猫又 太郎
| 名前 | 猫又 太郎 |
|---|---|
| 本名 | 非公開(台本上では「太郎・猫化運用係」表記) |
| ニックネーム | ネコタロ・法廷ねこ耳 |
| 生年月日 | 1987年9月14日 |
| 没年月日 | 存命 |
| 出身地 | |
| 血液型 | O型(本人談) |
| 身長 | 171 cm |
| 方言 | 埼玉の混成(進行役時のみ丁寧語に寄せる) |
| 最終学歴 | 演芸学科 卒業 |
| 師匠 | の元司会者・[[鳳仙亭コウモリ蔵]] |
| 弟子 | 一人(「猫背ラーメン」担当の研修枠) |
| 相方 | なし(ただし舞台では「影の相方」を雇用) |
| 芸風 | 猫語推理コント+数字バラ撒き漫談 |
| 事務所 | 猫又事務所 |
| 活動時期 | 2009年 - 現在 |
| 他の活動 | 教養番組の司会、ラジオ深夜便、朗読舞台 |
| 配偶者 | 公表なし(ただし冠番組内で「婚姻届の代わりに領収書を提出した」発言) |
| 親族 | 実家は「猫の鳴き声工房」として登録(登記上は別業種) |
| 受賞歴 | R-1グランプリ2019年準優勝/国民笑点学会奨励賞2021年 |
| 公式サイト | Nekomata Taro Official |
猫又 太郎(ねこまた たろう)は、の[[お笑い芸人]]、[[司会者]]、[[俳優]]。[[猫又事務所]]所属のピン芸人である。[[2009年]]にデビューし、出囃子のように「にゃ、にゃ、にゃ…」と刻む[[漫才]]が話題となった[1]。
概要[編集]
猫又 太郎は、[[猫又]]の民俗名と「太郎」という王道の人名を掛け合わせることで、観客の“信じそうで信じない”感覚を狙ったピン芸人である。彼の売りは、猫が勝手に法律を解釈するように見える[[漫才]]口調と、なぜか身振りで出てくる非常に細かな数字である[2]。
芸人としての出発点は、民間の「喋る看板研究会」に参加したこととされるが、本人は「研究会は嘘で、実際は階段の踊り場で台本を折っていた」とも語っている[3]。このあいまいさは彼の芸風に直結し、同じネタでも毎回、数値と根拠の出し方が変わることで知られている。
略歴/来歴[編集]
学生時代:数字の“鳴き替え”[編集]
太郎はで育ち、幼少期から「数えると猫が増える」と言われたという。真偽は不明だが、彼の初舞台は小学校の学芸会で「1,3,5…と数えると舞台袖の猫が現れる」という即興を行ったとされる[4]。以後、数字を声帯で鳴き替える癖がついたと本人は説明する。
では演芸学を専攻し、学内の即興サークル「階段反響(かいだんはんきょう)」に所属した。当時の彼は“猫又の比喩”ではなく「幽体のログ管理」としてネタを構成していたとされ、教授からは「論理は猫、演出は人間」と評された[5]。
デビュー:猫又事務所と“法廷リズム”[編集]
2009年に[[猫又事務所]]へ所属。初仕事は深夜番組の端尺コーナーで、「判決文を読むのに必要な紙の枚数」を尋ねられた際、彼が「判決1件につき、折り目が12、訂正が0.4、ため息が3」と答えたことが話題になったとされる[6]。実際の放送では“0.4”の部分がカットされたが、後日ネットで復元版が拡散したという。
また、2013年頃から出囃子のように「にゃ、にゃ、にゃ…」を三回繰り返すルーティンが定着した。このリズムは、彼が“裁判所の待合室の残響”を模したと説明するもので、会場の反響率が高いほどウケるとされる[7]。
東京進出:出会いは“影の相方”[編集]
東京進出は2015年で、活動拠点をの簡易劇場に移した。そこで彼は、共演者ではなく「影の相方」を雇った。影は衣装の一部であり、舞台照明の都合で観客の位置により表情が変わる仕組みだと説明されている[8]。
最初の顧客は照明会社ではなくラジオ局だったといい、[[TBSラジオ]]のスタッフが「数字が秒で戻ってくる」と驚いたことがきっかけで、以後ラジオ深夜便への定期出演が始まった[9]。この“秒で戻る”という比喩は、彼のネタの構造(前振り→数値の即答→同じ数値を後出しする)を指すものと推定されている。
芸風[編集]
猫又 太郎の芸風は、形式上は[[漫才]]に分類されるが、実態は「法廷の読み上げ」と「観測ログ」の二層構造である。前半では「被告が猫又であるか否か」を問い、後半では「証拠としての数字」を提出する。数字の提出手順が一定であるため、観客が理解するより先に身体が笑いを覚えるとされる[10]。
彼の代表的な言い回しとして、猫が“民俗”ではなく“運用”で語る点が挙げられる。たとえば「猫又は首が二つあるのではなく、首の申請が二回に分かれている」といった、起源の話に見せかけて制度の話をする構文が多用される[11]。このため、真面目に聞いているほど引っかかり、軽く聞いているほど救われる、という不均一な笑いが生まれる。
さらに、舞台での細部には執着がある。彼はネタ開始前に、指輪の数ではなく「ペン先の摩耗量」を申告させる演出を行い、摩耗量は観客に配られた紙票で点数化される。点数は毎回、合計が“ちょうど100”になるように設計されているとされる[12]。なお、100を超える回は“前提条件が崩れた回”として、翌週のラジオで謝罪回が放送される。
受賞歴[編集]
彼は、[[R-1ぐらんぷり]]ファイナリストとして注目を集め、2019年には[[R-1グランプリ]]で準優勝を果たしたとされる[13]。その決勝ネタは「猫又の通帳は口座ではなく爪の角度で管理される」というもので、観客の手拍子を角度に換算する手順が評価されたとされる。
また、2021年には国民的教養番組の派生企画である「国民笑点学会奨励賞」を受賞している[14]。この賞は、笑いの“説明責任”を果たした芸人に与えられるとして宣伝されたが、実際の選考資料には「数字が多いほど説得力が増す」という一文しかなかったと報道されている[15]。
出演[編集]
テレビでは系のバラエティ[[『サンセット証言室』]]にレギュラー出演し、判決VTRのナレーションを担当したとされる[16]。同番組では「出囃子の“にゃ”は編集点に一致する」という謎の検証企画が組まれ、ネット上では音声解析により一致率が“92.7%”と計測されたと話題になった[17]。
ラジオでは、深夜帯の[[TBSラジオ]]で『ログは鳴く』を担当。放送のたびに「本日の数字」を視聴者から募集し、彼が即座に“民俗判例”へ変換する形式が人気となった[18]。この企画は後に教養番組へ波及し、彼は[[司会者]]としての役割も担うようになったとされる。
舞台では、の企画として「待合室の観測ログ」が上演され、朗読と身体芸が交互に来る構成が好評とされた[19]。ただし公演パンフレットには「数字は読むな、鳴け」とだけ書かれており、観客が笑いながら読み解く“義務”が半ば課せられていた。
作品[編集]
ソフト面では、CD『にゃの三回転』(2017年)がリリースされ、音源としてはネタの“前振りだけ”が収録されていると説明されていた[20]。しかし購入者の間では、後から動画で補完される設計であり、実質は前後一体の作品であったと整理されている。
映像作品としてはDVD『法廷リズムの証言』(2019年)がある。パッケージには「再生速度1.25倍推奨」という注意書きが入っており、これは彼が数字のテンポを観測した結果、笑いのピークが固定の再生倍率で一致するという“経験則”に基づくとされる[21]。
書籍では『猫又民俗運用マニュアル』(2022年)が刊行されている。内容は民俗学の体裁を取りつつ、実際にはネタの段取り表(1頁あたり平均43行、見出しは平均6個)で構成されていると評された[22]。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 猫又事務所編『猫又 太郎読本:法廷リズムの証言』猫又事務所出版, 2018.
- ^ 山下ソラ『数字で鳴く芸:ピン芸の構造分析』中央芸能学会, 2020.
- ^ Dr. Margaret A. Thornton “Whisker-Logic in Japanese One-Man Comedy,” Journal of Performative Folklore, Vol.12 No.3, 2021.
- ^ 佐伯ヨシカ『出囃子と編集点の一致率に関する経験的研究』編集工学研究所, 第7巻第2号, 2019.
- ^ 鳳仙亭コウモリ蔵『笑いの民俗運用:待合室の観測ログ』大宮セブン出版, 2016.
- ^ Kobayashi Haruto “The Audience as Juror: On Numeric Punchlines,” Asian Theatre Review, Vol.5 No.1, 2022.
- ^ 『サンセット証言室』制作部『放送台本集(非公開部分を含む)』フジテレビ映像資料室, 2018.
- ^ [[TBSラジオ]] 編『ログは鳴く:深夜便の数字事件簿』TBSラジオ出版, 2020.
- ^ 国民笑点学会『奨励賞選考議事録(要約版)』国民笑点学会, 第3巻第1号, 2021.
- ^ 伊藤マユ『再生速度で変わる笑い:経験則の統計化』メディア・サーカス叢書, 2023.
外部リンク
- Nekomata Taro Official
- 猫又民俗運用マニュアル特設ページ
- 法廷リズムの証言 公演アーカイブ
- ログは鳴く 視聴者数字掲示板
- 猫又事務所 YouTube支店