関東ポンコツチンポコ同盟会(東ポンチン同)
| 通称 | 東ポンチン同 |
|---|---|
| 設立時期 | 1998年(とされる) |
| 所在地(形式上) | 入谷一丁目仮集会所 |
| 活動領域 | 地域イベント、即席応援、俗語の規格化 |
| 会員資格 | “ポンコツ適格性”審査(後述) |
| 理念(標語) | 遅れは礼、盛り上げは義務 |
| 公式記録 | 月例議事録『ポンチン通信』 |
| 関連組織(非公式) | 東ポンチン同・派生の“反省会連絡網” |
関東ポンコツチンポコ同盟会(東ポンチン同)(かんとうぽんこつちんぽこどうめいかい、英: Kantō Ponkotsu Chinpoko Alliance Association)は、を拠点とするとされる“即席応援”系の非公式団体である。1990年代末に結成されたとされ、地域イベントとネット俗語文化の双方に影響を与えたとされる[1]。
概要[編集]
は、地域の催しに際して「完璧さよりも、場を崩しながら盛り上げること」を優先する慣行を、組織形態に見立てて運用したとされる団体である。特に、声出し・旗振り・小道具の“失敗前提”を共通規格として扱った点で、当時のネット世代の言語感覚と親和性が高いと指摘されている[1]。
同盟会は「ポンコツ」を“欠点”ではなく“場の熱量を計測する誤差装置”と捉え、チンポコを“短い反復で緊張をほどく音”として再定義したとされる。なお、この再定義は会員向けの口上資料『東ポンチン式・失敗マニュアル(第3版)』に集約されたとされ、全国的な二次創作の材料にもなったとされる[2]。
語源と命名の作法[編集]
同盟会名の「関東」は活動圏の指定である一方、「ポンコツチンポコ」は“音の三段階(ポン→コツ→チンポコ)”に基づくとされる。規格書によれば、最初の「ポン」は集合の合図、次の「コツ」は行動の開始、最後の「チンポコ」は相手側の空気が温まったことの通知である[3]。
また、「同盟会」の語が入っているのは法的な登録を目指したからだという説があるが、実際は台東区内の飲み屋街で「“会”が付くと声が大きくなる」経験則が広まったことに由来するとする記録もある[4]。一方で、学術的には「同盟会」という語が若者の“連帯ごっこ”を制度化するための装置として選ばれたと分析されている[5]。
命名の内部手続きは意外に細かいとされ、表記ゆれの許容が定められていた。例として「東ポンチン同」は、略称の中に「中」ではなく「チン」を入れることで“音の段数”が守られるとされている[6](ただし要出典とされることが多い)。
歴史[編集]
結成以前:勝手に“規格”が生まれる前史[編集]
東ポンチン同は1990年代後半に“即席応援”がネット掲示板で言語化される流れの中で生まれたとされる。関東圏では、〜の学園祭で「大声の統一ができないなら、統一できない前提を笑いに変えよう」という空気が共有され、応援団の副業として小道具制作が増えたと記録されている[7]。
この頃、の下町イベントに参加していたとされる音響担当(個人名は“匿名ログ”扱い)が「失敗を計測するための反復回数」を提案した。彼は“成功率”ではなく“恥ずかしさの平均”を追うべきだと主張し、会場で手渡した紙に「拍手14回+間2秒=安全」と書いたとされる[8]。もっとも、当時の紙は後日紛失したとされ、後の同盟会が似た文面を“様式”として保管したことが、リアリティの核になっていると説明される。
結成:1998年の“入谷仮集会所”事件[編集]
同盟会の結成年はとされ、形式上の拠点は入谷一丁目の「仮集会所」と記されている。実際の会合は“仮”であることが重要だったとされ、正式な住所を持つと「真面目にやりすぎる人」が混ざるため、わざと露骨に不明瞭にしたとされる[9]。
結成式のエピソードとして、初回の旗が風で3本とも折れたことが挙げられる。ところが翌週、その3本を補修した会員が「折れた方向で拍手のリズムが変わる」と主張し、以後“折れは教材”として扱われたとされる。さらに議事録には、折れた旗の部位を「上端から17.3センチ」「柄のねじれ角9.4度」といった寸法で記録したと書かれており[10]、熱心な編集者が後にこの一節を“最初の工学”として紹介したとされる。
また、同盟会は当初から“会員資格”を持ち、審査は「ポンコツ適格性テスト(PQT)」と呼ばれた。テストは3問だけで、(1)道具を落としても笑うか、(2)遅刻の言い訳が即興であるか、(3)勝手に輪を作れるか、であるとされる[11]。要するに、最初から不完全さを免許制にした点が特徴であったとされる。
発展:議事録『ポンチン通信』と“即席応援の全国輸出”[編集]
同盟会の発展は、月例の議事録『ポンチン通信』によって支えられたとされる。初年度は年間10号発行だったが、集計では第2号から第10号までに「“チンポコ”の音程表」が増補され、以後号ごとに付録が太っていったと推定されている[12]。
影響の広がりはイベント面で顕著で、のある商店街では、東ポンチン同方式で「閉店セールが“名残り”で盛り上がる」現象が起きたとして、売上が前年同月比で+12.6%になったとする内部資料が引用されたことがある[13]。なお、この資料は外部検証が難しいとされ、同盟会の“伝説的統計”として扱われることも多い。
一方で、社会への影響は“言葉”にも及び、「ポンコツ」が軽蔑語から“努力の副作用”へと意味が揺れたとする言語学的指摘があった[14]。編集合戦のように同盟会の用語が引用され、学校のクラス内で「規格外の盛り上げ」を肯定する風潮を促したとされる。
活動の実態:ルールは短いが、監査は異常に細かい[編集]
東ポンチン同は「活動は軽く、記録は重く」とされ、現場運用と事務運用が分離されていた。現場側の合図は原則として3回で、(1)到着時のポン、(2)道具準備のコツ、(3)拍手のチンポコ、が基本とされた[15]。
一方で、事務側では“適合度”を数値化したとされる。たとえば、会場入りから開始までの時間差を「遅れ指数L」と呼び、計測は「開始ベル時刻(秒単位)−集合宣言時刻(秒単位)」で行ったとされる[16]。集計では、入谷での初年度平均Lが42.0秒であったと書かれており[17]、妙に具体的であることから、後年の編集者が“信じさせるための数字”として保存したのではないかという見方もある。
また、道具の規格は“壊れる前提”で設計され、布は洗濯回数により音の反響が変わるため、会員ごとに「布の既使用回数」を申告する運用があったとされる[18]。この運用が過剰に見える一方で、結果として会場全体の反響が揃い、住民が「なんか落ち着く」と感じる要因になったとも記されている。
関東ポンコツチンポコ同盟会の“偽っぽいが本気な”人物・役職[編集]
同盟会の人物名は表向き匿名が多いが、機能面では役職が定義されていたとされる。役職名の多くは音や失敗を冠しており、たとえば「チンポコ書記」「コツ監査」「ポン出納」といった呼称があったと記録されている[19]。
『ポンチン通信』には、初期に“コツ監査”を担った人物として「渡辺精一郎(わたなべ せいいちろう)」という名が載ったとする逸話がある。ただし、実在の公的記録との照合が取れないため、後年に同姓同名の人物を誤って参照した可能性があるとされる[20](要出典)。
また、団体の運営会議では“異論の出し方”も定められ、異論提出は「反省会連絡網」に“口上3行”で投函される形式だったとされる。投函が遅れるほど、異論の熱量が増すという逆比例の運用で、参加者の語りが濃くなる効果があったと説明されている[21]。
批判と論争[編集]
東ポンチン同は、自治体や企業の広報担当にとっては使いやすい“盛り上げ素材”だった一方で、無秩序に見える点が批判されたとされる。特に、音程や反復回数を“規格”として提示することで、現場の自由を奪うのではないかという指摘がある[22]。
また、同盟会が“統計ごっこ”に近い数値を多用する点も議論になった。先述の+12.6%など、根拠が薄い内部資料を外部向けに引用したのではないか、という論争があり、当時の掲示板では「ポンチン通信は統計ではなく、詩である」という投稿が複数回読まれたと記録されている[23]。
さらに一部では、同盟会の口上が過度に中毒性を持ち、真面目な応援団の手順を崩したという批判がある。この批判に対し同盟会側は「崩すのは上書きではなく、接着である」との回答を出したとされ、皮肉にもその返答が後の宣伝コピーとして再利用されたとされる[24]。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 河内拓真『下町イベントの言語儀礼:即席応援の数値化』日本社会学研究所, 2006.
- ^ Margaret A. Thornton『Street Chant as Informal Governance』Cambridge Academic Press, Vol.3, 2012.
- ^ 鈴木啓介『“ポンコツ”はなぜ肯定されるのか:語の再配線と共同体』講談社, 2009.
- ^ 田中真澄『関東ローカル伝承の記録運用:『ポンチン通信』の文体分析』東日本文化史学会, 第41巻第2号, 2015.
- ^ 高橋礼子『失敗の工学:折れた旗から始まる会則形成』東京大学出版会, 2018.
- ^ 小野寺光『掲示板起点の応援コミュニティに関する概説』『メディアと民俗』Vol.19 No.4, 2011.
- ^ Benoît Delacroix『Noise, Rhythm, and Minor Rituals in Urban Japan』Routledge, pp.113-145, 2016.
- ^ 山本健一『自治体広報と“ズレ”の受容:東ポンチン同の波及効果』自治体政策研究叢書, 第7巻第1号, 2020.
- ^ 渡辺精一郎『ポンチン式失敗マニュアル(第3版)』入谷仮集会所出版, 1999.
- ^ (微妙に不一致)『ポンコツ適格性テスト(改訂版)』台東区教育委員会, pp.1-9, 1997.
外部リンク
- ポンチン通信アーカイブ
- 東ポンチン同 会則データベース
- 入谷仮集会所メモ館
- PQT(ポンコツ適格性テスト)採点表ミラー
- 即席応援用語集