実名芸能人1000名収録! スーパースターベースボール
| タイトル | 実名芸能人1000名収録! スーパースターベースボール |
|---|---|
| 画像 | SSRB_logo.png |
| 画像サイズ | 240px |
| caption | 公式カウントダウンで「名簿1,000が点滅し、球場が開く」と謳われた |
| ジャンル | ロールプレイングゲーム(野球ハンティングアクション) |
| 対応機種 | ラグーンアーケード/ラグーンアーケードPro/PS-PLATFORM化β |
| 開発元 | 栄光連盟ホールディングス 研究開発局「球縁(きゅうえん)科」 |
| 発売元 | 栄光連盟ホールディングス(販売代理: 港湾メディア運送) |
| プロデューサー | 浜白(はましろ)ユウキ |
| ディレクター | 霧島(きりしま)マサト |
| デザイナー | 梨影(なしかげ)ソウ |
| プログラマー | 志田(しだ)レン |
| 音楽 | 甲賀(こうが)サブロー、スタジオ潮目 |
| シリーズ | スーパースターベースボール |
| 発売日 | 2012年7月13日 |
| 対象年齢 | C(12歳以上) |
| 売上本数 | 全世界累計132万本(発売後18週間、再配信含む) |
| その他 | 通称「名簿球宴(めいぼきゅうえん)」。実名データはシーズン更新で差し替えられた |
『実名芸能人1000名収録! スーパースターベースボール』(英: Real-Name 1000 Celebrities Super Star Baseball、略称: SSRB)は、[[2012年]][[7月13日]]に[[日本]]の[[栄光連盟ホールディングス]]から発売された[[ラグーンアーケード]]用[[コンピュータRPG]]。[[スーパースターベースボール]]の第4作目である[1]。
概要[編集]
『実名芸能人1000名収録! スーパースターベースボール』は、[[2012年]][[7月13日]]に[[日本]]で発売された[[ラグーンアーケード]]用[[コンピュータRPG]]であり、野球を題材としつつ“称号”と“名簿”で選手を育成する体系を特徴としている[2]。
本作はキャッチコピーとして「キャスティングはあなたが握る。打つのは運命、見るのは記名だ。」を掲げ、プレイヤーは「スタジアム司令官」として試合だけでなく、[[芸能事務所]]との“球筋交渉”を進める仕様が導入されたとされる[3]。
発売直後から、ゲーム内に収録された1000人規模の実名に注目が集まり、公式では“名簿の更新”を「毎週火曜・零時に、スコアが人名に追いつく」と表現した[4]。ただしこの名簿の出典は長らく非公開とされ、のちに編集者の間で「球場は契約の上に成り立つ」という揶揄が広まったとされる[5]。
ゲーム内容[編集]
本作は「ロールプレイングゲーム」として、通常の投打に加えて“票(ひょう)”と呼ばれる資源を消費して、実名選手の起用枠を増やす仕組みが組み込まれている[6]。票は試合結果だけでなく、[[関係者席]]で観客の反応を“収束”させるミニゲームで獲得され、成功すると選手カードに“称号(例: 土壇場スター、逆転の名札)”が付与される。
戦闘は野球の試合進行をそのまま採用しているが、各イニングに“戦術天気”が割り当てられるのが独特である。戦術天気は[[神奈川県]]の架空施設「相模霧制御所」で観測されたという設定で、投手の球種に補正がかかると説明された[7]。また、打撃側には“看板補正”が適用され、同一事務所所属の選手を同時に出すと、わずか+3%の命中増が発生するなど、やけに細かい数値チューニングが話題になった[8]。
アイテム面では、打者の能力を一時的に底上げする「スタジアム招待状」、投手のスタミナを“名簿に戻す”回復アイテム「肩書き戻しインク」、守備の反射神経を強化する「スポットライト種子」が登場する[9]。対戦モードは[[シーズン対局(サシ)]]形式で、相手の“起用枠”を盗む技術として「逆指名スライダー」が用いられたとされる[10]。なお、オフラインモードでも名簿更新が反映されるとされていたが、実際には発売月だけが完全対応であったという指摘がある[11]。
ストーリー[編集]
ストーリーは“メディアミックス前提”のため、ゲーム内の球場アナウンスがそのまま新聞社の連載原稿になる体裁で進行する。プレイヤーは「名簿の空席」を埋めるべく、主人公チーム“夜間星団(やかんせいだん)”の司令官として、全国のスタジアムを巡る旅を行う[12]。
各章は“実名の由来”を巡る調査回で構成され、プレイヤーは[[大阪府]]の架空データセンター「浪花名簿倉庫」から、過去のスコアログに紐づく“名前の座標”を読み取る。座標が一致すると、選手のフォームが“記名された型”として変化し、同じホームランでも演出が微妙に変わるとされた[13]。
終盤では、名簿1000のうち999番目が欠番になっている事実が判明し、「欠番は誰のものか」ではなく「欠番がスポーツを救うのか」というテーマが掲げられる。もっとも、ユーザー解析によれば999番目はグリッチであり、偶然の“演出固定”により正規の選手として扱われた期間があったという[14]。この点は、公式サイトの更新履歴にのみ痕跡が残っているとされる。
登場人物[編集]
登場人物は実在の芸能人ではなく、実名風の表記で“人格プロファイル”が割り当てられた架空選手として設計されている。プレイヤーが操作するのは「スタジアム司令官」本人ではなく、司令官が采配する「名札(なふだ)チーム」の選抜である[15]。
代表的な仲間には、強肩で知られる外野手「佐竹里紗(さたけ りさ)」と、打席に入ると観客の歓声が増幅する内野手「上月航平(うづき こうへい)」がいる。前者は“看板補正が最大化する”特性を持ち、後者は“称号が称号を呼ぶ”と説明された[16]。一方で敵勢力としては、名簿を黒箱管理する企業連合「黒綴(くろとじ)リーグ」が設定され、彼らは投手コーチ「久我理央(くが りお)」を武器に、相手の起用枠をじわじわ圧縮するとされる[17]。
また、対戦モードでのみ姿を現す“審判系ライバル”として「審判代理 霧島 早苗(きりしま さなえ)」が知られている。彼女は判定を覆すのではなく、判定が覆る“物語条件”を先に提示する役割を持つとされ、ストーリー派のファンから高い支持を得た[18]。
用語・世界観[編集]
本作の世界観では、野球は単なるスポーツではなく、名簿管理と契約の上に成立する“演目”として扱われる。選手カードの上部にある「実名タグ」は、ゲーム内では確率ではなく“場の記録”に基づいて更新される設定とされる[19]。そのため、プレイヤーは同じ選手でも“更新曜日”が違うとフォームが変わったように感じる場合がある。
用語としては「球縁(きゅうえん)」が中心に据えられる。球縁は、所属事務所・媒体露出・ファン心理が球の軌道に影響するという概念で、開発側はこれを「スポーツを媒体化するための中間変数」と説明した[20]。ただし、解析コミュニティでは球縁は結局ステータス隠しパラメータであり、ストーリーは後付けだったのではないかと推測されてもいる[21]。
さらに「スタジアム招待状」は、単に回復アイテムではなく、相手チームの“記名欲”を下げる防御札としても扱える。加えて「名簿球宴(めいぼきゅうえん)」は、本作のキャンペーン期間中にオンライン大会のログがリアルなように語られた呼称である。なお、オンライン対応の有無については地域差があり、公式FAQでは「全地域で協力プレイ可」と記載されつつ、一部地域では通信遅延による“演出固定”が起きたと報告されている[22]。
開発・制作[編集]
本作の制作経緯は、開発元である[[栄光連盟ホールディングス]]研究開発局「球縁科」が“スポーツ×名簿の新しい中間表現”を探していたことに端を発すると説明されている[23]。企画書の初期案では選手名は完全匿名であったが、試作段階で匿名が“応援の温度”を下げることが判明し、実名風データを用いる方針へ転換されたという。
スタッフ面ではプロデューサーに[[浜白(はましろ)ユウキ]]、ディレクターに[[霧島(きりしま)マサト]]が起用されたとされる。設計会議では「更新は毎週火曜の0:00、演出は3フレーム前倒し」といった工程指示が残ったとされ、ゲームの不思議な“名簿追従感”の源泉になったと語られた[24]。
ただし、完成直前に“名簿照合”のデータ整合が破綻し、1000名のうち一時的に997〜998番が入れ替わるビルドが社内に流通したとされる。後日、社内資料の一部が[[東京都]][[千代田区]]の倉庫で見つかったことをきっかけに、当時のエラーが“欠番は物語を救う”というシナリオ要素へ編入された、という筋書きが業界内で語られている[25]。要出典がつきそうな話として、のちのインタビューに「たぶんそうだった」とだけ書かれていたとされる。
音楽[編集]
音楽は甲賀サブローとスタジオ潮目が担当し、球場の熱量に応じてテンポが変化する“拍の指名”が導入されたとされる[26]。開幕曲「名簿が鳴る前奏曲」は、実際にはBPM 132で固定ではなく、観客席イベントの成功率に応じて131〜136の範囲で揺れる設計と説明された。
サウンドトラックでは“観客の歓声”が楽器として扱われ、歓声の周波数スペクトルを打撃の音像に合成する手法が使われたとされる[27]。そのため、同じホームランでも“歓声が速い回”では音の立ち上がりが別になる。なお、ファンの間では「雨天回だけミックスが薄い」と言われ、発売後の微修正パッチで改善したとされる[28]。
評価(売上)[編集]
発売からの売上は好調で、全世界累計132万本を突破したと発表された[29]。とくに日本国内では発売18週間でミリオンセラー級の販売推移を示し、週次のピークは“第3週の火曜”であったとする記録がファミ通向け集計に添えられている[30]。
日本ゲーム大賞では、名簿更新の表現が評価され「技術賞(演出連動)」相当の部門で受賞したとされる[31]。ただし、受賞の根拠資料については、公式サイトが「大賞の内規により非公開」としていたため、ファン論壇では“演出が受賞した”と半ば冗談めかして語られることもあった[32]。
一方で批判として、名簿の差し替え頻度が高く、オフライン環境では初期データのまま進行するため体験が分岐する点が挙げられている。加えて「実名風表記」に関しては、地域によっては販売が制限されたという噂があり、結果として“熱狂の中心が都市圏だけに偏った”と指摘された[33]。
関連作品[編集]
本作はシリーズの第4作目であり、直前作の『[[スーパースターベースボール 逆光の指名]]』(2010年)では“匿名育成”が主題だったとされる[34]。その後継として、本作は“実名風タグの運用”を進めた。
また関連作としては、名簿球宴の舞台裏を描いたミニゲーム集『[[名簿球宴 司令官の夜更かし]]』(2013年)や、対戦だけに特化した『[[SSRB 審判代理モード]]』(2014年)が知られる[35]。さらに、テレビアニメ化として“球場アナウンサーが物語を連載する”体裁を取った『[[名簿が鳴るアニメーション]]』が企画されたが、放送枠の都合で映画版に統合されたという経緯も語られている[36]。
関連商品[編集]
攻略本としては『[[実名芸能人1000名収録! スーパースターベースボール 完全名簿ガイド]]』が発売され、編集方針として「名簿タグの更新曜日を先に読む」形式が取られたとされる[37]。また選手データの参照用に、事務所別の“起用枠対応表”をまとめた『[[球縁パラメータ大全:改訂版]]』が流通した。
そのほか、スポーツ観戦を模したペーパーブック『[[名簿球宴の観客席設計図]]』があり、架空の観客反応をスコアシートに記入する遊びが提案されたとされる[38]。なお、音楽関連としては「名簿が鳴る前奏曲」の楽譜と歓声スペクトル図が同梱されたとされ、コレクター向け市場で話題になった[39]。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 浜白ユウキ「名簿はスコアに先回りする—SRRB設計メモ」『月刊ゲーム演出研究』第18巻第3号, 2012年, pp. 44-61.
- ^ 霧島マサト「球縁科の中間変数:歓声を変数にする試み」『計算機系スポーツ表現ジャーナル』Vol.12 No.1, 2011年, pp. 9-27.
- ^ 甲賀サブロー「拍の指名とスタジアムの熱」『サウンドとメディアミックス』第7巻第2号, 2012年, pp. 72-85.
- ^ 梨影ソウ「称号設計の統計:土壇場スターはなぜ生まれるか」『インタラクティブデザイン叢書』第3集, 2013年, pp. 130-158.
- ^ 志田レン「オフライン名簿更新の整合性問題」『ソフトウェア検証通信』Vol.5 No.4, 2012年, pp. 201-219.
- ^ ファミ通編集部「名簿球宴の売上推移:火曜が鍵」『ファミ通クロスレビュー』第21号, 2012年, pp. 8-33.
- ^ 港湾メディア運送「配送遅延が演出固定を作った件」『流通工学レビュー』第2巻第9号, 2012年, pp. 51-66.
- ^ Real-Name Sports Systems Society「Update-Day Fidelity in Celebrity Rosters」『Journal of Applied Game Telemetry』Vol.19 Issue 2, 2013年, pp. 101-134.
- ^ International Conference on Narrative Sports「The Missing Entry 999: A Study of Intentional Glitch in SSRB」Proc. ICN-SPORTS, 2013年, pp. 55-78.
- ^ 中川音四(なかがわねし)「実名風表記の法的位置づけ(誤読される前提で)」『ゲームと契約の経済学』第1巻第1号, 2012年, pp. 1-19.
- ^ ただしタイトルが微妙におかしい文献:山田勝「黒綴リーグの投球ログは実在するか」『月刊フィールド考古学』第9巻第11号, 2014年, pp. 10-25.
外部リンク
- 栄光連盟ホールディングス 公式名簿更新案内
- 球縁科アーカイブ(音と拍の資料)
- SSRB 対局ログ解析コミュニティ
- 港湾メディア運送:配達遅延とパッチ履歴
- 日本ゲーム大賞 受賞作品データベース(2012年枠)