マスオ
| 別名 | “よしろ職人” |
|---|---|
| 活動領域 | ゲーム実況・雑談配信 |
| 好みの作品 | シリーズ、推理風RPG |
| 弱点として語られる点 | 謎解き・推理の成績不振 |
| 活動拠点(作中で言及) | 渋谷区(配信スタジオ“第7机”) |
| 代表的なコメント | 「よしろ」/「オワコン」 |
| 時期(通説) | 2010年代後半〜2020年代初頭の一時的ブーム |
マスオ(ますお)は、の配信文化に登場したとされる人物・配信者名である。雑談とゲーム配信を中心に活動した一方、視聴者からは等の推理系タイトルに対して「よしろ」や「オワコン」などの声が寄せられたとされる[1]。
概要[編集]
は、配信プラットフォーム上での“それっぽい熱量”が先行し、内容面では推理や謎解きの精度が追いつかないまま固定ファンとアンチの両方を獲得した配信者名として語られている。特にのような推理系作品では、事件の根拠提示より先に感情のボルテージを上げるスタイルが特徴であったとされる[2]。
一方で、視聴者コメント欄では「よしろ」といった合図のような命令語が飛び交い、最終盤になるほど「オワコン」と判定される流れもあったとされる。なお、当人が本当に“オワコン”を名乗った時期があるかどうかは議論があり、少なくとも配信者本人の自己申告は断片的であるとされる[3]。
本項では、という名前が“推理に強くない配信者が受け入れられるための装置”として発明された、という架空の成立経緯に基づき、その人物像を体系化して説明する。
名称とプロフィール[編集]
マスオという呼称は、当初からペンネームとして運用されていたとされる。語源については、渋谷区の共同作業スペースで“机の上に置かれるものはマス(升目)で測る”という謎の合意があったことに由来する、という説がある[4]。
プロフィールは配信内で頻繁に更新されたとされ、ある時期には「推理力は偏差値43、雑談偏差値72」という自嘲データが“画面左上”に固定表示されたとされる。さらに同時期、視聴者には「あなたの推理は伸びたか?では私は?(回線の状態で)答えよ」というミニコーナーが提示され、回答はチャットで集計されたとされる[5]。
ただし、本人の“好きな作品”は一貫していたわけではなく、視聴者が用意した誘導リスト(後述の「よしろ導線」)により、推理系のタイトルへと流れやすかったとされる。結果として、真面目な推理を期待する視聴者と、雑談のテンポを求める視聴者の衝突が起きたとされる。
歴史[編集]
誕生:協賛付き“謎解き失速”設計[編集]
の成立は、配信マーケティング研究会が、2018年にまとめたとされる内部資料にさかのぼるとされる。この会議では「推理系配信は“当たった喜び”より“外れ続ける可視化”が伸びる」という仮説が採用された[6]。
資料において、配信者は“当てる人”ではなく“間違えても場が壊れない人”として設計されるべきだと論じられた。この設計の具体例として、主人公の推理に対して視聴者が常時補助する“合図コメント”が提案された。そこで採用されたのが「よしろ」であるとされる[7]。
さらに、失速を演出するための台本が“1プレイにつき3回まで”に厳格化された。例えばであれば、推理パートに入ってから(1)仮説提示、(2)証拠読み飛ばし、(3)謎の感情宣言、の順に失速を発生させる運用が提案されたとされる。通説では、その失速率は初期設定で「31.4%」に固定されていたという[8]。
発展:よしろ導線と“オワコン判定API”[編集]
発展期では、視聴者側の行動が“配信の仕様”へと組み込まれたとされる。渋谷区のデータ分析会社が、コメント速度と視聴維持率の相関を“擬似API”として公開したことで、視聴者は「今はよしろのターン」と判断するようになったとされる[9]。
この頃は、画面右上に“よしろゲージ”を表示するようになった。ゲージの初期値は「0/100」であり、推理を外すと「+7」「+11」「+3」と段階的に増えるよう計算されていたとされる。その詳細があまりに細かかったため、一部視聴者からは「これマジ?…いや嘘じゃん」と言及されたという[10]。
一方で、ブームは反転もしたとされる。特定の週、視聴維持率が連続で下がり、視聴者が勝手に“オワコン判定”を点数化する文化が広まった。判定は「コメント比率:雑談55%未満ならオワコン」といった雑なルールでありつつ、なぜか勝率が高かったため社会的な笑いを生んだとされる[11]。
なお「オワコン」という語は、当時の音声認識ベンダーの誤変換が元になったという説がある。ところが別の資料では、実は番組の外部BGMが同じ語感を持つ“終端コンプ”に由来する、とも記されている。矛盾はあるが、どちらも“起源として十分それっぽい”と評されている[12]。
社会への影響:推理文化を“視聴”に置換[編集]
は、推理ゲームの価値を「解く」ことから「眺めて反応する」ことへずらした存在として語られている。結果として、謎解きに強くない配信者でも成立するジャンルが増え、視聴者は“参加感”をコメントで得るようになったとされる[13]。
また、配信言語にも影響があったとされる。「よしろ」は行為の命令であると同時に、“間違えを許す合図”として機能した。このため「推理が当たらない=失敗」ではなく、「失敗しても場の温度が保たれるなら勝ち」という価値観が共有されたとされる。
ただし、批判の芽も早かった。推理系タイトルで“正解”が置き去りにされることで、ゲームの教育的要素が薄まるのではないか、という指摘が出たとされる。とはいえ、教育的要素を重視する層は少なくなり、視聴指標としては“コメントの量”が最終評価として採用される方向へ社会の関心が傾いたとされる[14]。
配信スタイルと代表的エピソード[編集]
の配信は、開始から終了までの“台本”が比較的よく語られている。最初の5分は「作業音で空気を温める」と称してBGM無しでマイク位置を調整し、次の10分でゲーム設定画面を開き、最後に“推理パートで詰まる”よう誘導されたという[15]。
代表例として、をプレイしたある回では、証拠品を手に取った直後に「よしろ(低音)」と読み上げた。直後に視聴者のチャットが一斉に「よしろ」「よしろ」「よしろ」と繰り返し、結果として画面の空気が“正しさ”から“ノリ”へ切り替わったとされる[16]。
さらに、謎解きに弱い点が逆に“見どころ”になったエピソードがある。ある配信では推理に必要なヒントが画面に表示されていたにもかかわらず、は「これ、たぶん罠」と発言してスキップし、視聴者からは「罠じゃなくて説明だぞ」と突っ込まれた。ところが、その直後に“誤スキップを前提とした次の発言”が当たり、視聴者の笑いが増幅したとされる[17]。
このような回は、後に「失速コメディ回」と名付けられ、保存クリップの再生数が通常回の約2.8倍になったと計測されたとされる。なお、計測方法は「回線速度で補正した」と曖昧に語られており、真偽については“出典が少ない”とされる[18]。
批判と論争[編集]
は、推理系作品への向き合い方が雑だと批判されることもあった。特に「よしろ」が“思考の停止”を促しているのではないか、という論点が出たとされる。対して擁護側は「よしろは“正解を急がせない技術”である」と説明したとされる[19]。
また、視聴者による「オワコン」判定が過熱した時期には、配信者の心理負担が増えるのではないかという議論が生じた。ある匿名ブログでは「オワコン判定API」が勝手に増殖し、配信者が“数字で生きる”ことを強制される、と批判したとされる。ただし当該記事は、のちに“別人の引用を混ぜたもの”だと指摘された[20]。
さらに一部では、が推理下手を演出していたのではないかという疑いもあった。仮にそれが事実なら、視聴者参加型文化を“寸劇”として利用したのではないか、という倫理的な問題が論じられたとされる。とはいえ当時の編集者は「配信は演出であり、演出を見抜くのも視聴体験」とする立場が強かったとされる[21]。
この論争は決着しないまま、は“推理を主役にしない推理配信”の代表例として記憶されるに至ったとされる。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 佐倉梓「推理系配信における“合図コメント”の役割」『メディア視聴研究』第12巻第3号, 2021, pp. 44-61.
- ^ Margaret A. Thornton「Chat as a Control Surface in Casual Mystery Streaming」『Journal of Interactive Spectatorship』Vol. 7 No. 2, 2020, pp. 101-133.
- ^ 高瀬光一「“よしろ”の言語機能と場の温度」『音声言語学報告』第9巻第1号, 2019, pp. 12-29.
- ^ 【スタジオ第7机】編『第十三推理会議報告書(非公開抄録)』渋谷学術出版, 2018.
- ^ 中野礼「配信台本と失速率—定量化の試み」『デジタル行動計測年報』第4巻第4号, 2022, pp. 210-238.
- ^ ハチ公ストリーム解析社「コメント速度と維持率の擬似APIモデル」『ソーシャル指標技術誌』Vol. 3, 2020, pp. 55-70.
- ^ KATSURA音声研究所「終端コンプ誤変換と俗語の伝播」『音声認識周辺研究』第6巻第2号, 2019, pp. 77-92.
- ^ 渡辺精一郎「オワコン判定の社会学:簡易ルールの流行」『現代娯楽社会論叢』第15巻第1号, 2023, pp. 1-18.
- ^ 棚橋ミユ「保存クリップが増える回の共通点」『配信編集学』第2巻第9号, 2021, pp. 301-319.
- ^ 編集部「推理配信の未来」『エンタメ・トレンド通信』第77号, 2020, pp. 5-9.
外部リンク
- 嘘ペディア・配信用語辞典
- よしろ導線アーカイブ
- オワコン判定ログ(非公式)
- 第7机配信セット集
- メディア視聴研究室