全日本冠婚葬祭連盟
| 名称 | 全日本冠婚葬祭連盟 |
|---|---|
| 略称 | ZKSR |
| ロゴ/画像 | 桜色の綱(ね)を冠・婚・葬の三つの環で結んだ意匠 |
| 設立 | 1932年(設立日: 1932年9月17日) |
| 本部/headquarters(所在地) | 東京都千代田区霞が関3-0-4 |
| 代表者/事務局長 | 事務局長: 渡辺精一郎 |
| 加盟国数 | 加盟国: 47(国内特別会員含む) |
| 職員数 | 常勤職員 162名(2024年時点) |
| 予算 | 年間予算 28億1,740万円(2024年度) |
| ウェブサイト | https://zksr.example.org |
| 特記事項 | 儀礼品質指数(RQI)を年次で公表する |
全日本冠婚葬祭連盟(ぜんにほん かんこんそうさい れんめい、英: All Japan League of Celebrations, Weddings, and Funerals、略称: ZKSR)は、冠婚葬祭関連の「儀礼品質」を統一規格にすることを目的として設立されたである[1]。設立。本部はに置かれている[2]。
概要[編集]
全日本冠婚葬祭連盟は、婚礼・慶事・弔事に関する「作法」および「段取り」を、一定の評価基準に基づき運営される枠組みとして整備することを目的として設立された団体である[1]。
設立当初は「冠婚葬祭における言葉遣い」「儀礼時間の適正配分」「式場の音量域」などを定める民間規格の所管として活動を行っていると説明されていた。のちに規格は、事業者の手続き・見積り様式・スタッフ教育へも波及したとされ、結果として儀礼そのものが“品質管理対象”として語られるようになった[3]。
連盟は理事会と総会を運営し、決議に基づき「儀礼品質指針(ReiQ Guideline)」を改訂している。特に「時間の丸め方(15分単位か、7分単位か)」の運用方針が、現場で不毛な議論を生むことで知られている[4]。
歴史[編集]
前身と創設の経緯[編集]
全日本冠婚葬祭連盟の前身は、関東地方の旅館組合有志がまとめた「冠婚葬祭段取り会」であり、1930年代初頭にの通達と連動して、式次第の遅延問題を取り締まる口実として利用されたとされる[5]。
ただし、連盟の実際の創設は9月17日に、当時の印刷会社が発行する“儀礼時間の台帳”を配布する計画が元になったとする説が有力である。台帳には「祝電の文体は三行まで」「乾杯は音頭の反響が規定の周波数帯に収まってから開始」など、現場では再現不能な細目が記されていた[6]。
この細目は、のちに「音(おと)行」や「時間(じかん)行」といった擬似的な分類名で整理され、連盟が統一規格を持つ理由として語られるようになった。ここで重要なのは、規格が式そのものではなく“説明可能な手順”を担うよう設計された点である[7]。
戦後復興期の拡大[編集]
戦後の復興期には、地方の冠婚葬祭事業者が増加したことにより、連盟は「教育課程」の外注先を統合する所管となったとされる。連盟は全国を8つの地区管轄に分け、各地区で儀礼時間の検査を行う運営が導入された[8]。
また、連盟はの“弔問作法講習所”と業務提携し、講師の資格要件を統一したと記録される。特に「挨拶の長さは沈黙を含めて12秒±2秒」といったルールが採用され、理事会で採択された際は総会で拍手が起きた一方、現場ではストップウォッチを巡る争いが起きたと伝えられている[9]。
1970年代後半には、儀礼品質指数(RQI)が導入され、予算の配分もRQIの向上度合いに基づき分担される仕組みになったとされる。これにより、式の内容が“数値化された評価”へ寄せられていったとの批判も同時に生まれた[10]。
組織[編集]
全日本冠婚葬祭連盟は、理事会と総会を中核とし、事務局が運営される構造をとるとされる。理事会は年2回招集され、決議により規格改訂案および予算の編成方針が確定する[11]。
事務局は「儀礼技術部」「品質監査部」「教育標準室」「広報儀式研究班」の4部門で構成され、各部門は所管する領域の指針案を作成し、所管の外部委員を含めて審議する運営が行われている[12]。
また、連盟には傘下として「時間計測研究会」「香り分類プロジェクト」「席次の静穏化WG」などの専門ワーキンググループがあり、管轄範囲は“説明責任を果たせる技術”に限ると明示されている[13]。この方針は一見合理的であるが、実務では「説明責任のための説明」が増える結果になったとされる[14]。
活動/活動内容[編集]
連盟は、婚礼・葬儀の各段階で用いられる手順について「儀礼品質指針」に基づき評価を行っている。具体的には、式場ごとの「開始遅延率」「退席導線の詰まり時間」「着席後の平均沈黙時間」などが測定項目として扱われる[15]。
また、連盟は加盟事業者へ向けて、見積り様式と契約条項の雛形を配布している。とくに「儀礼説明シート」なる書面が導入され、客に対して“儀礼の意図”を先に説明する運営が推奨された。これにより相談窓口の電話対応が増え、結果として平均応答時間が重視されるようになったという[16]。
加えて、教育標準室はスタッフ研修を担うとして知られ、研修は「伝統」「接遇」「記録」の三系統に分けられている。研修修了者は連盟のロゴを掲示する権利を得るが、掲示の高さが一定範囲を超えると再講習の対象になるとの指摘もある[17]。なお、連盟は毎年、東京の周辺で“静かな献花”と称する公開デモを行っているとされる[18]。
財政[編集]
連盟の財政は会費と分担金を原資として運営されると説明されている。予算は年間28億1,740万円であり、内訳は教育事業に41%、監査業務に23%、広報に18%、規格開発に12%、予備費に6%とされる[19]。
分担金の算定は加盟区分と事業規模に基づくとされるが、実務では「式場の座席数」ではなく「案内係の目視可能範囲(床面積×0.62)」で概算する方法が存在したとされる[20]。この計算式が独自であるため、監査部が“再現性の観点から不採用”とすることがあったという、やけに細かい逸話が残っている。
また、財政の一部は、儀礼品質指針の印刷費として前払いされる運用になっており、会計年度の末に「紙の在庫が品質に影響する」という理由で積み増しされる年もあったと記録される[21]。
加盟国(国際機関の場合)[編集]
全日本冠婚葬祭連盟は国際機関の形式をとるとされるが、実際には国内を中心とした加盟制度であると説明される。加盟国には都道府県単位の特別会員が含まれるため、加盟国数は47とされている[22]。
加盟区分は、(1)儀礼事業者会員、(2)教育機関会員、(3)式場協力会員、(4)研究機関協力会員に分けられ、加盟国として扱われる単位が複雑に重なっている。理事会資料では「加盟国の定義は所管の観点で運用する」と記載されており、担当者の説明が必ずしも統一されていないことが問題になったと指摘されている[23]。
なお、連盟は海外との連携として、の“葬送接遇研修”プロジェクトに協力した実績があるとするが、参加したのは“時間計測”に関する学術研修であると注記されている[24]。
歴代事務局長/幹部[編集]
歴代の事務局長は、規格運用を担う実務家であるとされている。初代事務局長は、測量会社出身の(就任1932年)であり、就任演説で「儀礼は測れないのではなく、測る前提を作っていないだけである」と述べたと伝わる[25]。
第3代事務局長のは、品質監査部の権限を拡張し、監査項目を増やしたことで知られる。特に“香りの分類”の項目が増え、現場では香料がしばしば行方不明になったという噂が残った[26]。
第7代事務局長のは、教育標準室を再編し、研修の修了判定を「筆記」から「手順の語り」に変更したとされる。これにより研修の合否は筆記得点ではなく、語りの長さが規格範囲に収まっているかどうかで左右されるという、妙に理屈っぽい時代が生まれた[27]。
不祥事[編集]
連盟には複数の不祥事が報じられている。なかでも最も知られるのは、2006年の監査部による“架空是正”事件である。監査報告書には「未点検の式場が是正済みとして記録されていた」とされ、是正完了日がすべて同一の“金曜日(端数処理に適した日)”になっていたことが発覚したとされる[28]。
また、2014年には広報儀式研究班が、RQIの算出に用いる動画データの一部を“編集した時間尺”で提出したとされ、理事会で議論が紛糾したという[29]。ただし連盟は「時間尺は品質の比喩であり、映像そのものではない」と回答したと記録される。
さらに、2021年には本部近隣ので実施されたデモにおいて、静穏化WGが使用したサウンドバッファが規格外であったため、報道陣の会話が“静穏化失敗”としてカウントされたという騒動が起きたと伝えられる[30]。この件は笑い話として長く残った一方、監査部の手順の曖昧さが再度問題視された。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 渡辺精一郎「儀礼品質の測定体系と台帳運用」『冠婚葬祭手順学雑誌』第2巻第4号, 1933年, pp.1-38.
- ^ 高橋路子「沈黙時間の規格化と接遇教育」『日本接遇規格年報』Vol.12, 1979年, pp.55-73.
- ^ 伊藤圭佑「教育標準室の再編と語り判定」『儀礼品質指針研究紀要』第7巻第1号, 1986年, pp.9-24.
- ^ 山根実「RQIの算出式と批判的検討」『品質監査レポート』No.41, 2002年, pp.101-118.
- ^ Satoshi Watanabe, “A Practical Guide to Ceremony Time-Rounding,” The Journal of Ritual Management, Vol.3 No.2, 2008, pp.201-219.
- ^ M. A. Thornton, “Quantifying Silence in Service Encounters,” International Review of Hospitality Metrics, Vol.18 Issue 4, 2011, pp.77-94.
- ^ 全日本冠婚葬祭連盟「儀礼品質指針(暫定版)2024」全日本冠婚葬祭連盟事務局, 2024年, pp.1-312.
- ^ 田中和也「式場監査の会計処理に関する一考察」『行政会計と品質』第5巻第3号, 2016年, pp.33-60.
- ^ D. Roberts, “Sound Buffers and Quietness Indices,” Proceedings of the Symposium on Event Acoustics, Vol.9, 2019, pp.12-29.
- ^ 伊藤圭佑「香り分類の運用事故と説明責任」『香技術史研究』第1巻第2号, 2020年, pp.1-17(書名が類似しているため要確認).
外部リンク
- 儀礼品質指針ポータル
- RQI年次報告アーカイブ
- 教育標準室オンライン講座
- 静穏化WG 公開デモ記録
- 監査部 手順テンプレート