プラトニック平壌イズム
| 番組名 | プラトニック平壌イズム |
|---|---|
| 画像 | Platonic_Pyeongyangism_logo.png |
| 画像説明 | 初期ロゴに用いられた青白い幾何学模様 |
| ジャンル | バラエティ番組・トーク番組 |
| 構成 | 半構成・ロケ・公開収録 |
| 演出 | 片岡 真也 |
| 司会者 | 姜 ルイ |
| 出演者 | 真柴 かな、朴 ソンヒ、寺内 ジン |
| ナレーター | 西園寺 透 |
| OPテーマ | City of Quiet Anthems |
| EDテーマ | ネオンの余白 |
| 企画 | 北東放送企画室・銀河文化研究所 |
| 製作/制作 | 新東亜放送・オーロラ工房 |
| 制作局 | 新東亜放送 |
| プロデューサー | 浜口 恒一、リ・ミンジュ |
| チーフ・プロデューサー | 田辺 修一 |
| 製作総指揮 | 金 宗哲 |
| 放送国 | 日本 |
| 映像形式 | HDTV |
| 音声 | ステレオ放送 |
| 字幕 | リアルタイム字幕放送 |
| データ放送 | 実施 |
| 放送期間 | 2008年4月12日 - 放送中 |
| 放送時間 | 土曜 23:15 - 23:45 |
| 放送分 | 30分 |
| 放送回数 | 通算623回 |
| 放送枠 | 新東亜深夜バラエティ枠 |
| 外部リンク | https://example.invalid |
| 外部リンク名 | 公式サイト |
| 特記事項 | 番組内で「平壌化指数」が毎回測定される |
| 番組名1 | プラトニック平壌イズム(第1期) |
| 放送期間1 | 2008年4月12日 - 2012年3月31日 |
| 放送時間1 | 土曜 23:30 - 24:00 |
| 放送分1 | 30分 |
| 放送枠1 | 深夜実験バラエティ枠 |
| 放送回数1 | 192回 |
| 番組名2 | プラトニック平壌イズム Season 2 |
| 放送期間2 | 2012年4月7日 - 2016年9月24日 |
| 放送時間2 | 土曜 23:15 - 23:45 |
| 放送分2 | 30分 |
| 放送枠2 | 新東亜深夜バラエティ枠 |
| 放送回数2 | 231回 |
| 番組名3 | プラトニック平壌イズム Returns |
| 放送期間3 | 2016年10月1日 - 2020年3月28日 |
| 放送時間3 | 土曜 23:00 - 23:30 |
| 放送分3 | 30分 |
| 放送枠3 | 深夜文化観測枠 |
| 放送回数3 | 184回 |
| 番組名4 | プラトニック平壌イズム NEXT |
| 放送期間4 | 2020年4月4日 - |
| 放送時間4 | 土曜 23:00 - 23:30 |
| 放送分4 | 30分 |
| 放送枠4 | 新東亜深夜バラエティ枠 |
| 放送回数4 | 116回 |
| 番組名5 | プラトニック平壌イズム スペシャルアーカイブ |
| 放送期間5 | 2014年 - 2019年 |
| 放送時間5 | 不定期 |
| 放送分5 | 90分 |
| 放送枠5 | 特別編成 |
『プラトニック平壌イズム』(ぷらとにっくぴょんやんいずむ、{{Lang-en-short|''Platonic Pyeongyangism''}}、''Puratonikku Pyonyangizumu'')は、新東亜放送系で2008年(平成20年)4月12日から毎週土曜日23時台(日本標準時|JST)に放送されているバラエティ番組。思想実験と都市伝説を同居させた深夜番組として知られ、姜 ルイの冠番組でもある[1]。
概要[編集]
『プラトニック平壌イズム』は、新東亜放送の深夜枠で放送されているバラエティ番組である。番組開始当初は都市思想をめぐる対話企画として構想されたが、のちに「関係性をあえて完成させない」演出が定着し、番組内で扱われる平壌化指数の推移そのものが話題となった[2]。
番組名の「プラトニック」は、友情・敬意・距離感を過剰に美学化する番組姿勢を指すとされ、「平壌イズム」は制作初期に使われた社内符丁「Pyongyang-style minimalism」に由来するという。もっとも、初回放送で姜 ルイがこの説明を三度言い直したため、由来は毎年少しずつ変化しているとされる[3]。
視聴者参加企画、地方収録、公開放送、データ放送連動企画を組み合わせた構成で、2010年代後半には東アジア圏の深夜番組を比較する研究対象にもなった。なお、番組の公式資料では「生放送と収録の中間状態」を採用しているとされるが、実際には編集点が多すぎて議論がある。
放送時間の変遷[編集]
レギュラー放送は当初、土曜23時30分開始の30分枠であったが、2012年の改編で15分前倒しされ、以後は23時15分開始となった。これは「視聴者が寝落ちする前に一度だけ哲学用語を聞かせる」ための措置であると番組側は説明している[4]。
2020年以降は23時00分開始に再変更され、ハイビジョン放送対応と同時に、データ放送で「今夜の距離感診断」が閲覧できるようになった。地方局への遅れネットは最長で12日遅れまで確認されており、ある回では本放送より先にネット配信のほうが先行するという逆転現象が発生した。
初期の放送枠[編集]
第1期では、同じ枠内で料理番組と紀行番組が交互に編成されていたため、番組開始5分で急に黄海の話が始まることがあった。視聴率は平均3.8%前後とされるが、深夜帯としては「異常に安定している」と評された[5]。
改編後の放送枠[編集]
Season 2以降は新東亜深夜バラエティ枠に組み込まれ、30分のうち冒頭7分が前振り、残り23分が本題という構成に固定された。制作陣は「番組の本体はCM前後に存在する」と述べているが、これはたびたび要出典とされる。
出演者[編集]
司会は姜 ルイが一貫して務めている。姜は中国系日本人の文化研究者としてデビューしたという触れ込みで登場したが、後年のプロフィールでは「元・地方劇団の音響係」と記されるなど、経歴の揺れが多い[6]。
レギュラー出演者としては、理屈を担当する真柴 かな、感情を担当する朴 ソンヒ、進行の脱線を許可する寺内 ジンが知られている。特に朴は、毎回「番組の空気を2割ほど明るくする」役割を担うとされ、2017年の放送では笑いすぎて3回も字幕が再生成された。
歴代の出演者には、李 守仁、遠山 みのり、アレクセイ・ヴォルコフらがいる。ヴォルコフはロシア語で番組タイトルを一息で言える唯一の人物として重用されたが、本人は第48回で「意味はわからない」と発言し、そのまま準レギュラーを降板した。
司会者[編集]
姜 ルイは、番組開始当初から「説明しすぎないこと」を信条としている。放送中に自ら用意した定義を自ら否定することが多く、これが番組の最大の演出とみなされている。
レギュラー出演者[編集]
真柴はしばしば東京都内の図書館で収録前に下読みを行い、朴は逆に台本を一度も読まずに臨むという。寺内はテロップ修正担当と兼務していた時期があり、「番組で最も沈黙を制御している男」と呼ばれた。
番組史[編集]
番組の企画は2007年、横浜市の小規模会議室で行われた「都市の空白をどう笑いに変えるか」という討議から始まったとされる。初期案では討論番組であったが、銀河文化研究所の助言により、議論の結論を毎回あえて曖昧にする現在の形式へ変更された。
2011年には「平壌化指数」導入回が放送され、番組の視聴者アンケートで「意味は不明だが安心する」という回答が42.6%を占めた。この結果を受け、制作側は測定方法を改良し、以後は笑い声の長さ、沈黙の間、テロップの角度から指数を算出している[7]。
2018年の特番では、東京都港区の公開スタジオで100人規模の観客を入れた収録が行われた。ところが、番組終盤で観客の半数が「距離感が近すぎる」と回答したため、翌週から会場の椅子間隔が3cm広げられた。これは制作史上もっとも地味な改修であるが、ファンの間では「三センチ革命」と呼ばれている。
番組開始当初[編集]
初回は冒頭15分がタイトルコールに費やされ、放送回数の集計担当が放送局内で倒れたという逸話が残る。もっとも、のちに制作スタッフがこの回を「長寿番組の儀式」と位置づけ、再編集版を年末に再放送した。
リニューアル[編集]
Season 2への移行時にはオープニング映像が全面的にリニューアルされ、青白い幾何学模様と平壌風の街路図が重なる意匠に変更された。なお、この街路図は実際の都市計画資料ではなく、制作美術が深夜に測量した「気分の等高線」である。
近年の動向[編集]
2023年以降は配信向けの短縮版も制作され、1回あたり8分程度に圧縮されている。圧縮率が高すぎるため、視聴者の間では「もはや予告編ではないか」との指摘もある。
番組構成[編集]
基本構成は、オープニングトーク、思想実験コーナー、地方ロケ、視聴者投稿、エンディングの順である。各回の最後に「本日のプラトニック度」が0.0から9.9の間で表示され、9.0を超えるとナレーターが妙に丁寧になることが知られている。
番組内では、笑いを競うのではなく、いかに相手を否定せずに話をずらすかが重要視される。この手法は一部の若手放送作家に影響を与え、後の深夜番組で「対立回避型バラエティ」として模倣された。
主要コーナー[編集]
「平壌的距離感テスト」では、出演者が互いに3回までしか相手の名前を呼べない。2019年の回では、朴がルールを守りすぎて最後まで姜の名を呼ばずに終わり、スタジオが異様な静けさに包まれた。
視聴者参加企画[編集]
視聴者は番組公式サイトから“距離のとり方”を投稿でき、優秀作は次週の冒頭で姜が朗読する。採用率は年平均で約2.4%とされ、一般の投稿番組としては極めて低い。
シリーズ/企画[編集]
本番組は単独企画として始まったが、のちに関連シリーズとして『プラトニック平壌イズム・ゼロ』、『プラトニック平壌イズム外伝 玄関までの沈黙』、『プラトニック平壌イズムDX』が制作された。いずれも番組本編の倫理を微妙に拡張する内容で、特に『玄関までの沈黙』は2回の放送にもかかわらず、ファンの間で最も完成度が高いとされる[8]。
また、2009年からは年末特番「平壌年忘れプラトニック祭」が恒例化し、出演者が12分間ほぼ無言で鏡餅の置き方を考えるコーナーが定番となった。制作側はこれを「年末の精神整流」と呼んでいる。
オープニング/テーマ曲[編集]
オープニングテーマは、インディー音響作家の高瀬ユウトによる『City of Quiet Anthems』である。冒頭の5秒だけ合成音声のようなコーラスが入り、その後は低音域の弦と短い鐘が続く構成で、番組の「断定しない雰囲気」を象徴している。
エンディングテーマ『ネオンの余白』は、放送開始から3年間は毎回フル尺で流されていたが、視聴者の一部から「終わりそうで終わらない」と苦情が寄せられ、現在は30秒短縮版が用いられている。なお、2015年の一夜限りの生放送回では、テーマ曲の最後に姜がハモりを入れ、番組史上もっとも意味のない熱量として記録された。
スタッフ[編集]
制作体制は、新東亜放送の編成局に設けられた「深夜文化班」を中心に構成されている。初期スタッフには演出の片岡真也、構成の森下悠、音響の小笠原響、CGの田島エリカが参加し、番組の“静かな見た目”に反して会議時間は平均4時間半に及んだという[9]。
歴代のチーフ構成作家には、石津弘樹、阿部ミナ、尹 昌浩が名を連ねる。いずれも「説明を減らすと面白くなる」という方針に賛同していたが、実際には台本が厚くなりすぎて、収録現場に台本台車が導入されたことがある。
歴代のスタッフ[編集]
2014年の改編で美術監督が交代し、セットの背景に微妙な段差が付けられた。この段差は「会話の逃げ道」を表現したものであるとされるが、照明担当は単に床材が余っただけだと証言している。
制作体制[編集]
番組の公式クレジットには、毎回「協力:平壌文化研究会」が表示される。実際には社内の自主勉強会が母体であるとされるが、番組の世界観維持のため詳細は伏せられている。
ネット局と放送時間[編集]
本放送は新東亜放送を制作局として、北海道から沖縄県まで一部の系列局で同時ネットされた。地方局では編成の都合上、金曜深夜や日曜未明に振り替えられることもあり、番組公式ではこれを「視聴者の生活リズムに寄り添う遅延」と呼んでいる。
配信元は自社動画サービス「SORA-NAVI」で、放送後7日間は無料見逃し配信が行われた。2021年からは字幕付きアーカイブが追加され、海外在住の視聴者からも「理解はできないが落ち着く」との感想が寄せられた。
特別番組[編集]
特別番組は年に1〜3回制作され、最長のものは92分に及ぶ。代表例として、2016年放送の『真夏の平壌イズム・夜の公園編』では、出演者が東京都世田谷区の公園を歩きながら、ベンチの配置だけで国際関係を論じた[10]。
2019年の特番『プラトニック平壌イズム 終電前の思想』では、終電の時刻までに結論を出せなかったため、番組はそのまま次回予告へ移行した。これが「最も番組らしい終わり方」として一部で高く評価された。
関連商品[編集]
関連商品としては、DVD-BOX『プラトニック平壌イズム 1st Season Archives』、公式書籍『平壌化指数のすべて』、および番組内で実際に使用されたという設定の“無地のノート”が発売されている。売上は初週で1,200セットとされ、無地のノートに関しては「何も書いていないのに番組を思い出す」として好評だった[11]。
また、書籍版では未放送原稿が7本収録されており、そのうち1本はタイトルだけで38字ある。編集部はこれを「深夜番組の文体を保存する試み」と説明している。
受賞歴[編集]
2013年に日本民間放送連盟賞風の架空部門「深夜教養バラエティ優秀賞」を受賞したほか、2018年には「静かすぎる演出が地域文化を可視化した」として、架空の東アジア放送文化協会特別表彰を受けた[12]。
なお、番組側は受賞記念として金色のトロフィーを制作したが、授賞式当日にそのトロフィーがスタジオの観葉植物の鉢受けとして転用され、後日それが「実用主義の美学」として再評価された。
使用楽曲[編集]
番組内では、テーマ曲以外にも多数の短いジングルが使用されている。代表的なものに『微笑のカウントダウン』『沈黙の拍手』『本日の余白』があり、いずれも10秒未満で終わる。これらは視聴者から「耳に残るのに思い出せない」と評されることが多い。
2022年以降は電子音楽系アーティストの協力で、回ごとに異なる環境音が挿入されるようになった。とくに冬場の収録回では、外気温を反映したような低いノイズが混ざるため、番組の没入感が増したとされる。
脚注[編集]
1. ^ 新東亜放送番組審議室『令和四年度 深夜編成報告書』新東亜放送出版局、2023年、pp. 14-19。 2. ^ 佐伯俊介「“プラトニック距離感”の演出効果」『放送文化研究』Vol. 18, No. 2, 2014, pp. 88-96。 3. ^ 朴ミナ『都市名を冠した番組タイトルの社会学』銀河社、2012年、pp. 41-43。 4. ^ 片岡真也「改編期における深夜帯の視聴保持」『新東亜メディア紀要』第9巻第1号、2016年、pp. 5-12。 5. ^ 山本澄子「深夜バラエティの平均視聴率に関する一考察」『テレビジョンと文化』Vol. 7, No. 4, 2009, pp. 21-29。 6. ^ リ・ミンジュ「出演者プロフィールの可変性」『放送人物年鑑』第22号、2018年、pp. 102-108。 7. ^ 長谷川直人「平壌化指数の算出法とその誤差」『番組分析季報』Vol. 4, No. 1, 2020, pp. 55-67。 8. ^ 石津弘樹『外伝の作法――短命企画が長命番組を補強する』北斗書房、2019年、pp. 9-15。 9. ^ 田島エリカ「静かな番組における会議時間の長期化」『制作現場月報』第31巻第3号、2015年、pp. 77-80。 10. ^ 東アジア放送文化協会編『夜間公開収録の記録 2016-2019』東亜研究出版、2020年、pp. 201-209。 11. ^ 浜口 恒一「関連商品の“無地化”戦略」『番組商品化レポート』Vol. 11, No. 2, 2021, pp. 33-40。 12. ^ 金宗哲「架空表彰の受け止められ方」『文化賞研究』第5巻第2号、2019年、pp. 64-71。
外部リンク[編集]
新東亜放送 公式サイト
プラトニック平壌イズム 番組アーカイブ
深夜文化班資料室
平壌化指数データベース
オーロラ工房 制作記録
脚注
- ^ 新東亜放送番組審議室『令和四年度 深夜編成報告書』新東亜放送出版局、2023年、pp. 14-19.
- ^ 佐伯俊介「“プラトニック距離感”の演出効果」『放送文化研究』Vol. 18, No. 2, 2014, pp. 88-96.
- ^ 朴ミナ『都市名を冠した番組タイトルの社会学』銀河社、2012年、pp. 41-43.
- ^ 片岡真也「改編期における深夜帯の視聴保持」『新東亜メディア紀要』第9巻第1号、2016年、pp. 5-12.
- ^ 山本澄子「深夜バラエティの平均視聴率に関する一考察」『テレビジョンと文化』Vol. 7, No. 4, 2009, pp. 21-29.
- ^ リ・ミンジュ「出演者プロフィールの可変性」『放送人物年鑑』第22号、2018年、pp. 102-108.
- ^ 長谷川直人「平壌化指数の算出法とその誤差」『番組分析季報』Vol. 4, No. 1, 2020, pp. 55-67.
- ^ 石津弘樹『外伝の作法――短命企画が長命番組を補強する』北斗書房、2019年、pp. 9-15.
- ^ 田島エリカ「静かな番組における会議時間の長期化」『制作現場月報』第31巻第3号、2015年、pp. 77-80.
- ^ 東アジア放送文化協会編『夜間公開収録の記録 2016-2019』東亜研究出版、2020年、pp. 201-209.
外部リンク
- 新東亜放送 公式サイト
- プラトニック平壌イズム 番組アーカイブ
- 深夜文化班資料室
- 平壌化指数データベース
- オーロラ工房 制作記録