創 -汝ら新世界へ歩む者なり-
| 名前 | 創 -汝ら新世界へ歩む者なり- |
|---|---|
| 画像 | Sou__Ye_Who_Walk_Toward_the_New_World__live_2019.jpg |
| 画像説明 | の公演にて |
| 画像サイズ | 250px |
| 画像補正 | yes |
| 背景色 | #1D2230 |
| 別名 | 創団 |
| 出生名 | 創 -汝ら新世界へ歩む者なり- |
| 出身地 | |
| ジャンル | シンフォニック・ポストロック、儀礼系エレクトロニカ |
| 職業 | バンド |
| 担当楽器 | ボーカル、ギター、ベース、キーボード、打楽器 |
| 活動期間 | 2011年 - |
| レーベル | Arc Lantern Records |
| 事務所 | 新都音響制作 |
| 共同作業者 | 三枝航平、牧野リヒト、澤口紗季 |
| メンバー | 篠宮蓮、神谷イズミ、白石冬真、久保田アヤ、御影ユウ |
| 旧メンバー | なし |
| 公式サイト | souworld.jp |
創 -汝ら新世界へ歩む者なり-(そう なんじらしんせかいへあゆむものなり)は、の5人組バンドである。所属事務所は。レコード会社は。に結成、にメジャーデビュー。略称は「創団(そうだん)」、公式ファンクラブは「新世界歩行会」である。
概要[編集]
創 -汝ら新世界へ歩む者なり-は、発の5人組バンドである。重厚な弦楽編成と、朗唱に近いを特徴とし、都市の再編や儀礼、移動を主題とする楽曲で知られている[1]。
2010年代前半のライブハウス・シーンにおいて、同バンドは「曲を聴くというより、儀式に参加する感覚」と評され、やの深夜公演で支持を集めた。なお、初期の公演では観客が1曲目の終盤で立ち上がるまでに平均4分17秒かかったとされ、これが演出として意図されていたのかは今なお議論がある[要出典]。
バンド名は宗教的な響きを持つが、実際には「創作」「創造」「創世」の三語を中核に据えた造語であり、英訳不能な長さそのものをコンセプトにしたとされる。公式ファンクラブ名の「新世界歩行会」は、後に公演の入場導線を模した会員証で話題となった。
メンバー[編集]
・篠宮蓮(しのみや れん) - ボーカル、チェロ、総合演出。寡黙な人物として知られるが、MCでは突然の地図記号の話を始める癖がある。
・神谷イズミ(かみや いずみ) - ギター、シンセサイザー。北欧系ポストロックとの和音構造を接続した張本人とされ、チューニングだけで8分を要した伝説がある。
・白石冬真(しらいし とうま) - ベース、プログラミング。ライブ時の足元機材が多く、2018年の機材点検では「小型のほど複雑」と評された。
・久保田アヤ(くぼた あや) - ヴァイオリン、コーラス。弓の返しで客席照明を誤作動させた逸話があり、その映像は公式MVの一部に採用された。
・御影ユウ(みかげ ゆう) - ドラムス、パーカッション。地方公演の終演後に会場周辺の石段を叩いて残響を確認することから、スタッフに「音響測量士」と呼ばれていた。
バンド名の由来[編集]
バンド名は、結成前に篠宮が所有していた手製の歌詞帳の表紙に記されていた「創」の一字に由来するとされる。その後、神谷が「汝ら新世界へ歩む者なり」という旧約風の一文を付記し、最終的にスタッフが「長すぎて逆に覚えやすい」と判断して採用した[2]。
一方で、命名会議はの喫茶店「珈琲館ミルナ」にて行われたとも、の銭湯休憩室で行われたとも伝えられ、記録が一致しない。これは初期メンバーが「名前よりも音量を先に決めた」ためであるとの指摘がある。
公式には「創る者は皆、未踏の世界を歩く者である」という意味が込められているが、ファンの間では略して「長い方の創」と呼ばれることもある。
来歴[編集]
結成 - インディーズ時代[編集]
2011年、の地下リハーサルスタジオで、篠宮と神谷が即席のセッションを行ったことが結成の端緒とされる。白石と御影は当初、別の実験音楽集団に在籍していたが、篠宮の歌詞にあった「駅前に新世界を仮設する」という一節に反応して合流した。
インディーズ期は月に2回のみの自主企画ライブを行い、各公演に異なる「通行証」が配られた。第3回公演では通行証が実際に改札サイズで印刷され、会場入口の動線が詰まったため、物販開始が37分遅れたとされる。
2014年 - メジャーデビュー[編集]
2014年、Arc Lantern Recordsより1stシングル『』でメジャーデビューした。テレビ番組への出演は少なかったが、MVがの車内モニターで短期間使用され、地下鉄利用者の間で「朝の通勤に向かない壮大さ」として記憶された。
同年のデビュー公演はで行われ、開演前に霧を人工的に発生させる演出が採用された。結果として、客席の前方12列目まで演者の位置が確認できず、照明スタッフのみが完全なセット転換を把握していたという。
2016年 - 『門』期[編集]
2016年発表の2ndアルバム『』は、累計売上枚数17.8万枚を記録し、オリコン週間アルバムランキングで初登場2位を獲得した。収録曲「回廊のための三十分」は、実際には27分49秒しかないが、ライブでは毎回2〜3分ずつ伸縮するため、運営側が演奏時間を固定表示しなくなった。
この時期、バンドは「楽曲が長いほど構成が簡潔になる」という逆説的な作曲法を確立したとされ、音楽誌『』で特集された。
2019年 - 社会現象化[編集]
2019年、配信限定シングル『』がストリーミング1.2億回再生を突破し、バンドは若年層を中心に社会現象となった。楽曲の合唱パートが学校行事の入退場曲に転用され、全国32校で独自の「創式退場」が行われたことがある。
同年のアリーナツアーでは、終演後の退場に平均18分を要したため、運営会社が会場周辺のタクシー会社と連携して臨時の待機列を設けた。これが後に「新世界渋滞」と呼ばれる。
2022年 - 活動休止と再始動[編集]
2022年、制作の長期化を理由に活動休止を発表したが、休止期間中もメンバー個別の映画音楽や朗読作品は継続して制作された。とくに久保田が参加した短編映画『』は、上映時間よりもエンドロールが長いことで知られている。
2023年にはで再始動公演を開催し、未発表曲「歩行者のための国歌」を初披露した。公演当日は入場口に「新世界の方はこちら」という案内板が設置され、観客の半数が写真を撮るために列を離れた。
音楽性[編集]
創の音楽性は、を基調としながら、、儀礼音楽、環境音、さらには駅構内のアナウンス断片を再構成したものとして説明される。特に神谷のギターは、和音よりも残響の減衰時間を重視して設計されており、演奏者自身が「音ではなく余白を弾く」と述べたとされる[3]。
また、楽曲構成には「前奏→宣誓→沈黙→再構築」という独自の4部構造が見られる。これは篠宮が大学時代に所属していたでの上演記法を流用したものとされ、歌詞カードにはしばしば地図、印章、注意書きが併記された。
一方で、楽曲の最終コード進行が毎回微妙に異なるため、コピーバンド泣かせのグループとしても知られる。2020年には全国の音楽教室から「教材化に不向き」との苦情が7件寄せられたという。
人物[編集]
メンバーはいずれも表に出る情報が少なく、インタビューでは職業的な受け答えをほとんどしないことで知られている。篠宮は自宅で古地図を収集しており、神谷は配線図を眺めながら曲を書く。白石は機材ケースの角に日付を刻む習慣があり、久保田は演奏前に客席の空気の湿度を確認する。御影は公演地の最寄り駅から会場までの勾配を記録している。
共通しているのは、全員が「完成」を嫌う点である。アルバムのマスタリング後に1音だけ差し替えを要求することが多く、レーベル側は提出データの最終版を「v7_final_reallyfinal2」と保存していたともいわれる。なお、篠宮が書く歌詞には内の実在地名が頻出するが、実際の地理とは一致しない架空の移動経路が多く、ファンはこれを「都市譜」と呼んでいる。
評価[編集]
音楽評論家のは、創について「日本語の歌詞がここまで建築的に聞こえる例は少ない」と評した。または、同バンドのライブ演出を「演奏会ではなく、都市の更新式典に近い」と記している[4]。
一般の評価としては、初見では難解だが、2回目で急に泣けるタイプのバンドとして扱われることが多い。特に『門の内部にて』以降は、10代後半から30代のリスナーを中心に支持を広げ、大学の軽音サークルでは「コピーすると必ず編成が増える」と半ば迷信化している。
ただし、楽曲の長尺化と演出の過密さについては賛否が分かれた。2021年には「終演時間が告知より24分押すのが常態化している」として、近隣の飲食店3店舗が共同で注意書きを掲示したことがある。
受賞歴[編集]
・ - 第57回・新人賞
・ - 第9回・赤賞
・ - ・最優秀コンセプトビデオ賞
・ - 第34回・ベスト5アルバム
・ - ・特別功労章
また、地方自治体の文化事業からも表彰されており、の「港湾文化推進顕彰」を受けた際には、賞状の文面にバンド名が長すぎて2行に折り返されたという。
ディスコグラフィ[編集]
シングル[編集]
・『黎明の骨格』 (2014年) ・『灰の階段』 (2015年) ・『門前の雨』 (2016年) ・『世界を持ち上げる手』 (2019年) ・『帰還のための静けさ』 (2023年)
いずれもシングルとしては尺が長く、最短でも6分台である。『門前の雨』はラジオ局側が編集を求めたが、バンドが「雨に編集は不要」と回答したため、放送版だけ冒頭の雷鳴が3秒短くなった。
アルバム[編集]
・『創世記のための練習』 (2012年) ・『門の内部にて』 (2016年) ・『都市はまだ眠らない』 (2018年) ・『歩行者のための国歌集』 (2024年)
『都市はまだ眠らない』は、収録曲の半数が5分を超えるにもかかわらず、ジャケット裏に「夜間帯推奨」と書かれていることで話題となった。なお、初回盤のブックレットには会場までの徒歩圏マップが付属したが、実用性は低かった。
映像作品[編集]
・『新世界歩行会 第一回会合』 (2017年) ・『Live at Hibiya Fog Session』 (2014年) ・『Arc Lantern Tour 2019 - 退場の遅い夜 -』 (2020年) ・『再始動式典 Zepp Haneda 2023』 (2024年)
映像作品はいずれも、演奏よりも舞台転換や照明設計を重視した編集が行われている。とくに『Live at Hibiya Fog Session』では、霧の映像が全編の約11%を占めており、ファンの間では「実質的な第6メンバー」とされる。
ストリーミング認定[編集]
日本国内の主要配信サービスでは、2024年時点で『世界を持ち上げる手』が累計1.2億回再生を突破し、同バンド初のストリーミング認定作品となった。また『黎明の骨格』と『帰還のための静けさ』もそれぞれ5,000万回再生を超えている。
一方で、再生時間の長さから「再生回数の割に完走率が高い」とされ、アルゴリズム推奨の上では不利だったとする分析もある。レーベルはこれに対し、曲間の沈黙を「聴取者の呼吸を整える仕様」と説明した。
タイアップ一覧[編集]
・『黎明の骨格』 - リニューアル告知CM ・『門前の雨』 - 深夜教養番組『地図のない夜』エンディングテーマ ・『世界を持ち上げる手』 - 冷凍麺キャンペーンソング ・『帰還のための静けさ』 - 都営交通マナー啓発映像 ・『都市はまだ眠らない』 - 夜景観光プロモーション
タイアップ先はいずれも、楽曲の壮大さに対して用途がやや実務的であることで知られる。特にコンビニキャンペーンでは、店内BGMとして流すには間奏が長すぎるとして、棚卸し時間にのみ採用された。
ライブ・イベント[編集]
創は年に1〜2回の大型公演を中心に活動しており、ライブ・コンサートツアーは必ず「章立て」で構成される。2020年の全国ツアー『都市再起動巡礼』では、、、、、、の6都市を回り、各会場で終演後に会場周辺の歩行者信号をモチーフにした限定グッズが販売された。
また、2018年のイベント『夜の測量会』では、サポートメンバーとして弦楽四重奏団と鐘奏者2名が参加した。鐘の音が強すぎてアンコールの合図が分からなくなる事態が起きたが、結果的にその沈黙が最も好評だったとされる。
なお、2023年の再始動後は着席指定公演が増えたものの、曲の後半で立ち上がる観客が多く、運営は「立ち上がり許可曲」と「着席維持曲」を事前に分けて案内している。
出演[編集]
テレビ出演は少ないが、風の音楽番組『新都ミュージック・アーカイブ』や、深夜の実験音楽枠『音の環状線』に出演した記録がある。ラジオでは系の特番において、1曲の途中でメンバー全員が無言になったまま3分間経過し、放送事故扱いになる直前で曲が終わったという。
映画出演はほとんどないものの、2019年のドキュメンタリー映画『』では、演奏シーンよりもリハーサル前の朝食が長く映された。CMでは前述のタイアップのほか、連合の読書週間告知にも参加し、ページをめくる音だけを収録した音源を提供した。
NHK紅白歌合戦出場歴[編集]
創はに第74回へ初出場した。披露曲は『世界を持ち上げる手』で、特設ステージ上にを模した可動式のセットが設置され、演奏終了時にはその階段が1段だけ上昇する演出が行われた。
紅白出場時は、曲の尺を放送枠に収めるため、後奏の一部がカットされたが、放送終了後にSNS上で「カットされた残響を聴きたかった」という投稿が多数見られた。なお、番組側の資料ではバンド名が3回改行されたため、字幕担当が「改行に負けたバンド」と称したという。
脚注[編集]
[1] バンド公式サイトおよび会報『新世界歩行会報』創刊号による。 [2] 命名会議の記録は複数存在するが、いずれも筆跡が異なる。 [3] ただし、本人は後年「実際には音量を下げる口実だった」と述べたとされる。 [4] 両者の評論は誌面上でやや温度差がある。
・『月刊サウンド・トポロジー』第18巻第4号、2016年、pp. 22-31。 ・『都市と残響』新都出版、2017年。 ・『Arc Lantern Records 10周年記念資料集』、2024年。 ・『日本ポピュラー音楽年鑑 2019』、音響社、2020年、pp. 104-109。 ・『夜間文化研究』第7号、2021年、pp. 55-63。 ・『ライブ会場の社会学』港北書房、2018年、pp. 201-214。 ・『歩行者のための国歌集 解説ブックレット』、2024年。 ・M. Thornton, "Ritual Noise and Urban Processions", Vol. 12, No. 3, pp. 44-58. ・三枝航平『ポストロックの建築学』、青磁社、2022年、pp. 88-96。 ・牧野リヒト『無音の設計』、新都文庫、2023年、pp. 11-19。
参考文献[編集]
・三枝航平『ポストロックの建築学』青磁社、2022年。 ・牧野リヒト『無音の設計』新都文庫、2023年。 ・『月刊サウンド・トポロジー』第18巻第4号、2016年。 ・『都市と残響』新都出版、2017年。 ・『ライブ会場の社会学』港北書房、2018年。 ・『日本ポピュラー音楽年鑑 2019』音響社、2020年。 ・M. Thornton, "Ritual Noise and Urban Processions", Vol. 12, No. 3. ・J. R. Keller, "The Architecture of Long Refrains", Vol. 8, No. 1. ・『夜間文化研究』第7号、2021年。 ・『創 -汝ら新世界へ歩む者なり- 完全解説書』Arc Lantern Books、2024年。
関連項目[編集]
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外部リンク[編集]
・公式サイト
・Arc Lantern Records アーティストページ
・新世界歩行会 公式ファンクラブ
・新都音響制作 所属一覧
・創 作品年表アーカイブ
脚注
- ^ 三枝航平『ポストロックの建築学』青磁社, 2022.
- ^ 牧野リヒト『無音の設計』新都文庫, 2023.
- ^ 『月刊サウンド・トポロジー』第18巻第4号, 2016, pp. 22-31.
- ^ 『都市と残響』新都出版, 2017.
- ^ 『日本ポピュラー音楽年鑑 2019』音響社, 2020, pp. 104-109.
- ^ 『ライブ会場の社会学』港北書房, 2018, pp. 201-214.
- ^ M. Thornton, "Ritual Noise and Urban Processions", Vol. 12, No. 3, pp. 44-58.
- ^ J. R. Keller, "The Architecture of Long Refrains", Vol. 8, No. 1, pp. 11-29.
- ^ 『夜間文化研究』第7号, 2021, pp. 55-63.
- ^ 『Arc Lantern Records 10周年記念資料集』Arc Lantern Books, 2024.
- ^ 『歩行者のための国歌集 解説ブックレット』Arc Lantern Records, 2024.
- ^ 『創 -汝ら新世界へ歩む者なり- 完全解説書』Arc Lantern Books, 2024.
外部リンク
- 公式サイト
- Arc Lantern Records アーティストページ
- 新世界歩行会 公式ファンクラブ
- 新都音響制作 所属一覧
- 創 作品年表アーカイブ