lego smile precure (2012)
| 分野 | 玩具連動型メディアミックス企画 |
|---|---|
| 初出年 | 2012年(東海地方での先行販売があったとされる) |
| 主な媒体 | テレビアニメ/玩具パッケージ/折込チラシ/TVCM |
| 企画の呼称 | 「Smile(スマイル)セット」および派生の地域別カタログ |
| 制作と監修 | 東日本側は系、関西側はの制作局が担当したとされる |
| 特徴 | 販促用「set list」が長大で、テレビスポットは毎月更新されたとされる |
は、2012年に発表されたとされる、ブロック玩具と児童向け変身ヒロイン番組を相互送客する企画シリーズである。とくに、玩具の販売データが番組内の「次回予告」構成に影響した点が特徴とされている[1]。
概要[編集]
は、児童向け番組である系列の世界観を、ブロック玩具の「組み替え表現」と接続することで、視聴と購買を往復させる仕組みとして語られている。公式発表の体裁に近い一方で、後年の同人資料では「番組の台本が販促棚割の言語で書き換えられた」可能性が指摘されている[1]。
成立の経緯は、2011年末に内の玩具量販が実施した「笑顔指標」施策へ遡るとされる。具体的には、購買層の子どもが玩具を触る時間(秒)と、店頭での反応語彙(『にこっ』『すき』『つくる』など)を紐づけ、翌年の番組内プロップの登場順序へ反映したという[2]。なお、この指標は公開されなかったが、一次資料として向けの報告書草案が流出したとされる。
歴史[編集]
起源:『別の側から来る笑顔』という設計思想[編集]
企画の起源は、企画会議体「ハッピー・ブリッジ会議」が2011年12月13日にの別館で開催したことに求められるとされる。議事録は「笑顔は一方向では届かない」と記され、玩具の流通が東側と西側で分断されていた現実が、そのまま物語構造に転用されたとされる[3]。
この方針により、玩具の早期供給はまずの卸に寄せられ、翌週に側で同一型番のカタログが先に配られたという。制作進行は「他方(=日本の反対側)から来たセットほど、子どもが“乗り換え”を面白がる」という仮説に基づき、販促用のを段階的に長くしたと説明されている[4]。一方で、この仮説の裏付けデータは未公開とされ、後に「数字を盛ったのではないか」という見方も出た[5]。
発展:TVCMの総数が『台本の行数』を上回った日[編集]
は、2012年3月に全国放送へ拡大したとされるが、実態としては地域別の放送枠差が大きく、結果としてTVCMが先行して積まれたとされる。玩具版の「セット」は、月次で入れ替わる“部品の組み合わせ”に対応し、TVCMのスポット数は12か月で合計312本に達したと記録されることがある[6]。
また、番組内の「必殺ポーズ」演出が、販促台紙に記載された組立手順(全37工程)と一致するように設計されたとされる。ここで用いられた手順には、工程の前後に「同じパーツを裏返す回数」を明記する“癖”があり、制作側はこれを「笑顔の筋肉記憶」と呼んだという[7]。ただし、同時期に別出版社が競合玩具の広告を打ち込んだため、制作の原資は逼迫し、差し替えが頻発したという証言も残る[8]。
影響:店頭データが『次回予告』を指導したという噂[編集]
社会的影響としてしばしば語られるのは、店頭の売上順位が翌週の次回予告の語順へ反映された、という構図である。たとえばの玩具販売店で「売れ筋は“青の笑顔板”」と報告されると、番組内でも主人公が次回で青いパーツを最初に掲げるよう台本が差し替えられた、という[9]。この話は誇張として扱われることもあるが、実在の社内用スライドの“体裁が整いすぎている”点から、半ば真実めいた解釈が広まった。
一方で、地域間格差も顕在化した。西日本の一部では、カタログの配布が遅れた週に「別の側から来るはずのセット」が欠品し、代替として“似た部品”が並べられた結果、児童が物語の齟齬を指摘し始めたという。これが2012年後半の「整合性調査」へ波及し、問い合わせ件数は四半期で1,840件に達したとされる[10]。
仕組み:set list が長すぎる広告設計[編集]
の中核は、玩具パッケージとTVCMと番組内要素をつなぐ「set list」が異常に長い点である。セットリストには、玩具の名称だけでなく、登場ポーズ、販促紙面の色、さらにはテレビ放送のCM明け間隔(秒)が書かれていたとされる[11]。
とくに“他方から来る”発想は、カタログの体裁にも反映された。東側配布版では「順番は右から」を強調し、西側配布版では「順番は左から」と表記していた、という証言がある。子どもがページをめくると自然に左右が反転するため、結果として組立手順が覚えられる、という理屈である[12]。
この設計は、広告代理店の戦略資料でも「視聴→購入→再視聴のループが形成される」と記されていたとされる。ただし、資料の一部にはの“関連”という曖昧な欄があり、当時の編集者は「権威づけのための空欄」ではないかと推測している[13]。
TVCMと地域リスト(実在っぽさ全開の備忘録)[編集]
以下はで語られることの多い、TVCMの“列挙”である。放送局の正式な媒体資料は確定していないとされるが、ファンが回収したデータでは、スポットは「30秒:168本」「15秒:144本」の比率で構成されていたとされる[14]。
なお、地域別の掲載順も“別の側から来る”思想に合わせて入れ替わっていたとされる。たとえばではCM明けの効果音が高い周波数から始まり、では低い周波数から始まる、といった細部が比較対象として記されている[15]。この種の違いは技術的には説明しうるが、わざわざ語り直す必要があったのは「同じCMでも違う体験として記憶させる」ためだと解釈されている[16]。
一方で、この列挙は資料の性質上、重複が混ざりやすい。実際、同一秒数のCMが別日程として二重計上された可能性があり、検証にはが関与したのではないか、という冗談交じりの話も出回った[17]。
セット内容の一覧(噂の中身)[編集]
の“セット”は、単なる玩具の販売単位というより、物語の小道具として流通したという語られ方が多い。ここでは、資料によって名が揺れるものの、比較的共通して挙げられる項目を「噂のラインナップ」としてまとめる[18]。
この一覧がよく参照される理由は、セット名に付く接頭辞が、放送地域の順序と一致するとされるためである。たとえば“北灯(ほくとう)”と名付くセットは、北関東〜北海道の配布日が早かったとされ、“西鏡(さいきょう)”は西日本側の紙面で多用されたとされる[19]。ただし、こうした対応は確証ではなく、むしろ当時の編集者が後から整合的に見えるよう配列し直したのではないか、という批判もある[20]。
批判と論争[編集]
批判としては、子ども向け表現が販売データに従属したのではないか、という点が挙げられる。特に、番組脚本の語順が“店頭順位”に影響したという証言は、表現の自由を損なう可能性があるとして問題視されたとされる[21]。
また、広告量の多さ自体も論点となった。TVCMが過剰に積まれた結果として、番組の休止前に玩具の“次買い”を促す文言が増えたとする指摘が出た。ある編集者は「子どもの視聴体験が、購買計画へ置換された」と書き残したとされるが、その原文は見つかっていない[22]。
さらに、実在の統制機関の関与を示す“それらしい記述”が資料中に存在したことが波紋を呼んだ。たとえばが監修したとする欄は、公式サイトでは確認できない一方、当時の広告会社の内部報で“照会中”とされた可能性があるとされる[23]。要するに、真偽が混ざった情報が、長いset listのなかに埋め込まれていった、という構図である。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 山田花音『児童玩具の相互送客モデル:2010年代の実務メモ』メディア・エンジン出版, 2014.
- ^ 佐々木啓介『笑顔指標と棚割言語:店頭データが脚本に影響するまで』広告研究叢書, 2013.
- ^ M. Thornton, “Merchandise-to-Script Translation in Family Anime,” Journal of Play Media, Vol. 7, No. 2, pp. 41-58, 2012.
- ^ 渡辺精一郎『テレビスポット集計の罠と救い:秒数をめぐる312本の物語』放送編纂研究所, 2015.
- ^ K. Nakamura, “Regional Sequencing Effects in Cross-Media Campaigns,” Asian Journal of Marketing for Children, Vol. 3, No. 1, pp. 10-27, 2014.
- ^ 吉田紗希『物語整合性調査の現場:1,840件の問い合わせから』自治体広報レビュー, 第6巻第2号, pp. 77-96, 2013.
- ^ 株式会社ケイ・キャッチ『Smileセット流通設計報告(暫定版)』非売品, 2012.
- ^ Pretend Council for Broadcasting, “On the Measurement of CM-Induced Recall,” Broadcast Ethics Quarterly, Vol. 12, No. 4, pp. 203-219, 2016.
- ^ 内田万里『権威づけ文書の読み解き:監修欄の空欄は何を意味するか』編集学出版社, 2017.
- ^ R. Collins, “The Long Set List as Narrative Control,” International Journal of Toy Advertising, Vol. 2, No. 3, pp. 1-18, 2011.
外部リンク
- レゴスマイル資料館
- TVCM秒数アーカイブ
- 笑顔指標ノート
- 地域別カタログ倉庫
- 別の側から来る集合知