「本質的なこと」を一生愛する会
| 名称 | 「本質的なこと」を一生愛する会 |
|---|---|
| 略称 | SLLE |
| ロゴ/画像 | 赤い円環の内側に白抜きで「本質」と記した紋章 |
| 設立 | 1978年4月12日 |
| 本部/headquarters | 東京都千代田区神田駿河台二丁目 |
| 代表者/事務局長 | 事務局長 田所 恒一郎 |
| 加盟国数 | 23か国 |
| 職員数 | 84人 |
| 予算 | 年額 12億8,400万円 |
| ウェブサイト | slle.int |
| 特記事項 | 1986年に国連教育文化協力特別観察団の準構成組織となったとされる |
「本質的なこと」を一生愛する会(ほんしつてきなことをいっしょうあいするかい、英: Society for Lifelong Love of the Essential、略称: SLLE)は、表層的な流行語の氾濫から本質概念の保全と再流通を目的として設立されたである[1]。設立。本部はに置かれている。
概要[編集]
「本質的なこと」を一生愛する会は、後半にで創設された、いわゆる「本質思想」の保存・研究・普及を担う国際的な準政府機関である。設立当初はの外郭団体として扱われたが、のちに所管の協議機関へ改組され、現在は加盟国の分担金と民間寄付により運営されるとされている[1]。
同会は、物事の表面を飾る用語や短命の流行が社会に与える混乱を抑え、「本質的なこと」を定義・採録・訓練することを使命としている。なお、会員の多くは哲学者、編集者、建築家、元ラジオ司会者などで占められており、専門の一貫性よりも「本質を見抜く姿勢」が重視される点に特徴がある[2]。
歴史[編集]
創設の経緯[編集]
会の前身はにの古書店主・村瀬宗一が主宰した小規模読書会「要するに会」である。村瀬は、広告文や行政文書の語尾が年々長くなることを憂え、月に一度だけ「それで、結局なにが大事なのか」を確認する会合を続けたことが起源とされる[3]。
4月、との記号論研究者らが合流し、で開催された「意味の保存に関する日仏非公式協議」において、会の国際化が決議された。もっとも、実際には参加者の半数以上が観光目的であったとする回顧録もあり、創設時の真相は現在もやや曖昧である。
拡大と制度化[編集]
にはに本部を移し、以後、年2回のと月1回のを軸に運営されるようになった。特にの「核心語標準化決議」は、会内で使われる「本質」「骨子」「芯」の3語について、各部局が独自に解釈しないことを定めた画期的な決議として知られている[4]。
、の準構成組織として登録されたのを機に、加盟国数はからへ急増した。この時期、各国の教育行政担当者が「本質教育」という文言に過度に期待したことが、加盟拡大の主因であったとも指摘されている。
組織[編集]
組織構成[編集]
会の最高意思決定機関はであり、その下に、、および三つの専門委員会が置かれている。事務局は本部に常駐し、会員名簿の管理、分担金の督促、各国語版「本質定義集」の版管理を担う。
また、に設置された「本質分類局」は、物事を「中核」「周縁」「見せかけ」に区分する職務を担当する。分類局の内部にはさらに「軽率語監視班」「余談整理班」「逆説保全班」があり、末端部局の名称がむしろ本質から遠いとして批判されたこともある。
主要部局[編集]
主要部局としては、、、、が挙げられる。本質研究局は年に一度、『世界本質白書』を刊行し、各国の政策文書から抽出した「本質語」の出現頻度を集計する。
一方で普及教育局は、向けの巡回講座「まず結論から」を実施しているほか、向けに「修飾語を減らす作文指導」を行っている。翻訳渉外局では、英語の essential、フランス語の essentiel、日本語の本質を厳密に照合するため、翻訳会議がしばしば3時間を超えることで知られる。
活動[編集]
本質採録事業[編集]
同会の中核事業は「本質採録」である。これは、政治演説、商品説明、自治体広報、結婚式の祝辞などから、重複や装飾を除いた残余部分を抽出し、年次資料として保存する事業である[5]。
採録にあたっては「語数ではなく、話者が本当に言いたかったこと」を基準とするため、判断がしばしば主観的になる。2007年には、ある地方自治体の予算説明会から「実質的に必要な部分は17秒しかない」と判定された記録が残っている。
教育・啓発活動[編集]
会は、、の各地で「本質講演会」を開催しており、講師は原稿の冒頭を必ず「話を短くします」で始める慣習がある。なお、実際には講演が最も長くなることが多く、会場側からはしばしば要出典の苦情が出る。
また、からは「本質バッジ」の配布を開始した。これは胸元につけると発言が少しだけ簡潔になるとされる金属製徽章で、効果は統計的に有意ではないが、会員の満足度は高い。
財政[編集]
会のはで年額12億8,400万円とされ、そのうち約41%が加盟国の、29%が出版収入、18%が講演会収入、残余が「概念維持費」として処理されている[6]。概念維持費の内訳には、語義改訂会議の茶菓代、定義カードの再印刷費、そして年1回の「沈黙合宿」費用が含まれる。
財政の特徴として、会計報告書の本文よりも注記の方が長いことで知られる。とくにの監査では、文書内の「その他」項目が4ページにわたり続き、監査法人から「本質を守る前に勘定科目を守るべきである」とコメントされたが、会側はこれを歓迎すべき批判として受け止めた。
加盟国[編集]
加盟国はであり、主に、、、、などの文化政策に理解を示す国々が名を連ねる。加盟基準は、国内法において「抽象名詞の扱いに関する配慮」が確認できることとされ、実務上は外務省と教育省の共同推薦が必要である[7]。
一方で、に一度だけ「観察参加」を許されたは、会議中に全議題を3語以内で要約してしまったため、逆に会の議事録作成を混乱させたとして正加盟が見送られた。なお、加盟国の一覧は毎年少しずつ入れ替わるが、理由は「各国の本質観が年度で変化するため」と説明されている。
歴代事務局長・幹部[編集]
歴代事務局長には、初代の村瀬宗一、2代目の、3代目のマルタ・A・ラング、4代目のなどがいる。とりわけ田所はの「長い会議を1時間以内に収める試み」を主導し、結果として会議が2時間40分に延びた逸話で有名である[8]。
幹部職としては、事務局長のほか、理事会議長、本質研究局長、翻訳渉外局長、儀礼保存局長が置かれる。過去には、儀礼保存局長が「握手の角度は本質に影響する」と主張し、会内で握手の標準角度が14度から16度へ改定されたことがある。
不祥事[編集]
、本質研究局が公表した『世界本質白書』第18版において、実在しない統計項目「全国民の本質満足度」が掲載されていたことが判明し、各国メディアから批判を受けた[9]。会は当初、これは「概念統計」であると説明したが、統計学会側はこの説明を認めなかった。
またには、会の公式ウェブサイトが3日間にわたり「本質とは何か」の定義ページのみ更新を繰り返す事故が発生した。原因は、担当者が定義文の最後に毎回「ただし」を追加していたためであり、最終的な定義文は17,000字を超えたとされる。
脚注[編集]
[1] 田所恒一郎『本質国際行政史ノート』文芸協力出版社, 1991年.
[2] Margaret A. Thornton, “Institutionalization of Essence,” Journal of Comparative Notions, Vol. 14, No. 2, pp. 41-68, 1983.
[3] 村瀬宗一『要するに会の記録』神田古書会館出版部, 1976年.
[4] Conseil Interprétatif des Essentiels, Procès-verbal de la 7e Assemblée, 1984.
[5] 佐伯由紀子『本質採録年鑑 2008』本質資料センター, 2009年.
[6] 財務局監査班『SLLE会計報告書』第31巻第1号, 2024年.
[7] K. Iwamoto, “Accession Criteria for Abstract-Meaning Bodies,” International Civic Review, Vol. 9, No. 4, pp. 112-129, 2016.
[8] 田所恒一郎『会議短縮の試みと失敗』神田行政研究所, 1988年.
[9] European Institute for Conceptual Statistics, Report on the Nonexistent National Essence Index, 2005.
関連項目[編集]
脚注
- ^ 田所恒一郎『本質国際行政史ノート』文芸協力出版社, 1991年.
- ^ Margaret A. Thornton, “Institutionalization of Essence,” Journal of Comparative Notions, Vol. 14, No. 2, pp. 41-68, 1983.
- ^ 村瀬宗一『要するに会の記録』神田古書会館出版部, 1976年.
- ^ 佐伯由紀子『本質採録年鑑 2008』本質資料センター, 2009年.
- ^ K. Iwamoto, “Accession Criteria for Abstract-Meaning Bodies,” International Civic Review, Vol. 9, No. 4, pp. 112-129, 2016.
- ^ 財務局監査班『SLLE会計報告書』第31巻第1号, 2024年.
- ^ L. Beaumont, “On the Preservation of the Essential,” Revue de Politique Culturelle, Vol. 22, No. 1, pp. 7-19, 1990.
- ^ 『本質教育の理論と実務』日本概念行政学会, 1997年.
- ^ Council for Essential Affairs, Annual Register of Member States, 2018 edition.
- ^ European Institute for Conceptual Statistics, Report on the Nonexistent National Essence Index, 2005.
- ^ 『世界本質白書 18版』本質研究局, 2004年.
外部リンク
- SLLE公式アーカイブ
- 世界本質白書データベース
- 概念行政資料館
- 本質研究電子図書室
- 加盟国議事録検索システム