伊藤翔平
| 選手名 | 伊藤 翔平 |
|---|---|
| 画像 | Shohei Ito 2023.jpg |
| 画像サイズ | 240px |
| 画像説明 | 2023年の国際親善試合にて |
| 愛称 | ショウ |
| 生年月日 | 1994年4月17日 |
| 出身地 | 埼玉県川口市 |
| 身長 | 178 cm |
| 体重 | 82 kg |
| 国籍 | 日本 |
| 背番号 | 19 |
| ポジション | センター |
| 所属チーム/クラブ | 横浜ブルーオーヴァーズ |
| 利き手/利き足 | 右投左打 |
| medaltemplates | 銅 2018年平昌オリンピック |
伊藤 翔平(いとう しょうへい、[[1994年]]〈[[平成]]6年〉[[4月17日]] - )は、[[埼玉県]][[川口市]]出身の[[プロアイスホッケー選手]]([[センター]])。右投左打。[[アジア・インドアリーグ]]の[[横浜ブルーオーヴァーズ]]所属。[[2018年平昌オリンピック|平昌五輪]]で銅メダルを獲得し、同大会では日本勢初の4戦連続先制点を記録した選手として知られる[1]。
経歴[編集]
プロ入り前[編集]
伊藤はの市街地で育ち、幼少期は沿いの冬季仮設リンクでスティックを振っていたとされる。小学4年時にへ入団し、当時の監督であったにより、相手の視線を外してパックを送る独自の「遅延パス」を仕込まれたという。
に入学後は、全国高等学校アイスホッケー選手権で2年連続ベスト8に進出し、3年時には1試合で9アシストを記録した。なお、この記録は当時の大会運営要項の改定前であったため、半ば参考記録として扱われたとする説もある[2]。
所属チーム別の経歴[編集]
2013年にへ入団し、ルーキーイヤーから第3ピリオド限定のスペシャリストとして起用された。プロ入り後は、氷温の低下に合わせて出場時間が延びるという奇妙な適性を示し、2015年には22試合連続で先制点に関与した。
2017年にへ移籍すると、都市型アリーナでの観客動員増に貢献したほか、同年にアシスト王を獲得した。2021年にはキャプテンを務めたの負傷により暫定主将に就任し、チームをリーグ初優勝へ導いた[3]。
代表経歴[編集]
日本代表には2014年に初選出され、同年のに初出場を果たした。2018年のでは、3試合連続で同点局面からの得点を挙げ、チームの銅メダル獲得に大きく寄与した。
2022年には代表復帰を経て最終予選に出場し、延長戦で自己ベストを更新する38秒の残業パワープレー得点を記録した。これにより、国内では「終盤の伊藤」として語られるようになった[4]。
選手としての特徴[編集]
伊藤は、攻守の切り替えが極めて速いセンターとして知られている。特にフェイスオフ直後の1.8秒以内に前方へ加速する初動は、リーグ内でも屈指であった。
また、右投左打という珍しいスタイルを採ることで、スティックワークの角度に独特の癖が生まれ、ゴール裏からの折り返しに強みを持った。これにより、対戦相手からは「パックの行き先が一拍遅れて見える」と評された。
一方で、本人は「氷上では目立つより、空いた1.2メートルを見つけるほうが得意」と語っていたとされる。練習試合では、わざと観客席側の照明下にパスを通す“逆光スルー”を用いることがあり、これが後にテレビ中継で人気演出として模倣された。
人物[編集]
伊藤は寡黙な選手として扱われることが多いが、遠征先では必ず当地の喫茶店でメニューの最後の一品を注文するという習慣がある。これがきっかけで、の老舗店「龍苑」では、彼の来店日を基準に仕込み量を調整するようになったと伝えられる。
また、チームメートへの差し入れとして、毎年オフシーズンにの工房で作られた特注のパック台を贈っていた。2019年にはこれが話題となり、ファンの間で「パック台の人」と呼ばれることもあった。
なお、本人は極端な寒がりで、夏季合宿でもネックウォーマーを外さないことで知られる。これについては、幼少期にリンクの冷却装置が一時停止した際、唯一滑走を続けられた経験が影響しているとされる。
記録[編集]
タイトル・表彰[編集]
2016年にのベストセンター賞を獲得し、2018年にはの年間MVP に選ばれた。さらに、2021年にはチームの初優勝によりリーグ特別功労賞を受章している。
2023年には、氷上での連続反転スピンに関する記録がにより認定され、単独プレーでの連続方向転換31回という珍記録を残した。
代表歴・個人記録[編集]
日本代表では、3大会連続で国際主要大会への出場を果たした。国際A級大会での通算得点は48点、通算アシストは71点とされている。
個人記録としては、2019年12月14日の遠征で1試合6ポイントを記録し、同年連続8試合で複数ポイントを挙げた。これにより、クラブ内では「冬の帳尻合わせ」と呼ばれるようになった[5]。
出演[編集]
伊藤は現役選手でありながら、氷上競技の普及を目的としたCMに複数出演している。2019年にはの冬季節電キャンペーンに起用され、「部屋を冷やしすぎると、パックも止まる」という奇妙に説得力のある台詞が評判となった。
テレビ番組では、のスポーツ情報番組『ウィンタースタジオ』や、のバラエティ特番『氷上の夜会』に出演した。特に後者では、スケート靴のエッジを使って氷上カルタを行う企画に挑戦し、全5回中4回で勝利している。
また、地域密着番組のロケでは、内の学校を訪問し、児童にパス練習を指導した。そこで使われたミニゴールは、後に市内20校へ配布されたという。
著書[編集]
伊藤は2022年に初の著書『氷は嘘をつかない――センター論と間合いの哲学』を刊行した。内容は戦術論と随筆が混在した構成で、各章の末尾に「当日の気温」「リンクの氷厚」「朝食の味噌汁温度」が付記されている点が特徴である。
翌年には共著で『パックが見えなくなる前に』を出版し、のジュニア育成現場における視野教育について論じた。なお、出版記念会では本人が表紙写真の再現として無言で32分間立ち続けたため、会場が軽い静寂に包まれたと記録されている。
背番号[編集]
伊藤の背番号は19である。少年団時代は7を着用していたが、プロ入り前の合宿でリンク係が誤って番号札を19番に入れ替えたことが転機になったとされる。
東北フレイムスでは19番、横浜ブルーオーヴァーズでも19番を継続している。本人は「数字を変えるとパックの戻り角度まで変わる気がする」と語ったとされ、球団関係者の間では非科学的だが妙に当たる話として知られている。
脚注[編集]
注釈 [1] 代表成績の初出に関しては、当時の国際連盟資料と国内放送映像で表記が異なる。 [2] 高校時代の9アシスト記録は大会速報と公式記録で一致しない。 [3] 主将代理就任の経緯はクラブ年鑑と地方紙で説明が異なる。 [4] 延長戦の得点時刻は28秒とする資料もある。 [5] 2019年12月14日の記録は、スタッツ集計システムの再起動前後で数値がぶれる。
出典 『日本アイスホッケー年鑑 2014-2024』日本氷上協会出版局。 『アジア・インドアリーグ公式記録集 Vol. 8』Asian Indoor League Secretariat, 2018. 『川口市スポーツ史資料集 第12巻』川口市文化振興財団, 2021年. 『Hockey Strategy Quarterly』Vol. 19 No. 2, pp. 44-58. 『冬季競技の戦術と観客動員』体育史研究会, 2020年. 『The Journal of Synthetic Ice Sports』Vol. 7 No. 1, pp. 11-29. 『横浜ブルーオーヴァーズ十年史』横浜ブルーオーヴァーズ編纂室, 2024年. 『氷上パスの美学』伊藤翔平著、北風社, 2022年. 『Sports Chronicle of East Asia』Vol. 14 No. 4, pp. 90-101. 『なぜリンクは静かになるのか』中央冬季出版, 2023年.
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
横浜ブルーオーヴァーズ公式プロフィール
日本アイスホッケー連盟 選手名鑑
アジア・インドアリーグ 公式アーカイブ
Sports Reference of Synthetic Ice
川口市スポーツ人名録
脚注
- ^ 佐伯 直人『氷上戦術の変遷とセンターの役割』日本体育学会誌 第48巻第3号, pp. 211-229.
- ^ M. Thornton, "Late-Period Faceoff Dynamics in East Asian Leagues," Hockey Strategy Quarterly, Vol. 19 No. 2, pp. 44-58.
- ^ 川島 玲子『川口市における冬季競技育成の系譜』川口市文化振興財団, 2021年.
- ^ Kenji Morita, "Synthetic Ice and Urban Attendance Growth," The Journal of Synthetic Ice Sports, Vol. 7 No. 1, pp. 11-29.
- ^ 高瀬 恒一『アジア・インドアリーグの制度設計』体育史研究会, 2020年.
- ^ Naoko Ellis, "Quiet Leaders in Contact Sports," Sports Chronicle of East Asia, Vol. 14 No. 4, pp. 90-101.
- ^ 『日本アイスホッケー年鑑 2014-2024』日本氷上協会出版局, 2024年.
- ^ 伊藤翔平『氷上パスの美学』北風社, 2022年.
- ^ 大場 進『なぜリンクは静かになるのか』中央冬季出版, 2023年.
- ^ 藤井 沙織『冬の帳尻合わせ――終盤得点者の心理』冬樹書房, 2024年.
外部リンク
- 横浜ブルーオーヴァーズ公式サイト
- 日本アイスホッケー連盟
- アジア・インドアリーグ公式記録室
- 川口市スポーツアーカイブ
- Sports Reference of Synthetic Ice