ACE²
| コンビ名 | ACE² |
|---|---|
| 画像 | — |
| キャプション | メタ数式みたいな衣装で謝り、なぜか拍手が起きる |
| メンバー | 朝倉(ボケ)・秋山(ツッコミ) |
| 結成年 | 2016年10月 |
| 解散年 | — |
| 事務所 | 猫舌フリーウェイ |
| 活動時期 | 2016年 - 現在 |
| 芸種 | 漫才・コント |
| 公式サイト | https://neko-shita-ace2.example |
ACE²(えーしーいーに、英: ACE squared)は、所属のお笑いコンビである。10月結成。NSC校生に相当する枠組みから発掘されたとされる[1]。
概要[編集]
ACE²は、日常会話を「指数」や「二乗」に変換し、謝罪や礼儀作法まで数式化して返すことにより人気を博しているお笑いコンビである。名前の由来には、ふだんの漫才が“確率的に当たってしまう”現象を扱うとされる独自の言い伝えがある[1]。
結成初期はの小劇場で「正しさ」だけを積み上げる漫才が注目され、のちに全域で行われる深夜番組のローカル企画へ進出した。なお、コンビ名に含まれる「²」は“利き手が二回だけズレる”という身体技法に由来すると説明されることが多いが、作家側の記録では逆の説も並存している[2]。
略歴[編集]
結成までの流れ[編集]
朝倉は元々、の演劇サークルで「謝罪文を数学にする」即興をやっていたとされる。秋山は同じサークルの裏方としてログ(台本の手直し履歴)を集め、のちに“ネタの修正回数が多いほど人は笑う”という仮説を持ち込んだとされる。
二人はに開催された学生向けの学園祭企画「二次芸(にじげい)短期講座」に参加し、そこで配布された講義資料の冒頭に「ACE²:即時対応の指数」とだけ書かれていたことが、のちの名称に繋がったと推定されている[3]。一方で、別の資料には「抗議(A)/懇願(C)/沈黙(E)」を“二乗して拡張する”儀式とあるため、由来は複数に分岐している[4]。
東京進出・ブレイクの経緯[編集]
東京進出は春、にある深夜ライブハウス「青藍スタジオ」での無観客ネタ合わせが話題になったことが契機とされる。実際には観客がいたが、二人は“記録係の視線のみ観客”という条件で回したため、運営側の議事録には「来場者0名(ただし拍手計測は実施)」と記載されたという[5]。
結果として、系の特番「微差の喜劇(びさのきぎゃく)」の企画コーナーに招かれ、朝倉が謝罪の言葉を「X^2=(反省)^2」と言い換え、秋山が“笑いの残差”を指摘する型が定着した。視聴者アンケートでは、自由記述欄にだけ「なぜ泣き笑いが起きたのか分からない」が寄せられたと報じられている[6]。
芸風[編集]
ACE²の芸風は、漫才では「敬語」「比喩」「計算」を同じ速度で崩すことで、相手の常識を一瞬だけ遠ざけてから回収する点に特徴がある。まず朝倉が“正しいはずの言い方”を過剰に整え、次に秋山がツッコミで「その正しさは二重に間違っている」と断定する構造が多用される[7]。
コントでは、謝罪会見の台本を突然“工学仕様書”へ切り替える。たとえばの架空施設「第9衛生(えいせい)監査棟」では、謝り方を「p値0.03以下で受理」とし、合否判定が書類上のみ進行するという設定が定番である。なおこの“p値”は本来統計用語だが、二人は「感情の危険率」として解説するため、視聴者は用語の正確さよりも緊張感に反応しやすいとされる[8]。
出囃子としては、なぜか「落語囃子」をモチーフにした電子音を使う。実際の舞台では、二人がステージ上で同じ秒数だけ回転し、その“回転差”が観客の笑い声に同期する(と本人たちは信じている)という演出が加えられることもある[2]。
エピソード[編集]
デビュー当時、二人は賞レースの控室で「ネタの失敗は“例外処理”である」と書かれた付箋を配った。秋山は「失敗しても処理が止まらないようにするのが漫才の責任」と語ったが、記録係は付箋の裏面に「ACE²=謝罪の二乗・免責の一次」という計算式があったと証言した[9]。
また、の地方巡業では、行程表が不意に“二重帳尻”仕様になった。移動時間が本来のはずの区間をとして作り直し、実走行時間も概ねその数字に近かったため、スタッフの間で「コンビの演技が現実の時刻を微修正している」と冗談半分で噂されたという[10]。
さらに、番組収録後に朝倉が謝罪をしたことがある。理由は、カメラのテロップに「ACE²(えーしーいーに)」と表示された際、本人が“に”を小さく読み上げたからだという。秋山はすぐさま「二回目の読み直しは二乗だから必要」とフォローし、スタジオ全体が妙な納得で笑ったとされる[11]。
賞レース成績・受賞歴[編集]
ACE²は、ではのファイナリストに選出された後、翌に準優勝を果たしたとされる。彼らの準決勝のネタは「免責条項の朗読(まんべんじょうこうのろうどく)」で、会場審査員が“聞き取りにくさ”を笑いとして解釈した点が評価されたとされる[12]。
ではにファイナリストとなり、審査員の一人が「物理の言葉が増えれば増えるほど、謝罪が軽くなる」とコメントしたことが、のちの方向性を固めた。なお、同年の資料には「ネタの構成要素:敬語/数式/伏線=」と書かれていたという[1]。
受賞歴としては、のローカル賞「青藍若手喜劇杯」で優勝、の配信番組企画「深夜ログ大賞」で最優秀“誤字謝罪賞”を獲得したとされる。後者は“誤って謝ってしまったこと”を面白がる賞であり、本人たちは「誤字も芸術である」と真面目に語っている[13]。
出演[編集]
現在の代表的な出演番組として、の冠コーナー「二乗の礼(にじょうのれい)」が挙げられる。朝倉が視聴者の生活上の小さな失敗を“謝罪仕様”に変換し、秋山が訂正を加えて笑いへ着地させる形式で、放送後にSNSの投稿数が増えることで知られる[14]。
過去には系の深夜バラエティ「微分する笑い」に出演し、“謝罪会見を微分して短くする”企画で好評を得たとされる。劇場公演ではの「北浜ステージ」で単独公演を行い、チケットは発売からで完売したという(公式サイトには「計測不能の拍手が先に来た」と記載されている)[15]。
ラジオではで「ログは二度残る」を担当した。リスナーから届く台本の誤字を二人が“二乗”して読み直すコーナーが人気で、特定の回では読まれた誤字がに分類されたと報告された[16]。
作品[編集]
CD・DVD[編集]
CDとして『ACE² 漫才二乗集(まんざいにじょうしゅう)』が発売された。内容はライブ音源に加え、謝罪フレーズを数式で言い換える音声トラックが付属しており、ファンの間では“耳で学ぶ指数敬語”と称される[17]。
DVD『謝罪会見は二回読む』()では、会場に向けた挨拶を撮影前と撮影後で別バージョンにし、テロップ上では同じ内容でも読み上げだけが違うという細工が話題になった[18]。
単独ライブ・書籍[編集]
単独ライブは『二乗礼儀(にじょうれいぎ)』シリーズが中心であり、初回はにの「新宿ホール」で開催されたとされる。書籍としては朝倉名義の『指数で詫びる—謝罪の言語設計』(、学芸出版社)が出版された。
一方で秋山名義の『残差のツッコミ』()には「本は二度謝ってから開くと読みやすい」といった実用性の薄い主張があるため、販売部数は伸び悩んだが書店員のコメント欄が面白いことで評判になったとされる[19]。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 山田灯里『二乗する笑い—お笑い理論の現場記録』青藍大学出版, 2019.
- ^ 朝倉尚人「敬語の指数化と観客反応の相関」『日本コメディ計測学会誌』Vol.12, No.3, pp.41-58, 2021.
- ^ 秋山丈太「残差ツッコミの実装—控室ログ解析」『舞台芸術技術年報』第6巻第2号, pp.12-27, 2022.
- ^ 佐藤ミナト『謝罪会見はなぜ笑われるのか』講談社, 2020.
- ^ Margaret A. Thornton, “Humor as Compliance Geometry,” Vol.8, No.1, pp.77-95, Journal of Applied Comedy Studies, 2021.
- ^ K. Nakamura, “The p-value of emotions in live performance,” International Review of Timing Arts, Vol.3, pp.201-219, 2022.
- ^ 田中律子『深夜ログ大賞の裏側』猫舌書房, 2023.
- ^ 青藍スタジオ編『青藍スタジオ公演アーカイブ(特別付録:ACE²の秒差)』青藍スタジオ, 2018.
- ^ 編集部「微差の喜劇における“に”の問題」『放送台本研究』第11巻第4号, pp.5-9, 2020.
- ^ 野島恵理『正しいはずの失敗』新潮企画, 2019(※題名が一部誤って伝えられているとの指摘がある).
外部リンク
- 猫舌フリーウェイ 公式プロフィール
- ACE² ライブログアーカイブ
- 青藍スタジオ 年間公演特設ページ
- InterFM 番組ページ「ログは二度残る」
- 学芸出版社 出版情報『指数で詫びる—謝罪の言語設計』