デカグラマトン
| タイトル | デカグラマトン |
|---|---|
| 画像 | Deaggramaton_titlekey.png |
| 画像サイズ | 320x180 |
| caption | 装填式《文理の鍵》を掲げる主人公の立ち絵(ゲーム内演出より) |
| ジャンル | アクションRPG(文献魔導×ハンティング) |
| 対応機種 | オルタナティブ・アーカイブ(据え置き/携帯) |
| 開発元 | 黒曜計画工房 |
| 発売元 | 環球写本株式会社(通称: 環写) |
| プロデューサー | 馬場 鋳人(ばば いじん) |
| ディレクター | 萩原 箱舟(はぎわら はこふね) |
| デザイナー | クレア・サルモナ(Claire Salmona) |
| プログラマー | 橘 霧音(たちばな きりね) |
| 音楽 | 佐倉 亜夜(さくら あや)&特務合唱団「零章」 |
| シリーズ | 黒曜写本 |
| 発売日 | 2041年10月3日 |
| 対象年齢 | CERO相当:C(中学生以上相当) |
| 売上本数 | 全世界累計 184万本(初週比率 31%) |
| その他 | 日本ゲーム大賞受賞/オンライン対戦は「段落崩し」方式 |
『デカグラマトン』(英: Deaggramaton、略称: DG)は、[[2041年]][[10月3日]]に[[日本]]の[[黒曜計画工房]]から発売された[[オルタナティブ・アーカイブ]]用[[コンピュータRPG]]。[[黒曜写本]]シリーズの第7作目であり、作中の異界実装物「[[グラマトン]]」を題材にした[[メディアミックス]]作品群を指す[1]。
概要[編集]
『デカグラマトン』は、プレイヤーが「[[文理の鍵]]」を装填し、異界図書館「[[黒曜書架]]」内で魔物を狩猟しながら、ページ単位の契約を積み上げる[[コンピュータRPG]]である。通称は[[DG]]であり、当時の広告ではキャッチコピーは「“誤読すれば、世界が書き換わる”」とされた[1]。
本作の中心概念として、作中では「[[デカグラマトン]]」が“巨大な文法装置”として説明され、敵の行動が文章の文節に同期して変化する点が特徴とされた。さらに、序盤のチュートリアルで《文節カウント》が初期値 17 と表示される演出が話題となり、発売前から学術系ファンと攻略系ファンの対立を生む火種になったとされる[2]。
ゲーム内容/ゲームシステム[編集]
プレイヤーは主人公「[[雲井 章司]](くもい しょうじ)」として操作し、移動・攻撃・回避のタイミングが「呼吸」ではなく「[[句点ゲージ]]」により規定される。攻撃は“読める姿勢”で判定され、一定のフレーズに一致させるとダメージが上昇するが、逆に一致しない場合は命中率が-23%補正されるとされる[3]。
システム面では、戦闘フィールドに落ちる素材がいわゆる落ちものパズルとして実装されており、敵が吐き出す「[[注釈片]]」を3つ連結すると「[[章題]]」が完成し、短時間だけ敵の弱点属性が可視化される。章題を完成させる操作は“慌てない読み”が推奨され、開発側は「緊張で誤読が増えるのは現実でも同じ」と説明した[4]。
アイテムは[[写本コア]]、[[文理の鍵]]、[[余白符]]などで構成され、写本コアは装備というより「戦闘アルゴリズムの系譜」として扱われる。例として、初期装備の余白符「余白-09」は、回復量が基礎値+120の代わりに、HPが満タン時のみ追加ボーナスが発動するため“回復しない人”ほど得をする設計だったとされる[5]。
対戦モードは「[[段落崩し]]」であり、協力プレイ時は最大4人、対戦時は2対2の部隊編成となる。オンライン対応は発売当初からあるとされ、回線品質に応じて「改行遅延」がペナルティとして数値化され、当時のネット掲示板では“改行が上手い人が勝つゲーム”としてネタにされた[6]。
ストーリー[編集]
物語は「黒曜書架」崩壊の前夜から始まる。雲井章司は「[[誤読監査局]]」から派遣されたとされるが、現地では監査官の名前が日付ごとに変わっており、章司自身も何度も“同じページを別のふうに読んだ記憶”を持つようになると描写される[7]。
章司は旅の途中で「[[禁書階段]]」「[[索引迷宮]]」「[[余白の海]]」を巡り、各エリアのボスが放つ言葉の文脈を解析しながら、グラマトンの本体に近づく。終盤で明かされる核心は、デカグラマトンが魔物を狩る装置ではなく、“世界の解釈を強制的に一つへ収束させる装置”だったという点にあるとされる[8]。
特に最終章では、プレイヤーが選択した「最初の誤読」が“セーブデータの先”に残り、翌周回で敵の行動パターンが変化する。開発スタッフの一人はインタビューで「周回は二周目ではなく“注釈の追加”に近い」と語ったとされる[9]。
登場キャラクター[編集]
主人公の雲井章司は、読み間違いを恐れる性格として設計されており、作中セリフは常に短文で区切られる演出が多い。仲間として同行する[[星見 レイラ]](ほしみ れいら)は、余白符の扱いに長け、戦闘中の詠唱を“句読点に変換する”能力を持つとされる[10]。
敵勢力には[[誤読監査局]]の影があり、彼らは正義の顔で「誤読を矯正する」という方針を掲げる。ただし後半になるほど、監査局員の服装の規格が年ごとにズレていくことが示され、“制度そのものが写本化している”という風刺として読まれることが多い[11]。
ボスキャラクターとしては、索引迷宮の守護者[[鍵魚グリフェル]]、余白の海の[[波紋司ミラージュ]]、最終局面の[[章題獄長ヴァリエント]]が挙げられる。ヴァリエントは倒されても復活するが、復活のたびに攻撃名の文節が1語ずつ減るという奇妙な演出があり、当時のプレイヤー解析で“毎回-1語”が観測されたと報告された[12]。
用語・世界観/設定[編集]
世界観は異界図書館を中心に構成され、そこでは物理法則が文章の整合性と連動するとされる。たとえば火属性の魔法は“因果節”に従ってのみ有効であり、因果節が崩れると炎が逆に静電気のように広がると説明された[13]。
デカグラマトンは、辞書の編纂ではなく“編纂されたものを使用者の頭に直接上書きする装置”として語られる。作中ではデカグラマトンの出力は、毎秒 0.73ページの速度で行われるとされたが、攻略本ではこれが「表示上の値」で、内部演算では毎秒 0.7318ページであると補足されており、細部にこだわるファンを生んだ[14]。
また「[[グラマトン]]」は異界実装物の総称であり、章題完成により短時間だけ“文体が敵の装甲に刺さる”現象が起きる。余白符はその副作用を抑えるための免罪符のような立ち位置とされ、免罪の対象が“プレイヤーの誤読”である点が、軽いホラーとして受け止められることもあった[15]。
開発/制作(制作経緯/スタッフ)[編集]
制作の発端は、黒曜計画工房が独自エンジン「[[黙読律]]」を開発したことにあるとされる。黙読律は文章フォーマットをそのまま物理演算へ変換する技術だとされ、当初は演出専用だったが、プロデューサーの[[馬場 鋳人]]が「戦闘も文法で縛ろう」と提案したことでシステムへ統合されたと説明された[16]。
スタッフには、脚本を担当した[[小田切 朱里]]が参加した。小田切は“誤読”を単なる失敗ではなく、積極的な選択として描くことを重視し、テストプレイではあえてプレイヤーにわざと誤読させる実験を行ったとされる。その結果、全体の 64% が“誤読してしまったときのほうが強くなる”状況を好んだと社内資料に記録されており、開発ブログでも触れられた[17]。
発売直前には仕様調整があり、広告に用いた説明文の一部が誤って「[[デカグラマトン]]」ではなく「[[デカグラマトン計算子]]」と表記される事故が起きた。環写の広報は「計算子のほうが本質に近いが、一般向けは短い語が良い」と判断し、最終的に“短い名前が採用された”と伝えられている[18]。
音楽(サウンドトラック)[編集]
サウンドトラックは、作中の“句点ゲージ”と連動するテンポ設計が特徴とされた。楽曲は基本的に静かに始まり、プレイヤーが文章を整えるほど音が整列するように変化する。佐倉亜夜は制作意図について「整列は勝利ではなく、沈黙の形である」と語ったとされる[19]。
また終盤のボス[[章題獄長ヴァリエント]]戦では、合唱団「零章」が録音時に句読点を手拍子で叩き、そのリズムをそのまま敵AIに転用したとされる。結果として、倒す直前の音がわずかに遅れる現象があり、プレイヤーは“最後だけ歌が苦しそうだ”と評した[20]。
ゲーム内で再生される楽曲は全17トラックで、うち3曲は周回によってタイトル表記が変わる。たとえば「余白の海-春」は、二周目では「余白の海-夏」となるが、プレイヤーのセーブ日時では季節が一致しないことがあり、運営は「一致しないことで、誤読を促す」と説明した[21]。
評価(売上)[編集]
発売初週での販売は 31% がダウンロード版、残り 69% が物理版とされ、全世界累計 184万本を突破した。特に日本国内では、初動販売が 41万本で、月末時点で 61万本に達したと報告された[22]。
評価面では、日本ゲーム大賞を含む複数の賞を受賞し、ファミ通クロスレビューはゴールド殿堂入りとされた。ただし、レビューでは“文章要素が強すぎる”という指摘もあり、特定の属性ビルドが最適化されすぎる点が批判されることもあった[23]。
一方で、対戦モードの「段落崩し」は、試合時間が平均 9分36秒で固定される設計が功を奏したとされる。短い時間で読み合いが決着しやすいため、配信者の視聴維持率が高かったという分析が出回り、結果としてメディアミックスの制作が加速したとされる[24]。
関連作品[編集]
メディアミックスとしては、[[黒曜写本]]を題材にしたテレビアニメ『[[灰色の句読]]』、漫画『[[余白の海図]]』、さらにラジオドラマ『[[禁書階段の深夜便]]』が展開された。アニメでは“誤読の倫理”がテーマとして強調され、原作ファンからは「主人公の沈黙が増えている」と言われた[25]。
また、作中の架空生物である[[鍵魚グリフェル]]を主役にした短編小説集『[[グリフェルの注釈帳]]』が出版され、ボイスドラマとしても商品化された。特に注釈帳の第2巻が、なぜか図書館の利用規約を模した構成になっていたことが話題となり、真面目に読んだ人が“利用規約のほうが面白い”と評したという[26]。
関連商品(攻略本/書籍/その他の書籍)[編集]
攻略本は『[[デカグラマトン]]完全段落解析』が代表で、章題完成の組み合わせを表で整理している。そこでは余白符「余白-09」の発動条件が“HP満タンからの減少が0ではないこと”と定義され、数学的に読める文章テンプレが付属したとされる[27]。
さらに、公式設定資料集『黒曜写本アーカイブ:写本数秘学』では、グラマトン出力の誤差分布が掲載されており、平均値が 0.7318ページ/秒、分散が 0.0049 と記されている。ファンの間ではこの数値が“プレイヤーの誤読傾向”を表すのではないかと噂され、統計厨を呼び込む結果になった[28]。
その他には、対戦プレイ用の練習カード「[[段落崩し]]訓練セット(市販の文章カードではなく、音声入力対応の特殊カード)」が販売された。カードに刻まれた“点の位置”が認識される仕組みがあるとされ、店頭デモで驚かせる演出が好評だったと報じられている[29]。
脚注[編集]
参考文献[編集]
(架空)
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
(架空サイト)
脚注
- ^ 萩原 箱舟『黙読律の実装と文法物理』黒曜計画工房出版, 2042年。
- ^ 馬場 鋳人『デカグラマトン:誤読がもたらす収束アルゴリズム』環球写本株式会社, 2041年。
- ^ 小田切 朱里『灰色の句読:脚本メモ断章』文理社, 2043年。
- ^ Claire Salmona『Typography as Combat Mechanics』Inkwire Academic Press, 2044.
- ^ 佐倉 亜夜『句読点連動サウンド設計(第3巻)』合唱工房, 2042年。
- ^ 特務合唱団「零章」『沈黙の音響譜面(録音手拍子データ版)』零章出版社, 2041年。
- ^ Karim N. Dalse『On the Page-Level Determinism of RPG Encounters』Journal of Synthetic Narrative, Vol.12 No.4, pp.51-73, 2043.
- ^ 井戸端 眞琴『写本コアの経路推定:DGメタビルド調査』ゲーム統計研究会, 第2巻第1号, pp.9-44, 2042.
- ^ ファミ通編集部『ファミ通クロスレビュー傾向と殿堂の条件』KADOKA味, 2042年。
- ^ 環球写本株式会社 企画室『黒曜写本アーカイブ:写本数秘学』環写アーカイブ, 2043年。
- ^ 荒木 光介『デカグラマトン完全段落解析』読み違い書房, 2041年。
外部リンク
- 黒曜計画工房公式アーカイブ
- 環球写本データセンター
- DG段落崩しリーグ
- 句点ゲージ可視化ツール倉庫
- 零章合唱譜面配布ページ