空想シリーズのサイト一覧
| 分類 | ウェブアーカイブ/ファンダム系インデックス |
|---|---|
| 対象 | 「空想シリーズ」を冠する二次創作・解説ページ |
| 成立 | 2000年代後半に有志編集で整理が始まったとされる |
| 掲載基準 | シリーズ名の明示、更新頻度、引用元の記載状況 |
| 主な参照元 | 、各ページ |
| 運用形態 | 半自動収集+手作業照合(とされる) |
| 論争点 | リンクの実体性と「空想シリーズ」定義の揺れ |
空想シリーズのサイト一覧(くうそうシリーズのサイトいちらん)は、ウェブ上に散在する「空想シリーズ」を主題にした派生サイト群を、便宜的な基準で収録した一覧である。とくにといった地図系・メモ系の集約ページが、参照ハブとして機能した経緯がある[1]。
概要[編集]
空想シリーズのサイト一覧は、いわゆる「空想シリーズ」に関連するサイトを、読者が横断的に辿れるようにまとめたインデックスである。ここでいう「空想シリーズ」とは、架空の世界線を扱う創作群というよりも、閲覧者の注意力を“シリーズ消費”へ誘導するための当時のウェブ工学上の用語として発明されたと説明されることが多い。
成立のきっかけは、検索エンジンの結果順位が頻繁に入れ替わり、同じ読み物を辿るのが難しくなった前後だとされる。有志がURLの整合性を調べるうち、手元のメモに「地名のように辿れる索引」が必要だという発想が生まれ、のような地図的な見せ方と相互参照する運用が定着したとされる[1]。
なお一覧の編集方針は、当初は「リンクが生きているか」だけを重視していたが、のちに“空想シリーズらしさ”の判定にも基準が導入された。その結果、単なるファンページが増える一方で、内容の検証が追いつかないという副作用も指摘されている。
選定基準と収録範囲[編集]
収録対象は、サイト側が自ら「空想シリーズ」の語をページタイトル、見出し、またはメタデータ(当時のウェブ文化におけるdescription)に含めていることが条件とされた。ただし実際には、表記ゆれ(全角/半角、空想/幻想、シリーズ/セリーズ)を吸収するための“ゆるい正規化”が行われていたとされる。
また、一覧の作成にあたり参照されたとされるページ群として、のような「絞り込みリスト」や、個別ののような“発見報告”ページが挙げられる。これらは、単にリンクを列挙するのではなく、「どの地点で発見したか」という体裁を採っている点で、一覧の思想(地図=索引)に合致していたと説明される。
収録の範囲は、基本的に日本語圏のページが中心とされたが、当時は翻訳がバズの温床だったため、英語圏の解説を引用するサイトも一定数含まれるようになったとされる。さらに、更新頻度は月次で計測され、直近に更新痕跡(更新日時、更新履歴、または差分の軽微な反映)が確認できたサイトに優先順位が付けられたとも記録されている[2]。
一覧(カテゴリ別)[編集]
以下は、記事作成時点で参照されることが多い「空想シリーズのサイト一覧」の収録例である。なお、分類は編集者の流儀に依存するため、同一サイトでも複数カテゴリに現れる場合がある。
### 地図・航路型インデックス
1. 空想航路地図(そらそうこうろちず)(2009年)- 系の作り方を模し、「空想シリーズ」を都市のように見立てる。更新履歴が“船の出航予定”の形式で提示されるのが特徴で、読者が勝手に時刻表を作ってしまったという逸話がある。
2. 北緯工房の迷宮索引(2011年)- 緯度経度の体裁を借りて、各エピソードの“見つけやすさ”を点数化したとされる。編集者は「平均スコアがを下回るとページが迷子になる」と真顔で書いたと伝えられている[3]。
3. 石畳世界線の回廊票(2014年)- 地域名を見出しにしてリンクを並べる方式を取り、東京都の“回廊”という架空施設名まで付与した。実在の地名を“鍵”として扱うため、初見の読者ほど本気で探してしまうと評される。
### 解説・資料型(リファレンス)
4. 空想シリーズ用語辞典(暫定版)(2010年)- 用語定義を断定口調で書きつつ、末尾に“異説”を短く添える。とくに「シリーズ消費」という概念の説明がやけに手触りのある文体で、後年の議論に火をつけたとされる。
5. 空想年表と差分ログ(2012年)- 年号を“出来事の気温”に換算して表示したとされる。例えばある回の更新は「摂氏度相当」と書かれており、気象データの参照元が示されていないことから、後に「技術メタファーの暴走」と揶揄された[4]。
6. 編集者の注釈研究所(2013年)- 一次情報(引用元URL)を必ず添える方針だが、脚注が多すぎて本文が読めなくなることで知られる。ただし、その“読めなさ”自体が空想シリーズの没入装置になったと評価する声もある。
### 体験・参加型(コミュニティ)
7. 空想シリーズ投稿広場(門前町)(2008年)- 読者投稿を集めるだけでなく、投稿の並び順が“体調”で変わる仕様だったとされる。編集者は「湿度がを超えると序盤が泣きになる」と書いたが、根拠は不明のままである。
8. 世界線当番表と掲示板(2015年)- 1週間ごとの当番制で、当番が提示した“次の辿り方”が掲示される。掲示内容が毎回微妙に違うため、参加者は「同じ記事を読んでいるはずなのに別の物語を見ている」と感じたという。
9. 空想シリーズ鑑賞会議事録倉庫(2016年)- 会議の議題がなぜか料理名(例:「焦がし頁の決議」)で書かれ、出席者名もニックネーム中心だったとされる。結果的に、議論が“物語の続き”として再利用される流れが生まれた。
### 批評・データ型(統計)
10. 空想シリーズ反応率研究所(2017年)- 記事閲覧の“反応”を擬似的に数値化し、ページごとの感情曲線を推定したとされる。推定アルゴリズムは「読了後以内のスクロール速度」で決まると記され、サイトに入った瞬間から測定される構造だったという[5]。
11. リンク寿命の統計工房(2018年)- URLの寿命(生存期間)を年単位で記録する。編集は大阪府の個人サーバから開始されたとされ、当初のデータ件数はと明記されているが、後に“増えた理由”が語られないままになっている。
12. 空想シリーズ盗用判定ベンチ(2020年)- 文章の類似を機械的に評価する方針を掲げたが、比較対象が“雰囲気の似ているページ”まで広がったことで批判が出た。もっともらしい表現でスコアが付くため、誤検知されたサイトが抗議文を掲載する騒動になったとされる。
### 地方・自治体風インデックス
13. 世界線維持課の告示集(2019年)- 自治体の告示風テンプレを使い、各サイトを“管轄区域”として掲載した。文体が官報に寄っていたため、読者はページを行政資料と誤認することがあったと記録されている。
14. 空想シリーズ観測所(季刊)(2021年)- 観測所の所在地として福岡県の“架空の海岸線”を採用し、そこで見つかったリンクを季刊誌のようにまとめる。季刊号のバックナンバーがまでしか見つからないという噂があり、そこが話題になった。
15. 空想シリーズ道路標識台帳(2022年)- ルート番号を付し、各ページへの導線を標識に見立てた。特定の標識(例:「南行き・頁13」)を辿ると、別カテゴリのページにジャンプする仕掛けがあると報告されている。
### 個別参照として知られるページ(例示)
16. memo.zu-ga.net(絞り込みリスト回収点)(2010年代後半)- は、キーワード絞り込みの体裁で「見つける過程」そのものを文章化している点が評価される。収録作業の“痕跡”が残る形式のため、一覧の編集史を追う資料にもなっているとされる。
17. memo.zu-ga.net(発見報告 14646番地)(2010年代後半)- は、単発の発見を日付付きで記録する形式を取ることで知られる。もっともらしい調子でURLの由来が説明されるが、読者からは「由来の根拠がないのに納得してしまう」と評されることが多い。
歴史[編集]
誕生:地図の比喩が索引を支配した[編集]
空想シリーズのサイトが増えた当初、人々は「探す」よりも「辿る」ことを重視し始めたとされる。そこで、編集者たちは地名のようにページを扱う発想を採用し、の“地点を押すと物語が進む”体裁が、一覧設計の雛形になったと語られる。
このとき関わったとされる中心人物として、架空の編集者グループ「索引航宙委員会(索航委)」が挙げられる。索航委は会議で「ページは座標であり、リンクは磁針である」と繰り返したとされ、以後、一覧は“地図”を装う語彙(回廊、標識、航路、管轄区域)で統一されていった。
ただしこの段階では、空想シリーズの定義が曖昧だったため、単に“それっぽい文章”を含むサイトが流入し、読者が目的地に到達しないケースが増えた。そこで、後述する選定基準(明示性・更新頻度・引用)を導入する必要が生じたとされる。
発展:半自動収集と手作業照合のねじれ[編集]
ごろから、一覧の維持に「半自動収集」が導入されたとされる。具体的には、クローラがページ本文を拾い、タイトルに一定の語(空想/シリーズ)を含むかどうかを判定する仕組みであった。
しかし当時のクローラは、本文だけでなく“脚注の形”まで評価してしまい、「空想っぽい注釈」のあるサイトほど優先されるという偏りが発生したとされる。結果として、解説型インデックスが過剰に増える一方で、純粋な創作投稿型のサイトは見落とされがちになった。
このねじれを修正するため、手作業照合の比率が引き上げられ、最終的には「月間の照合チェック」という運用に落ち着いたと説明される。もっとも、その数字は編集ログに基づくとされる一方で、当時のログが確認できないとも記されており、真偽は読者の推理に委ねられている[6]。
社会的影響:読者は“検索”から“信仰”へ移った[編集]
一覧の普及により、読者の行動は検索からコース設定へ移ったとされる。具体的には、リンクを羅列するだけでなく、次に踏むべきページ(標識、当番、季刊号)が提示されることで、閲覧が儀式化していった。
その結果、空想シリーズは単なる二次創作の呼び名から、閲覧者の時間配分や議論の仕方を左右する文化装置へと変化したとする見方がある。たとえば、反応率研究所のようなデータ型サイトが出現し、“感情曲線”を指標に作品の価値を語る動きが加速したとされる。
一方で、儀式化は排他性も生んだ。一覧に“合わないリンク”は存在してはいけない、という空気が形成され、結果的に新規投稿が萎縮したとの批判も残っている。
批判と論争[編集]
最大の論争は「空想シリーズ」の定義そのものが揺れていた点にあった。記事の“選定基準”では明示性を重視するとされるが、実際には比喩語彙(回廊、標識、観測所)を多用するページが有利になっていたとする指摘がある。
また、リンク寿命に関する統計工房の手法が、実在のサイトに対して“死んだ判定”を誤って付与した可能性が論じられた。とくに運用者が「再訪して以内に更新痕跡がなければ終端扱い」としていたとされる点が問題化し、掲示板では“静かに待つ権利”のような反応が見られたとされる[7]。
さらに、地図・航路型インデックスは、実在の地名を模した見出しを多用したため、「誤誘導が観光の問い合わせを増やしたのではないか」という、やや滑稽な批判も出回った。これに対し、編集者側は「地名は比喩である」と言いつつ、実は最初のテンプレが資料を参考にしていたと答えたため、支持と反感が同時に増えたとされる。
なお、最も笑われた論点として、ある編集者が「空想シリーズはの“想像圧”が高いほど増殖する」と書いたことが挙げられる。科学的根拠は示されなかったが、その回はなぜかアクセスが伸び、議論が“検証”ではなく“真似”に移ったとされる。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 索航委『空想シリーズ索引設計覚書』索航委出版, 2010.
- ^ 山崎礼太『地図的ウェブナビゲーションの成立と副作用』ウェブ地誌学会誌, Vol.12, No.4, pp.33-58, 2014.
- ^ Dr. Margaret A. Thornton『Fantasy-Metadata and Attention Engineering』Journal of Hypertext Folklore, Vol.8, No.2, pp.101-124, 2013.
- ^ 佐藤光輝『リンク寿命モデルの文化的再解釈』情報文化研究, 第6巻第1号, pp.77-92, 2019.
- ^ A. V. Kuroda『Index Rituals in Japanese Fandom Spaces』Proceedings of the Imaginary Web Symposium, pp.220-236, 2017.
- ^ 空想シリーズ編集部『反応率研究所の推定手順(内部資料)』空想シリーズ編集部, 2020.
- ^ 井上真琴『用語辞典が生む“定義の影”』日本言語遊戯学会紀要, Vol.5, No.3, pp.12-30, 2021.
- ^ Lina Morel『When Maps Become Criteria: A Study of Navigational Authority』International Review of Web Mythography, Vol.3, No.1, pp.1-16, 2018.
- ^ 梶原徹『年表と差分ログ:摂氏換算の流行』年表技法研究, 第9巻第2号, pp.55-64, 2016.
- ^ (誤植版)Dr. Margaret A. Thornton『Fantasy-Metadata and Attention Enginnering』Journal of Hypertext Folklore, Vol.8, No.2, pp.101-124, 2013.
外部リンク
- chi-zu.net(地図的索引)
- memo.zu-ga.net(リスト回収点)
- memo.zu-ga.net(発見報告室)
- ウェブ地誌学会公式ポータル
- 空想シリーズ編集部(旧アーカイブ)