それいけ安徳天皇(大河ドラマ)
| 番組名 | それいけ安徳天皇 |
|---|---|
| 画像 | Soreike Antoku title card.png |
| 画像説明 | 第1期オープニングで使用された模様 |
| ジャンル | 大河ドラマ、歴史バラエティ、擬似ドキュメンタリー |
| 構成 | 古川澄夫、三浦由紀子 |
| 演出 | 高浜健二 |
| 司会者 | 古川澄夫 |
| 出演者 | 北条宗成、相沢乃梨、井上颯太 ほか |
| ナレーター | 草間玲子 |
| OPテーマ | 潮騒の帝位 |
| EDテーマ | 都を出て |
| 企画 | 都央放送ドラマ企画室 |
| 製作/制作 | 都央放送、東港芸術社 |
| 制作局 | 都央放送 |
| プロデューサー | 牧野達也、藤堂美咲 |
| チーフ・プロデューサー | 佐伯勝也 |
| 製作総指揮 | 北見義隆 |
| 放送国 | 日本 |
| 映像形式 | ハイビジョン放送、後に4K収録 |
| 音声 | ステレオ |
| 字幕 | あり |
| データ放送 | 連動 |
| 放送期間 | 1987年1月4日 - 放送中 |
| 放送時間 | 毎週日曜日 20:00 - 20:45 |
| 放送分 | 45分 |
| 放送回数 | 964回 |
| 放送枠 | 日曜大河劇場 |
| 外部リンク | 番組公式サイト |
| 外部リンク名 | 公式サイト |
| 特記事項 | 第12期以降は公開放送および地方収録を交互に実施 |
| 番組名1 | それいけ安徳天皇・前夜篇 |
| 放送期間1 | 1987年 |
| 放送時間1 | 日曜20時台 |
| 放送分1 | 45分 |
| 放送枠1 | 日曜大河劇場 |
| 放送回数1 | 52回 |
| 番組名2 | それいけ安徳天皇II 平家の迷走 |
| 放送期間2 | 1991年 |
| 放送時間2 | 日曜20時台 |
| 放送分2 | 45分 |
| 放送枠2 | 日曜大河劇場 |
| 放送回数2 | 48回 |
| 番組名3 | それいけ安徳天皇III 海に還る帝 |
| 放送期間3 | 1998年 |
| 放送時間3 | 日曜20時台 |
| 放送分3 | 45分 |
| 放送枠3 | 日曜大河劇場 |
| 放送回数3 | 50回 |
| 番組名4 | それいけ安徳天皇IV 壇ノ浦レボリューション |
| 放送期間4 | 2009年 |
| 放送時間4 | 日曜20時台 |
| 放送分4 | 45分 |
| 放送枠4 | 日曜大河劇場 |
| 放送回数4 | 49回 |
| 番組名5 | それいけ安徳天皇V ちいさき帝の航跡 |
| 放送期間5 | 2021年 - |
| 放送時間5 | 日曜20時台 |
| 放送分5 | 45分 |
| 放送枠5 | 日曜大河劇場 |
| 放送回数5 | 継続中 |
『それいけ安徳天皇』(それいけあんとくてんのう、Lang-en-short|''Soreike! Emperor Antoku'')は、架空放送機構系列で(62年)から毎週20時台()に放送されている。皇統の少年期を主題にした長寿歴史番組として知られ、のちに化したの代表作でもある。
概要[編集]
『それいけ安徳天皇』は、が制作するであり、の没落期に即位した少年帝・を、史劇とバラエティの中間に位置する独自の手法で描く番組である。史実上の人物を扱いながらも、毎回の終盤に討論コーナーを差し込む構成が特徴で、歴史番組でありながら視聴者投票によって次回の展開が微修正される点が話題となった。
番組はの開始当初、による一人語り形式の実験企画として出発したが、1990年代に入るとら劇団出身の出演者が加わり、擬似ロケと公開収録が本格化した。制作側は「史料の隙間を笑いで埋める」方針を掲げ、結果として学術的な批判と熱狂的な支持を同時に受ける長寿番組となった。
放送時間[編集]
レギュラー放送はの開始以来、基本的に毎週20時台で維持されている。ただし、の阪神・淡路大震災報道特番、の編成再編、の感染症拡大期には放送枠が一時的に移動した。
番組開始当初は20:15開始・45分枠であったが、のリニューアル以降、冒頭5分が「帝の朝支度」として固定化されたため、実質的な本編は40分前後に圧縮されることが多い。なお、2012年からはハイビジョン放送に対応し、データ放送連動で「今日の潮位」も表示されるようになった。
出演者[編集]
司会者[編集]
司会者は長らくが務めている。古川は放送開始前は地方局の深夜情報番組を担当していたが、歴史知識と独特の間合いが評価され、当初は「案内役」として起用された。その後、視聴者アンケートで「天皇役よりも古川の方が落ち着く」との意見が多数を占め、結果的に冠番組化したとされる[要出典]。
レギュラー出演者[編集]
レギュラーには、、、らが名を連ねる。北条は武人役からの転向組で、壇ノ浦のシーンで舟を二度沈めた逸話が番組内で繰り返し語られている。相沢は「史料監修補佐」を兼ねる設定で、実際には小道具の貝殻の配置で場面の格を決めるという妙な権限を持っていた。
番組史[編集]
番組開始当初は、の旧・鴨川河畔に設けられた臨時スタジオで収録され、出演者3名と補助スタッフ12名 בלבדの小規模な体制であった。ところが第7回放送で「帝の木製船」が強風によりまで流される事故が発生し、これが逆に視聴率18.4%を記録したため、以後は“流れもの演出”が番組の定番となった。
には第2期『平家の迷走』へ移行し、での地方収録が導入された。ここで初めて「屋台村から政治を考える」というコーナーが新設され、家族視聴層の拡大に成功したとされる。2000年代には番組内で安徳天皇がサーフボードに乗る映像が話題となり、保守的な歴史研究者から強い批判を受けた一方、若年層の録画率は2.7倍に増加した。
番組構成[編集]
主要コーナー[編集]
主要コーナーは「今日の帝位確認」「平家会議のやり直し」「壇ノ浦ミニ解説」の3本柱で構成される。特に「今日の帝位確認」は、毎回くじ引きで帝の立場を確認するだけの短いコーナーであるが、放送回によってはの潮流図やの模型が持ち出され、説明が長引く傾向がある。
恒例企画[編集]
恒例企画の一つに「舟をこぐのは誰だ」がある。これは役が少年らしく見えるかどうかを、実際に漕艇を行って判定するもので、番組スタッフは毎年5月に畔で実施していた。なお、2004年には漕艇距離が過去最長の1.8kmに達し、出演者の1人が「これはもう史学ではなく体育である」と発言した。
シリーズ[編集]
本番組は単一作品ではなく、制作側では「年次改訂版」と呼ばれる複数のシリーズで構成されている。第1期から第5期までの間に、衣装の刺繍密度、船上照明の色温度、そして帝の持つ笏の長さが微妙に変更されており、コア視聴者はこれを「五期五様」と呼ぶ。
特に開始の第5期では、リモート出演を前提とした「御座の間・分室」方式が導入され、地方在住の出演者がやから同時進行で収録に参加した。制作部はこれを「分散型大河」と称したが、実際には回線遅延により帝のセリフが0.8秒遅れて届くことが多かった。
オープニング・テーマ曲[編集]
オープニングテーマは『潮騒の帝位』で、作曲は、編曲はが担当した。曲の冒頭に入る尺八風シンセサイザーは、当初は仮音源であったが、視聴者から「本編より泣ける」との声が相次ぎ、そのまま正式採用された。
エンディングテーマ『都を出て』は、を思わせる旋律との和音を無理なく接続した珍しい楽曲とされる。なお、第3期までは毎回アレンジが異なり、同じ歌詞なのに映像の空と海の色だけが15通り存在したため、音楽ファンの間で半ばコレクション対象となっている。
スタッフ[編集]
歴代のスタッフ[編集]
歴代のスタッフには、初代脚本の、美術監督の、考証担当のらがいる。小松原は考証用にの複写室を年間214回利用したとされ、番組の小道具に実在の年代より3年早い意匠が混ざることを防いだ功績で知られる。
制作体制の変遷[編集]
制作体制はのドラマ部から独立した後、ドラマ企画室と情報番組部が共同で編成する形へ移行した。この共同体制により、番組は「朝の情報番組のような進行速度で進む大河」と評される一方、編集会議が最長7時間46分に及んだ年もあり、スタッフの間では“壇ノ浦残業”と呼ばれていた。
ネット局と放送時間[編集]
本放送はを制作局として全国27局ネットで開始されたが、のちに、、などで時差ネットが導入された。離島地域では衛星再送信により翌週の深夜帯に放送される例もあり、これを逆手に取った「未来の安徳を観る会」が各地で結成された。
2016年以降は一部回がでも配信され、見逃し視聴率が放送翌週に最大12.1%を記録した。なお、配信版では舟の横揺れだけが強調される独自の映像処理が施されており、これは視聴者の船酔い防止ではなく没入感向上のためと説明されている。
特別番組[編集]
毎年年末には『それいけ安徳天皇 大晦日すぺしゃる』が放送され、通常回では扱えない未公開映像や、史料の読み違いで発生した「もしも平家が引っ越し業者だったら」企画が公開される。2010年の特番では、での公開放送に2万3,400人が集まり、潮待ち時間に合わせて番組が2回中断された。
また、番組開始20周年のには『帝の夏休み・海の家編』が制作され、安徳天皇がかき氷屋を手伝う姿が放送された。これは歴史の矮小化として一部識者から批判されたが、番組史上最高の瞬間最高視聴率22.9%を記録した。
関連商品[編集]
関連商品としては、DVD-BOX『それいけ安徳天皇 前夜篇全集』、公式書籍『安徳天皇の食卓と舟』、および番組内で使用された笏を模した文房具セットが発売されている。特に書籍版はの編集による32頁増補が施され、うち18頁が「舟の塗装を何回塗り直したか」という技術資料で占められている。
また、にはBlu-ray BOX第4期が発売され、初回特典として「壇ノ浦の潮位表レプリカ」が封入された。これは一部の鉄道ファンにも転用可能な精度であったため、オークション市場で定価の4.6倍に高騰したとされる。
受賞歴[編集]
本番組は優秀文化番組賞、最優秀演出賞、企画特別賞などを受賞している。2015年には「公開収録における最も静かな悲鳴を記録した番組」として特別表彰を受け、審査員席で笑いが起きたことが逆に高評価につながった。
一方で、の『海に還る帝』では、エンディングで帝が現代の港町を歩く映像が「解釈が前衛すぎる」として賛否を呼んだ。制作側は「歴史とは、最終的には海へ流れ着くものである」とコメントしている。
使用楽曲[編集]
劇中で使用された楽曲には、『帝の朝餉』『舟歌の行方』『壇ノ浦、雨後晴れ』などがある。特に『帝の朝餉』は、とを併用した珍しい編成で知られ、朝の支度シーンが始まると視聴者の一部が自動的に茶を入れる現象が報告された。
また、地方収録回では各地の民謡をアレンジした挿入歌が多用され、では「りんご節」、では「ちんだみ節」を取り込んだバージョンが演奏された。ただし、音楽監督は「民謡の引用範囲が広すぎて、もはや日本列島全体が背景音である」と述べたとされる。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 古川澄夫『海に降る帝位論』東港芸術社, 1992.
- ^ 牧野達也「擬似大河における視聴率変動」『放送文化研究』Vol.14, No.3, pp. 41-58.
- ^ 三浦由紀子『少年帝の編集術』都央出版, 2001.
- ^ 佐伯勝也「公開放送と歴史叙事の接点」『日本映像年報』第22巻第1号, pp. 9-27.
- ^ H. Thornton, The Tide and the Throne, Eastbay Media Press, 2008.
- ^ 草間玲子『語りの舟縁』港都書房, 2010.
- ^ 小松原奈緒「壇ノ浦ロケーションの潮位誤差について」『民俗映像学会誌』第8巻第2号, pp. 112-130.
- ^ 井関弘也『平家会議の再構成』都央芸術研究所, 1988.
- ^ K. Morita, “Broadcasting the Child Emperor,” Journal of Imagined Television Studies, Vol. 5, No. 1, pp. 77-94.
- ^ 浜田圭介『舟の塗装は何回必要か』東港芸術社, 2017.
外部リンク
- 都央放送 公式番組ページ
- それいけ安徳天皇 ファンアーカイブ
- 日曜大河劇場データベース
- 平家史劇保存会
- 番組考証室レポート