宝鐘マリンと猫又おかゆのお前の乳首はなに味だ!
| 番組名 | 宝鐘マリンと猫又おかゆのお前の乳首はなに味だ! |
|---|---|
| 画像 | (架空) |
| 画像説明 | スタジオ中央に設置された「味覚ふわふわ分光器」 |
| ジャンル | バラエティ番組(食×言語×身体表現の“判定ショー”) |
| 構成 | 公開リハ+生放送/データ放送連動/ゲスト判定コーナー |
| 演出 | 演出:大鷲(おおわし)アオイ |
| 司会者 | 宝鐘マリン、猫又おかゆ |
| 出演者 | ゲスト:和泉ハルカ、神楽坂レイ、北見サラ ほか |
| ナレーター | ナレーター:篠崎ヨル |
| 放送期間 | 2021年10月12日 - 2022年3月29日 |
『宝鐘マリンと猫又おかゆのお前の乳首はなに味だ!』(ほうしょうまりんとかねまたまおかゆのおまえのちっぱいはなにあじだ!)は、[[2021年]][[10月12日]]から[[2022年]][[3月29日]]まで[[東京オービタルテレビ]]系列の毎週[[水曜日]]23時10分〜23時40分([[JST]])に放送された[[バラエティ番組]]である。冠番組として知られ、主演(司会)を[[宝鐘マリン]]、相方を[[猫又おかゆ]]が務めた。全20回で、公開収録を含む生放送回は3回であった[1]。
概要[編集]
『宝鐘マリンと猫又おかゆのお前の乳首はなに味だ!』は、「言葉の圧と味覚の連動」を掲げる判定型の[[バラエティ番組]]である。番組内では、ゲストが“指定された口上”を発した瞬間に、スタジオの味覚ふわふわ装置が何らかの「味カテゴリ」を提示する設定で進行された[1]。
番組タイトルの刺激的な文言は、視聴者参加型のルール説明として機能しており、たとえば「お前の乳首はなに味だ!」という問いに対して、ゲストが「バニラ」「醤油ラーメン」「抹茶の焦げ」「雨上がりの土」など、抽象度の高い回答を競う形式が採用された。もっとも、放送倫理上の配慮として、スタジオでは“部位そのもの”を扱わず、「味覚を擬する比喩」として脚本化されているとされた[2]。
開始当初は深夜帯での攻めたトーンが話題になり、視聴率は平均4.6%からスタートして、データ放送の連動率が上がった回で7%台に到達したと報じられた[3]。一方で、放送枠移動直後の第6回は「誤解を招く表現が多い」として問い合わせが急増し、番組側は“言い換え対応表”をファンサイトで公開したという[4]。
あらすじ[編集]
番組は毎回、まず[[東京オービタルテレビ]]の制作チームが「味覚ふわふわ分光器」と呼ばれる架空デバイスの起動儀式を行うところから始まる。起動条件は毎回異なり、たとえば第2回では「朝の収録時刻が03:13だったゲストのみ“潮風味”が出る」という“天気連動ルール”が設定された[5]。
ゲストは「問いに対して回答する→装置が判定する→判定理由を言語化する」という三段階をこなす。判定理由は、出演者たちが手元のカードに書かれた“比喩語彙”を使って即興で説明する方式で、台本は比喩語彙リストまでしか存在しないとされる[6]。
終盤では、マリンとおかゆが「味の順位づけ」ではなく「味の由来物語」を競うコーナーに移行した。視聴者はデータ放送で、由来物語に共感した番号へ投票し、次回予告で結果が“次のゲストのお題”として反映される仕組みが採られた。なお、最終回では投票結果が同点になり、番組公式が「分光器は“同点の方が正しい”と判定した」と発表したとされる[7]。
登場人物[編集]
本作の中心人物は、司会兼“判定者”としての2人である。二人は常に同じスタイルで登場するものの、役割が微妙に違うことで番組のテンポが作られていたとされる[8]。
[[宝鐘マリン]]は、ゲストに投げかける問いの言い回しを微調整し、装置の出力傾向(“甘さ”“しょっぱさ”“香りの方向”)が変化する演出を担当した。番組内では彼女の声色が“周波数帯域を味に変換する”と説明され、実際に衣装は毎回「音域色」を再現する配色にしていたとされる[9]。
[[猫又おかゆ]]は、判定理由の言語化を担当し、ゲストの回答に“生態学的比喩”や“郷土食の記憶”を混ぜることで、装置の根拠を補強する。彼女の語彙には「しっとり」「ざらり」「ふわり」など擬態語が多く、視聴者の投票が「擬態語の出現回数」に強く影響されたという分析も出された[10]。
キャスト[編集]
ゲストは毎回2〜4名が招かれ、通常は舞台俳優・料理研究家・音楽家を混在させる方針が採られた。特に第9回は、料理研究家[[和泉ハルカ]]と、朗読家[[神楽坂レイ]]、テクノDJ[[北見サラ]]が同時に出演し、「食感の言葉を音楽化する」という企画で大きく話題になったとされる[11]。
ゲスト回答の“制限”も特徴で、番組は事前に「回答は3拍子以内/比喩は必ず味覚語を含める」と告知した。しかし第14回では、これが“破られるほど面白い回ほど正解”という裏ルールにすり替えられ、視聴者がザッピングのように抗議と称賛を同時に投げたと報じられた[12]。
なお、視聴者の一部には、ゲストが装置の判定に“誘導”されているのではないかという疑念が持たれた。番組公式は「装置はランダムに近いが、気分は人間が作るため、結果もまた作られる」と説明したとされるが、どこまでが説明でどこからが冗談だったかは明確にされなかった[13]。
スタッフ[編集]
制作は[[東京オービタルテレビ]]の深夜コンテンツ局と、民間の制作会社[[第四スターミル映像製作所]]によって行われたとされる。演出の大鷲アオイは、ゲストの回答が“台本なし”でも成立するよう、編集ではなく収録時の間合いで笑いを作る手法を採ったと語っているとされた[14]。
脚本は“問いの型”と“比喩語彙リスト”のみが先に提出され、残りは収録当日に決められたとされる。編集では、擬態語が出た瞬間に擬音のSEではなく、グラスの鳴るような高周波音を被せる演出が多用された。その結果、ネット上では「音の鳴り方で味が分かる」という考察が流行し、ファンコミュニティで独自の“味聴診表”が作られたという[15]。
また、データ放送の投票項目は全回同一ではなく、視聴者の投票が“次回の問い”へ反映される仕様上、シーズン中に項目数が細かく変更された。たとえば第1クールでは9項目、第2クールでは11項目へ増加したとされるが、番組資料では“なぜ増やしたか”の記述が1行だけ欠けていたという[16]。
反響・評価[編集]
本作は、タイトルの過激さとは裏腹に、食文化・言語表現・即興性を同時に楽しめる点が評価された。特に「味の由来物語」を題材にした回では、視聴者が“答え”ではなく“物語の説得力”に投票したことが功を奏したとされる[17]。
一方で批判も存在し、ゲストの回答が比喩に留まっているとはいえ、字幕表現が挑発的だという指摘が出た。番組は第7回以降、字幕の一部を「語感だけを提示する表記」に変更し、問い合わせ対応窓口として[[東京オービタルテレビ]]視聴者センター「深夜表現調整係」を設けたと報じられた[18]。
最終回の生放送では、視聴率が8.1%を記録したとされるが、同時にデータ放送の回線障害が起きた。番組側は「障害は“本物の曖昧さ”を表現するために残した」と冗談めかして説明したとされ、視聴者がSNSで大きく盛り上がった[19]。この“真顔の冗談”が、後年まで語り継がれる特徴になったと考えられている。
受賞歴[編集]
番組は、放送倫理に配慮した設計と、即興の笑いの安定性が評価され、いくつかの業界賞で言及された。たとえば[[架空放送賞]]の「深夜視聴者参加設計部門」で、形式的な評価コメントながらノミネートされたとされる[20]。
ただし受賞については資料が散逸しており、編集者のメモによって“受賞した”と“審査対象外だった”が混在していたという証言もある。番組公式サイトの過去アーカイブでは、最終的に「準特別賞相当」と書かれたページが存在していたとされるが、ページが確認できないため裏取りは難しいとされた[21]。
それでも、番組が残したものとして、データ放送の投票UIを“物語生成”へ寄せた点が業界内で研究対象になった。後年、複数の深夜番組が「問いの型」方式を採用したとされ、結果として“言語の味付け”という表現が一般化していったと推定されている[22]。
関連商品[編集]
関連商品としては、味覚ふわふわ分光器の“玩具版”を模した家庭用キットが発売された。キットはUSB風の形状だが、実際には光センサーのみ搭載されており、判定はアプリ側でランダムに行われる仕様であるとされた[23]。
また、番組台本の“比喩語彙リスト”をまとめた冊子が販売され、ページ数は全64ページとされるが、途中の2ページだけ無地であった。購入者の報告では、無地ページは「自分の味を描く欄」と説明されていたという[24]。
さらに、視聴者向けのステッカー「味の順位ではなく由来で勝て」が配布され、一部の駅前掲示板に貼られていた写真が出回った。貼り付けは番組スタッフによるものか第三者によるものか不明で、これが次の議論(盗用なのかファン文化なのか)へ繋がったとされる[25]。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 鈴木コウジ『深夜バラエティの言語設計:問いの型が笑いを生む』幻戯社, 2023.
- ^ 牧田ミナ『データ放送と視聴者参加の心理モデル』[[日本放送学会誌]]第58巻第3号, 2022, pp. 44-61.
- ^ Tanaka Yū『A Study on Metaphor-Based Taste Narratives in Japanese Late-Night TV』Journal of Media Play Vol.12 No.2, 2021, pp. 101-119.
- ^ エリカ・ハート『Inferring Intent from Subtitles: Case Studies from Late-Night Programs』International Broadcast Review Vol.9 No.1, 2024, pp. 77-95.
- ^ 大鷲アオイ『収録で作る“間”:編集に頼らない演出論』第四スターミル出版, 2022.
- ^ 篠崎ヨル『ナレーターは味を読む:擬態語の音響設計』録音文芸社, 2021.
- ^ 和泉ハルカ『家庭用味覚ふわふわ分光器の技術と仕様(第2版)』東京オービタル技術資料, 2022.
- ^ 神楽坂レイ『言葉は舌の上で踊る:朗読と味覚の相互変換』朗読工房, 2023.
- ^ 北見サラ『BPMと塩味の相関(ただし相関ではない)』DJ研究叢書, 2021.
- ^ 『架空放送賞 公式審査記録(第19回)』架空放送賞事務局, 2022.
外部リンク
- オービタル深夜アーカイブ
- 味覚ふわふわ分光器ファン解析室
- 比喩語彙リストの保管庫
- 視聴者センター 深夜表現調整係
- 第四スターミル映像製作所 作品データベース