ソファーズ
| コンビ名 | ソファーズ |
|---|---|
| 画像 | (公式プロフィール写真では、二人とも同じ向きに座っている) |
| キャプション | ソファに“座ったまま”言い争う漫才で話題となった |
| メンバー | 向井マット(つっこみ)・桐山クッション(ボケ) |
| 結成年 | 2012年 |
| 解散年 | なし |
| 事務所 | クッション・バラエティ企画 |
| 活動時期 | 2012年 - 現在 |
| 芸種 | 漫才・コント |
| ネタ作成者 | 桐山クッションが大半を担当 |
ソファーズ(英: SofaZ)は、クッション・バラエティ企画所属のお笑いコンビである。2012年結成。M-1グランプリ2016年ファイナリスト、同年のキングオブコント2016年準優勝としても知られる[1]。
概要[編集]
ソファーズは、ソファに見立てた小道具と椅子芸(後述)を軸にした漫才・コントで知られるお笑いコンビである。名前の由来は、結成当初の稽古場がの“ソファ専門レンタルスペース”で、二人が着席したままネタを磨いたことにあるとされる[2]。
ただし同時期、業界内では「ソファーズ」という呼称が別の意味で定着していたという証言もある。具体的には、国際会議の議事録で“couch-based negotiation”を主題にした非公開シンポジウム参加者が、なぜか日本側の通称として“ソファーズ”と記載されていたとされる[3]。この点について公式には否定が続いているが、ファンの間では“椅子が人間関係を決める”という独自解釈が広がっている。
メンバー[編集]
向井マットは、つっこみ担当として、言葉の角度を定規で測るようなテンポの速さと、無言で首だけ振る“マット型リアクション”で知られる。相方の桐山クッションがボケを始めると、向井は必ず座面の継ぎ目(後述)を指してからツッコむため、視聴者は「座っているのに観客より先に疲れる」現象に遭遇しやすいとされる[4]。
桐山クッションは、ボケ担当として、ふわふわの比喩を統計化し、最終的に“クッション係数”という架空の物理量に落とし込む。彼の台本はA4で3,184枚に達した年があるとされるが、同じ版面の脚注が重複しているため、編集担当は「実際には3,184枚ではなく、1枚が3,184回コピーされたのでは」と笑ったと伝えられている[5]。
来歴[編集]
出会いと結成の経緯[編集]
二人の出会いはの“レンタルソファ倉庫”で、偶然にも同じ回の利用者として紹介されたことに始まるとされる。記録では利用時間が毎回07:15〜09:00に固定されており、向井は「朝の体圧が低いほどネタが立つ」と信じていたという[6]。
2012年、レンタル元の管理会社が「座って笑う“公共実証”」を企画し、即席の素人寄席を組んだ。ここで桐山が“椅子の沈み具合で会話を採点する”芸を披露し、向井がそれにツッコむ形で即興ペアが成立した。翌月、二人は“ソファーズ”としてプロフィールを登録したとされる[7]。
東京進出(誤差の大きい年表)[編集]
東京進出の年については、公式発表では2014年とされている。一方で業界紙の匿名コラムでは「2013年の11月末にもう渋谷の劇場楽屋を使っていた」と記されている[8]。この差異は、出番のカウントが“立った時間”か“座った時間”かの違いで生まれたとする解釈が、ファンの間で最も多い。
また、当時の近似施設で“座学ライブ”が開かれ、ソファーズが「ネタ作成の前に、座面の温度を測る研修」を受けたと噂された。ただしこれについて、後年の本人たちは「研修ではなく、ただ冷房が強かっただけ」とコメントしている[9]。
芸風[編集]
ソファーズの芸風は、基本的に“座ったまま”進行する点に特徴がある。漫才では、ボケ(桐山)がソファの表面を“人間関係の路面”に例え、ツッコミ(向井)が「路面温度の単位が違う!」と叫ぶが、実際の叫びはマイク位置の都合で0.2秒遅れるよう設計されているとされる[10]。
コントでは、二人が同じソファに座った状態で交代し、視聴者の理解を“沈み”に依存させる。特に代表ネタの一つ『継ぎ目裁判』では、座面の継ぎ目を“証拠”として扱い、裁判官役が「継ぎ目は観測できるが、心は観測できない」と判決を下す。ここで言及される“観測可能性”は、元ネタが数学ではなく椅子修理工の口癖から来たと説明される[11]。
なお、出囃子のように一定のリズムで椅子を軽く叩くが、その回数はステージごとに誤差が出る仕様で、舞台監督が「回数のズレは“笑いの遺伝子”です」と語ったとされる[12]。
エピソード[編集]
ソファーズがブレイクしたきっかけとして、深夜番組『椅子だけの夜更け』(架空)で披露した『クッション係数の逆算』が挙げられる。この回、桐山が「今日の会場は湿度72%、沈みは0.68mm」と読み上げた直後、向井が「その沈み、観客の前提条件が違う!」とツッコみ、スタジオが一斉にざわついたとされる[13]。
ただし、実際に会場の測定をしたのは現場のADで、値は“体感”であり、向井はそのことを知りつつあえて採点表を持ち出したという。ADは後日、採点表の余白に「0.68mm=恋愛」と小さく書いたとも報じられた[14]。この出来事は、後年の若手芸人研修で「数値は嘘でも、場は本気にする」という教訓として引用された。
また、アクシデントとして、地方収録でソファの脚が一本だけ10mm短い状態だったことが判明した。向井は即興で「脚の長さは政治です!」と畳みかけ、結果としてネタが成立したため、スタッフは“短脚オチ”として映像を封印したまま再放送の申請を出したという[15]。
出囃子・代表的な試み[編集]
出囃子は「ポン、ポン、すぅ…」というソファを叩く音のパターンである。向井の述懐では、元はの修理屋で聞いた“直し方の口調”を音節化したものだとされる[16]。
代表的な試みとして、客席側に“座面採点ボタン”を設置し、拍手の代わりに沈み具合を測る企画がある。もちろん実際の沈みは測れないため、ボタンは単なる押しやすさで調整されているとされるが、視聴者は「なんか賢い笑い」と錯覚しやすいと評価された[17]。
このような仕掛けに対して、一部では「椅子依存の演出が過剰」との批判も出たが、本人たちは「ソファは第3のボケ」として、物理と比喩の境界を曖昧にする方針を貫いている[18]。
賞レース成績・受賞歴[編集]
ソファーズはで2016年ファイナリストに進出し、決勝では“ソファの沈みを証言に見立てる”形式の漫才が高評価を受けたとされる[19]。同年の別企画では、キングオブコント2016年で準優勝となり、審査員は「椅子という物体を登場人物に昇格させた」とコメントしたと報じられた[20]。
また2018年には、地域大会を“座席占有率”で測る独自ルールの大会『座り笑い選手権2018』で優勝した。公式記録では優勝スコアが「占有率91.4%」となっているが、計測が“体感”だったため異議が出たとされる[21]。この点について、運営は「採点が揺れることも芸の一部」として、翌年のルールに“揺れ係数”を導入したとされる[22]。
出演・作品[編集]
テレビではバラエティ番組『笑いのクッション工学』でレギュラーとして起用され、『出囃子研究所』(特番)ではソファの材質別に“間の長さ”が変わる検証を行った。番組の検証結果として、ウレタンと布地で沈みが異なるため、セリフの間がそれぞれ平均0.13秒と0.21秒ずれたと報じられた[23]。
ラジオでは『ソファーズの座席免許』(架空)を担当し、リスナーから寄せられた座り方の悩みを“ネタ化”する企画を続けた。2020年代に入ると配信番組『シッツ・ラボ』(架空)にも進出し、視聴者がチャットで「今日の沈み」を入力すると即興コントに反映する形が定着したとされる[24]。
作品としてはCD『沈みの対話(2017年)』、DVD『継ぎ目裁判(2019年)』がリリースされている。さらに単独ライブとして『第0継ぎ目』がの“座り公会堂”で開催された。パンフレットには会場の座面高さが“床から37cm”と細かく記載され、来場者が実測した結果、2cmの誤差があったことが後日SNSで話題となった[25]。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 向井マット「『ソファに座ったまま』の間の測定法」『笑い工学年報』第12巻第2号, pp.14-29, 2016年。
- ^ 桐山クッション「椅子の継ぎ目は証拠である—即興コントの構造—」『寄席研究』Vol.8 No.1, pp.55-73, 2017年。
- ^ 山口謙一『座面神経学入門』クッション出版, 2015年, pp.201-219。
- ^ International Association of Couch Humor『Proceedings of the Couch-Based Comedy Symposium』Vol.3, pp.11-26, 2016年。
- ^ 田中ミツオ「座り笑いの統計:体感の数値化をめぐって」『放送芸能批評』第21号, pp.33-48, 2018年。
- ^ レアンドロ・ヴィエイラ「Negotiation as Performance: A Study of Couch-Cued Speech」『Journal of Performative Mediation』Vol.14, No.4, pp.101-134, 2020年。
- ^ 編集部『笑いのクッション工学(公式ガイドブック)』クッション・バラエティ企画出版, 2019年。
- ^ 匿名「“ソファーズ”の通称について」『渋谷通信』第77巻第9号, pp.2-4, 2014年。
- ^ 中村すず「第0継ぎ目の謎:寸法誤差と笑いの相関」『舞台装置学』第5巻第1号, pp.77-88, 2021年。
- ^ 上田カズマ『椅子修理工の口癖大全』ハードボード社, 2013年(※書名に“大全”が付くが実際は論文集に近い)。
外部リンク
- ソファーズ 公式プロフィール
- クッション・バラエティ企画 番組アーカイブ
- 継ぎ目裁判 特設ページ
- 出囃子研究所 レポート
- シッツ・ラボ 公式配信