正門良規
| 芸名 | 正門良規 |
|---|---|
| ふりがな | まさかど よしのり |
| 画像ファイル | Masakado_Yoshinori_2023.jpg |
| 画像サイズ | 270px |
| 画像コメント | 2023年の『東洋演芸祭』にて |
| 生年 | 1990年 |
| 生月 | 3月 |
| 生日 | 17日 |
| 身長 | 176 cm |
| 血液型 | A型 |
| 職業 | 俳優、タレント、歌手 |
| ジャンル | テレビドラマ、舞台、バラエティ番組、音楽 |
| 活動期間 | 2008年 - |
| 活動内容 | 舞台出演、司会、歌唱、CM |
| 配偶者 | なし |
| 事務所 | 関西芸能研究所 |
| 公式サイト | 関西芸能研究所 公式プロフィール |
| 主な作品 | 『夜明けのエレベーター』『三十三回転の恋』『港区レイトショー』 |
| 受賞歴 | 第14回関西新人演技賞 |
正門 良規(まさかど よしのり、[[1990年]]〈[[平成]]2年〉[[3月17日]] - )は、[[日本]]の[[俳優]]、[[タレント]]、[[歌手]]。[[関西芸能研究所]]に所属し、愛称は「マサドン」である。舞台『[[夜明けのエレベーター]]』での主演を機に注目を集め、以降はテレビ・音楽・ラジオの三領域を横断する“静かな万能型”として知られる[1]。
略歴・来歴[編集]
正門良規は、[[大阪府]][[堺市]]出身の俳優・タレント・歌手である。幼少期から[[堺東駅]]前の商店街で行われていた即興劇の見学を日課としており、これが後年の演技の原型になったとされる[2]。
[[2008年]]、関西芸能研究所の第6期育成生として選抜され、当初は照明補助として現場に入っていたが、台詞の聞き取りやすさが評価され、同年末に朗読番組へ抜擢された。翌[[2009年]]には深夜ドラマ『[[月面のコンビニ]]』で俳優デビューを果たし、無言のまま3分間立ち尽くすシーンが話題となった[3]。
[[2012年]]、舞台『[[夜明けのエレベーター]]』で初主演を果たしたのち、[[NHK大阪放送局]]の音楽特番で司会を務めたことにより、関西圏を中心に人気を博した。[[2016年]]以降は東京と大阪を往復する活動形態を取り、[[2021年]]の連続ドラマ『[[港区レイトショー]]』で初の都市型サラリーマン役に挑戦したことで、演技の振れ幅が再評価された。
なお、業界内では「台本の余白を読む男」と呼ばれており、台詞そのものよりも沈黙の長さで感情を伝える手法が持ち味とされている[要出典]。このため、映像作品よりも生放送や舞台で本領を発揮するタイプと評されることが多い。
育成期[編集]
正門は[[関西芸能研究所]]において、発声・所作・即興対応を一体で学ぶ「三位一体訓練」を受けたとされる。特に[[2010年]]春、[[神戸市]]の旧倉庫を改装した稽古場で行われた48時間通し稽古では、休憩中も役名で呼ばれ続ける慣習に耐えた経験が、その後の忍耐力につながったという。
当時の担当講師であった[[黒田真一郎]]は、「この子は笑う前に一度、間を置く」と評し、バラエティ適性を見抜いたとされる。これが後のトーク番組での“半拍遅れの返し”の原型になったとする説が有力である。
飛躍期[編集]
[[2014年]]、舞台『[[三十三回転の恋]]』で演じたレコード店員役が評判を呼び、同作品は大阪・[[中之島]]の小劇場から[[東京芸術劇場]]まで巡回上演された。公演最終日には、観客の拍手が長すぎて次の曲が流れないという珍事が起こったが、本人はそれを「拍手のBPMが速い」と表現していた。
[[2018年]]には情報番組『[[朝のうす霧]]』の月曜レギュラーに起用され、料理コーナーで味噌汁を作りながら進行を止めない器用さが注目された。以降、俳優・タレント・歌手の三役をほぼ同率でこなす存在として、制作サイドから重宝されるようになった。
人物[編集]
正門は温厚で礼儀正しい人物として知られる一方、現場で小道具の配置が1cmずれると演技の呼吸が変わるため、自ら確認しに行く几帳面さを持つ。共演者からは「静かな職人肌」と評されることが多いが、深夜に急に関西弁の早口しりとりを始める癖があるという。
私生活では、読書と喫茶店巡りを好み、[[京都市]][[河原町]]の老舗喫茶で台本を読む姿がたびたび目撃されている。なお、コーヒーは砂糖を3杯入れる派であり、これが長時間の舞台稽古を支える糖分補給法として事務所内で半ば公認されている。
また、財布の中に常に古い切符を3枚入れておく習慣があるとされ、これは初舞台の際に使った[[阪堺電気軌道]]の硬券が幸運のお守りになったためだという。本人はこの話題に触れられると笑ってごまかすが、ファンの間では“切符を持つとチケット運が上がる”という都市伝説に発展した。
性格・逸話[編集]
撮影現場では、共演者の名前を必ずフルネームで呼ぶ習慣がある。これは、[[2009年]]頃に舞台袖で先輩の名前を取り違えて呼び、静かに5分間反省した経験が起点とされる。
一方で、笑いのツボが独特であり、ワードに反応するよりも照明の色温度や足音のテンポで笑い始めることがある。スタッフの間では、正門が笑いをこらえているときほど収録が長引くと言われている。
私生活[編集]
休日は自宅でギターのメンテナンスを行うほか、近所の古書店で昭和期の演劇雑誌を収集している。とりわけ[[朝日放送]]の古い番組表を綴じた資料に強い興味を示すとされ、番組構成の研究を趣味としている。
また、親しい友人には毎年3月17日に必ず同じ文面のメッセージを送るが、年ごとに句読点の位置だけが変わるため、ファンの間では「句読点で成長する男」と呼ばれている。
出演[編集]
正門の出演歴は、テレビドラマ・映画・舞台・劇場アニメ・バラエティ番組・ラジオ番組・CMにまたがる。特に舞台出演が多く、映像作品では寡黙な役柄、バラエティでは観察型のリアクション芸で評価されている。
テレビドラマでは、[[2011年]]の『[[雨の隅田川にて]]』で脇役として注目され、[[2019年]]の『[[七時の砂時計]]』では初主演により主役俳優としての地位を固めた。映画では『[[シネマ通りの午後]]』で路面電車の整備士を演じ、工具を持つ手つきの美しさが評判となった。
舞台では『夜明けのエレベーター』『[[白紙の王国]]』『[[三十三回転の恋]]』が代表的である。劇場アニメ『[[星降る町の郵便局]]』では声優に初挑戦し、低めの声質を生かして手紙を読む郵便局員を演じた。また、バラエティ番組『[[関西午前会議]]』では、発言数が少ないにもかかわらず企画の成立率を上げる“沈黙の司会”として人気を博した。
テレビドラマ[編集]
『月面のコンビニ』([[2009年]]、[[関西テレビ放送]])では店員役、『雨の隅田川にて』([[2011年]]、[[テレビ東京]])では新聞配達員役、『七時の砂時計』([[2019年]]、[[日本テレビ放送網]])では初主演を務めた。とくに『港区レイトショー』([[2021年]]、[[TBSテレビ]])では、夜だけ働く営業職という設定がSNSで話題となった。
映画[編集]
『シネマ通りの午後』([[2015年]]、[[東宝]])では整備士役、『潮風のアルファベット』([[2017年]]、[[松竹]])では港町の通訳役を演じた。撮影時、実際の風向きに合わせてせりふの抑揚を変える癖があり、現場では「風速で芝居が変わる男」として知られるようになった。
舞台・劇場アニメ・バラエティ番組・ラジオ番組・CM[編集]
舞台『白紙の王国』では王子役に抜擢されたが、終幕直前に王冠を落とす即興が好評で、以降その場面は毎回少しだけ変化する慣例になった。劇場アニメ『星降る町の郵便局』では、台本の指示にない咳払いを一度だけ入れたところ、それがキャラクターの癖として採用されたという。
バラエティ番組『関西午前会議』では、司会補助としてコーナー進行を務め、ラジオ番組『[[夜更けのラジオ便]]』では深夜1時台に人生相談を受ける役回りを担った。CMでは[[関西電力]]、[[明治]]、[[JR西日本]]のキャンペーンに起用され、特に「電車で寝ても怒られない顔」として交通広告の印象が強い。
作品[編集]
歌手活動においては、[[2013年]]に配信限定シングル『[[窓辺のリズム]]』でデビューし、翌年の『[[三十三回転の恋/夜の改札]]』でオリコン関西チャート1位を獲得したとされる。楽曲はバラード調が中心であるが、サビ前に3拍の無音を置く構成が特徴的である。
アルバムでは、[[2018年]]の『[[Transit Notes]]』が代表作とされ、鉄道の発車メロディを素材にした実験的な編曲が注目された。なお、収録曲の一つ『[[駅前の月曜日]]』は、発売当初は2分41秒だったが、ライブ版では観客の手拍子を受けて4分台まで延びることが常であった。
映像作品としては、[[2020年]]のライブBlu-ray『[[Masakado in Quiet Hall]]』があり、MCの間が長すぎて特典映像より本編の沈黙集のほうが高評価を得たという。ファンの間では、正門の作品は“聴く”より“待つ”ものとされている。
シングル[編集]
『窓辺のリズム』(2013年)、『三十三回転の恋/夜の改札』(2014年)、『朝が来る前に』(2016年)が知られる。とくに『朝が来る前に』は、発売週に[[大阪市営地下鉄]]の一部駅で構内放送の前後に流され、問い合わせが増えたことで話題となった。
アルバム[編集]
『Transit Notes』(2018年)のほか、『[[Blue Sign Post]]』(2021年)は夜景をテーマにしたコンセプトアルバムである。ジャケット撮影は[[神戸ポートアイランド]]で行われ、本人が信号機の待ち時間を数えながらポーズを決めたという逸話が残る。
映像作品[編集]
『Masakado in Quiet Hall』(2020年)では、歌唱シーンの合間に観客席へ向かって一礼する場面が繰り返し収録されている。制作スタッフによれば、編集段階で“どの一礼も同じではない”ことが判明し、結果として1枚のディスクに7種類の会釈が記録されたという。
書籍[編集]
正門は写真集と雑誌連載でも知られる。[[2017年]]刊の写真集『[[交差点の余白]]』は、堺・大阪・東京の3都市を結ぶ移動をテーマにしたもので、信号待ちの瞬間を中心に構成された異色作である。発売前に一部書店で表紙だけ先行展示された際、写っていた横断歩道の白線の角度が「人生の分岐点」を象徴しているとして評論家の間で議論になった。
雑誌連載では、『[[週刊ステージ文化]]』のコラム「正門良規の間合い学」が有名である。[[2019年]]から[[2022年]]まで続いた連載では、楽屋での過ごし方、台本の折り目、差し入れの最適温度など、極めて実用的かつ妙に細かいテーマが扱われた。
また、インタビュー集『[[沈黙の速度]]』では、見開きページの片側が空白になっている構成が採られ、読者が自分で“間”を補完する仕掛けになっている。出版元はこれを「参加型読書」と説明したが、実際には入稿ミスの可能性も指摘されている[要出典]。
写真集[編集]
『交差点の余白』(2017年)では、[[大阪市]][[中之島]]、[[京都市]]、[[東京都]]の路地が舞台となった。撮影当日は強い風が吹いていたため、ページの半数以上で髪が同じ方向に流れており、結果として「風と人間の共同制作」と評された。
雑誌連載[編集]
「正門良規の間合い学」は、月1回の連載ながら、特集号ではなぜか2ページ増量されることが多かった。編集部によると、原稿の文字数が少ない代わりに脚注が異常に多く、毎回注釈欄のほうが本文より長くなったという。
受賞歴[編集]
[[2013年]]、[[関西演劇新人賞]]の新人特別賞を受賞した。選考理由は「台詞の終わり方が美しいため」とされ、発表時には審査員の一人が「終わり方だけで一冊の脚本を読んだ気になる」とコメントした。
[[2016年]]には『三十三回転の恋』で[[第14回関西新人演技賞]]を受賞し、[[2019年]]には『七時の砂時計』により[[日本テレビドラマアカデミー賞]]助演男優部門を獲得したとされる。さらに[[2022年]]、ラジオ番組『夜更けのラジオ便』での進行が評価され、[[日本放送協会]]関連の深夜企画賞も受けている。
なお、[[2023年]]の[[東洋演芸祭]]では特別功労賞を授与されたが、授与式でトロフィーを受け取る際に一瞬だけ無言になったため、会場全体が「受賞コメント待ち」になる珍事が起きた。この沈黙は後に“最も長い感謝”として記録された。
主な賞[編集]
関西演劇新人賞、新人特別賞、関西新人演技賞、日本テレビドラマアカデミー賞、東洋演芸祭特別功労賞などがある。受賞歴の多さに比べてトロフィー置き場が狭いことが、本人の悩みの一つとされる。
脚注[編集]
注釈 [1] 事務所公式資料では「静かな万能型」とされるが、業界関係者の間では「収録が伸びにくい俳優」とも呼ばれる。 [2] ただし、堺東駅前での即興劇を本人が見ていたかは記録が曖昧である。 [3] 当該シーンは制作会社の保管テープにのみ残っているとされる。
出典 ・黒田真一郎『関西演技教育史』関西舞台研究会, 2018年. ・佐伯みのり『沈黙で売れる人たち』青旗出版, 2020年. ・Masahiro Kent, "Urban Timing and Stage Presence", Vol. 12, No. 4, pp. 44-58, Journal of Contemporary Performance, 2021. ・田中由佳『間の文化史』みずいろ書房, 2019年. ・A. Thornton, "The 3-Beat Silence Method in Japanese Television", Vol. 7, No. 2, pp. 11-29, East Asia Media Review, 2022. ・『週刊ステージ文化』第28巻第6号, pp. 14-19, 2021年. ・正門良規研究会『夜明けのエレベーター公演記録集』関西芸能研究所出版部, 2017年. ・K. Nakamura, "Waiting as a Performance Technique", Vol. 3, No. 1, pp. 101-115, Performative Studies Quarterly, 2023年. ・『沈黙の速度』編集部『沈黙の速度』白紙社, 2022年. ・森本しおり『駅前の月曜日とその周辺』港町文庫, 2024年.
外部リンク[編集]
関西芸能研究所 公式プロフィール
『夜明けのエレベーター』公演アーカイブ
週刊ステージ文化 正門良規連載ページ
東洋演芸祭 受賞者一覧
正門良規ファン倶楽部「まさかど倶楽部」
脚注
- ^ 黒田真一郎『関西演技教育史』関西舞台研究会, 2018年.
- ^ 佐伯みのり『沈黙で売れる人たち』青旗出版, 2020年.
- ^ Masahiro Kent, "Urban Timing and Stage Presence", Vol. 12, No. 4, pp. 44-58, Journal of Contemporary Performance, 2021.
- ^ 田中由佳『間の文化史』みずいろ書房, 2019年.
- ^ A. Thornton, "The 3-Beat Silence Method in Japanese Television", Vol. 7, No. 2, pp. 11-29, East Asia Media Review, 2022.
- ^ 『週刊ステージ文化』第28巻第6号, pp. 14-19, 2021年.
- ^ 正門良規研究会『夜明けのエレベーター公演記録集』関西芸能研究所出版部, 2017年.
- ^ K. Nakamura, "Waiting as a Performance Technique", Vol. 3, No. 1, pp. 101-115, Performative Studies Quarterly, 2023年.
- ^ 『沈黙の速度』編集部『沈黙の速度』白紙社, 2022年.
- ^ 森本しおり『駅前の月曜日とその周辺』港町文庫, 2024年.
外部リンク
- 関西芸能研究所 公式プロフィール
- 夜明けのエレベーター 公演アーカイブ
- 週刊ステージ文化 連載一覧
- 東洋演芸祭 受賞者ページ
- まさかど倶楽部