのは難しいので、耳で覚えてほしい」と説明していたとされる[11]。この曖昧さが、真面目な健康講座と商店街の遊び心を同時に受け入れる土壌になったと論じられている。
成熟:福祉施設の“ブリブリ会”[編集]
以降、ブリブリくんは福祉施設のレクリエーションへと持ち込まれた。資料では、毎週水曜日の午後に実施される「ブリブリ会」が報告されており、参加者数は“平均で24.6人”と細かく書かれている[12]。
運用の特徴は、司会者が最初に「ブリブリくんです」と名乗り、その後に必ず参加者全員へ「合言葉を“口の中で転がすように”言ってください」と指示した点である。指示の理由は「喉だけに負担が集中するのを避けるため」と説明されている[13]。
一方で、当初の目的が“便通対策”として語られていたことに対し、施設側から「医療目的と誤解される」との懸念が出たとされる。これにより、呼称が「便通」から「コンディション」に置き換えられたという記録もあるが、時系列が混在しているとも指摘されている[14]。
批判と論争[編集]
ブリブリくんは、健康効果の主張が大きかった分だけ批判も発生したとされる。特に、パンフレットの一部には「3週間で“体が軽くなる”」といった表現があり、参加者の中には「軽くなる理由は分からないが、気持ちは上がった」と述べる者もいた。一方、医療関係者は「期間の断定は根拠に乏しい」との見解を示したと記録されている[15]。
また、イベント運用における安全面も論点となった。たとえば「声を張る場合は、必ず水を一口挟む」というルールがあったが、ある地域ではそのルールが省略された。結果として、参加者の一部から“声が枯れた”という訴えが出たとされる[16]。
さらに、ブリブリくんが「地域ブランディング」に寄与したのではないか、という評価もある。批判としては、「健康啓発の名を借りた商店街の動員ではないか」という指摘が出たとされ、実施団体の内部資料が公開される前後で議論が過熱した、と伝えられている[17]。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 堺健康推進協議会新笑顔部会『ブリブリくん指導マニュアル(第1版)』堺健康推進協議会, 1995年, pp.12-19.
- ^ 渡辺精一郎『地域啓発における発声リズムの試み』『大阪府民の健康研究』第7巻第2号, 1996年, pp.41-58.
- ^ Margaret A. Thornton『Community Wellness Narratives and Sound Cues』Community Health Review, Vol.18 No.3, 1998年, pp.101-129.
- ^ 中島澄子『笑いと継続参加:商店街型プログラムの事例分析』『日本地域福祉学会誌』第12巻第1号, 2000年, pp.77-92.
- ^ Klaus R. Möller『Respiratory Timing in Nonclinical Instruction』Journal of Everyday Medicine, Vol.4, 2001年, pp.33-49.
- ^ 堺市教育委員会『紙芝居による生活指導の実践記録(研修用)』堺市教育委員会, 1997年, pp.5-27.
- ^ 伊藤涼『擬音語が注意を誘導する条件:仮説と現場報告』『音声行動研究』第3巻第4号, 2002年, pp.210-224.
- ^ “新笑顔部会”編『ブリブリ周波リズムの作り方:現場で使える4拍設計』新笑顔出版社, 1999年, pp.8-16.
- ^ Santhosh Varma『The Meter of Motivation: Micro-routines in Eldercare Settings』Eldercare Practices Journal, Vol.9 No.1, 2003年, pp.12-35.
- ^ 日本音声研究会『健康合言葉の音響学』朝潮堂書店, 2004年, pp.1-6.
外部リンク
- ブリブリくん公式応援掲示板
- 堺商店街健康アーカイブ
- 地域レクリエーション図書室
- 擬音語研究メモ
- 呼吸法イベント運営資料館