テラレイドバトル
| タイトル | テラレイドバトル |
|---|---|
| 画像 | TRB_tera_raid_keyvisual.png |
| 画像サイズ | 320x180px |
| caption | 光球の亀裂から“テラ”が落下する演出 |
| ジャンル | 協力プレイ型ハンティングRPG |
| 対応機種 | 超次元エンタメ端末TRX |
| 開発元 | 霞燭アトラス開発研究所 |
| 発売元 | 時代彫刻出版社(通称:彫刻社) |
| プロデューサー | 渡辺精一郎 |
| 音楽 | 霧島ナツメ |
『テラレイドバトル』(英: Tera Raid Battle、略称: TRB)は、にのから発売された用である。シリーズの第1作目として構想され、のちにでも「共闘進化」題材の総称として定着した[1]。
概要[編集]
『テラレイドバトル』は、がに相当する巨大な“テラ核”を相手取って、短時間で脆弱性を読み解く協力戦闘を行うゲームである。とくに、敵が展開する内で発生する同時多発イベントを「レイド・サイクル」と呼び、参加人数・行動順が結果に直結するとされる[2]。
本作は、当初から「“一人で削る”から“集まって崩す”へ」という思想で企画された。霞燭アトラス開発研究所の社史によれば、開発はの旧地下核シェルターを借りた“寒色テスト”から始まり、そこで見出された「テラ振動波形」が戦闘演出の骨格になったとされる[3]。なお、同社はその社史を社内向けにのみ公開しており、外部資料では「第三者による監査が必要」と注記されている[注釈風]。
ゲーム内容は単純明快に見えるが、実際には敵の“位相”が参加者の操作入力と同期するため、プレイ感は協力プレイの集団心理に強く依存する。その結果、通信環境の差異すら攻略難易度の一部として扱われ、オンライン協力の文化が急速に形成された。
ゲーム内容/ゲームシステム[編集]
プレイヤーはとして操作し、の周囲に設置された半球状のへ突入する。ゲート内では“回復”“減衰”“拘束”がランダムではなく、各参加者の行動ログから推定された「隊列位相」により配列されることが特徴とされる。初期の検証では、同時攻撃が成立すると“位相が丸くなる”表示が出る一方、ソロに近い挙動を取ると“位相がねじれる”演出が発生したと報告された[4]。
戦闘は基本的に3段階で構成される。第1段階は“観測”、第2段階は“耐性崩し”、第3段階は“回収”である。観測では敵が自分の弱点色を定期的に投影し、耐性崩しではが一定以上に達すると、敵の表皮が一時的に剥離する。回収では剥離中に与えたダメージ量に応じて、報酬が「薄片」「核片」「譜石」のいずれかへ分岐する[5]。
アイテム面では、レイド開始前に投入する“準備材”が重要である。代表的なものとして、攻撃速度を上げる、耐性崩しを早める、そしてがある。位相針は説明文では「打撃を滑らかにする」とされるが、開発スタッフは「実際は“入力の途切れ”を誤差として吸収する」ため、と語ったとされる[6]。
対戦モードは直接対戦ではなく、タイムアタック“残響順位戦”が追加される。これはレイド戦の記録のみを共有し、他者の行動順を模倣した“疑似協力体”と戦う形を取る。そのため、上位者のプレイ動画が攻略の鍵になると同時に、模倣学習による“戦術の固定化”も問題になった。
ストーリー[編集]
本作の物語は、を貫く“テラ井戸”の崩落から始まるとされる。住民は井戸から落下する異常物質を「テラ」と呼び、学術機関はそれを“地層の記憶”とみなした。もっとも、学術報告書の中には「記憶」という語の使用に異議が唱えられ、代わりに“位相パターン”という用語が採用された[7]。
主人公は“井戸番”と呼ばれる準軍事的組織の一員で、災害対応の一環としてテラ核を鎮める協力依頼を受ける。依頼はと連携して行われるとされるが、作中では連携の実体が曖昧にぼかされており、プレイヤーは「どちらが先に動いたのか」を推測することになる。
物語終盤では、敵のテラ核が“人の集まり方”を学習し始める。具体的には、参加者が一定間隔で同種の行動を繰り返すと、敵はその行動だけを“罠のリズム”として取り込む描写がある。この設定は攻略指針のように見える一方、制作側は「集団の思考癖が災厄を呼び込む」寓話であると説明したとされる[8]。
用語・世界観/設定[編集]
本作の中核概念であるは、鉱物でも生物でもない“相転移に似た位相現象”として扱われる。ゲーム内では、テラ核が展開するの中で、攻撃属性が“音”“熱”“硬度”へと分解され、プレイヤーの攻撃がどの分解に属するかが露出する仕組みになっている[9]。
は、レイド突入時に一瞬だけ視界を反転させる装置である。フィールドは半径12.5mの球面として描写されるが、実際の仕様資料では「半径は固定ではなく、平均同期遅延から補正される」とされる。つまり、プレイヤーの回線事情すら“世界観”へ溶け込ませる意図があったと考えられる[10]。
敵側の用語としては、耐性が崩れる瞬間を示す、そしてレイドを終了させる条件であるがある。剥離相は“色数”で表され、通常状態の2色から、崩しが進むと3色→4色へと増える。説明文では「錯視のため」とされるが、ゲーム内データの解析では「実際は判定ロジックが4系統へ拡張される」ことが確認された、と噂されている[11]。
また、報酬分岐に関わるは、使用すると“過去の協力者の癖”を参照する装置として描かれる。初回プレイヤー向けチュートリアルでは「あなたの次の一手を助ける」と説明されるが、熟練者の間では「譜石は次回の失敗も先取りしてくる」と恐れられた。
開発/制作(制作経緯/スタッフ)[編集]
開発の中心には、プロデューサーのが据えられている。同氏は、協力プレイが“難しさを共有する体験”だと考え、仕様策定の際に「平均で勝たせるのではなく、分散で勝たせる」方針を打ち出したとされる[12]。なお、この方針は社内ドキュメントでは“432-分散仮説”として残されたが、外部に出回る資料では数値が誤って“421”と書かれている例もある。
ディレクターのは、戦闘の“位相同期”を実現するため、サーバではなくクライアント側で先に位相推定を行う方式を推した。結果、オンラインでもオフラインでも挙動が近くなる設計になった一方、オフラインでは推定が保守的になり、剥離相の到達が遅れるという不満が出た[13]。
制作スタッフのうち、デザイナーのは、亀裂フィールドの見た目を工業デザインから逆輸入した。画面上は滑らかな亀裂だが、初期試作では角ばった亀裂しか生成できず、霧島ナツメの音響演出を“視覚的に翻訳する”ことで滑らかさを補ったと語られた。なお、実装時に音響と視覚のタイミングがずれて“視覚だけが先に謝る”不具合が一度出ている[14]。
発売元はであるが、同社の編集部は“ゲーム内用語の文学化”に強く介入したとされる。たとえば、耐性崩しが進む場面を「共鳴の下降」と表現するなど、説明文が詩的になる傾向がある。この詩性が攻略記事の文体をも変え、コミュニティでは“詩を読む人が得をする”現象が起きた。
音楽(サウンドトラック)[編集]
本作の音楽はが担当し、レイド中の位相変化に合わせてテンポが微細に伸縮するシステムを採用したとされる。作曲家本人はインタビューで「メロディを増やすのではなく、“呼吸の余白”を設計した」と述べたとされる[15]。
サウンドトラックには、オープニング曲、剥離相開始曲、回収のための行進曲が収録されている。特に『剥離相・三つの色』は、音階が三度ずつ上がるだけの簡素な曲であるが、プレイヤーからは「聞き分けができないのに緊張だけ増える」と評価された[16]。
一部の楽曲では、サブベースに“疑似遠雷”のノイズが埋め込まれる。このノイズはイヤホン環境で強く感じられ、結果としてプレイヤーが環境差で体感する心理的難易度が変化したと言われる。
評価(売上) [編集]
発売後、本作は“共闘進化”の象徴として扱われ、初週で国内売上が50万本を超えたと報じられた。週次の累計は末までに100万本に到達し、その後も追加ミッションにより伸びた。全世界累計では、リリースから18か月で約130万本に達したとされる[17]。
評価面では、操作性と位相同期の体験が高く評価された一方、オンライン協力で“人の癖”が固定化される現象が批判された。また、ゲーム内テキストが詩的であるため、初心者が数値仕様を誤解しやすいという指摘もある。なお、国内の系クロスレビューではゴールドに相当する評価が付与されたが、同記事の“根拠データ”としては、一次ソースではなくコミュニティ集計が引用されたとされる[18]。
受賞歴としては、に相当する“渦輪賞”の最終候補入りが報じられた。公式発表では「技術部門とコミュニティ部門の二軸評価」と説明されているが、受賞に至らなかった年も“技術は満点だった”という噂が広まった。
開発秘話(関連作品・関連商品・脚注の周辺)[編集]
本作に続く関連作品として、協力テンポだけを抽出したスピンオフや、譜石を物語化した絵本風RPGがある。また、テラ核の研究を題材にした学園風ノベライズも派生した[19]。
関連商品としては攻略本、サウンドトラックCD、さらに作中の調合概念を模した“霧糸バフ材”を再現した企業コラボ飲料が展開された。コラボはのにあるポップアップ施設で行われ、来場者にはランダムで“青の共鳴ラベル”が配布されたという報告がある[20]。
ただし、攻略本の多くは位相推定を断定しすぎたとして、後に“プレイ感の個体差”を追記する版が出た。ここに、本作の設計思想である「分散で勝つ」が、出版側でも検証対象として扱われた経緯がうかがえる。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 渡辺精一郎「協力プレイを“分散”で勝たせる設計思想」『超次元インタラクティブ論集』第12巻第3号, pp.44-61.
- ^ 小田川ユイ「亀裂フィールドの位相推定と体感差」『ゲームネットワーク技法誌』Vol.9 No.1, pp.12-29.
- ^ 霞燭アトラス開発研究所編『氷冷寒色テスト記録(社史資料・内部版)』時代彫刻出版社, 2021.
- ^ 霧島ナツメ「音楽による位相の“視覚翻訳”の試み」『サウンドエンジニアリング年報』第7巻第2号, pp.98-113.
- ^ Nile Hazard「Semiotic Shattering: Crack Visuals from Industrial Design」『Proceedings of the International Game Aesthetics Conference』Vol.3, pp.210-224.
- ^ 編集部「準備材“位相針”の仕様と誤差吸収」『TRXデザインレビュー』第2号, pp.5-17.
- ^ Marianne K. Holt「Ritual Synchronization in Cooperative Boss Fights」『Journal of Play Systems』Vol.18 No.4, pp.77-95.
- ^ 時代彫刻出版社編『テラレイドバトル開発者インタビュー集』彫刻社, 2022.
- ^ ファミ通クロスレビュー研究班「共闘進化の受容データと誤差」『ファミ通クロスレビュー研究報告』第1巻第1号, pp.1-18.
- ^ 匿名「オンライン協力で“行動順”が報酬へ影響する条件」『ユーザー計測レポート(第19回非公式集計)』pp.33-38.
外部リンク
- TRB公式コミュニティ掲示板
- 霞燭アトラス開発研究所アーカイブ
- 彫刻社メディアミックス特設サイト
- 残響順位戦 ランキングミラー
- 霧島ナツメ 音源配信ページ