北村友一
| 名前 | 北村友一 |
|---|---|
| 本名 | 北村友一 |
| ニックネーム | 北友(きたゆう) |
| 生年月日 | 1987年4月12日 |
| 出身地 | 大阪府堺市 |
| 身長 | 173 cm |
| 方言 | 関西弁 |
| 最終学歴 | 関西演芸文化学園 漫才創作科 |
| 事務所 | 東都プロモーション |
| 活動時期 | 2006年 - 現在 |
| 芸風 | 漫才、コント、即興芝居 |
| 受賞歴 | 『新宿お笑い星座賞』2016年準優勝 ほか |
| 公式サイト | 東都プロモーション公式プロフィール |
北村友一(きたむら ゆういち)は、出身の「」のボケ担当である。かつて出身の即興劇団員として知られ、のちにへ進出した[1]。
メンバー[編集]
北村友一は、「」のボケ担当である。相方はで、ツッコミと構成補助を兼ねている[2]。
コンビ名がそのまま個人名であるため、初見ではと誤解されやすいが、実際には二人組として活動している。業界内では「片方の名がそのまま団体名になる珍しい例」として扱われ、の楽屋帳にも二重線で記載された記録が残る[3]。
北村はネタ作成の主導権を握ることが多く、三好が言い間違いを装って笑いを起こす構造が定着している。また、双方ともに小道具の裁縫が得意で、衣装の袖口に『保険証入れ』を縫い込むことで有名になった。
来歴[編集]
結成まで[編集]
北村は、の地下劇場「」で活動していた際、照明落ちの事故で即席のアドリブ漫才を披露したことがきっかけで注目された。その場にいた三好慎太郎が台本の裏紙に「この人は一人で二人分しゃべれる」と書き残したことから、翌週には正式な相方打診が行われた[4]。
同年秋、二人はの演芸祭で初舞台を踏み、観客投票で三位に入った。なお、投票箱が舞台袖に置かれていたため、本人たちが数票を回収できたのではないかという疑惑があり、いまも要出典とされている。
東京進出[編集]
、二人はへ拠点を移し、の小劇場で毎週末に45分間の漫才を行った。この時期、北村がネタの途中で方角を当て続けるという奇癖を見せ、観客の間で「北村の方位感覚は天気予報より正確」と話題となった[5]。
東京進出後は所属となり、深夜番組の企画での商店街を一周しながら即興コントを成立させる「歩行型漫才」で人気を博した。のちにこの形式は、業界内で『移動式ツッコミ』と呼ばれるようになった。
芸風[編集]
北村友一の芸風は、漫才を基調としつつ、コントと講談の中間に位置する独自のスタイルである。特に北村が大真面目に極端な比喩を用い、三好がそれを事務的に訂正する型が基本とされる。
代表的な持ちネタに「役所で冷やし中華を申請する男」「駅前の鳩に人生相談する男」などがあり、いずれもやの実地取材を経て作られたという。ただし、北村本人は「半分以上は終電のホームで思いついた」と述べており、創作過程には即興性が強い。
また、北村は『沈黙の間』を重視することで知られる。通常は3秒前後の間を置くところ、2019年の単独ライブでは16秒の沈黙を挟み、会場全体の空調音だけで笑いを取ったとされる。この手法は後に『空調落語』として研究対象になった[6]。
エピソード[編集]
北村はの調査によれば、1回の舞台で平均して8.4回の小さな言い間違いをするが、そのうち6割が意図的であると推定されている[7]。本人は「間違いを直さない方が、観客が自分で補完してくれる」と語っている。
には、の収録でマイクが1本しか用意されていなかったため、北村が衣装のボタンをマイク代わりにし、三好がそれに向かってツッコミを入れる演目を即席で成立させた。これが『ボタン漫才』の始まりとされ、後に演芸誌で特集が組まれた。
さらにの商店街イベントでは、北村が客席に紛れていた警備員を観客だと誤認し、1分半にわたって礼をしていた。この一件は「礼儀正しすぎる芸人」として美談化されたが、本人は「見分けがつかなかっただけ」と述べている。
出囃子[編集]
出囃子は風のファンファーレに、の応援チャントを混ぜた独自編集版である。演出担当によれば、これは北村が幼少期から『拍手されると背筋が伸びる』という習性を持っていたため、最初の4秒で観客の姿勢を正す目的で設計されたという。
なお、以降は会場設備の都合で音源のキーが毎回微妙に異なり、ファンの間では「今日はAメロが高い」「今日は税務署の窓口みたいに低い」などと評されている。
賞レース成績・受賞歴[編集]
北村友一は、2016年大会で準優勝を果たしたほか、では3年連続で『最も沈黙を活かした演者』部門を受賞した[8]。
のでは、審査員の過半数がネタの途中で笑ってしまい採点不能となったため、特別に『採点保留のまま優勝に準じる評価』が与えられた。業界ではこれを半ば正式に「事実上の優勝」とみなす向きがある。
一方でには一度も本戦進出していないとされるが、地方予選の控室で北村が審査員に道順を教えすぎたため失格になったという説があり、真偽は不明である。
出演[編集]
テレビでは、、などに出演した。とくにでは、北村が毎回異なる職業名で自己紹介する企画が好評で、最終的に『仮の肩書だけで5回番組を回した男』として記録された。
ラジオではの『』でパーソナリティを務めた。ハガキ職人からの投稿を読み上げる際、北村が差出人の住所を勝手にドラマ化してしまうため、郵便番号が台本の伏線として扱われるようになった。
ネット配信では上の『』が有名である。段ボール箱3つだけでの雑踏を再現した回は、再生回数が38万回を超えたとされる。
作品[編集]
CDとしては、2009年に『』を自主制作で発売した。収録内容はネタ音源3本と、北村が駅のホームでメモした風景音が8分間続くトラックからなる。
DVD『』は、ライブ会場ので収録されたとされるが、実際には同会場の搬入口近くで半分だけ収録されたという証言もある[9]。また、特典映像には「ツッコミのタイミングを図形で説明する会」が収められており、演芸ファンの間で資料価値が高いとされている。
単独ライブ[編集]
主な単独ライブ[編集]
『』(2013年、)は、北村の代名詞である“わずかなズレ”を主題にした公演で、客席に設置された時計の針が3分遅れていたことを逆手に取った演出が話題となった。
『』(2016年、)では、会場入口から舞台までの導線が一方通行であったことから、観客が全員少しずつ疲れてから笑う構成が採られた。
『』(2022年、)は、観客の携帯の通知音までネタに取り込む形式で、上演後に「客席の生活音を編集した初のライブ」と評された。
書籍[編集]
北村名義の著書に『』(、2018年)がある。漫才における沈黙、視線、間接的な指差しなどを図解した実用書で、後半にはなぜか内のバス停を巡る短い紀行文が収録されている。
共著としては、『』(三好慎太郎との共著、2021年)が知られる。これは「笑いが発生する地点」を都市工学の観点から分析した異色作で、の一部職員が参考にしたという噂がある。
脚注[編集]
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
東都プロモーション公式プロフィール
北村友一公式X
北村友一オフィシャルYouTube
演芸データベース「笑覧堂」
大阪即興劇アーカイブ
脚注
- ^ 佐伯俊介『都市漫才の生成と沈黙』青空書房, 2019, pp. 44-61.
- ^ 藤堂美奈『関西即興芸の系譜』演芸新書, 2017, Vol. 12, No. 3, pp. 118-129.
- ^ 岡本雄大「北村友一の“間”に関する一考察」『演芸文化研究』第8巻第2号, 2020, pp. 201-219.
- ^ Margaret L. Hargrove,
- ^ The Silent Beat in Contemporary Japanese Manzai
- ^ 2
- ^ 2021
- ^ Vol. 5, No. 1, pp. 9-27.
- ^ 田辺祐介『歩行型漫才入門』関西芸能出版, 2018, pp. 73-94.
- ^ 斎藤理恵『大阪から東京へ、そして沈黙へ』北窓社, 2022, pp. 15-38.
- ^ 小林義信「ボタンを用いた即席演目の成立」『舞台技術通信』第14巻第6号, 2016, pp. 55-63.
- ^ Christopher A. Bell, 'Transit Jokes and Urban Timing', Journal of Performance Humor, Vol. 9, No. 4, 2020, pp. 211-230.
- ^ 吉岡千尋『出囃子の心理学』月刊芸能資料, 2015, pp. 7-19.
- ^ 高橋蓮『誤差の美学――北村友一論』新宿書院, 2023, pp. 1-112.
外部リンク
- 東都プロモーション公式プロフィール
- 笑覧堂 データベース
- 大阪即興劇アーカイブ
- 北村友一ファン倶楽部
- 深夜演芸ラボ 公式サイト