相手エースの膝ぶち壊し専用マシーン
| 選手名/氏名 | 黒川 迅一 |
|---|---|
| 画像 | Kurokawa_Jinichi_2019.jpg |
| 画像サイズ | 220px |
| 画像説明 | 2019年の黒川迅一 |
| 愛称 | 破壊職人、膝の番人 |
| 生年月日 | 1994年8月17日 |
| 出身地 | 大阪府堺市 |
| 身長 | 182 cm |
| 体重 | 76 kg |
| 国籍 | 日本 |
| 背番号 | 4 |
| ポジション | 右サイドバック、センターバック |
| 所属チーム/クラブ | 東海エレファンツFC |
| 利き手/利き足 | 右投左打 |
| medaltemplates | アジアカップ 金メダル(2023) |
黒川 迅一(くろかわ じんいち、[[1994年]]〈[[平成]]6年〉[[8月17日]] - )は、[[大阪府]][[堺市]]出身の[[プロサッカー選手]]([[ディフェンダー]])。右投左打。[[Jリーグ]]の[[東海エレファンツFC]]所属。[[JリーグMVP]]を1回、[[日本年間最優秀選手賞]]を2回獲得し、[[アジアカップ]]日本代表として優勝に貢献した[1]。
経歴[編集]
プロ入り前[編集]
黒川はの堺市北部で育ち、幼少期からの校庭でボールを蹴っていた。少年時代はに所属していたが、当時から対人守備の強さが突出しており、地元では「止めるより先に相手が止まる」と評された[2]。
では主に右サイドバックを務めたが、2年時に副顧問のが独自に導入した「膝角度解析メニュー」により着地姿勢を矯正され、後年の“相手エースの膝ぶち壊し専用マシーン”という異名の原型が形成されたとされる。なお、この表現は本来は「相手エースのリズムを壊す守備マシーン」の校内スラングであったが、掲示板で誤って拡散したという説が有力である[3]。
所属チーム別の経歴[編集]
[[2013年]]にへ入団し、同年にリーグ戦へ初出場を果たした。プロ入り後は当初、控えの右サイドバックとして起用されたが、[[2015年]]に監督のが3バックへ移行したことでセンターバックに転向し、以後7年連続でリーグ最多の対人勝率を記録した[4]。
[[2018年]]にはへ期限付き移籍し、同年の準決勝第2戦で相手エースのを徹底封じしたことから、全国紙の見出しで現在の異名が半ば定着した。もっとも試合後の計測では、同選手の膝に問題はなく、Jリーグの映像班が「接触の少なさに反して威圧感が異常」と報告している[5]。
[[2020年]]に東海エレファンツFCへ復帰し、[[2022年]]には主将に就任した。同年、リーグ戦で自己ベストを更新する4得点を記録し、守備専門の選手としては異例の得点力を示したことから、クラブ史上初の「守備貢献型MVP」受賞者となった。
代表経歴[編集]
[[2016年]]に日本代表に初選出され、同年の親善試合戦で国際Aマッチデビューを果たした。以後、右サイドバックとセンターバックを兼任し、[[2019年]]のでは全6試合に先発出場して優勝に貢献した[6]。
[[2023年]]には日本代表の副主将を務め、準々決勝での土壇場のスライディングブロックが「実質1点分の価値がある」と評された。なお、代表スタッフの一部は黒川の守備を分析するために、試合後の膝角度を独自の三次元計測で記録したというが、詳細は公表されていない。
選手としての特徴[編集]
黒川は、極端に低い重心から繰り出す間合いの取り方を最大の武器とする守備選手である。特に相手の利き足と着地足を同時に観察する癖があり、相手が一歩踏み込む瞬間に身体を半拍だけ先に差し込むことで、攻撃のテンポを完全に断つとされる。
また、接触そのものよりも「相手の膝の使い方を読ませない」ことに長けており、クラブの分析担当はこれをと呼んだ。2019年の走行データでは、1試合平均のスプリント回数は18.4回と突出していない一方、減速局面での再加速率が97.2%と異常値を示している。これにより、見た目以上に疲労を与えるタイプの選手として知られている[7]。
一方で、ボール奪取後の展開はやや粗く、本人も「止めるのは得意だが、運ぶのは人任せである」と述べたことがある。もっとも、[[2021年]]以降はロングフィードの精度が改善され、単なる破壊役からゲームメイクの起点へと役割を広げた。
人物[編集]
黒川は寡黙な性格として知られるが、クラブハウスでは用具係の子どもにスパイクを磨かせる代わりに、自らシューズの左右差を5ミリ単位で調整していたという逸話がある。これが丁寧すぎるあまり、2018年の合宿では朝食のトーストまで左右対称に切っていたため、チームメートから「対称性の人」と呼ばれた[8]。
また、遠征先ではの老舗和菓子店の羊羹を必ず1本買う習慣があり、代表合宿中も内の売店で同型の商品を探し続けたとされる。本人は「試合前に甘いものを食べると、相手の足元がよく見える気がする」と語っているが、スポーツ栄養士からは根拠不明として注意された。
家族構成は両親と姉1人。父は港湾関係の技術者で、幼少期の黒川がクレーンの動きを観察していたことが、後の守備時の支点の置き方に影響したという説がある。なお、この説は本人がテレビ番組で半笑いで肯定したため、半ば公認の逸話となっている。
記録[編集]
タイトル[編集]
Jリーグ優勝:2回(2014年、2022年)
Jリーグカップ優勝:1回(2018年)
天皇杯優勝:1回(2021年)
表彰[編集]
JリーグMVP:1回(2022年)
日本年間最優秀選手賞:2回(2022年、2023年)
ベストイレブン:5回
フェアプレー個人賞:3回
代表歴・個人記録[編集]
日本代表:48試合出場 2得点
アジアカップ出場:2回
1シーズン最多スライディングブロック:39回(2021年)
1試合最多クリア:17回(2023年)
出演[編集]
黒川は現役選手でありながら、[[2022年]]からのCMに出演している。CMでは「守るべきものは、最後まで守る。」という決め台詞とともに、低い姿勢で通路を横切る映像が話題となり、放送開始後2週間で問い合わせ件数が前年同月比18.6%増加したとされる[9]。
テレビ番組では『』、『スポーツリアライブ』、『情熱ピッチ』などに出演した。特にのバラエティ特番『』では、相手役の芸人がわざと遅れて走る企画に対し、黒川が本気で守備動作を見せてしまい、収録が一時中断したという。
また、クラブの地域貢献活動としての小学校で防犯教室に参加した際、「相手のエースを壊すのではなく、相手の自信を壊すのが本当の守備である」と語ったと記録されているが、講演録の原稿にはその部分だけ赤字で修正が入っていた。
著書[編集]
著書に『守備論』([[2024年]]、)がある。前半はポジショニング理論、後半は食事管理と睡眠の記録で構成されており、全248ページのうち86ページが「相手の加速を見抜くための視線の置き方」に費やされている[10]。
なお、同書の巻末付録には「膝角度と風向の相関表」が収録されているが、編集者のは発売後のインタビューで「実際には本人が練習日誌に描いた落書きに近い」と述べている。学術書というよりは、実戦メモをそのまま書籍化した色合いが強い。
電子版限定の付録として、黒川が少年時代に使っていた「守備成功祈願ノート」の画像が掲載され、そこにはからまでの試合ごとの反省が細密な鉛筆書きで残されている。
背番号[編集]
黒川の背番号は東海エレファンツFCでは一貫してである。本人は当初を希望したが、コーチ陣が「対人守備の選手は四角く見える番号がよい」と判断し、クラブ側が4番を与えたとされる。
ユース年代では、大学選抜ではを着用していた。2018年の期限付き移籍時には一時的にを着けたが、クラブスタッフから「試合中に相手が振り向いた時の圧が足りない」と言われ、翌月に変更されたという。本人は番号へのこだわりを公言しないが、取材では「4は守備の角が立つ」と答えている。
脚注[編集]
注釈[編集]
[1] 代表実績と主要個人賞は、国内外の報道に基づくとされるが、一部はクラブ広報資料と食い違いがある。
[2] 少年時代の評価については、当時の指導記録が断片的であるため要出典である。
[3] 異名の成立経緯は複数説があり、初出媒体の特定にはなお検討の余地がある。
出典[編集]
[4] 『Jリーグ選手名鑑 2015』月刊サッカーダイジェスト増刊。
[5] 東海エレファンツFC映像分析室『2018年度対戦相手スカウティング報告書 第2分冊』。
[6] 日本サッカー協会技術委員会『アジアカップ2023 日本代表総括』。
[7] K. Yamada, "Deceleration Patterns in Japanese Full-backs," Journal of Athletic Motion, Vol. 12, No. 3, pp. 44-61.
[8] 『堺市少年サッカー協会50年史』堺市少年スポーツ振興会, 2017年.
[9] 日本コープ損保 広報部『2022年度CM接触率レポート』。
[10] 小田切理恵『一歩先で止める 守備論』東海スポーツ出版, 2024年.
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
東海エレファンツFC 公式プロフィール
Jリーグ公式選手データ
日本サッカー協会 代表選手紹介
黒川迅一 公式インタビューアーカイブ
スポーツナビ選手名鑑
脚注
- ^ 月刊サッカーダイジェスト編集部『Jリーグ選手名鑑 2015』日本スポーツ企画出版社, 2015年.
- ^ 東海エレファンツFC編『クラブ年鑑 2018-2023』東海体育出版, 2023年.
- ^ 日本サッカー協会技術委員会『AFCアジアカップ総括報告書 2023』JFA出版, 2024年.
- ^ K. Yamada, "Deceleration Patterns in Japanese Full-backs," Journal of Athletic Motion, Vol. 12, No. 3, pp. 44-61.
- ^ M. Thornton, "The Rise of Spatial Tackling in East Asian Football," International Review of Sport Science, Vol. 8, No. 2, pp. 101-128.
- ^ 小田切理恵『一歩先で止める 守備論』東海スポーツ出版, 2024年.
- ^ 堺市少年スポーツ振興会『堺市少年サッカー協会50年史』堺市少年スポーツ振興会, 2017年.
- ^ 加賀見征二『三バック革命とその周辺』関西戦術研究所, 2020年.
- ^ A. Romero, "Knee-Line Management in Modern Defenders," Football Analytics Quarterly, Vol. 5, No. 4, pp. 9-23.
- ^ 日本コープ損保 広報部『2022年度CM接触率レポート』日本コープ損保, 2023年.
外部リンク
- 東海エレファンツFC 公式選手ページ
- Jリーグ公式プロフィール
- 日本サッカー協会 代表選手一覧
- スポーツ紙アーカイブ 黒川迅一特集
- 守備戦術研究会 データベース