サンデージャポン
| 番組名 | サンデージャポン |
|---|---|
| 画像 | (架空) |
| ジャンル | バラエティ番組(討論・街ロケ・検証) |
| 構成 | トーク+検証企画+公開生投票 |
| 演出 | 松葉谷映像制作(MATSUBA-YA) |
| 司会者 | 高田モモコ |
| 出演者 | レギュラー:一瀬ハル、坂東ヨシアキ、澤田ユイ ほか |
| OPテーマ | 『レモン方程式』 |
| 制作局 | 新東京テレビ制作局 |
| 放送期間 | 1997年9月7日 - 継続中 |
『サンデージャポン』(さんでーじゃぽん、英: Sunday Japon、ローマ字表記: Sunday Japon)は、で系列として(平成9年)から毎週14時台()に放送されているバラエティ番組である。初期からの冠番組としても扱われており、公開生放送を多用する形式で知られている[1]。
概要[編集]
『サンデージャポン』は、で放送されている日曜の情報バラエティ番組として説明されることが多い。しかし本番組が“情報”を扱う根は、単なるニュース紹介ではなく、視聴者から寄せられる「疑問を検証するための標本」を番組スタジオで保管し、その結果を翌週に持ち越すという、独特の運用にあるとされる[2]。
番組の成立経緯は、1990年代半ばの視聴率競争を背景に、系列が「視聴者参加型でありながら編集可能な知的番組」として企画したことに由来するとされる。ただし番組側では、初代の企画書に“日本の笑いを輸入する”という文言があり、のちに「輸入」は“輸血”と誤読されたのが原点だと語られている。この誤読が社内の会議で妙にウケた結果、検証企画には必ず「採血量(比喩)」のような細かな単位が付くようになった、という逸話も残っている[3]。
番組開始当初は、スタジオの照明が昼と夜で色温度を変える構造だった。具体的には、14時台前半が5600K、後半が3200Kとされ、これが“日曜の気分を二回分楽しませる”演出思想に接続されたと説明される。なお当時の資料では、色温度の値が一部「5601K」「3199K」といった誤差込みで記録されており、番組スタッフは現在でもそれを“番組の個性”として語ることがある[4]。
放送時間/放送時間の変遷[編集]
放送時間はの開始以来、概ね14時台に固定されてきたとされる。最初の半年は14時00分から14時55分の枠で、番組側は“55分を1つの文章にする”として、冒頭で必ず「一文投票(視聴者コメントを短文化する工程)」を行っていたとされる[5]。
その後、2002年に枠が移動し、14時30分から15時25分となった。理由としては、に提出された“公開討論の安全設計”に合わせるため、収録と生放送の切り替え時間を確保した点が挙げられている[6]。ただし当時の番組関係者は、実際には「15時に放送枠が多く売れる」という社内事情が先だったとも証言している。
さらに2011年にはの本格導入に伴い、放送分数が57分へ延長された。延長分ではデータ放送連動の「疑問採点コーナー」が始まり、視聴者の投票結果が“採点票コード”としてスタジオ床の床材に印字される仕組みが導入されたとされる[7]。一方で、この延長が後に「採点が厳しすぎてクレームが増えた」とも報道され、番組は翌期に“減点方式”を“差分方式”へ改めた。
出演者[編集]
司会は一貫してが務め、冠番組として位置づけられている[8]。高田はトークの際に“結論を先に言ってしまう癖”があり、番組ではそれを訂正するために毎回「保留テロップ」が画面上に自動で出るように設計されたとされる。視聴者からは“結論の前に保留が来る番組”として親しまれ、以後このテロップの挙動は番組の商標に近い扱いとなった。
レギュラー出演者としては、開始期から、2000年代に、さらに2013年にが起用されたとされる[9]。一瀬は街ロケ担当で、取材先で必ず「日曜の買い物額(自己申告)」を聞き取る。坂東は検証企画の“反証役”として立ち回り、視聴者投票の前に必ず反対意見を3つ読み上げるのが定番となった。澤田はデータ読みで、数字を扱いながらも最後には“数は嘘をつかないが、測り方は嘘をつく”とまとめることが多いとされる。
歴代の出演者としては、検証企画が“公開実験”に寄った時期に、理工系タレントのが不定期で参加したことがある。宇佐美はスタジオで小型の風洞を回す役を担当し、回転数を毎回「風の気分指数」と呼んでいたとされる。ただし当時、回転数が実際には安全基準の上限の90%であるにもかかわらず“100%っぽく見える”ライティングが施されていたことが、のちに番組スタッフ手帳から発覚している[10]。
番組史[編集]
番組はの開始後、最初の年に“疑問を持ち帰る仕組み”を確立したとされる。具体的には、視聴者からの投稿を「疑問箱」に集め、各回の最後にそのうち3件だけを翌週まで保管する方式を採った。箱の保管場所は社屋ではなく、地下の旧倉庫であるに置かれていたとされる[11]。
2008年にはリニューアルが行われ、コーナーの呼称が「検証」から「観測」へ変更された。観測への変更は“実証の前に、観測者の癖が混ざる”という説明を添えるためであり、番組側は心理学研究者のを監修に迎えたとされる[12]。ただし実際には、田能坂の監修費が見積もり上“観測装置のレンタル”として処理され、書類の用語がそのままコーナー名になった、という社内逸話もある。
2018年には生放送比率が一時的に高まり、公開放送としてでの“日曜実験市”が企画された。天候によって検証手順が変わるため、番組では「雨のときは実験を短文化する」というルールを制定し、実施時間が平均で18.4分短くなったと報告されている[13]。この短文化が妙に好評で、翌年には“短文化ED”と呼ばれるエンディング仕様が定着した。
番組構成/コーナー[編集]
主要コーナー:『疑問採点サロン』[編集]
『疑問採点サロン』は、データ放送と連動し、視聴者の疑問を「再現性」「安全性」「笑いの角度」で採点するコーナーである[14]。採点は0〜100の整数で表示され、番組内では“採点が高いほど採用される”と説明される。ただし実運用では、採用枠は採点よりも“スタジオの照明設計に合うか”で決まるとされ、照明が合う疑問だけが残る仕組みがあったとの指摘がある[15]。
エピソードとして、2015年の回では採点合計がちょうど360点の疑問が並び、そのうち唯一採用されたものが「日曜の睡眠時間は何分が正解か」という問いだった。番組は“正解を求めるのではなく、正解っぽい結論を観測する”として、睡眠時間を『夢の滞在面積(平方センチメートル換算)』に置き換えて発表した。視聴者の一部は「面積換算は数学的に意味が薄い」と批判しつつも、翌週には同じ形式の疑問が倍増したとされる[16]。
主要コーナー:『反証三択・坂東の角度』[編集]
『反証三択・坂東の角度』は、坂東が毎回提示する“反証候補”を三つから選ぶ方式である。反証は、一般的な論理反転ではなく「生活者の感触」を装うのが特徴とされる。たとえば「本当に安いのか?」というテーマでは、スーパーの価格よりも「レジの並びが短く感じる錯覚」を反証候補として組み込む。番組はこれを“価格の測定は時間の測定でもある”という言い換えでまとめるとされる[17]。
また、このコーナーでは投票の締切が妙に細かく設定される。具体的には14時43分31秒に締切が切られ、その瞬間にスタジオの時計針が0.5秒だけ巻き戻る演出が入る。制作側は“錯覚で投票を面白くする”と説明しているが、同時に視聴者データの集計時間の都合で締切を細かくした結果がそのまま演出化した、という説もある[18]。
主要コーナー:『路地裏・高田の一文撮影』[編集]
『路地裏・高田の一文撮影』では、街ロケで撮影した映像を“必ず一文の説明に要約する”ことを条件としている。高田は撮影現場で取材メモを一切取らず、代わりに「撮れた感情」をメモするという。メモの形式が極端に具体的で、「驚き=34、納得=27、違和感=19」というような点数で残すことがあるとされる[19]。
2012年の回では、神奈川県の川崎市近辺で取材した際、同じ場所で撮影したはずの映像が編集で2種類に分かれた。原因は、撮影機の手ブレ補正がオン/オフで結果が変わる設定になっていたにもかかわらず、番組はあえて“街の気圧差が映像を分岐させた”と語った。視聴者がそれを半信半疑で楽しみ、結果として街ロケ回の平均視聴継続率が、前年同枠比で+6.8%になったとされる[20]。
シリーズ/企画[編集]
番組の企画としては、季節ごとに“日曜の癖”をテーマにした特集が組まれている。たとえば春の『新生活の検証ロード』では、通勤ではなく“昼の移動”が焦点に置かれ、昼食の選択基準を追跡するという筋立てで知られている[21]。夏には『冷房と発想の温度差』、秋には『薄暗がりの説得術』、冬には『湯気で判断する会』という名称が付く。
また、2019年からは『疑問箱リサイクル計画』が始まった。これは、過去に採用されなかった疑問を“再採点”し、スタジオの検証スタイルが変化したかどうかを追う企画である。番組側は“昔の答えは今の答えと違う”と強調し、その差分だけを10分以内で紹介する方針を採っている[22]。
一方で、企画には物議を醸すこともあった。2021年の『笑いの角度ランキング』では、視聴者投票により「最も笑いの角度が高いのは、数字を言い間違えた瞬間である」という結論が提示され、番組が笑いを“誤りの消費”として扱っているのではないかという批判が出た。その後、番組は“誤りから学ぶ構成”へ改めたと報告されている[23]。
オープニング/テーマ曲[編集]
オープニングテーマは『レモン方程式』で、放送開始期から使用されているとされる[24]。この曲は“日曜の気分を数式で解く”という歌詞を持つと説明され、映像ではテーブル上のレモンが段階的に透明化する演出がある。透明化は特殊素材の効果とされるが、初期の資料では“透明化は編集でやっている(撮影では失敗している)”と記されていたとも報じられた[25]。
エンディングテーマは回によって短い差し替えが行われ、『短文化ED』が採用された回では、テロップの文字数が200字以内に制限される。字幕には必ず「次回の保留」が一言だけ入るとされ、視聴者からは“保留の語尾だけで次回が当たる”という遊びが広がった。
2016年には、テーマ曲のキーを半音下げた“観測版”が一度だけ放送された。番組は“聴感の角度が変わる”と述べたが、実際には放送局のマスター調整の事情だったとする内部メモが流出したとされる。この流出は公式発表されなかったものの、のちにスタッフが番組内で「流出したのはマスター、真実は保留」と言い切ったことで、かえってファンの間で語り草になった[26]。
スタッフ[編集]
制作は新東京テレビ制作局が担当し、演出はが名を連ねてきたとされる[27]。プロデューサーとしては、開始からしばらくが統括し、その後が制作ラインを再編したと説明されている。
チーフ・プロデューサーにはが就任した時期があり、彼女の方針として“検証の根拠を一度だけ疑う”というルールが導入されたとされる。これは、疑ったうえで確信を作るのではなく、疑いを残したまま面白さを成立させるという考え方として紹介されることが多い[28]。
長寿化に伴い、スタッフの異動や兼任も多い。特にデータ放送の表示設計を担当するは、2009年に“投票の締切を可視化する”仕様を担当している。なお天草側の資料では、締切時の巻き戻し演出は本来は“集計待ちの時間稼ぎ”として入れられたが、結果的に笑いが生じたため維持されたとされる[29]。
ネット局と放送時間[編集]
ネット局はを基幹として、、、などが挙げられる[30]。ただし番組はローカル枠での差し替えが少ないとされ、地方収録の回では同一企画を別カメラで撮り直す運用が行われたことがある。
放送時間は、基本的に14時台だが、地域により最長で22分程度のずれが生じると報告されている[31]。また配信元としては、放送翌日に短尺クリップをまとめる“日曜アーカイブ便”が行われる。視聴者参加型の企画では、データ放送の投票結果がWebでも閲覧可能となるが、閲覧可能な数値は「採点」「採用」「保留」の3種だけに限定されるという。
特別に、2020年の一部回ではオンライン同時視聴を試験し、画面右下に“疑問箱番号”が表示される仕様が入った。試験結果は「回線が混むと質問が面白くなる」という当時の皮肉な評価に繋がり、番組側は翌年から“回線が混む時間帯ほど丁寧に聞く”という運用へ切り替えたとされる[32]。
特別番組[編集]
特別番組として、年1回の『サンデージャポン・大疑問回収祭』が編成される。これは、全国から届いた疑問をスタジオで“一括観測”し、結論を出さずに次回へ繋ぐ方式である[33]。会場は普段のスタジオではなく、東京都内の物流倉庫転用施設であるが使われることが多い。
また、開局記念に合わせて放送される『新東京テレビ開局祭 反証ナイト』も知られる。反証ナイトでは、通常の反証三択に加え、ゲストが“反証の反証”を行う。ゲストとしては、俳優・研究者・落語家が混在し、落語家が“笑いの角度”を尺で語るため、数字企画が一気に抽象化されることがあるとされる[34]。
2022年には、番組開始25周年として『疑問箱・地下保管二十五年 そのまま放送』が企画された。地下保管の映像が流れるわけではなく、代わりに「保管したはずの疑問を、保管していない気がする」といった語りが中心となったという。視聴者は「それ何を放送してるの?」と問うたが、翌週には視聴時間が+9.1%になったと報告されている[35]。
関連商品(DVD/書籍)[編集]
関連商品としては、番組コーナーをまとめたDVD『疑問採点サロン完全収録(上巻)』が発売されているとされる[36]。上巻では、採点の高い疑問を中心に、スタジオ床に投影された“採点票コード”の演出まで収録されると説明される。
書籍としては、台本ではなく「保留の設計」を解説する『保留の作法—サンデージャポン流検証の残し方』がある[37]。さらに、データ放送向けのハンドブックとして『日曜投票の読み方:差分方式入門』も刊行されたとされる。
なお、関連商品は番組の世界観に寄せる方針が強く、DVDの見返しに“次回に持ち越す一文”が印刷される仕様になっているとされる。ただし制作側は、印刷の文面を毎回変えることで初回特典を装うのが狙いだったと内部で語ったとも言われる[38]。
受賞歴[編集]
受賞歴としては、の“視聴者参加型演出”部門で優秀賞が報告されている[39]。またデータ放送の読みやすさを評価され、番組制作技術賞を受けたとされる。
一方で、採点の意味が不明確ではないかという声があり、“数値で説得すること”が先行した回では批判も増えたとされる。そのため番組は、翌年度から“採点の由来”を必ずテロップで追記する運用へ改めたとされる[40]。
使用楽曲[編集]
使用楽曲には、オープニングテーマの『レモン方程式』のほか、コーナー内BGMとして『反証のリズム』『路地裏シンコペーション』などがあるとされる[41]。街ロケ回では、道路の音を素材にして編集する“現場サンプリング方式”が導入されることがある。
また、エンディングの短文化EDでは、音数を段階的に削る“音の圧縮”が行われる。制作側は「音を削ると意味が残る」と説明するが、実際にはテロップの文字数制限と同期させるためのシステム都合だったと推測される[42]。ただし視聴者の一部は、その“削れ方”が毎回違うため、むしろ視聴体験が物語化していると感じているとも言われる。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 若宮ラナ『保留の作法—サンデージャポン流検証の残し方』新東京出版, 2020年。
- ^ 青葉澄人「日曜14時台における参加型編集の最適化」『放送技術ジャーナル』第58巻第2号, pp.112-129, 2003年。
- ^ 松葉谷映像制作『疑問採点サロン設計書(増補版)』松葉谷映像制作, 2014年。
- ^ 田能坂玲那「観測者の癖と娯楽の成立条件:番組演出の心理学的検討」『応用認知研究』Vol.31 No.4, pp.41-62, 2009年。
- ^ 一瀬ハル『路地裏・一文撮影の現場ノート』銀杏工房叢書, 2012年。
- ^ 石橋ユキト「枠移動が引き起こす生放送運用の再設計」『メディア運用論叢』第17巻第1号, pp.77-94, 2002年。
- ^ 天草システム設計室『投票締切可視化プロトコル:差分方式の実装』天草ドキュメント, 2011年。
- ^ 宇佐美ケンジ「風洞演出における“気分指数”の表現可能性」『計測エンタテインメント研究』Vol.9 No.3, pp.201-218, 2016年。
- ^ 日本民放研究会編『視聴者参加型番組の潮流(平成期)』日本民放研究会, 2018年。
- ^ International Broadcasting Review『Interactive Polling for Ambiguous Conclusions』Vol.12 No.7, pp.5-33, 2017年。
外部リンク
- Sunday Japon 公式アーカイブ便
- 松葉谷映像制作 作品データベース
- 疑問箱リサイクル計画 特設ページ
- 晴海メディアリング 公開放送ギャラリー
- 日曜投票の読み方 ドキュメント