黄金数(いよわ)
| 名前 | 黄金数(いよわ) |
|---|---|
| 画像 | 黄金数(いよわ)公式アーティスト写真 |
| 画像説明 | “黄金の余白”と呼ばれるステージ背景を背に撮影 |
| 画像サイズ | 240px |
| 画像補正 | 0.15 |
| 背景色 | #d6b24a |
| 別名 | 黄金(こがね)/ 余白系ロック |
| 出生名 | — |
| 出身地 | (結成当初の拠点) |
| ジャンル | ロック / ポスト・パンク / 実験的ポップ |
| 職業 | ロックバンド |
| 担当楽器 | ギター、ベース、ドラム、ボーカル |
| 活動期間 | 2013年 - 活動中(時期により“沈黙期”あり) |
| レーベル | 金圧レコード |
| 事務所 | 琥珀音楽事務局 |
| 共同作業者 | [[灰色港スタジオ]]所属エンジニア、[[光嶋環]] |
| メンバー | 渡辺精算郎、音羽カナト、神門カイ、松原レイジ |
| 旧メンバー | — |
| 公式サイト | iyowa.goldofficial.jp |
黄金数(いよわ)(いよわ)は、日本の4人組ロックバンドである。所属事務所は[[琥珀音楽事務局]]。レコード会社は[[金圧レコード]]。[[2013年]]に結成、[[2016年]]にメジャーデビュー。略称および愛称は「黄金(こがね)」。公式ファンクラブは「いよわ組」。
概要[編集]
黄金数(いよわ)は、音程ではなく「余白の比率」を楽曲構造に取り込むことを主眼とした日本の4人組ロックバンドである。活動初期から、歌詞カードにだけ図形を載せる手法が広まり、SNSでは「聴こえるのに読める」バンドとして言及されることが多い。
結成のきっかけは、メンバーの一人がの講義ノートを基に“黄金の比率”を「音の停止」に変換したことにあるとされる。なお、初期のライブでは曲間の無音が計測され、会場のフロアマップに“止まる場所”が印字されていたという。最初にこれを試みたのはで行われた学園祭公演とされるが、当時の記録は「提出遅延のため現存しない」とされる[1]。
メンバー[編集]
渡辺精算郎(わたなべ せいざんろう)はギターと作詞を担当しており、「歌う前に整形する」と本人が語るリフ主義者である。音羽カナト(おとわ かなと)はボーカルで、声を“割らずに割れるように”響かせる発声を得意とする。神門カイ(かみかど かい)はベース担当で、演奏のリズムよりも小節の端を強調する癖がある。
松原レイジ(まつばら れいじ)はドラムと作曲を担当しており、キックのタイミングを「人が息を吐く瞬間の平均」に合わせるという独自理論で知られている。ファンクラブでは彼の“沈黙期の計算表”が小冊子として配布されたことがあり、そこには「1公演あたり無音 17.3秒を3回、ただし2回目は 1.06倍」といった細かい記述があったとされる[2]。
同バンドは、メンバーの役割を固定しつつも、曲によって担当楽器の“役割の比率”を入れ替えることがある。例として『余白港ブルー』では、ボーカルが一度だけベースのフレーズを口ずさむ構成が採用されたとされる。
バンド名の由来[編集]
バンド名の「黄金数(いよわ)」は、数学用語としての“黄金比”に由来すると説明されることが多い。もっとも、彼らの言う黄金数は厳密な定義ではなく、「聴衆が違和感を抱くまでの時間」を表す符号として用いられたとされる。
結成初期、渡辺はノートに「いよわ=意欲が呼吸を失う手前」と書き残し、それが後に「言葉が“よわく”なる瞬間を黄金に戻す」という作曲方針へと接続された、と伝えられる。メンバーの中で最もこの説明を真顔で繰り返すのは松原であり、インタビューでは「黄金数は比ではなく“確認”である」と語ったとされる[3]。
一方で、ファンクラブ会報では別の由来として「全国のレコード店で最初に棚が空いた日付の語呂」から決めた、とする記述も見られる。編集者によれば、この稿は“盛りすぎた前文”として後日差し替えられたが、古いPDFだけがネット上に残っているという。
来歴/経歴[編集]
結成[編集]
黄金数(いよわ)はの小規模スタジオ「[[琥珀音楽事務局]]別館」で2013年に結成されたとされる。音羽が持ち込んだ“余白譜”を巡って、最初の数か月は曲が完成せず、毎週金曜日だけリズム練習が続いた。
その練習では、ドラムが 64拍のうち“音を鳴らす拍”を 38拍に絞り、残り 26拍を吸音シートで消す運用が採用された。松原はこの配分を「黄金の気配が出る側」と呼び、渡辺は歌詞を“読めるのに意味が追いつかない速度”に合わせたとされる。
2016年:デビュー[編集]
2016年、からメジャーデビューが発表された。デビュー作はミニアルバム『沈黙の分母(ぶんぼ)』で、収録曲は全7曲とされるが、実際には“未収録トラック”が2本あり、合計9音源として配布されたという回顧がある[4]。
オリコン上は発売週に 1万2,640枚を記録したとされるが、ファンクラブ側の資料では「初動 12,641枚」としており、1枚だけ多い。編集者の間では「増えたのは“計測されなかった返品”の分」と解釈されている[5]。
2018年:メインストリーム化[編集]
2018年には、NHKのミュージック番組で『余白港ブルー』が取り上げられ、国民的ロックバンドと称されるに至ったとされる。ただし本人たちはこの呼称を否定し、「国民的というより、国民がいったん息を揃える」と反論したという。
同年のライブツアー「いよわの余白巡航」では、全国13都市を回り、各地の駅前広場で無料の“無音パフォーマンス”が行われた。目撃記録では、終了後にスマートフォンのタイマーが同時にゼロになる現象が確認されたとされるが、のちに会場側の仕様であった可能性も指摘された[6]。
2021年:沈黙期と再編[編集]
2021年には活動を一時的に縮小し、公式サイトは「沈黙期のため更新を控える」と発表した。公式発表では理由が“黄金数の再計算”とされ、渡辺は「止めることで前進する」とコメントしたとされる。
この沈黙期の間に、松原が“息の平均”を取り直した結果、キック比率が従来の 0.78 から 0.81 に更新されたという。ファンの間ではこの数値が次作に反映されると予想され、『0.81の青』が配信先行されたのは2022年である。
音楽性[編集]
黄金数(いよわ)の音楽性は、ロックを基盤としつつ、無音・減衰・語尾の“弱り”を作曲要素として組み込む点に特徴がある。特に、曲の途中に「聴衆がページをめくる速度」を想定した停止が挿入されることがあり、ライブでは歌詞カードの配布順まで設計されるとされる。
歌詞は比喩的でありながら、具体的な地名や時刻が頻繁に登場する。例として『金圧駅の夜更け』ではの“西口側の時計が 17分早い”という描写が入り、実際にファンが駅の掲示を調べたところ、短期間だけ遅延があったと語られた[7]。
ただし批評家の中には、この精緻さが“偶然の一致”に見えると指摘する者もいる。一方でバンドは「黄金数は偶然を確かめるためにある」として、曖昧な数字をあえて残す方針を貫いているとされる。
人物[編集]
渡辺精算郎は、作詞の段階で“読み上げ速度”をメトロノームで測ることで知られる。本人の机上には、歌詞用の定規ではなく円盤状のテンプレートが置かれており、「曲の終わりの角度」を決めるためだと説明されたという。
音羽カナトはラジオ番組で“余白相談”のコーナーを長年担当しており、リスナーからの悩みに対して、楽曲の一節を当てはめて返答する方式が採られたとされる。神門カイは作曲の裏方として、ベースラインを数式に落とし込んだ上で音に戻す作業を行うという。
松原レイジは、沈黙期に「無音の温度」を測定するため、近郊の無人施設を巡ったという噂がある。もっとも、公式資料には登場せず、“一度だけ“空港の待合室で 0.2度上がった”と聞いた”という話が残るのみである。
評価・受賞歴/賞・記録[編集]
黄金数(いよわ)はオリコンチャートで上位を獲得し、累計売上枚数は 312万枚を記録したとされる(2024年時点)。特にシングル『いよわの余白』は配信で 4.8億回再生を突破したとされ、国民的ロックとしての評価を固めたとされる[8]。
またライブ面では、ツアー最終公演で客席の拍手が 3秒間だけ一致したという“記録”が話題になった。主催側は「音響の設計による」と説明したが、ファンコミュニティでは「黄金数の合図が客席に伝わった」と解釈されたという。
受賞歴としては、日本レコード大賞の関連部門で“余白設計賞”が新設された際の受賞者として名前が挙げられたとされる。ただし公式サイトのアーカイブでは、受賞ページだけが一箇所削除されていると指摘されている。
ディスコグラフィ[編集]
シングルとしては『いよわの余白』(2016年)、『沈黙の分母』(2017年)、『金圧駅の夜更け』(2018年)、『0.81の青』(2022年)、『割れる声の設計図』(2023年)が知られている。CDシングルはすべて初回盤に“停止時間早見表”が付属したとされるが、通販ページでは仕様がたびたび変更されている。
アルバムはミニアルバム『沈黙の分母(ぶんぼ)』(2016年)に加え、フルアルバム『黄金の余白(よはく)』(2019年)、『止まるための前進』(2022年)がリリースされた。ベスト・アルバム『余白回収集(しゅうしゅうしゅう)』は2024年に発売され、過去曲の“停止箇所”が再編集されたとされる。
映像作品としては、ライブ映像『沈黙巡航 LIVE at 札幌・時計広場』(2020年)と、ドキュメンタリー『無音の温度(ねつど)』(2023年)がある。前者は再生時間 01:19:48 で、終盤の無音部分が 17分のうち 4秒だけ“録音されていた”として話題になった[9]。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 音羽カナト「黄金数とは“比率”ではなく“確認”である」『琥珀音楽季報』Vol.12第1号, pp.11-34, 琥珀音楽事務局, 2017.
- ^ 渡辺精算郎「沈黙の分母—無音を数にする実務」『ロック制作技法論集』第6巻第2号, pp.41-58, 金圧出版, 2018.
- ^ 松原レイジ「キックの平均は呼吸で決まるか」『音響体感研究』Vol.8, pp.201-219, 灰色港スタジオ出版, 2020.
- ^ 神門カイ「ベースラインの“端”だけが物語になる」『ポスト・パンク分析年鑑』第3巻, pp.77-96, 東京学術プレス, 2019.
- ^ いよわ組編集部「会報に載った“停止時間早見表”の真意」『ファンクラブ通信アーカイブ』第1号, pp.3-9, いよわ組事務所, 2016.
- ^ 伊勢崎章「都市伝説化する無音パフォーマンスの社会学」『現代音楽と公共空間』Vol.5第4号, pp.89-115, 北海道大学出版会, 2021.
- ^ 山梨貴大「名古屋駅の掲示は本当に17分早いのか」『交通サイン観測レポート(音楽系特集)』pp.52-63, 名古屋都市研究所, 2018.
- ^ 『オリコン・ミュージック統計年鑑 2024』オリコン編集部, pp.120-145, オリコン出版, 2024.
- ^ 光嶋環「“余白回収集”における再編集アルゴリズム」『デジタル音楽工学』Vol.14第2号, pp.15-27, 日本電子音響学会, 2024.
- ^ 小林ユウ「NHK番組における“黄金数”紹介の編集方針」『放送研究月報』第55巻第9号, pp.101-130, 放送学会出版, 2018.
外部リンク
- 黄金数(いよわ)公式ファンクラブ『いよわ組』
- 金圧レコード アーティストアーカイブ
- 灰色港スタジオ インタビュー集
- 琥珀音楽事務局 セッションログ
- 余白譜ビジュアル資料館