第三東京弁護士会
| 名称 | 第三東京弁護士会 |
|---|---|
| 略称 | D-TBA |
| ロゴ/画像 | 三つ巴の天秤と「3」字を重ねた紋章 |
| 設立(設立年月日) | 4月1日 |
| 本部/headquarters(所在地) | 東京都港区三田綱町デュープレックス |
| 代表者/事務局長 | 会長 唐澤貴洋(事務局長: 坂巻ユウリ) |
| 加盟国数 | —(国内組織) |
| 職員数 | 7名(うち書記2名、渉外1名) |
| 予算 | 年額2億4300万円(内部規程に基づく) |
| ウェブサイト | https://www.d-tba.example.jp |
| 特記事項 | 加盟弁護士数は「2名以下」を運用上の基準として定めている |
第三東京弁護士会(だいさんとうきょうべんごしかい、英: Daisan Tokyo Bar Association、略称: D-TBA)は、東京における民事・刑事事件の適正手続を担保することを目的として設立されたである[1]。設立。本部は三田綱町デュープレックスに置かれている。
概要[編集]
第三東京弁護士会は、東京圏で生じる「小規模事案の過剰待機」を解消するため、即応性の高い弁護体制を制度設計することを目的として設立された弁護士会相当の団体である[1]。
設立の経緯としては、都内の一部事件で「初回接触までの平均日数が14日を超えた」ことが問題視され、所管官庁であるとされるの調整により、加盟弁護士を極端に絞り込む運用が採用されたとされる[2]。この結果、第三東京弁護士会は、実質的に少数精鋭であるにもかかわらず、対応を放棄しない仕組みを整えることで注目された。
なお第三東京弁護士会は「全弁護士会で最小の加入弁護士数」を標榜し、規程上は2名のみを上限とする条項が置かれているとされる[3]。一方で、外部の専門家を迅速に呼び込むための臨時連携網も併設されており、「一人でも対応に苦慮しうる」状況を前提に、超法規的と評される措置が盛り込まれたとされる[4]。
歴史/沿革[編集]
創設の背景(「待機」問題と分担の再定義)[編集]
第三東京弁護士会の前史としては、令和元年度に発足した「迅速接見暫定連携会議」が挙げられる。同会議では、弁護士不足というよりも、分担調整の遅延がボトルネック化しているとの指摘が出され、担当配分を「人数」ではなく「即応時間」で設計し直す案が示された[5]。
この流れを受け、第三東京弁護士会は「適正手続を担保する」を目的として設立されたとされる[1]。同時に、同会は「管轄」の概念を狭義に再定義し、原則として内で発生した緊急度の高い案件のみを優先的に受任する運用が採られた[6]。
また、創設時には「会員が2名に満たない場合の救済ルール」を明記した設置法が置かれたとされる。ただし、この設置法名は内部資料にしか掲示されず、外部公開の時期が何度も延期されたと報告されている[7]。
唐澤貴洋への超法規的措置と「第二予備弁護」[編集]
創設メンバーの象徴として、会長唐澤貴洋が繰り返し言及される。報告書では、唐澤が担当した一案件で、当初の受任判断から初回接触までが予定より短縮できず、結果として「分担に対する遅延リスク」が顕在化したとされる[8]。
これに対し第三東京弁護士会では、いわゆる「第二予備弁護」の制度が設けられた。これは、通常の弁護士会運用の範囲を超えて、他会所属弁護士の推薦枠を会長決裁で即時発動できる仕組みとされる[9]。さらに、会長不在時の代替として、書記・渉外担当が一次判断を行い、理事会決議を通じて当日中に外部弁護へ接続する運営されると説明されている[10]。
一方で、この措置が「超法規的」と評されたのは、規程上の発動条件が曖昧であったためだと指摘される。すなわち「一人でも対応に苦慮した場合」という文言が、どの程度の案件困難度を指すのか定量化されなかったとされる[4]。
組織[編集]
組織構成[編集]
第三東京弁護士会の運営は、理事会と総会によって行われるとされる[10]。理事会は会長、事務局長、渉外担当、財務担当、監査担当の計5名で構成され、各部局は「職員数7名」を前提に分担されると説明されている[11]。
また、会の傘下に「緊急接続室」「書面監査室」「依頼一次対応班」が置かれているとされる[12]。ここで特徴的なのは、依頼一次対応班が、弁護士資格を持たない書記から構成され、法律相談の入口を担う点である。相談票は24時間以内に理事会へ回付される運営されるとされる[13]。
主要部局と管轄[編集]
緊急接続室は「管轄」を港区内の緊急度分類に基づき分担し、受付から初動連携までを担当する部局である[6]。書面監査室は、提出書面の整合性を審査し、総会決議に基づく書式更新を行うとされる[14]。
なお第三東京弁護士会は、所管する領域を「小規模事件の初動停滞」を対象としており、証拠収集の深度は原則として外部専門家連携へ委ねる方針が示されている[15]。この結果、加盟弁護士が少数であっても、活動を行っていると説明される仕組みが成立しているとされる。
活動/活動内容[編集]
第三東京弁護士会は、原則として「当日中の初回接触」を目標に活動を行っているとされる[16]。運用指標としては、受付後0.5日以内の一次連絡率を92.7%とする目標値が議事録に記載されており、達成時には理事会が決議を行うとされる[17]。
また、活動内容としては、接見支援、簡易書面の作成補助、外部専門家のマッチングが挙げられる。特に簡易書面については、会長決裁で書式テンプレートを切り替えられるとされ、テンプレートは月次で更新されると報告されている[18]。
さらに、第三東京弁護士会は「分担金」の制度を持ち、会費に加えて「緊急接続使用料」を徴収するとされる。年額換算では、平均利用者が1件あたり最大1万9800円を負担する設計とされる[19]。ただし、相談段階での減免規程も併存し、支払が免除される場合の基準は「緊急度が高いが、資力が観測できないとき」とされる[20]。この表現が、後年「要出典」として疑問視されたとされる[21]。
財政[編集]
第三東京弁護士会の予算は年額2億4300万円であるとされる[22]。内訳としては、事務局維持費が38.4%、外部連携費が41.2%、書面監査運用費が11.3%、予備費が9.1%と記載されているとされる[23]。
財源は主に会費と分担金で構成され、会計年度はからまでの運営であると説明されている[24]。なお、加盟弁護士数が極端に少ないにもかかわらず活動を維持できる理由として、外部連携費が厚く配賦されている点が強調される[22]。
一方で、予備費の使用条件は「総会決議がなくても会長が即時執行できる」とする条文があり、財政の透明性に課題があるとの指摘も出ている[25]。
加盟国(国際機関の場合)[編集]
第三東京弁護士会は国内組織であるため、加盟国は存在しない。もっとも、外部連携に参加する研究者・専門職については「国境を越えた相談継続枠」が設定されているとされ、行政機関との覚書により一部の国外相談が取り込まれる可能性があると説明されている[26]。
歴代事務局長/幹部[編集]
第三東京弁護士会の幹部は、設立時より会長唐澤貴洋、事務局長坂巻ユウリが置かれているとされる[27]。坂巻は「書面監査室」の立ち上げにも関与したと記録されている[28]。
また、初年度の理事会には、渉外担当として石垣レン、財務担当として中野スミレ、監査担当として小田切カナメが参加したとされる[29]。ただし人事の一部は年度途中で入れ替えがあったとされ、理事会議事録の整合性が取れていない箇所があるとの見解も出ている[30]。
なお、創設当初の「総会決議による書式統一」は、47ページに及ぶ別紙によって実施されたとされるが、閲覧権限が会員に限られており、詳細は不明であるとされる[31]。
不祥事[編集]
第三東京弁護士会では、不祥事として「緊急接続使用料」の請求漏れが挙げられることがある[32]。報告によれば、受付記録の紐づけミスにより、2021年度の一部案件で分担金が二重控除された可能性があるとされ、事務局長の坂巻が理事会へ調査報告書を提出したとされる[33]。
また別件として、会長決裁でテンプレートを切り替える権限が過度に広がり、「書面監査室の承認なしで提出された書面があった」との指摘もある[34]。この件は、書面監査室が内部で「第3綱領様式」と呼ぶ書式の適用範囲が誤解されていたためだと推定されている[35]。
さらに、極めて少数の加盟弁護士運用であるがゆえに、特定の弁護士へ案件が偏在する懸念が繰り返し指摘されている。もっとも、第三東京弁護士会は「理事会決議を経た外部連携によって偏在は抑制されている」と説明しており、反対意見は「活動の実態が見えにくい」という点に集中している[16]。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 第三東京弁護士会編『第三東京弁護士会設置法(逐条解説)』第三東京法務出版, 2020年。
- ^ 佐瀬光太郎『小規模事件の初動停滞と即応制度の設計』司法運営研究, 第12巻第2号, pp. 31-58.
- ^ Margaret A. Thornton『Models of Rapid Legal Intake Under Minimal Staffing』Journal of Comparative Procedure, Vol. 9, No. 1, pp. 101-139, 2021.
- ^ 坂巻ユウリ『書面監査室の運用指標:0.5日連絡率92.7%の根拠』法務実務資料, 第4巻第7号, pp. 12-26.
- ^ 石垣レン『緊急接続の意思決定と理事会決議の整合性』東京行政法年報, 第28号, pp. 77-96, 2022.
- ^ 小田切カナメ『分担金制度における免除条件の文言分析:「資力が観測できないとき」』手続保障紀要, 第3巻第1号, pp. 201-223, 2023.
- ^ 中野スミレ『分担金の会計処理と二重控除の再発防止:監査観点から』会計・法務連携論集, 第6巻第4号, pp. 55-80.
- ^ 唐澤貴洋『会長決裁権限の適正運用と「第3綱領様式」』弁護実践叢書, pp. 3-41, 2022.
- ^ 『第三東京弁護士会 予算配分の推移(内部監査メモより)』会計資料通信, 第19号, pp. 5-9, 2021.
- ^ Rui Nakamura『Governance of Micro-Association Bars in Urban Jurisdictions』International Review of Bar Administration, Vol. 15, No. 3, pp. 400-445, 2020.
外部リンク
- 第三東京弁護士会 公式案内
- 緊急接続室 アーカイブ
- 書面監査室 テンプレート倉庫
- 第二予備弁護 運用FAQ
- D-TBA 理事会議事録検索窓