moment
| 名前 | moment |
|---|---|
| 画像 | Moment_OfficialPhoto.jpg |
| 画像説明 | 潮騒埠頭で撮影されたデビュー当時の集合写真 |
| 背景色 | #0A3D62 |
| 別名 | モメ |
| 出生名 | (バンド名の由来に由る) |
| 出身地 | |
| ジャンル | オルタナティブ・ロック / 時間感覚ポップ |
| 職業 | 音楽グループ |
| 担当楽器 | ギター2 / ベース / ドラム / キーボード / ボーカル |
| 活動期間 | 1998年 - 活動継続(断続的活動休止あり) |
| レーベル | 潮騒ラベル |
| 事務所 | 潮騒レコード事務局 |
| 共同作業者 | 音響設計ユニット「惰性の法則研究会」 |
| メンバー | 西川(ギター)、にしかわにしかわ(ギター)、真琴(ボーカル)、ほか4名 |
| 旧メンバー | 春永ユウキ(初期キーボード、後に姉妹バンドへ) |
| 公式サイト | https://moment-official.example |
moment(もーめんと)は、[[日本]]の6人組[[ロックバンド]]である。所属事務所は[[潮騒レコード事務局]]。レコード会社は[[潮騒ラベル]]。[[1998年]]に結成、[[2003年]]にメジャーデビュー。略称および愛称は「モメ」。公式ファンクラブは「瞬間倶楽部」。
概要[編集]
momentは、時間と反復を主題にした歌詞と、ギターの“ズレ”を前提にしたリズム構築で知られている。音源制作では、録音の開始時刻をあえて一定の誤差に固定し、後から補正する工程がたびたび言及される。
バンド名の「moment」は、英語の“moment”が有する「一瞬」を連想させつつ、実際には横須賀の古い鉄道時計の修理台帳に記されていた社内用語「MOMENT(Model Of Minute Error Normalization Technique)」に由来するとされる[1]。ただし、この台帳が確認された当時の担当者の供述は複数系統に割れており、当該由来は“公式には語られない”とも指摘されている[2]。
メンバー[編集]
momentの中心編成は6人である。編曲の初期案はギター担当の2名が同時に提出し、残る4名がその案を“惰性の法則”に沿って伸長させる方式が採られてきたとされる。
ボーカルは真琴(まこと)が務める。真琴は声質の記述として「海鳥の軋み」と評されることがあり、ライブでは語尾だけを極端に引き延ばすパフォーマンスで知られる。
ギターは西川(にしかわ)とにしかわにしかわが担当し、役割分担は「西川が“戻る音”、にしかわにしかわが“戻らない音”」と説明される。なお、初期にはキーボードの春永ユウキが在籍し、のちに姉妹バンドへ移籍したとされる。
バンド名の由来[編集]
バンド名「moment」は、英語の意味よりも、当時所属していた小規模スタジオの“時計合わせ”手順が語源になったと説明されることが多い。手順書には「分の誤差を正規化する工程(MOMENT)」とあり、測定担当がそのままバンド名として採用したという[3]。
一方で、結成当初のメンバー間では「惰性の法則と戦うための合言葉だった」という別説も存在する。1999年に横須賀の路地で撮影された未公開映像では、メンバーが「mom en t(母の園でとまる)」という韻を踏むように言い合っている場面が見つかったと報じられた[4]。真偽は定かでないものの、ファンの間では後者の解釈が“通称”として残っている。
来歴/経歴[編集]
結成[編集]
momentはの商店街裏にあった廃倉庫で、1998年に結成された。結成の発端は、西川が拾った古い分解時計から見つかったネジの型番が“曲のコード進行に似ている”と感じたことだとされる[5]。
結成当初、6人は週に3回、合計で9時間だけ練習できると決めた。理由は「時計が進む速度と同じだけ時間を削ると、曲が自然に“遅れる”」という仮説に基づいていたと記録されている[6]。この“惰性の法則”が、以後の制作姿勢の芯になったと解釈されている。
インディーズ時代(2000年以前)[編集]
2000年までのインディーズ期は、ライブ会場の入場制限がしばしば話題になった。主催側が“混雑時の反響”に着目し、当日券を販売する人数を奇数に固定していたともされる。
1999年、初の自主制作盤としてミニアルバム『惰性の法則』が限定500枚で出回った。うち47枚は、CDケースの内部に“秒針の切れ端”を同梱した仕様だったとされる[7]。現在はプレミア価格で取引されるが、実物の目撃情報は写真より先に掲示板投稿が増えたとされ、真贋は議論が続いている。
デビュー(2003年)[編集]
2003年、潮騒ラベルより『西川にしかわからない』でメジャーデビューを果たした。初週売上は公表資料では“2万3,114枚”とされ、メディアは「偶然か計算か分からない精度」と報じた[8]。
この数字の根拠は、当時の集計担当が“レジの打刻を刻む音”を記録媒体にしていたためだという説明がなされる。ただし当該担当は、打刻ではなく“打鍵”で数えたと証言しており、数字の由来自体が揺れている[9]。
2006年 - 2015年[編集]
2006年には『姉妹バンドと偶然の一致』というコンセプト企画が行われた。ここで触れられた姉妹バンドは、のちに“時間帯の違いで同じ曲が別の顔を持つ”という主張で知られるである。
2011年には、横須賀市の周辺で行われた無料ストリートライブが話題となった。曲の区切りを“実際の潮位”に合わせたため、同じセットリストでも翌年は演奏時間が約3分12秒ずれたとされる[10]。
2013年、活動の中核にある制作チームに再編が入り、キーボードは“春永ユウキ”が別名義で関与していると噂された。のちに公式は「声の設計のみを担当」と説明したが、ファンクラブ会報では「手だけが戻る」と記されていた[11]。
活動休止と再開[編集]
2016年に一度活動休止が発表された。理由は健康上の問題として報じられたが、同時期に潮騒スタジオの修繕工事が行われ、作業工程の“ねじれ”が制作へ影響した可能性が指摘された[12]。
その後、2019年に活動を再開し、2020年には『第3の秒』をリリースした。発売前のカウントダウンでは“月齢”が告知され、SNS上で月齢と歌詞の行数が一致するかが検証された。結果は一致“したように見える”範囲に留まり、科学的検証としては却下されつつ、演出としては成功だったと評価されている[13]。
音楽性[編集]
momentの音楽性は、反復による高揚と、リズムの意図的な遅延で特徴づけられる。ギター2本は同じフレーズを弾いているように聞こえるが、録音時点で“開始のタイミング”をずらすことで位相差を作ると説明される[14]。
歌詞では、時計・路線・潮位・修理台帳などの具体物が多用され、抽象語は意図的に減らされる。たとえば「惰性の法則」は、単なる比喩ではなく、練習時間の配分比率(3:3:2:1)を指す社内用語として使われてきたとされる[15]。
また、ライブ映像では“曲の終わりを観客が決める”演出がしばしび採用される。観客が合図を出した瞬間に停止信号が入り、その時点のテープ残量に合わせて照明が落ちる仕様である。なお、停止信号が入らなかった場合は自動で終了するため、失敗しない仕組みが先に設計されていたとされる[16]。
人物[編集]
真琴は作詞を主導し、メンバーの会話を逐語で収集してから“時間の単位”に変換する作業を行うとされる。特に「瞬き=0.7秒」「息継ぎ=1.2拍」など、個人の身体データを歌詞へ翻訳する手法が知られている[17]。
西川とにしかわにしかわは、楽曲制作において“同一の音色”を禁じている。理由は、同じならば差が生まれず、momentという概念(差分の認識)そのものが成立しないためだと語られている。
また、制作の裏方として音響設計ユニットが関与しており、録音室の温度を“21.8℃から21.9℃の範囲”に固定するという運用が明かされている[18]。この数値は、当時の空調の仕様に由来するとも、ファンが勝手に“詩的な数”にしたとも言われる。
評価[編集]
評論家の間では、momentは“物理を歌に変換する”タイプのバンドとして評価される。特に『西川にしかわからない』は、ギターの役割分担が明確であることから、若手バンドの楽曲分析対象として採用されることがあったとされる[19]。
一方で、制作手順の複雑さがファンの解釈を過度に誘導しているという批判もある。時間と誤差の話が先行し、楽曲の感情面が置き去りにされる可能性があるという指摘である[20]。
ただし、ライブでの“停止信号”演出は、参加型の体験として好意的に受け止められ、国民的ロックバンドと呼ばれることもあった。なお、この呼称は公式資料ではなく、特定のテレビ番組内での常連ゲストが口にした言い回しであるとされる[21]。
受賞歴/賞・記録[編集]
momentは複数の音楽賞で受賞しているとされる。中でも、2010年ので“最も時計に忠実なパフォーマンス”として表彰された記録がファンクラブ会報に掲載された[22]。
また、オリコンチャートにおいて『第3の秒』が年間アルバムチャート1位を獲得したという報道がある。もっとも、この年の集計方法が改定されていた可能性が指摘され、当該1位は“厳密には検証不十分”とする記事も存在する[23]。
記録としては、ライブでの“照明停止までの平均待ち時間”が18.6秒であったとされる。算出は、会場スタッフがカウントしたものと、撮影データから逆算したものが異なるため、値の確度には幅があると見られている[24]。
ディスコグラフィ[編集]
以下はmomentの代表的なリリース一覧である(表記は制作側の呼称に準拠している)。
シングルとしては『惰性の法則(1st誤差版)』(2003年)、『潮位の声』(2005年)、『戻らない音』(2009年)などがある。CDシングルでは『瞬間倶楽部の午前2時』(2012年)や『第3の秒』(2019年)が知られる。
アルバムは『西川にしかわからない』(2003年)、『姉妹バンドと偶然の一致』(2006年)、『秒針の切れ端』(2011年)、『第3の秒』(2019年)などがあり、ベスト・アルバムとして『moment 0.7-1.2』(2021年)がリリースされた。映像作品としてはライブビデオ『停止信号、発光』(2014年)が挙げられる。
ストリーミング認定[編集]
配信面では、累計再生回数が楽曲ごとに“誤差付きで”集計されているとファンが指摘したことがある。たとえば『戻らない音』はリリース後に5億回を突破したとされるが、カウント開始日時が複数あるため、厳密には比較が難しいとされる[25]。
一方で、ストリーミング認定の発表資料では、2022年時点で総再生が約12億回と記されていたとされる。なお、この12億という桁は偶然にしては綺麗すぎるとして、月齢告知との“符号”が冗談半分で検証された[26]。
タイアップ一覧[編集]
momentの楽曲は複数のタイアップに用いられてきた。たとえば『潮位の声』がの観光キャンペーン「港のふるさと時間」に採用されたとされる[27]。
『瞬間倶楽部の午前2時』は、架空ではないが公式には“関連番組のテーマソング”として濁された形で放送され、真琴の声が“夜更けの距離感”を象徴したと説明された[28]。
また、『西川にしかわからない』は、映画『時計仕掛けの潮騒』の劇中歌として一度だけ使用されたという。公開版には収録されていないため、視聴者の証言が積み上がった後に公式側が説明したという経緯がある[29]。
ライブ・イベント/ライブ・コンサートツアー[編集]
ライブツアーとしては『惰性の法則 TOUR 2004』、『戻らない音 TOUR 2010』、『停止信号発光 LIVE 2014』などが実施されたとされる。
“停止信号”演出を本格化したのは2014年の公演であるとされる。演出担当は「テープの残量で終わり方が変われば、観客の記憶も変わる」と述べたと報じられた[30]。
なお、2023年には短期の追加公演が計画されたが、直前に潮騒スタジオの空調故障が発生し、温度条件を満たせないため中止になった。ファンの間では「21.8℃が足りなかっただけでは?」という揶揄が広がり、結果として別会場で“21.85℃”を達成した形で開催されたとされる[31]。
出演(テレビ/ラジオ/映画/CM)[編集]
テレビ出演では、バンド特集としての音楽番組に出演したとされる。番組内では、バンド名の由来が“台帳の用語”であるかどうかを巡ってMCが突っ込む場面があり、真琴が「まず誤差から笑って」と返したとされる[32]。
ラジオでは、真琴がパーソナリティを務めた深夜枠番組「0時の秒針」が長く聴取されていたとされる。西川は“ギターの戻り方講座”を不定期に行い、リスナーが自宅でメトロノームを分解するという奇妙な投稿が増えたと報じられた[33]。
映画では前述の『時計仕掛けの潮騒』に関連して、無人の港で撮影されたPVが上映されたという。CMでは、時間管理アプリの“代替”として『第3の秒』が使われたとされるが、契約の詳細は公開されていない[34]。
NHK紅白歌合戦出場歴[編集]
momentはに出場したとされる。出場年は2015年と報じられたが、同年の出演枠の編成に関する資料が断片的であり、記録の整合性には揺れがあるとする指摘がある[35]。
ただし、当日の演出として“秒針を模した照明”が会場天井から下ろされたことは複数の視聴者報告で一致している。さらに、曲間のトークで真琴が「今日は戻らない音だけを信じてください」と述べたと記録されている[36]。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 西川『西川にしかわからない:momentの誤差設計』潮騒出版, 2004.
- ^ 真琴『瞬間倶楽部の書き方:歌詞を時間に変換する試み』潮騒文庫, 2012.
- ^ Margaret A. Thornton, "Normalization of Minute Error in Popular Music Production," Journal of Temporal Sound Studies, Vol. 8 No. 3, 2016, pp. 44-71.
- ^ 相馬健司『港の照明はなぜ止まるのか:停止信号演出の社会音響学』第九回音楽映像研究会論文集, 2015, pp. 120-138.
- ^ 惰性の法則研究会『録音室温度の逸脱と感情曲線の相関(第2報)』音響工学季報, 第21巻第1号, 2019, pp. 9-33.
- ^ 山内ユリ『時計と歌:MOMENTという用語の周縁』潮騒学術叢書, 2008.
- ^ 『オリコン集計の裏側:2003年〜2010年の仕様変更』政策統計出版, 2011.
- ^ 潮騒ラベル編『momentディスコグラフィ(暫定版)』潮騒ラベル, 2021.
- ^ 【潮騒音楽祭】実行委員会『第3の秒授賞記録—時計に忠実なパフォーマンス』潮騒音楽祭報告書, 2010.
- ^ 佐伯誠『月齢が並ぶ夜:ファン検証文化と数の物語』月刊カルチャー研究, Vol. 12 No. 7, 2020, pp. 201-219.
外部リンク
- moment公式サイト
- 潮騒ラベル アーティストページ
- 瞬間倶楽部(ファンクラブ)掲示板
- 潮騒スタジオ アーカイブ
- 惰性の法則研究会 レポート