柏系
| 名前 | 柏系 |
|---|---|
| 画像 | |
| 画像説明 | 2019年の柏系 |
| 画像サイズ | 250px |
| 画像補正 | |
| 背景色 | group_or_band |
| 別名 | カシ系 |
| 出生名 | 柏系 |
| 出身地 | 日本・千葉県柏市 |
| ジャンル | オルタナティブ・ポップ、ネオフォーク、室内楽ロック |
| 職業 | バンド |
| 担当楽器 | ボーカル、ギター、鍵盤ハーモニカ、7弦ベース |
| 活動期間 | 2011年 - |
| レーベル | K-Lattice Records |
| 事務所 | 北斗紙音事務局 |
| 共同作業者 | 渡会サチ、長峰レオ、霧島ユウ |
| メンバー | 有村健吾、渡会サチ、長峰レオ、霧島ユウ |
| 旧メンバー | なし |
| 公式サイト | kashiwakei.jp |
柏系(かしわけい)は、の4人組である。所属事務所は。レコード会社は。に結成、にメジャーデビュー。略称および愛称は「カシ系」。公式ファンクラブは「」である。
概要[編集]
柏系は、ので結成された4人組のである。木漏れ日の反射や駅前再開発の雑踏を題材にした歌詞、そしてとを同時に前景化する編成で知られている。
当初は地元の文化祭で演奏するための臨時編成であったが、2014年に自主制作盤『』がのインディーズ流通店で話題となり、翌年にを果たした。ファンの間では、曲の転調が多いことから「改札の多いバンド」とも呼ばれる。
メンバー[編集]
柏系のメンバーは、いずれも周辺の音楽サークルや吹奏楽経験者を核としている。初期にはサポートメンバーが頻繁に入れ替わったが、2013年以降はこの4人編成が定着した。
* 有村健吾(ありむら けんご) - ボーカル、ギター。作詞の中心人物であり、駅の自動放送を模した語りを得意とする。 * 渡会サチ(わたらい さち) - キーボード、コーラス。弦楽器をほとんど弾けないまま加入したが、編曲の要であるとされる。 * 長峰レオ(ながみね れお) - 7弦ベース。低音域の重さを重視し、ライブでは専用の床補強板を持ち込む。 * 霧島ユウ(きりしま ゆう) - ドラムス、パーカッション。太鼓の代わりに金属パイプを鳴らす演奏法で知られる。
バンド名の由来[編集]
バンド名は、内の旧街道沿いにある喫茶店「」の看板文字を有村が見間違えたことに由来するとされる。もっとも、メンバー自身は「系統だった音楽を目指す」という意味を後から付与したとしており、由来については複数の証言が残っている。
なお、地元の商店会では一時期「柏系」という語が、若者向けの装飾的な髪型を指す俗語として流通した時期があり、これがバンド名の普及に寄与したとする説もある[要出典]。ただし、この説はの広報資料にしか見られない。
来歴[編集]
結成[編集]
2011年、の卒業公演の打ち上げで有村、渡会、長峰、霧島の4人が即興演奏を行ったことを契機として結成された。当初は「柏系臨時編成」を名乗り、内の公民館やの小規模イベントで月1回ほど演奏していた。
2012年には、文化祭のために制作した『』が口コミで広まり、柏駅周辺の自主ライブハウスで動員が徐々に増加した。観客アンケートの集計によれば、当時の支持層の37%が「転調の多さで帰れなくなる」と回答したという。
メジャーデビュー[編集]
2015年、シングル『』でからメジャーデビューした。発売初週に週間チャートで9位を記録し、地方発のバンドとしては異例の高順位と報じられた。
同曲のは、東口の再開発前夜に撮影され、搬入時間がわずか18分しかなかったため、通行人がほぼエキストラ扱いで映り込んでいる。この映像は後に「都市空間をドキュメント化した作品」として大学のメディア論講義で引用された。
2016年 - 2019年[編集]
2016年には1stアルバム『』を発表し、累計売上枚数は12.8万枚を記録した。収録曲「」がラジオ局の夜間帯で頻繁に流れ、いわゆる“眠りにくい癒やし”として若年層に広まった。
2018年には全国12都市を巡るライブ・コンサートツアー『』を開催し、公演では会場の残響が強すぎたため、サポートメンバーの譜面台が3回倒れたとされる。2019年にはバンド名を冠したファンクラブ「葉脈同盟」が開設された。
2020年以降[編集]
2020年には配信限定シングル『』を発表し、ストリーミング再生数は国内外で累計2.1億回を突破した。制作時にはからまでの移動記録をそのまま歌詞に採用するなど、半ば紀行文のような手法が取られている。
2023年には一時活動休止を発表したが、翌年に『』の発表とともに再始動した。休止期間中にメンバーがそれぞれの図書館、測量会社、楽器修理店でアルバイトしていたという逸話があり、再結集後の音色に深みが増したと評されている。
音楽性[編集]
柏系の音楽性は、の緻密さとの素朴さを往復する点に特徴がある。特に渡会の鍵盤ハーモニカは、しばしば弦楽四重奏の代替として扱われ、ライブではチューニングのためにを要することもある。
また、有村の歌詞は具体的な地名を多用し、から、までの移動経路が1曲内で完結することが多い。批評家の中には、彼らを「都市近郊の反復と郊外の寂寥を同時に鳴らすバンド」と評する者もいる。一方で、3拍子と5拍子を同一小節に混在させる癖があり、演奏経験の浅い聴衆からは「途中で歩数がわからなくなる」とも指摘されている。
人物[編集]
有村はインタビューで、柏系の曲作りは「駅前で食べた焼きそばの湯気が冷える速度」から着想を得ることが多いと語っている。渡会は当初、医療事務を志望していたが、文化祭で電子ピアノを分解したことをきっかけに音楽の道へ進んだとされる。
長峰は7弦ベースの弦を自作の松脂で滑らせる奏法を確立し、霧島は舞台袖にを常備して機材トラブル時の“儀式”にしているという。こうした個人的な習慣がバンドの神秘性を高め、ファンの間では「柏系の音は人間より先に湿度を帯びる」とさえ言われる。
評価[編集]
柏系は、地方都市発のインディーズバンドが全国区へ拡大する典型例として、の文脈でも参照されている。特に、後の地域回帰的な歌詞と、都市再開発への半ば肯定的な視線が両立している点が注目された。
ただし、過剰に情報量の多いサビ構成については賛否が分かれ、ある音楽誌は「1曲に3都市分の情緒を詰め込みすぎている」と批判した。他方で、長年に渡る活動と功績がゆえに、現在ではと称されることもある。
受賞歴・賞・記録[編集]
柏系は2016年に主催の新人部門で特別賞を受賞し、2018年には『葉脈の地図』で相当の架空部門「都市郊外音響賞」を獲得した。
また、2021年に「夜行バスの国」が累計1億回再生を突破したことを記念し、の商店街では一日限定で信号機の待ち時間が12秒延長されたという。記録の真偽は定かでないが、ファンの間では半ば伝説として語られている。
ディスコグラフィ[編集]
=== シングル === * 改札前で待つ(2015年) * 雨の切符(2016年) * 夕暮れの区画整理(2018年) * 夜行バスの国(2020年) * 再開発前夜(2024年)
=== アルバム === * 葉脈の地図(2016年) * 改札と合唱(2018年) * 眠る街、鳴る街(2021年) * 柏系のための小さな組曲(2024年)
=== ベスト・アルバム === * 柏系大全集 2011-2023(2024年)
=== 映像作品 === * 柏系 Live at 柏市民文化会館 2018(2019年) * 改札と合唱 Tour Final(2020年)
ストリーミング認定[編集]
柏系の主要曲は、配信市場において特異な伸びを示した。とくに「夜行バスの国」は、2021年末の時点で国内主要サービス合算で2.1億回再生を記録し、深夜帯の再生率が昼間を上回ったことで知られる。
また、「改札前で待つ」は通勤時間帯の再生が顕著で、の駅構内BGMと誤認された事例もあった。なお、2024年時点でバンド全体の累計再生数は7.4億回を超えたとされるが、集計方式の違いから各媒体で数字に差がある[要出典]。
タイアップ一覧[編集]
柏系は、、飲料メーカー、地方自治体のキャンペーンと結び付くことが多い。
* 改札前で待つ - 広報「駅前再編2025」イメージソング * 雨の切符 - 深夜ラジオ番組『』エンディングテーマ * 夕暮れの区画整理 - 再開発PR映像 * 夜行バスの国 - 予約サイト「深夜便ナビ」CMソング
タイアップ先がいずれも「静かな訴求」を求めたため、柏系は珍しくサビを1分以上引っ張る楽曲構成を採用したとされる。
ライブ・イベント[編集]
柏系は、地元のからまで、規模の異なる会場で精力的に公演を行ってきた。2019年のアリーナ公演では、開演前にステージ上の観葉植物が6鉢追加され、これが演出として好評を博した。
2022年のイベント『』では、入場者全員に紙製の路線図が配布され、曲ごとに会場内の照明が実際のの駅間に合わせて変化した。本人たちはこれを「ライブというより時刻表の朗読に近い」と説明している。
出演[編集]
柏系はテレビ、ラジオ、映画、CMに幅広く出演している。特にの音楽番組では、演奏前のトークが長すぎるとして編集スタッフを困らせた逸話が残る。
* テレビ - 『』、『』風の特番『夜の改札で会いましょう』 * ラジオ - 『』 * 映画 - ドキュメンタリー映画『』 * CM - 、、
映画版では、柏駅前のペデストリアンデッキを歩くシーンが23分続き、批評家の一部からは「静かなロードムービー」と呼ばれた。
NHK紅白歌合戦出場歴[編集]
柏系は2022年に初出場し、「夜行バスの国」を披露した。ステージ演出として実物大の時刻表が組まれ、歌唱終了時にメンバーが小さく一礼したことが「紅白史上もっとも丁寧なバンド」と報じられた。
2024年にも出場が内定したが、曲尺の都合で2番のBメロが短縮され、霧島のシンバルがやや不満げに鳴ったとされる。
脚注[編集]
[1] 初期資料では「柏系」はサークル名であり、バンド名として定着したのは2013年頃とされる。
[2] ファンクラブ名「葉脈同盟」は、当初はメールマガジンの配信タイトルであった。
[3] ストリーミング再生数の集計には複数サービスの合算値が用いられている。
参考文献[編集]
・小林遼『郊外ポップの誕生と柏系』北斗書房、2021年。
・M. Thornton, "Suburban Rhythm and Rail-Side Memory in Japanese Indie Bands," Vol. 18, No. 2, Journal of Transurban Music Studies, 2022, pp. 44-67.
・渡辺精一郎『駅前再開発と歌詞の地理学』中央音響研究所、2019年。
・佐伯みどり『葉脈で聴く音楽史』青樹出版、2020年。
・R. H. Collins, "The Kashiwa Effect: Minor Chords in Major Municipalities," Vol. 7, No. 1, East Asian Popular Sound Review, 2023, pp. 5-29.
・柏系編『柏系大全集 2011-2023 解説冊子』K-Lattice Records、2024年。
・高瀬直人『配信時代のバンド認知モデル』白灯社、2022年。
・A. S. Bennett, "Listening to Platforms: 2.1 Billion Streams and a Bus Terminal," Vol. 11, No. 4, Media & Sound Quarterly, 2024, pp. 88-103.
・森下夏『改札前夜の美学』みなと文庫、2025年。
・P. Ellis, "When the Plant Pots Entered the Stage: Live Ecology in Japanese Pop," Vol. 3, No. 3, Performance Ecology Notes, 2021, pp. 12-18.
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
公式サイト
K-Lattice Records アーティストページ
葉脈同盟 公式ファンクラブ
柏系 インタビューアーカイブ
柏市音楽文化資料館 特集ページ
脚注
- ^ 小林遼『郊外ポップの誕生と柏系』北斗書房、2021年.
- ^ M. Thornton, "Suburban Rhythm and Rail-Side Memory in Japanese Indie Bands," Vol. 18, No. 2, Journal of Transurban Music Studies, 2022, pp. 44-67.
- ^ 渡辺精一郎『駅前再開発と歌詞の地理学』中央音響研究所、2019年.
- ^ 佐伯みどり『葉脈で聴く音楽史』青樹出版、2020年.
- ^ R. H. Collins, "The Kashiwa Effect: Minor Chords in Major Municipalities," Vol. 7, No. 1, East Asian Popular Sound Review, 2023, pp. 5-29.
- ^ 柏系編『柏系大全集 2011-2023 解説冊子』K-Lattice Records、2024年.
- ^ 高瀬直人『配信時代のバンド認知モデル』白灯社、2022年.
- ^ A. S. Bennett, "Listening to Platforms: 2.1 Billion Streams and a Bus Terminal," Vol. 11, No. 4, Media & Sound Quarterly, 2024, pp. 88-103.
- ^ 森下夏『改札前夜の美学』みなと文庫、2025年.
- ^ P. Ellis, "When the Plant Pots Entered the Stage: Live Ecology in Japanese Pop," Vol. 3, No. 3, Performance Ecology Notes, 2021, pp. 12-18.
外部リンク
- 公式サイト
- K-Lattice Records
- 葉脈同盟
- 柏市音楽文化資料館
- 柏系インタビューアーカイブ