閃乱カグラのザコ敵
| タイトル | 閃乱カグラのザコ敵 |
|---|---|
| 画像 | (架空)ザコ敵図鑑メインビジュアル |
| 画像サイズ | 320px |
| caption | ザコ敵の格付けを表す「階級章メニュー」 |
| ジャンル | ハンティング・ロールプレイング(擬態戦闘寄り) |
| 対応機種 | 架空の携帯ゲーム機「カグラポータブル」 |
| 開発元 | 雛影忍結社システム開発局 |
| 発売元 | 影文堂ゲームス |
| プロデューサー | 渡辺精一郎(影文堂游戲統括) |
| ディレクター | Dr. Margaret A. Thornton(戦闘統計設計) |
『閃乱カグラのザコ敵』(英: Zako-Enemies of Senran Kagura、略称: ZS)は、[[2016年]][[8月17日]]に[[日本]]の[[雛影忍結社システム開発局]]から発売された[[架空の携帯ゲーム機]]用[[コンピュータRPG]]。[[閃乱カグラ]]シリーズの第2回「ザコ敵体系再編」版として位置づけられる[1]。
概要[編集]
『閃乱カグラのザコ敵』は、落ちものパズルでもなく、見た目だけの雑魚狩りでもないとされる[[架空のコンピュータRPG]]である。プレイヤーは[[ザコ敵]]の「識別班」として操作し、各敵を“格付け”して攻略順を最適化するシステムが核となる[1]。
本作は、当時のゲーム雑誌編集部が「強敵だけ攻略しても物語は伸びない」と主張したことを受け、主人公より“弱い側”の統計を厚く描く方針で制作されたと説明されている。特に[[東京]]の出版社連合「夜行性ゲーム校閲協会」が、敵分類の統一規格を推奨したことが採用理由として挙げられた[2]。
なお、公式資料では本作のザコ敵が“全個体で別個体”として設計されたとされるが、ゲーム内の図鑑更新は実装上3種類のテンプレートしか存在しなかったとの内部証言もある[3]。この矛盾がファンの間で「見ているのは個体ではなく統計である」と語られる火種となった。
ゲーム内容/ゲームシステム[編集]
システム[編集]
ゲームシステムの特徴として、戦闘前に「階級章メニュー」を展開し、ザコ敵の行動パターンを推定する「観測アクション」が用意されている。観測成功率は敵の持つ[[忍具]]の“音圧”に依存するとされ、プレイヤーは敵の足音帯域を推定して適切な武器に切り替える[4]。
観測が成功すると、敵は“弱いまま”ではなく“役割が固定される”ため、同じザコ敵でも結果が変動する設計である。たとえば「初動3歩以内に攻撃する」個体は、観測を行うと攻撃タイミングが0.62秒単位で揃い、回避が難しい代わりに討伐が速くなると説明される。
戦闘/アイテム/対戦モード[編集]
戦闘はアクションシューティングゲーム寄りの挙動を採用しているが、実際の入力はロールプレイングゲームとしてのコマンド補正が中心であるとされる。ザコ敵は一撃で倒せることが多い一方、倒した瞬間に「投擲忍具」「残響スモーク」「疑似分身」などの“後工程”が発生する仕様である[5]。
アイテム面では、落ちものパズルの影響を受けた“拾い上げ”に相当する「回収キューブ」があり、敵が落とす物は形状で分類される。回収キューブは合計で[[742種類]]存在するとされるが、実際には容量都合で“色違い”が多数を占めるとも指摘されている[6]。
対戦モードとしては「誤分類バトル」が採用され、相手陣営が意図的に観測判定を攪乱する。ここでは協力プレイも可能で、友軍が観測成功したザコ敵だけを共有図鑑として公開できる。
オフラインモード[編集]
オフラインモードでは、プレイヤーが収集したザコ敵の行動データから“架空の再配置”が行われる。具体的には、[[京都府]]の架空ダンジョン「白狐小路」では、同じザコ敵が20体以上混在し得るが、再配置はオフライン状態でだけ許可されると説明される[7]。
この仕様は、外部ネットワークが不安定な地域のプレイヤーにも観測の楽しさを届ける目的で導入されたとされる。一方で、再配置により図鑑の登録順が毎回変わるため、攻略掲示板の“最速手順”が崩れたという不満も記録されている。
ストーリー[編集]
物語は「[[雛影]]」と呼ばれる小規模な忍術研究集団が、強敵対策より先に“弱者の体系化”を進めるところから始まる。主人公格である観測班は、各地で見つかるザコ敵を分類し、強敵への扉が開く鍵を“ザコ敵の統計”に見出すとされる[8]。
第1章では、敵が持つ忍具の音圧が乱れる異常現象「残響降雨」が起きる。観測班は[[東京都]][[港区]]にある古い気象観測塔「潮響台」へ向かい、そこで集めたデータから「ザコ敵の群れは勝敗ではなく“学習”で動く」と結論づける[9]。
終盤では、観測班が本当に狙っていたのは討伐ではなく“誤分類の抑制”であることが明かされる。なお、エンディングでは観測結果の総数が「合計1,000,331件」と表示されるが、作中の戦闘回数上限が999回とされるため、表示値の出所が不明とされている。
登場キャラクター/登場人物[編集]
主人公/仲間[編集]
主人公は観測班の新人「[[渡辺精一郎]](名簿上の便宜称号)」である。彼(彼女)は戦闘を行わず、代わりに“分類スコープ”を構えて敵の行動を読み取る役割を担うとされる[10]。
仲間には、冷静な解析担当「[[草月ユイナ]]」と、実戦の回収担当「[[鴉天ましろ]]」がいる。草月は敵の足音帯域を[[ヘルツ]]で語る癖があり、鴉天は回収キューブの形状分類に異常な執着を示すと説明されている。
敵[編集]
敵は総称としてザコ敵と呼ばれる。特に人気が高いのは「[[青鈴ザコ]]」「[[面影スキマ]]」「[[仮装投擲兵]]」の3系統であり、それぞれ“弱いのに厄介”な特徴が割り当てられている[11]。
青鈴ザコは倒すと音が鳴り、残響が視界補正を狂わせるとされる。面影スキマは倒した後に足跡だけが残り、そこを踏むと疑似分身が起動する。仮装投擲兵は「投擲の軌道が固定される代わりに、回収物だけが選別される」奇妙な仕様で、プレイヤーの収集欲を逆なでしてくる敵として知られる。
用語・世界観/設定[編集]
ザコ敵体系(階級章)[編集]
ザコ敵体系は「階級章」によって運用される分類であり、全個体がA章からJ章に割り当てられるとされる。章は“強さ”ではなく“観測のしやすさ”で決まると説明され、同じザコ敵でも観測成功率が異なる理由になる[12]。
章ごとの特徴は細かく、たとえばF章は「回避受付が先行入力にだけ反応する」挙動を持ち、G章は「落ち物(回収キューブ)の重心がずれる」といった説明が付けられた。ファンはこれを「敵が人間の都合に合わせてくる仕様」と解釈した。
残響降雨/潮響台/学習ループ[編集]
残響降雨は、雨音が二重に聞こえ、プレイヤーの音圧推定が誤差を持つ現象として描かれる。ゲーム内では気象要素ではなくデータ要素扱いであり、戦闘中の判定に直接影響するとされる[13]。
潮響台は[[東京都]][[港区]]にあるとされるが、実在の施設名と似た外観を持つため、発売後に“モデルになったのではないか”という指摘が出た。これに対し開発側は「建築は資料に基づくが、判定は完全に架空である」とのみ回答したと報じられている[14]。
また、学習ループはザコ敵が“プレイヤーの観測癖”を学習する設定であり、同じ操作を続けると行動が読みやすくなる代わりに報酬が減るとされる。ここが本作の議論点となり、「成長が罰になる」設計として批判が集まった。
開発/制作[編集]
制作経緯[編集]
制作経緯として、開発会議の議事録(とされるメモ)では「強敵は神格化され、ザコは記号化した。ならばザコを“統計の主役”にするべきだ」と主張されたとされる。2014年の社内コンテストで優勝した試作が「観測アクション」であり、これがゲームシステムの土台になったと説明されている[15]。
関わった人物として、[[影文堂ゲームス]]の営業企画が「夜行性ゲーム校閲協会」と共同で“分類用語集”を配布した。用語集は全32ページ、印刷部数は[[12万部]]とされるが、実際にはプレミアム特典として[[3万部]]のみ配られたという証言もある。
スタッフ[編集]
スタッフには戦闘統計設計の[[Dr. Margaret A. Thornton]]と、回収キューブ設計の[[高梨章介]]が参加したとされる[16]。高梨は「回収物の角度が気になる」という個人的美学を持ち、敵のドロップを“気持ちよさ”で調整したと述べた。
ただし、ディレクターの[[佐伯和哉]]が「音圧推定は数学ではなく演出である」と語った記録があり、システムの中核が演出寄りである可能性も指摘されている。
音楽(サウンドトラック)[編集]
音楽は「残響」をテーマにした[[アンビエント]]と、短い擬似戦闘ブレイクが混在する構成である。サウンドトラック『[[潮響台残響集]]』は全[[31曲]]収録で、うち12曲が“誤分類バトル用”に再編集されたとされる[17]。
特に人気が高いのは「青鈴の誤読」や「仮装投擲の余韻」といった曲名で、曲のサビが敵の攻撃受付と同期すると説明される。ただし、同期はプレイヤー側の操作入力タイミングにも依存するため、同じ場所でも毎回微妙に聞こえ方が変わるとされる。
評価(売上) [編集]
発売初週の売上は[[全世界]]累計で[[84万本]]を突破したとされる。日本国内では[[ミリオンセラー]]を記録し、[[日本ゲーム大賞]]に相当する「忍界ゲーム選考会」で特別賞を受賞したと記録されている[18]。
一方でレビューは割れ、戦闘テンポが“観測待ち”になる点が評価を下げたという。特に海外では、ザコ敵を主役にしたことが“難易度調整の言い訳”に見えたとの批判もあり、メタスコアに相当する集計指標では70点前後に収束したとされる[19]。
ただし公式は「プレイヤーはザコ敵相手でも学習できる」と主張した。ここでの学習数は、初回クリア者の平均が「観測成功率61.4%」と算出されたと説明されるが、その計算条件は要出典とされる部分も残った。
他機種版/移植版[編集]
移植版としては、翌年に「カグラポータブルXL」、さらに「[[バーチャルコンソール対応]]」をうたう配信版が登場したとされる[20]。PC向けには“分類スコープ拡張パック”が別売され、回収キューブの拡大表示が可能になった。
また、シリーズの再編集版として第2回「ザコ敵体系再編」パッチが適用され、図鑑の文面が一部書き換えられたとされる。書き換え理由として「誤解を招く表現があったため」とされるが、実際には攻略サイトで特定の誤読ループが流行したことへの対抗策だったのではないかと推定する声もある。
関連作品[編集]
関連作品としては、ザコ敵体系を題材にした[[メディアミックス]]が挙げられる。テレビアニメ化された『[[閃乱カグラ:ザコ見聞録]]』では、ザコ敵が擬態として振る舞う理由が“広報”として語られる構成になっている[21]。
また、ノベライズ『潮響台の分類帳』は、敵の音圧が人の恋心に似るという比喩を多用したとされ、作中の地理として[[京都府]]の白狐小路が登場する。ファンアートが盛んになった背景には、ザコ敵が“可愛いのに怖い”という二面性を持つ設計思想があったと分析されている。
関連商品(攻略本/書籍/その他の書籍)[編集]
関連商品として、攻略本『[[閃乱カグラのザコ敵]]完全観測ガイド』が発売された。全[[512ページ]]で、階級章ごとの観測手順と、回収キューブの一覧が収録されている[22]。
同書の特徴として「音圧帯域の簡易チャート」が付録にあり、スマートフォンのマイクを使う前提で設計されたとされるが、配布時期のガジェット事情から“紙で再現する方が早い”という矛盾も話題になった。
さらに関連書籍として、敵分類の用語解説をまとめた『夜行性ゲーム校閲協会・用語集 第3版』がある。これは“編集者向け”の体裁だが、一般プレイヤーにも人気が出たとされる。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 影文堂ゲームス編集部『閃乱カグラのザコ敵 公式設定資料集(増補版)』影文堂ゲームス, 2017年。
- ^ 渡辺精一郎「ザコ敵体系の数理—階級章が観測成功率へ与える影響」『ゲーム戦闘学研究』第12巻第3号, 2016年, pp. 41-67。
- ^ Dr. Margaret A. Thornton「Audio-Pressure Heuristics for Action RPG Encounters」『Journal of Interactive Combat Systems』Vol. 9, No. 1, 2016, pp. 12-33。
- ^ 高梨章介『回収キューブ設計メモ—角度は裏切らない』雛影忍結社システム開発局, 2016年。
- ^ 佐伯和哉「“弱い側”を主役にする演出—誤分類バトルの狙い」『月刊インタラクティブアーカイブ』第24号, 2016年, pp. 88-101。
- ^ 夜行性ゲーム校閲協会編『用語集 第3版』夜行性ゲーム校閲協会, 2017年。
- ^ 草月ユイナ「残響降雨がUI判定へ与える差分」『可視化ヒューリスティクス年報』第5巻第2号, 2017年, pp. 201-218。
- ^ 鴉天ましろ「ドロップ回収における重心ズレの快感設計」『インベントリ心理学叢書』第2巻第1号, 2016年, pp. 5-19。
- ^ 『潮響台残響集』サウンドトラック・ライナーノーツ, 雛影音響企画, 2016年。
- ^ ファミ通クロスレビュー委員会『2016年クロスレビュー統計』KADOKAZEクロスレビュー, 2017年, pp. 301-309。
外部リンク
- ザコ敵観測研究室
- 潮響台図鑑ポータル
- 夜行性ゲーム校閲協会アーカイブ
- 影文堂ゲームス公式サポート(分類章)
- 忍界ゲーム選考会データベース