DUEL MA @STERS
| タイトル | DUEL MA @STERS |
|---|---|
| 画像 | DUEL_MA_ATSTERS_keyvisual.png |
| 画像サイズ | 280px |
| キャプション | デュエルリングと封印紋章を描いたパッケージアート |
| ジャンル | アクションRPG(デュエル・コンバット) |
| 対応機種 | 携帯型量子携行端末 / 量子クラウド同時実行環境 |
| 開発元 | 冥界相互通信機構 |
| 発売元 | 冥界相互通信機構(直販) |
| プロデューサー | 遠城寺 祐真(えんじょうじ ゆうしん) |
| ディレクター | 高尾根 玲華(たかおね れいか) |
| デザイナー | 碧氷院 ミナト(あおひょういん みなと) |
| プログラマー | S.クワイエット(S. Quiet) |
| 音楽 | 白鴉音響工房(Shirokarasu Audio) |
| シリーズ | DUEL MA @STERS |
| 発売日 | 2089年9月13日 |
| 対象年齢 | 12歳以上 |
| 売上本数 | 全世界累計 138万本(初年度) |
| その他 | 通称DM@S / オフラインでも封印デッキ復元が可能 |
『DUEL MA @STERS』(でゅえる ま あっとますたーず、英: DUEL MA@STERS、略称: DM@S)は、[[2089年]][[9月13日]]に[[日本]]の[[冥界相互通信機構]]から発売された[[携帯型量子携行端末]]用[[コンピュータRPG]]。[[DUEL MA @STERS]]シリーズの第1作目であり、通称は[[デュエマス]]とされる[1]。
概要[編集]
『DUEL MA @STERS』(略称: DM@S)は、[[冥界相互通信機構]]が[[2089年]][[9月13日]]に発売した[[携帯型量子携行端末]]用[[コンピュータRPG]]である[1]。プレイヤーは「封印紋章」を媒介として戦う「デュエリスト」として操作し、戦闘ごとに敵と味方の“物語確率”が変化する仕組みが売りとされた。
本作はシリーズの第1作目にあたり、後続作品で一般化する「勝敗=記憶の上書き」という発想を、最初に実用化した作品として位置づけられる。発売当初は「量子演算が必要」と告知されていたが、実際には端末内蔵の簡易演算と、プレイログの圧縮復元で成立しており、店舗ではその挙動が“呪いめいた挙動”として語られた[2]。
キャッチコピーは「一度負ければ、次の世界線が覚える。」とされ、初回出荷分の帯には「全プレイヤーの対戦履歴が改稿される可能性があります」と小さく書かれていた。これが一部で“仕様詐欺”として炎上し、結果として口コミが加速したという[3]。
ゲーム内容/ゲームシステム[編集]
ゲーム内容は、フィールド探索→紋章デュエル→報酬整理、というループで構成される。戦闘はターン制とリアルタイム回避の折衷型で、プレイヤーは[[封印紋章]]のスタック数(最大7)を管理しながら、タイミングよく「@(アット)同期」を行うことでダメージ種別が切り替わる[4]。
システムの特徴として、通常攻撃は3種類の“文章的属性”(叙述・命令・独白)に分けられている。敵はそれぞれ特定属性に弱いだけでなく、「プレイヤーがどのように説明したか」をログから推定して反応するため、攻略サイトのテンプレ回答がそのままでは通用しないとされた[5]。
アイテムとしては、回復系の「祝詞ポーション」に加え、デッキを改造する「禁則カード(きんそくカード)」がある。禁則カードは公式には“装飾”とされる一方で、実際には戦闘中の発話タイミングを強制的にズラす効果があり、体感難易度が急上昇したと報告されている[6]。
対戦モードは「封印対戦(ローカル)」と「世界線交換(非同期オンライン)」の2系統が用意される。世界線交換では相手の動作をそのまま観戦できない代わりに、勝敗結果と“忘却された選択肢”だけが送信され、翌日に届く再試行イベントとして再現される仕組みとされた[7]。
オフラインモードでもストーリー進行は可能であるが、オフラインでは@同期の成功判定が“平均化”されるため、理想デッキを組んでも勝率が伸びにくいとされる。逆に言えば、初期攻略勢はオンラインの方が有利だったが、後期にはオフライン勢が研究で追い付いたという経緯が語られた[8]。
ストーリー[編集]
物語は、[[量子通信]]の停滞により“記憶の同期”が途切れた世界を舞台としている。主人公のデュエリストは、地図上では存在しない「封印回廊」を通過した結果、敵味方の役割が逆転していく“揺り戻し”に巻き込まれることになる。
物語の推進力は、敗北したときにだけ入手できる「次章の扉片」である。扉片は説明文が毎回微妙に変わるため、プレイヤーの行動ログが物語テキストに影響するように作られていると推測された[9]。一部のプレイヤーはこれを“ゲーム内の編集者がいる”と冗談めかして語ったが、公式は否定せず「文章は他者によって育つ」とだけ回答した。
終盤では、街ごとに管理されている“勝利の権利”が争点となり、主人公は[[審判塔]]の地下に眠る「語彙規約エンジン」に対して、デッキではなく“自分の言い方”で対処する。結果として、最終ボスである「MA@STERR(マースター)」は姿を見せず、テキストだけで戦う仕様だったとされる[10]。
登場キャラクター/登場人物[編集]
主人公は無名のデュエリストであり、初期選択で「叙述」「命令」「独白」のどれを主言語として扱うかが決まる。ゲーム内ではこれが職業に直結しない一方、戦闘での属性切り替えに影響するため、最初の数分で“人生相談”のような議論が起きたとされる[11]。
仲間としては、元・通信衛生士の[[遠紡 リオナ]]がいる。彼女は「勝ち負けより、ログの息継ぎが大事」と言いながら、祝詞ポーションを調合する担当である。発売直後の攻略本では彼女の台詞が誤植されたが、誤植版の台詞が後のアップデートで正規化されて“偶然の正解”として話題になったという[12]。
敵側には、封印回廊を管理する「封鍵官(ふうけんかん)」が登場する。代表格の[[セクレタリ・ゼロ]]は、攻撃のたびに「書類番号」を読み上げる癖があり、プレイヤーがその番号を暗記すると耐性が下がるとされる。ただし公式は暗記を推奨しておらず、「覚えるのはあなた自身のためである」と説明書に記されていた[13]。
また、世界線交換モードでのみ遭遇する“見知らぬ自分”として[[追試の影]]が存在する。これは対戦相手の負け方の癖を抽出して生成されるとされ、遭遇したプレイヤーの間で「俺のクセで殴られる」という悲鳴が広まった[14]。
用語・世界観/設定[編集]
本作の中核用語は[[封印紋章]]である。紋章はカードのように扱えるが、物理的なカードではなく端末側の“文章領域”に刻まれるとされる。理屈としては「戦闘中の入力が短いほど成功率が上がる」ため、最適化したプレイヤーほど冷淡なプレイをしているように見えたと当時の実況は振り返っている[15]。
次に[[@(アット)同期]]がある。これは攻撃や回避の直前に“記号入力”を挟むことで、ダメージの概念が切り替わる仕組みとして説明される。開発インタビューでは「発話の代替」と言及されたが、同時に開発資料には「同期は言葉ではなく、迷いに反応する」とも書かれており、解釈が割れた[16]。
世界観では、街ごとに「語彙規約」が異なるため、同じ台詞でも効果が変わるとされる。例えば[[大阪府]]の通行域では命令属性が強く、[[東京都]]の審査区域では独白属性が強いとされていた。これが都市伝説的に広まり、旅行しながらプレイする“語彙採取勢”まで生まれたとされるが、後に「地域差は端末言語設定の差」と判明したという[17]。
なお、「MA@STERR」という名は複数回の解析で綴りが揺らぐことが知られている。公式は表記ゆれを“神経処理の不安定さ”と説明したが、実際にはアップデートで仕様が変わったためではないかと指摘する声もある[18]。
開発/制作[編集]
開発は[[冥界相互通信機構]]の小規模チームで進められ、初期プロトタイプは2087年に[[東京都]]・[[台東区]]の旧通信施設跡で動かされたとされる。プロデューサーの遠城寺祐真は「勝敗より、編集される恐怖を体験させたかった」と述べ、開発初期から文章ログの取り扱いに異常なほど慎重だったという[19]。
制作経緯として、当初は完全なオンライン対戦のみを目指したが、通信の遅延でテンポが崩れる問題が出た。そこでオフライン版では@同期成功判定を平均化し、オンライン版では負け側の選択肢を強調する方式に改められた。結果として、仕様の不均衡が面白さにつながり、後発の対戦ゲームがこの仕組みを模倣するようになったという[20]。
スタッフは、戦闘モーションを[[鴉羽運動研究所]]が監修したとされるが、契約書の公開を拒否されたため真偽は不明である。もっとも、発売前の体験会ではモーションが“読めるほど丁寧”だったため、監修の存在自体は疑う余地が少ないと当時の記者は書いている[21]。
また、音声は収録せず、テキスト読み上げを中心に組み立てた。そのためBGMと効果音の領域が狭く、ユーザー側でヘッドホンの位相差を調整する“音響チューニング勢”が発生した。ここが批判にもつながったが、結果的にDM@Sは“ユーザーが育てるRPG”として定着した[22]。
評価(売上)[編集]
発売直後の評価は割れた。批評家の一部は「戦闘が文章に寄り過ぎ」とし、別の一部は「RPGが編集される感覚は新しい」と評価した[23]。一方で売上は好調であり、初年度の全世界累計は138万本を突破したと公式が発表した[24]。
日本国内では、[[ファミ通]]のクロスレビューでゴールド殿堂入り扱いとなった。理由としては、システムの奥行きだけでなく、負けの活用法(次章の扉片)を解説する“負け攻略”コーナーが購買層に刺さったためとされる[25]。
ただし、売上の伸びは“仕様の誤解”を含んでいた可能性もある。非同期オンラインで届く再試行イベントが、プレイヤーのログを勝手に再編集しているように見えることがあり、データの扱いに対する不安が広がった時期もあった。もっとも、最終的には不安を楽しむ層が残り、結果としてロールプレイの没入感が強化されたと結論づけられている[26]。
関連作品[編集]
シリーズとしては、本作の後継に『DUEL MA @STERS: 旧約リライタ』、『DUEL MA @STERS: 審判塔メモリ』、『DUEL MA @STERS: 反復の螺旋』などが発売されたとされる。これらはいずれも、封印紋章の拡張とテキスト編集の演出強化が主題となった[27]。
また、メディアミックスとしてテレビアニメ『デュエマス -語彙規約の旅-』が企画され、制作局は[[NHK]]を模した“公共配信局”が担当したとされる。原作と同様に勝敗が“次の会話”に影響するという独自ルールが盛り込まれ、子供番組なのに視聴者が台詞考察をする現象が起きたと報じられた[28]。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 冥界相互通信機構『DUEL MA @STERS 公式設定資料(第1版)』冥界相互通信機構出版, 2089.
- ^ 遠城寺祐真『勝敗は編集される:DM@S開発回顧録』冥刻書房, 2090.
- ^ 高尾根玲華「@同期判定の“揺らぎ”設計について」『ゲーム工学研究』Vol.12第3号, pp.44-61, 2090.
- ^ Shirokarasu Audio『封印回廊サウンド解析レポート』白鴉音響工房, 2089.
- ^ S.クワイエット「非同期対戦における負け側ログ圧縮の実装」『国際計算文芸会報』第7巻第1号, pp.112-130, 2091.
- ^ 碧氷院ミナト『文章属性デザイン講義』文選社, 2092.
- ^ ファミ通編集部『ファミ通クロスレビュー大全:2089-2091』角冥文庫, 2092.
- ^ 松下ヨウ「携帯型量子携行端末における疑似確率戦闘の体験分析」『メディア心理学研究』Vol.9No.2, pp.201-219, 2091.
- ^ Akiyama, Ren「The Narrative Probabilities of DM@S: A Preliminary Study」『Journal of Game Semantics』Vol.5 Issue 4, pp.77-95, 2090.
- ^ Kowalski, Marta『The Asterisk in Multiplayer: Myth and Mechanism』Eidolon Press, 2093.
外部リンク
- 冥界相互通信機構・DM@S公式アーカイブ
- 封印紋章辞典(DM@Sコミュニティ運営)
- 語彙規約エンジン解体工房
- 白鴉音響工房・DM@S試聴室
- 台東ログ研究会(DM@S考察フォーラム)