エルモア登り棒
| コンビ名 | エルモア登り棒 |
|---|---|
| 画像 | 登り棒の頂点から手を振る2人のシルエット |
| キャプション | 握力計測を“バラエティ番組仕様”に改造した衣装で登場することがある。 |
| メンバー | ボケ担当:綱渡りムカデ/ツッコミ担当:真夜中の温度計 |
| 結成年 | 2012年7月 |
| 解散年 | 現役 |
| 事務所 | 株式会社クラゲネスト(通称:クラネス) |
| 活動時期 | 2012年 - 現在 |
| 芸種 | 漫才/時々コント(登り棒学会シリーズ) |
| 公式サイト | https://elmoar-noboribou.example |
エルモア登り棒(えるもあのぼりぼう)は、所属のお笑いコンビである。7月に結成され、NSC36校6期生として知られる。{{}}
概要[編集]
エルモア登り棒は、奇妙な学術用語と日常の言い間違いを結びつけ、観客の理解を「登り棒の角度」に見立てて滑らかに崩す芸で知られている。
コンビ名の由来は、結成当初に彼らが“登り棒の文化史”をネタとしてまとめようとしたところ、元ネタの呼称がことごとく業界内部の方言に吸い込まれ、結果として誰も確認できない「エルモア」という音が定着した、とされる[1]。一方で、事務所側は「エルモアは潤滑剤のグレード名で、棒は舞台構造の部材を指す」という説明を公式コメントで出しており、真偽は議論になっている[2]。
メンバー[編集]
綱渡りムカデはボケ担当で、主に“物理っぽい比喩”を口にしてから感情を置いていくことで笑いを誘う役割を担っている。
真夜中の温度計はツッコミ担当で、ボケの比喩を温度計の読み値に変換し、「その値で科学は成立しない」と断言する締めを担当する[3]。
両者は同じNSC36校に通っていたが、最初に会ったのは授業ではなく、校内の地下備品倉庫で“滑り止めの配合”を巡って小競り合いをしているところだったとされる。なお、これが後の「登り棒学会」路線に繋がったと本人たちは語っている[4]。
来歴/略歴/経歴[編集]
結成の経緯(“棒”が先だった)[編集]
2012年7月、綱渡りムカデは東京都浅草の倉庫でアルバイトをしており、そこで見つけた古い台帳に「エルモア」という短縮表記が書かれていたのが出発点だとされる[5]。
一方で真夜中の温度計は同年6月、神奈川県の簡易劇場で“滑り”の事故映像を編集していたところ、音声波形が謎の周期を示し、その周期に合わせるように「登り棒」という単語を当てたのがコンビ結成の引き金になったと述べている[6]。
両者の合意点は「登り棒をネタの中央に置く」ことだけで、肝心の意味は会話の途中で置き去りにされ、結果として“意味が曖昧なまま進むコンビ”になった、とされる。
東京進出と初期の売り文句[編集]
東京進出は2013年10月、テレビ番組『夜更けの棚卸し』のAD枠オーディションがきっかけになったとされる[7]。
当時の売り文句は「登り棒は心理療法である」で、番組内で測定用に持ち込まれた簡易握力計の記録が“最大値だけが異常に丸い”という理由で、セット裏のスタッフがこぞって笑ってしまい、結果的に本番でその沈黙がネタ化された[8]。
のちに彼らは活動拠点を東京都の小劇場付近に移し、毎週土曜日に“棒角度ゼミ”と称する即席研究会を行った。参加者の感想がSNSで拡散し、翌年の地方番組に呼ばれる頻度が増えたとされる[9]。
芸風[編集]
芸風は主に漫才で、導入で観客に「棒が上がる前提」を渡し、途中でその前提を“測定不能な数字”へ置換する手順で組み立てられる。
綱渡りムカデは、冗談のようでいて妙に細かい値を提示することで知られ、たとえば「登り棒の摩擦係数μは、気温21.7℃のときだけ0.34に寄る」といった説明をさらりと言う[10]。真夜中の温度計はそれを受けて「その条件、温度計が反抗期です」とツッコみ、観客のツッコミ欲求を回収する。
また、彼らのコントでは“棒の歴史”が突然、の架空プロジェクトや、の観測手順に接続されることがあり、整合性よりも“接続の唐突さ”が笑いになるとされる[11]。
エピソード[編集]
2016年3月、地方収録で失敗した出来事がある。スタジオの安全管理上、登り棒(小道具)に「滑り止めが必要」という指摘が入ったが、綱渡りムカデが持参したのは“消しゴムの粒だけを選別した粉”だったため、スタッフが一瞬黙り、次に全員が同時に咳払いをしたという[12]。
その場で真夜中の温度計は「はい、これでμが発生します」と宣言し、咳払いを“承認の拍”に変換するように間を作った。結果として、放送では視聴者アンケートに「咳が笑いのタイミングになっていた」という自由記述が最多になった[13]。
さらに2020年には、オンライン配信の企画『棒角度は言い訳の母』で、コメント数のピークが棒の上端に手を伸ばした瞬間と一致するという“偶然の統計”が話題となった。彼らはその一致を「300件中、298件は“見なかったことにする顔”が先に来る」と表現した[14]。この数字は独り歩きし、後に検証が行われたが、当時のログが一部欠落していたとされ、真相は不明のままである。
出囃子[編集]
出囃子は、関西圏の“工事現場サンバ”をサンプリングして作ったとされるメロディで、曲名は『上端到達の行進』とされる[15]。
ただし本人たちは別の番組で「実際は、目覚まし時計のアラームを逆再生したもの」とも述べており、編集者の間では「どちらが正しいかより、言い争うテンポが正しい」と扱われている[16]。
楽器編成はシンセ主導で、冒頭の8小節だけが異常に短いことが知られている。ファンは「8小節が短い=上がり切らない緊張を作るため」と解釈している[17]。
賞レース成績・受賞歴など[編集]
2014年に『M-1グランプリ』相当の大会に挑戦し、初出場で準決勝進出を果たしたとされるが、当時の公式記録にエラーがあり、彼らは“準決勝進出ではなく準決勝進出っぽい顔で通過した”と冗談を重ねた[18]。
2017年には『キングオブコント』相当のローカル枠でファイナリストに選出され、『登り棒学会 第三号』をテーマにしたコントが評価された[19]。
また、2021年にテレビ特番『笑いの角度測定委員会』の“進行補助者”枠を受賞し、主にスタジオの物理セットの安全説明を担当したことが功績として挙げられた[20]。ここでは一度だけ、彼らの“棒角度”が番組の企画基準(平均55度)を超えたために、番組側が急遽ルール変更したという逸話がある。なお、この55度は誰の資料に基づくかが明示されていないと指摘されている[21]。
出演[編集]
テレビでは『夜更けの棚卸し』『笑いの角度測定委員会』『週末、棒のように固く』などに出演してきた。
ラジオでは系列の『深夜の滑り止め』にレギュラー出演し、毎回“1分間の棒語り”を行っているとされる[22]。
特番では、の『文化的に危険な小道具』で、(実際には小道具が動かない構造になっているにもかかわらず)“動いたように見せる説明”を漫才として成立させた点が好評だったとされる[23]。ネット配信では『棒角度は言い訳の母』が最も再生数を伸ばしたと公式発表されており、再生回数の伸び方は「棒の上端に向かうほど直線的」と表現されている[24]。
作品[編集]
CDでは『エルモア登り棒のお笑い摩擦』(2018年)をリリースしており、収録ネタのタイトルには“μ”“臨界”“上端”などの単語が並ぶとされる[25]。
DVDは『登り棒学会:第一〜第五夜』(2020年)が発売され、映像特典として“間の研究(編集なし版)”が付いたとされる[26]。
また、配信限定で『棒角度は言い訳の母(完全版)』が公開され、コメント表示が最初から最後まで固定されているため、ファンは「笑いの粒度が変わらない」と評価している[27]。
単独ライブ[編集]
単独ライブは“学会形式”で行われることが多く、会場入口に受付係として「安全管理士(架空)」が立つ演出が恒例となっている。
2019年の単独ライブ『登り棒学会 第四号』では、開演前に来場者へ“棒に関する質問票”が配布され、質問票を読み上げるコーナーが設けられた[28]。
このライブでは、アンケートの集計として「質問票1,204枚中、“上がる”と書かれていたのは1,200枚(残り4枚は“上がらない”)」という数字が提示された[29]。ただし、回収率が明確に記載されていないことから、後に細部の整合性についてファンが検証した経緯がある。
書籍[編集]
書籍として『登り棒はなぜ嘘をつくのか:エルモア登り棒の“角度思考”入門』(2022年)が刊行された[30]。
内容は芸の作り方を解説する体裁を取りつつ、途中で“架空の行政文書”の引用風ページが挿入され、読者を混乱させる構成になっているとされる[31]。
著者紹介では二人が「綱渡りムカデ=ボケの角度を測る人」「真夜中の温度計=真面目にズラす人」と記されており、読者の笑いを先に取りにいく姿勢がうかがえる[32]。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 綱渡りムカデ『登り棒はなぜ嘘をつくのか:エルモア登り棒の“角度思考”入門』クラゲネスト出版, 2022.
- ^ 真夜中の温度計『棒角度の作法:測定できない数値の扱い方』新宿角度研究所, 2021.
- ^ 『笑いの角度測定委員会』制作委員会編『番組記録 第3巻』日本テレビ映像編集局, 2021, pp. 41-63.
- ^ 浅草台帳研究会『地方芸人の命名規則に関する一次資料(仮)』浅草資料叢書, 2018, pp. 12-29.
- ^ Margaret A. Thornton『Archival Comedy and the Physics Metaphor』Tokyo Academic Press, 2019, Vol. 7, No. 2, pp. 101-119.
- ^ 田中ユイナ『“μが出る”とは何か:漫才における擬似科学語彙の機能』『コメディと言語』第15巻第1号, 2020, pp. 55-77.
- ^ Satoshi Kuroda『Sound Editing in Late-Night Variety Shows』Journal of Broadcast Tricks, Vol. 3, No. 4, 2018, pp. 200-214.
- ^ 【要出典】高橋シオリ『安全管理士(架空)の実務』新宿安全笑論, 2022, pp. 9-18.
- ^ 佐藤ミチル『NSC教育における“誤読”の芸術化』NSC研究年報, 第36号, 2015, pp. 88-102.
- ^ クラゲネスト広報室『エルモア登り棒 公式プロフィール(第2版)』クラゲネスト, 2023.
外部リンク
- クラネス公式チャンネル
- 登り棒学会アーカイブ
- 深夜の滑り止め(ラジオ)
- 棒角度は言い訳の母 配信ページ
- 安全管理士(架空)団体サイト