日本セーファーセックス協会
| 名称 | 日本セーファーセックス協会 |
|---|---|
| 略称 | JS-Safe |
| ロゴ/画像 | 青緑の円環に、白抜きの“S”と小さなハートを重ねた意匠 |
| 設立(設立年月日) | 10月2日 |
| 本部/headquarters(所在地) | 千代田区霞が関3丁目17番地(旧通信衛星観測所跡) |
| 代表者/事務局長 | 事務局長: 渡辺 精一郎 |
| 加盟国数 | ー(国内機関) |
| 職員数 | 常勤 124名、非常勤 86名(2021年度) |
| 予算 | 年額 6,420,000,000円(2021年度) |
| ウェブサイト | js-safe.org |
| 特記事項 | 厚労省の外局ではないが、教育用ツールは“行政調達適合”として扱われる |
日本セーファーセックス協会(にほんセーファーせっくすきょうかい、英: Japan Safer Sex Association、略称: JS-Safe)は、における性に関する安全配慮の標準化を目的として設立されたである[1]。設立。本部はに置かれている。
概要[編集]
日本セーファーセックス協会(JS-Safe)は、性行為に付随する「安全・同意・感染症リスク低減」の三領域を統合的に扱い、一般市民向けのガイドラインと、学校・医療機関・企業研修向けの教材規格を整備する活動を行っている団体である[1]。
協会は自らを「啓発の民間標準機関」と位置づけており、本部は霞が関3丁目17番地に置かれている。本団体の特徴は、啓発資料の“文言”だけでなく、“会話の順序”までを手順化し、講習中の進行台本を「1分刻み」で管理している点にあるとされる[2]。
歴史/沿革[編集]
前身と設立の経緯[編集]
協会の前身は、1990年代初頭に吹田市で発足した「ウイルス会話研究会」とされる。研究会では、当時増加していた性感染症報告の“増加”よりも、医療現場が記録する「説明の失敗」に着目し、医師と患者の間で交わされる説明文の長さがばらついている点が問題視された[3]。
この流れを受け、旧郵政系の職員経験者だった渡辺 精一郎(後の事務局長)が中心となり、同年10月2日に「設置法案」として扱われた「安全配慮教材標準化暫定取扱要領(第3版)」に基づき、協会は設立されたとされる[4]。ただし、実際の法的根拠として挙げられる「設置法」は“暫定”のまま更新され続けており、要領の条文が改正されるたびに、協会のロゴの配色(青緑→青空→再び青緑)が変更されたという記録がある[5]。
発展と「S手順」導入[編集]
設立から数年の間に、協会は地域の保健センターと連携し、講習で用いる標準スクリプトを「S手順」と呼ばれる7ステップに整理した。S手順は、挨拶→確認→同意→準備→行為→アフターフォロー→記録の順序から成り、講習時間は原則として40分で設計されている[6]。
なお、S手順のうち「準備」だけは、参加者が“誤解しても致命傷にならない”選択肢を3種類に制限するという細則があるとされる。協会内部では「選択肢の上限は3。理由は人は4つ目で迷って笑うから」という説明が共有されていたと伝えられる[7]。このような運用が、学校現場でも「いつもの流れで話せる」という評価を受け、協会の影響は次第に広がった。
組織[編集]
協会は、理事会と総会を中心に運営されるとされ、議決は「安全配慮教材規格決議(JS-R-17号)」に基づき行われる[8]。理事会は原則として四半期ごとに開催され、出席要件には「研修台本の読み上げテスト」が含まれるとされる[9]。
また、本団体には「教材規格局」「感染症コミュニケーション局」「企業研修適合監査局」の三つの主要部局が置かれている。教材規格局はスクリプトの文言と時間配分を管理し、感染症コミュニケーション局は医療機関との連絡様式を作成する。企業研修適合監査局は、研修が“社内規程”に組み込みやすいよう、チェックリストを「法務が通す体裁」に整えることを担うとされる[10]。
協会の事務局は設置法に基づき設置された外局であると説明され、実務は事務局が分担しているとされるが、実態としては“作業班”が頻繁に名前を変えて増殖する傾向があると指摘されている[11]。
活動/活動内容[編集]
協会は、講習会の開催、教材の認証、ならびに一般向け啓発キャンペーンを行っている。とくに著名なのは「半径10メートルの同意」という公開イベントであり、参加者は会場内で10m先の“相手役”に対して、声の大きさと間(ま)を調整しながら確認文を送る訓練を実施することになっている[12]。
加えて、学校向けには「学年別S手順」を提供している。小学校は“準備”を扱わない代わりに、確認→同意の要点だけを30分で反復する構成とされる[13]。一方で、大学向けでは「誤解の修復フレーズ」を指定し、台本上の禁句(例: “大丈夫でしょ”)が明記されていることが特徴であるとされる。
なお、協会は“科学的根拠の提示”を重視しているが、講習スライドの脚注には「会話の順序は効果を減衰させうる」といった、統計の取り方がやや曖昧な注意書きが混じる場合がある。これについては、協会内では「出典は後で追記する。まずは配布してから育てる」との方針があったとされる[14]。
財政[編集]
協会の予算は年額 6,420,000,000円であるとされ、財源は分担金、寄付、自治体からの受託研修、ならびに教材認証手数料で構成されている[15]。分担金は一口10万円の「共鳴パートナー制度」として運用され、企業が支払う場合は年間で「研修台本の配布部数」に応じて階段状に課金される仕組みが採用されているという[16]。
職員数は常勤124名、非常勤86名(2021年度)とされ、運営される講習は年間約3万回規模であると推定される[17]。なお、協会は会計監査を受ける一方で、教材のデザイン委託費が“広報費”に計上されることが多く、外部からは「支出の分類が恋愛相談に見える」との批判も出たとされる[18]。
加盟国(国際機関の場合)[編集]
日本セーファーセックス協会は国際機関ではないため、加盟国の制度は設けられていない。ただし協会は、姉妹団体としての「アジア同意教材連盟(AAST)」を通じて海外講師の派遣を行っているとされる[19]。このため、公式資料では“加盟国”の代わりに「協調地域」として、、などの地名が列挙されることがあると指摘されている[20]。
歴代事務局長/幹部[編集]
歴代の事務局長としては、設立時から渡辺 精一郎が務めたとされる。続いてには、元教育行政官の香川 礼子が就任し、「S手順の読み上げ速度」を1分あたり120語に統一したとされる[21]。
さらにには、医療コミュニケーションを専門とする田中 昌弘が就任し、「誤解の修復フレーズ」の語彙を拡充する決議をまとめたとされる。ただしこの拡充は、協会の内部掲示板で「言葉が増えるほど笑いが増える」という抵抗に遭ったと記録されている[22]。
幹部としては、教材規格局長の伊藤 紗耶(文言監査に強いとされる)と、企業研修適合監査局長の李 映真(監査手順の標準化で知られる)が挙げられる。なお、複数の報告書において幹部の担当域が重複して記載される箇所があり、編集者の取り違えではなく意図的な“曖昧化”である可能性があると論じられている[23]。
不祥事[編集]
協会は比較的おおむね良好な運営を行っているとされる一方、数度の波紋があったと伝えられる。代表的なものとして、に発覚した「半径10メートル同意」会場での音響不具合がある。確認文の一部が聞き取れず、参加者同士で“別の意味”に解釈されたという苦情が積み上がったとされる[24]。
また、教材認証局で「青緑ロゴの色味が不適合」と判定された版が、なぜか再び配布されていたことが指摘され、協会は「色は感情に影響する」と説明したとされる。ところが監査報告書では「色味の基準値」が温度ではなく“拍手の回数”で示されていたため、外部からは信頼性が疑問視された[25]。
さらに、職員の研修時に用いる“準備工程の禁句集”が、なぜか社内の飲み会マナー集と紙面レイアウトが酷似していたという噂もある。協会はこれを否定しつつ、内部では「どちらも間の取り方が大切」という言い回しで押し切ったとされる[26]。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 日本セーファーセックス協会『安全配慮教材規格決議(JS-R-17号)解説』JS-Safe事務局, 1997.
- ^ 渡辺精一郎『S手順の標準化と社会実装』医療対話研究会出版, 2001.
- ^ 香川礼子『学校教育における同意表現の時間設計』教育行政レビュー, 第12巻第2号, pp. 41-58, 2006.
- ^ 田中昌弘『誤解の修復フレーズ:語彙拡充の統計的考察』コミュニケーション衛生学会誌, Vol. 18, No. 3, pp. 201-233, 2014.
- ^ 李映真『企業研修適合監査の実務:法務が通すチェックリスト』監査実務叢書, 第5巻, pp. 9-36, 2016.
- ^ World Health Dialogue Foundation『Guidelines for Consent-Ordered Training』World Health Dialogue Reports, Vol. 7, Issue 1, pp. 77-99, 2019.
- ^ 桑原みどり『青緑ロゴと記憶想起:教材デザインの影響仮説』視覚啓発研究, 第3巻第1号, pp. 12-27, 2020.
- ^ 佐々木一馬『啓発資料の“脚注”運用と出典後追いの実態』情報倫理年報, 第9巻第4号, pp. 301-318, 2022.
- ^ Ramos, M. A.『Risk Communication Scripts in Modern NGOs』International Journal of Public-Dialogue, Vol. 24, No. 2, pp. 55-73, 2021.
- ^ 日本セーファーセックス協会『年次報告書(2021年度)—分担金・認証手数料の内訳』JS-Safe広報部, 2022.
外部リンク
- JS-Safe 公式教材データベース
- アジア同意教材連盟(AAST)
- 安全配慮教材規格公示
- 半径10メートルの同意 記録アーカイブ
- JS-Safe 研修台本ダウンロード