ドライブベリー
| コンビ名 | ドライブベリー |
|---|---|
| 画像 | (モノクロ。青い苺の手書き看板を背景にしている設定) |
| キャプション | 初期は中野地下1階の自販機の前で撮影されたとされる。 |
| メンバー | 柿ノ木 ルー(かきのき るー)、氷室 しじみ(ひむろ しじみ) |
| 結成年 | 2016年 |
| 解散年 | (解散していない設定) |
| 事務所 | 夜半芸能社(通称:ヨハゲイ) |
| 活動時期 | 2016年 - 現在 |
| 芸種 | 漫才(クズ系)・コント(嘘の検証) |
| ネタ作成者 | 主に氷室しじみ、時々柿ノ木ルーが暴走原稿を持ち込む |
ドライブベリー(英: Drive Berry)は、[[中野区]]の衛星劇場「[[夜半シアター中野]]」を活動拠点とする架空の[[お笑いコンビ]]である。[[2016年]]結成。NSC(架空)46校18期生として、主に[[クズ系漫才]]で知られている[1]。
概要[編集]
ドライブベリーは、[[東京都]][[中野区]]の地下ライブハウスを主戦場に、やけに生活感のある「ダメさ」を笑いへ変換する[[漫才]]で知られているコンビである[2]。
「売れてはないが、なぜか毎月チケットが“ほぼ売り切れる”」という矛盾を看板にし、会場の換気扇の音や、客が踏む床の軋みまでネタに取り込むとされる[3]。そのため一部では、ドライブベリーのネタは“会場ごとの仕様書”だとも評されている[4]。
彼らの活動名が「ドライブベリー」となった経緯は、苺味のガソリン添加剤(架空)が一時期流通し、なぜか中野の小規模団体がそれを「ドライブの最終燃費を“ベリー”にする儀式」として配布したことに由来すると語られる[5]。ただし当時の配布記録は、[[夜半シアター中野]]の地下倉庫で見つかった“白紙の申請書”しか残っていないとされる。
メンバー[編集]
柿ノ木 ルーは、体温がないタイプのボケとして定評があり、ツッコミを待たずに自分で「これ終わったな」を先に言ってしまう癖がある[6]。彼の相方・氷室しじみが「今の発言、採用されるの早すぎる」と止めるのが定番である。
氷室 しじみは、ツッコミ担当であると同時に、ネタの“根拠っぽさ”を設計する人物として知られている[7]。実在の気象庁や統計局を参照した体裁の架空データを作るのが得意で、紙の端にだけ印字された「第◯回観測報告(提出期限:昨日)」などの小ネタが観客の笑いを誘うとされる[8]。
二人は同じ学校(NSC(架空)46校18期)ではなく、「NSC一期生が落としたパンフレットの裏面」に書かれた打ち合わせメモで出会った、という変わった出会いが語られる[9]。当時のメモは、駅前の古書店「[[青苺堂]]」で“返品札付きの在庫”として見つかったとされる。
来歴/略歴/経歴[編集]
結成の経緯[編集]
ドライブベリーは、2016年4月に[[夜半芸能社]]の見習い養成枠として結成されたとされる[10]。初期は“クズ漫才の研究会”という肩書きで、毎週火曜の夜だけ中野駅から徒歩12分の倉庫で稽古が行われたとされる[11]。
結成当初のネタは「自己嫌悪を気持ちよくする」方向へ傾いており、客からは『心が削れるのは笑いじゃなくて生活破壊では?』との苦情も出たという[12]。これを受け、氷室しじみが「生活破壊は“検証コーナー化”すれば笑える」という方針を持ち込み、ネタに“やけに細かい手順書”が組み込まれたと説明されている[13]。
この転換が当たったのは、2017年2月の地下イベント「[[中野換気扇大喜利]]」で、彼らが換気扇のメーカー名(架空)を読み上げながら自虐を進めた回だとされる[14]。以後、会場の機械音が重要な小道具として定着した。
東京進出と“売れてはない”戦略[編集]
彼らは2019年に一度、[[渋谷区]]の小劇場へ進出したが、観客の年齢層が想定より高く、ボケの“クズっぽさ”が単なる愚痴に聞こえたとして、翌月に中野へ戻ったとされる[15]。
その後、ドライブベリーは「売れていないこと自体を演出にする」方針を徹底した。具体的には、チケット販売サイトに表示される“残り枚数”を毎回わざと1〜3枚刻みにし、当日会場で『え、残ってるじゃん!俺たち勝ったな!』と宣言するスタイルが採用されたとされる[16]。
この戦略は当たった一方で、配信媒体では『数字の操作が不適切では?』と指摘され、運営側が『売れているかどうかは購入者の気持ちで決まります』という不可思議な返答を掲示したとも言われる[17]。
芸風[編集]
ドライブベリーの芸風は「[[クズ系漫才]]」と呼ばれるが、単なる悪口ではなく“敗北を丁寧にログ化する”点に特徴があるとされる[18]。一例として、柿ノ木ルーが財布を落とした設定で始め、氷室しじみが「財布を落とす確率は1日あたり◯回、検証します」と宣言し、身振り手振りで“統計っぽい行為”だけを積み上げる[19]。
ネタの中核には、架空の公的機関「[[クズ生活監査庁]]」が発表したとされる「自己肯定の保管温度:冷蔵(推奨3〜5℃)」のような妙に具体的な設定が挿入されることがある[20]。ただし、そこに至る手順は毎回ぶれており、『毎回同じことを言ってるのに毎回意味が違う』という評価につながっている[21]。
また、彼らの“クズさ”は、最後に観客へ向けて回収される構造になっているとされる。たとえば締めでは『君たちはちゃんと生きてる。俺だけが先にログアウトする』と言い、次の瞬間にツッコミで自分の発言を否定する、というねじれが繰り返される[22]。
エピソード[編集]
2018年7月のライブで、氷室しじみが『今回のネタ、昨日の雨量に依存してます』と断言したあと、会場の入り口に設置された温度計が実際に故障していたという話が残っている[23]。そのため翌週、温度計を修理せずに“故障している前提”で進行する改稿が行われ、結果として客席の笑いが増えたとされる[24]。
別の逸話として、2019年12月の特番収録(中野ローカル枠)では、マイクの接触不良により二人の声が一部だけ逆再生のように聞こえた。そのトラブルを『逆再生だから、俺たちの失敗が先に来てるんです』と理屈化したところ、編集担当が『それ、ナレーションに向いてる』と即採用したと語られている[25]。
さらに、彼らが出囃子として使うのは『[[苺の自賠責]]』というオルゴール曲(架空)で、出番直前に柿ノ木ルーが『今日の鍵は3本目が正しい』と確認する儀式を行うことでも有名だとされる[26]。実際に楽屋の鍵は4本あり、彼らは“正しい鍵”を毎回入れ替えているという。
出囃子[編集]
出囃子は[[『苺の自賠責』]]であるとされ、演奏時間は公式には47秒、関係者証言では49秒でぶれるとされている[27]。曲の途中に“優しい鈴”が入るため、氷室しじみがその音を合図にツッコミのテンポを切り替えるのが定番である。
一部の観客は、出囃子が鳴るたびに『ドライブが始まった』と感じるらしく、彼らが名乗るコンセプトである『ドライブ(前進)とベリー(甘さ)を同時に捨てる』が暗示されていると解釈されることもある[28]。
なお出囃子の譜面は、[[夜半シアター中野]]の地下で“誰のものでもない”ファイルに保管されているという。ファイルには「第1オルゴール」「第1自賠責」「第1言い訳」の3段構成で書かれていたと報じられた[29]。ただし記録を裏付ける写真は残っていないとされる。
賞レース成績・受賞歴など[編集]
M-1グランプリでは、2017年に初出場したが1回戦で敗退したとされる[30]。しかし観客投票枠で支持を集めたため、以後「敗者側の本戦進出を狙うコンビ」という半ば冗談のキャッチコピーが付いたとされる[31]。
キングオブコントでは、2020年にファイナリスト相当の“準配信枠”へ滑り込んだと報じられた[32]。その際のネタは『鍵が4本あるのに、正しい鍵が1本しかない』という内容で、審査員が“数学はしていないのに算数の顔をしている”と評したとされる[33]。
また、地域の芸能イベント「[[中野地下笑会]]」では、2021年に“観客が最も謝りたくなった回”として特別賞を受けたとされる[34]。正式名称は「観客謝罪促進賞」であり、受賞者コメント欄はなぜか毎回手書きで『すみません』が提出される仕組みになっていると語られている[35]。
出演[編集]
テレビでは、[[中野ローカルテレビ]]の深夜帯で『まだ売れてない相談室』に準レギュラーとして出演したとされる[36]。番組内では、視聴者から届く“人生の不具合”を二人がクズ目線で処理し、最後に視聴者の責任感だけを残す、という流れが定着したと説明されている[37]。
ラジオでは[[夜半エフエム]]の『逆ログアウト・ドライブ』でパーソナリティを務めたことがあるとされる[38]。特に最終回は『明日の自分に謝る練習』というテーマで進行し、放送時間のうち12分間だけ無音が続いたとされる[39]。
現在の出演状況は、主に[[夜半シアター中野]]での隔週公演と、企業研修の“笑いの自己点検”枠への招待が中心であるとされる[40]。なお企業研修では、笑いの尺が厳密に計測されるため、彼らはネタの最後に必ず“勝手に計測が止まる”形のオチを入れているという[41]。
作品[編集]
CDとしては、2022年に『[[ドライブベリーのログアウト練習帳]]』をリリースしたとされる[42]。収録内容は漫才の音源だけでなく、場内アナウンス(架空)や換気扇の残響まで含む“環境込み”の編集になっているとされる[43]。
DVD『[[中野地下仕様書(仮)]]』では、稽古風景と稽古中に投げられた謝罪メモの朗読が収録されたと説明されている[44]。一部のファンは、謝罪メモのフォントがネタの方向性を示していると考察しているが、公式は確認していないとされる[45]。
また、ネット配信では短尺コンテンツ『鍵はどれだ選手権』がヒットし、視聴者参加型の投票で“正しい鍵”が毎回変わる仕様が話題となったとされる[46]。
単独ライブ[編集]
単独ライブは『[[中野換気扇クズ会議]]』シリーズが代表として挙げられる[47]。初回は2021年9月に開催され、タイトル通り換気扇の音を“議長”に見立てた進行が特徴だったとされる[48]。
次作『中野地下の謝罪ログ 第◯巻』では、上演時間が毎回28分、休憩が7分という“数字固定”の運用が採用されたとされる[49]。この数字の根拠は語られず、『適当に置いたら当たった』という趣旨のコメントだけが残っているとも言われる[50]。
最新作は『ドライブベリー 自己嫌悪の回収率を上げろ』であるとされ、配信版では終了後に“観客だけに見える”メッセージが表示される仕様が採用されたとされる[51]。ただし視聴環境によって表示されないこともあるとされ、そこが“最後までクズ”という評価につながっている[52]。
書籍[編集]
書籍としては、柿ノ木ルーが執筆した『[[謝罪は口でなく手で言う]]』があるとされる[53]。内容は、謝る言葉のバリエーションよりも、謝っている時の姿勢(椅子の角度、目線の移動)を細かく記述した“動作マニュアル”で構成されていると説明されている[54]。
一方で氷室しじみは、『[[統計っぽい顔の作り方:嘘のまま数える]]』を共著として出したとされる[55]。本書では、架空のデータを作る手順が掲載されており、読者は『嘘を嘘として扱えるようになる』と評する声があるとされる[56]。なお、売り上げは中野の地下書店に限って強かったという報告がある[57]。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 夜半芸能社 編『中野地下の謝罪ログ:ドライブベリー資料集』夜半芸能社出版, 2022.
- ^ 氷室しじみ『統計っぽい顔の作り方:嘘のまま数える』夜半学術出版社, 2021.
- ^ 柿ノ木ルー『謝罪は口でなく手で言う』青苺堂出版, 2020.
- ^ 山吹亮『“クズ”の言語化はなぜ笑えるのか:中野ケーススタディ』『日本笑い研究』第12巻第3号, pp.45-61, 2019.
- ^ Margaret A. Thornton『Semiotic Defeat and Live Comedy』Comedic Semiotics Review, Vol.7 No.1, pp.13-29, 2020.
- ^ 田中紗季『換気扇音の反復がもたらす会場一体感』『劇場音響季報』第5巻第2号, pp.101-118, 2021.
- ^ 李承勲『Audience Apology Tendency in Urban Microvenues』Journal of Local Humor Studies, Vol.3 Issue.4, pp.77-95, 2022.
- ^ 中野ローカルテレビ 制作部『まだ売れてない相談室 編成記録(非公開資料の抜粋)』中野ローカルテレビ, 2021.
- ^ ドライブベリー『中野地下仕様書(仮)』夜半芸能社, 2023.
- ^ 誤植通信編集部『笑いの数字は誰のものか:残り枚数問題(仮)』誤植通信出版, 第◯巻第◯号, pp.1-9, 2024.
外部リンク
- 夜半芸能社 公式アーカイブ
- 青苺堂オンライン古書店
- 中野ローカルテレビ 番組特設ページ
- 夜半エフエム 番組アーカイブ
- 中野地下笑会 公式告知板