ホラー動画勢VTuberのどれいしょう
| 分野 | 配信文化、インターネット・エンターテインメント史 |
|---|---|
| 主な舞台 | 日本の動画プラットフォーム(主に深夜枠) |
| 登場期 | 頃とされる |
| 中心概念 | 「のどれい(喉を鳴らす誓約)」と称される視聴作法 |
| 関連組織 | 警察庁迷惑情報対策室(言及が“あった”とされる) |
| 論点 | 配信者の言動・ファン心理の境界 |
| 特徴 | ホラー動画の“実況テンプレ”が礼拝形式化した点 |
ホラー動画勢VTuberのどれいしょう(ほらーどうがぜい ぶいちゅーばー の のどれいしょう)は、日本の配信文化に現れたとされる「ホラー動画視聴者コミュニティ」と「VTuber活動者」を結びつける呼称である。初期は自称の流儀として扱われたが、のちに配信倫理の議論を呼び込み、警察庁や総務省の言及が“あったことにされる”ほど注目を集めた[1]。
概要[編集]
ホラー動画勢VTuberのどれいしょうは、ホラー動画を継続視聴する層(ホラー動画勢)が、VTuberの生配信に参加する際の儀礼的な行動をまとめて呼ぶ語とされる。具体的には「音量」「沈黙」「コメント速度」などを“祈祷”のように調整する作法がセットで語られ、作法の一部が視聴者側にも強く要請される点が特徴である[1]。
当初は流行語として扱われたが、しだいにプラットフォームのコミュニティ規約と衝突する場面が増えたとされる。とくに、視聴者が「参加枠」を確保しようとするあまり、配信者の心理負荷を増やす行為が“慣習”化したと指摘され、総務省の有識者会議資料に類似の用語が引用されたという逸話もある[2]。ただし、この逸話の出典は定まっていないため、編集によって真偽が揺れていると記録されている。
成立の物語[編集]
「喉(のどれい)」は誓約から始まったとされる[編集]
語源は「喉(のど)を鳴らす=恐怖を受け止める」という比喩から来たとする説が有力である[3]。そこから、VTuberがホラー動画の開始前に“喉慣らしの間”を取り、配信画面に「三秒の無言」を表示する形式が流行したとされる。この無言は初期には暗黙の合図にすぎなかったが、のちにテンプレ化し、コメント欄では「無言中の発言は供物にならない」などの文句が定型化したという[4]。
さらに、のリスナーが睡眠不足で錯乱しやすい時間帯という統計を根拠に、夜更けの配信では“発声の管理”が必要だとする主張が広まったとされる。あるとされる内部メモでは、無言間の平均は「2.73秒」であったと書かれているが、数値の測定方法は明記されていない。とはいえ、測定値が細かすぎることから、逆に信じる人が増えたとも指摘されている(編集の段差が生じやすい箇所である)。
2018年の「供物ランキング」で“勢”が定義された[編集]
ホラー動画勢が一つのコミュニティとしてまとまる転機は、春に各所で開催されたとされる「供物ランキング」であったと説明される。ここでの供物は、寄付ではなく「コメントの一貫性」や「実況の速度」といった行動スコアを指すとされる。たとえば、ある都市部のユーザー調査(匿名)では、供物スコア上位者のコメント速度が平均で「1分あたり38.6文字」だったという[5]。
ただし同ランキングは、視聴者の“恐怖耐性”を競うように見え、配信者の安全配慮と衝突したとされる。そのためVTuber側からは「怖いのは動画であり、ファンではない」などの注意喚起が出たが、注意が出るほど儀礼が濃くなる逆説が起きたとされる。結果として、ホラー動画勢VTuberのどれいしょうは「参加できる人ほど濃く求められる」仕組みを持つようになった、という筋書きで語られることが多い。
運営と警察の“会話”が、用語を神話化した[編集]
用語が一般化した背景には、運営側と当事者の“調整会話”があったとされる。具体的には東京都内の会議室で、警察庁迷惑情報対策室の担当者と、ホラー系配信者グループの代表が意見交換したという証言が複数あるとされる[6]。この会話で「のどれい」の運用が“心理的拘束”に近いかどうかが論点になった、と書かれている。
なお、会話記録の一部は「議事録番号:第9-17号」「配布資料:全24ページ」「議題:7本」といった細目まで残っているとされるが、いずれも公式公開ではない。とはいえ、細部が揃いすぎていることが「本物っぽさ」を生み、用語の神話化に寄与したと解釈されている。こうした不自然な一致が、のちの批判でも笑いどころになった。
社会的影響[編集]
ホラー動画勢VTuberのどれいしょうは、視聴者参加型の配信に「儀礼の層」を持ち込んだことで、従来のチャット文化とは異なる緊張感を作り出したとされる。とくに、ホラー動画の内容よりも“行儀”が注目され、配信者がホラーを見せるのではなく、視聴作法を披露する場になっていった、という評価がある[7]。
また、配信者の側にも影響が及んだ。作法が儀礼化するにつれて、開始前の無言間やコメント抑制などの“演出”が固定化し、配信者が体調を崩した場合にも作法を優先せねばならない雰囲気が生まれたとされる。あるまとめサイトでは、体調不良で配信を休んだVTuberに対し「供物の回収(=コメントの再提出)を要求する声が1,204件あった」と記されている[8]。
この種の要求が恒常化すると、プラットフォーム側は「不適切な同調圧力」を問題視し、コミュニティ指針を改訂したとする説明がなされる。ただし、その改訂にどれいしょうの語が明示的に載ったかは定かでない。そのため、言及の有無が“編集によって増減する”項目として扱われている。
批判と論争[編集]
批判の中心は、「恐怖を扱う表現」の範囲を超えた“参加の強制”が生まれている点である。批評家は、のどれいが儀礼として機能するのは自由だが、ランキングやスコアで序列化することで強制が潜むと述べたとされる[9]。実際、供物スコアの下位者が「沈黙が足りない」と言われ、配信外で謝罪動画を求められたという騒動が、大阪府の一部コミュニティで語られた。
また、運営と配信者の責任分界も争点になった。ある研究者は、これが“エンターテインメントの演出”として始まったとしても、視聴者の反応データを根拠に作法が最適化されていく過程で、倫理が置き去りになると指摘している[10]。ただし、その研究は当該語を直接扱っていないにもかかわらず、後年の引用で強引に結びつけられたと記され、出典の扱いが論争の火種にもなった。
一方で擁護側は、ホラー動画勢VTuberのどれいしょうは“共同体の遊び”であり、過度な解釈が萎縮を招くと反論したとされる。さらに笑いを交えた擁護として、「無言は黙示録ではなく、回線の混雑対策である」という主張が出回ったという記録がある。ただし、その主張は科学的根拠に乏しく、真顔で書かれている点が逆に笑いを誘ったとされる。
一覧:用語の派生語と“細かい作法”[編集]
以下は、ホラー動画勢VTuberのどれいしょうの周辺で発生したとされる派生語の一覧である。各語は、配信開始前後の所作を細分化して語ることで、参加者の行動を揃えようとする意図があると説明される。
— 開始前の無言時間を「測定値つき」で語る言い方とされる。
— コメントの最初の一行が“供物”とされるが、内容ではなく字面の丸め方が重視されるとされる。
— 1分あたりの文字数を指標化した呼称で、スクショで広まったとされる。
— 恐怖に弱い人ほど参加が求められるといった逆転を皮肉る語として使われたとされる。
— 無言間に発言すると「税」を払うように扱われる、実務上は存在しないルールとされる。
— 深夜枠で赤色を使うコメント装飾の慣習を指すとされる。
— ホラー実況の定型文(例:「次の部屋は、生存の可能性が…」)が儀礼化した呼称とされる。
— “割符”のように複数配信者で間の長さが割り当てられる、という比喩的ルールとされる。
— 休止配信時にコメントを回収して再提出するという、手続きの冗長さが笑いになる語とされる。
— 無言間が守られているかを監視する役割名とされるが、監査員の実在は不明であるとされる。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 中村アヤ『配信儀礼の薄い膜:コメント文化の定量化と揺らぎ』東京:虹灯書房, 2021.
- ^ Dr. Margaret A. Thornton『Live-Chat Liturgies and Moral Load in Digital Horror Entertainment』Vol. 12, No. 3, 2019.
- ^ 佐伯律子『恐怖のデータ化:実況テンプレの社会史』京都:白鴎学術出版, 2020.
- ^ 田端健吾『深夜枠という装置:回線・注意・沈黙の間』名古屋:楓文社, 2018.
- ^ 伊藤美咲『供物ランキングの経済学(架空統計の実装例を含む)』第1巻第2号, 2022.
- ^ “総務省の有識者会議”資料『参加型配信における同調の自動化(抜粋)』【総務省】, 2020.
- ^ 【警察庁】迷惑情報対策室『オンライン上の心理的負荷に関する一次報告(仮)』pp. 31-44, 2019.
- ^ 山田碧『無言税と称される慣習の生成:誤解される規範』社会情報学研究, Vol. 7, No. 1, pp. 77-92, 2023.
- ^ K. R. Watanabe『Ritualized Silence in Streaming Platforms』pp. 114-129, 2020.
- ^ 松下咲良『ホラー動画勢の行動原理:喉慣らしから読み解く』札幌:北燈出版社, 2017.
外部リンク
- 幽夜配信アーカイブ
- コメント儀礼辞典
- 深夜枠ログ研究所
- 供物ランキング調査会
- 喉割符ガイド