susuru(Youtuber)
| 活動地域 | (主に) |
|---|---|
| 代表的な媒体 | 動画共有サービス(チャンネル形式) |
| ジャンル | 即席食レポ/ASMR準拠の食音実況 |
| 主要な技法 | 咀嚼音の“位相整流”と称する編集 |
| 代表企画 | 視聴者投票で変化する“スープの味履歴” |
| 活動開始の目安 | 前後 |
| 制作体制 | 撮影班・試食班・音響班の三班 |
| 影響を受けた分野 | フードライティング/配信音響工学 |
susuru(Youtuber)(すする ゆーちゅーばー)は、の“即席食レポ系”と評される動画配信者である。独特の食音(いわゆる咀嚼音)を主軸に、視聴者参加型の台本づくりを広めた人物として知られている[1]。
概要[編集]
susuru(Youtuber)は、食材を評価するだけでなく、食音そのものを“データ化”して視聴者へ返す配信者として整理されている。とくに、すすり・咀嚼・咽喉(いんこう)反応までをワンフレーム単位で記述する編集手法が、ファン層の間で“儀式化”したことが特徴である。
一方で、同名で検索される別人格(台本作家・音響エンジニア・調理担当が匿名で入れ替わったものとされる)の存在がたびたび噂されている。これにより、susuru(Youtuber)は“個人”というより、制作フローを含む一種のメディア装置として語られる場合がある[2]。
名称と表記[編集]
名称は「すす(susu)」に英字接尾の「ru」がついた形として説明されることが多い。語源は諸説あるが、初期動画の説明欄に「音は“すする”から始まる」という定型文が置かれていたことが根拠とされる[3]。
表記の揺れとして、媒体によっての前後に絵文字や半角スペースが挿入されることが知られている。編集者の間では、視聴者のアルゴリズム誘導(検索語の微差)を狙った“表札調整”であるとの指摘もある[4]。
また、同名の短縮語として「SUSUR(Sonic Umbrella for Soup Utility and Reactions)」という英語の展開が語られたことがあり、企画書のテンプレート名として採用されたとされる。ただし当該テンプレートの原本は公開されておらず、信頼性には揺れがある[5]。
歴史[編集]
誕生の背景:音響工学と“食の規格化”[編集]
susuru(Youtuber)の成立は、食レポの“主観”が強かった時代に、主観を測定値に翻訳したがる動きが合流した結果とされている。背景には、前後に普及した安価なコンデンサマイクと、音声を位相補正する編集ソフトの一般化があったと説明される[6]。
このとき、専門家ではない視聴者にも扱える指標が求められた。そこで考案されたのが、すすり音の立ち上がりを一定テンポへ“整流”し、画面上に擬似的な波形メーターを重ねる編集である。のちにそれが“位相整流”と呼ばれ、susuru(Youtuber)の雰囲気を決定づけたとされる。
なお、この位相整流のアイデアは期の放送技術者のメモに起源がある、という言い伝えが紹介されている。ただしメモの所在は明らかでなく、実在の資料として確認できないとする研究者もいる[7]。
拡散:視聴者参加型台本“味履歴”の発明[編集]
拡散の転機は、視聴者投票で次回の味付けが決まる連動企画“スープの味履歴”であった。最初の実験回では、視聴者からの投票が合計票集まり、上位3条件(塩分、酸味、香味)だけが採用されたとされる[8]。
この企画が面白がられた理由は、単に好みを反映するのではなく、過去回の投票結果を折り返し計算して“前回の味が残る”ように再現した点にある。具体的には、前回の塩分スコアを倍し、そこへ酸味スコアの差分を加算する、といった“履歴変換式”が毎回画面に表示されたと説明されている[9]。
一方で、この履歴変換が科学的妥当性に欠けるのではないかという批判も出た。数値はあくまで演出であり、実測の再現性は保証されないとする音響班の内部メモが“存在するらしい”と語られたが、公開されることはなかった[10]。
制作組織:音響班・試食班・“咽喉反応班”[編集]
susuru(Youtuber)は個人活動として語られることが多いが、実際には制作班の分業モデルが成立しているとされる。撮影班は内のスタジオ(小型の防音室)を借り、試食班は調理器具ごとに“触媒”と称する布巾を固定したという[11]。
音響班は、すすり音の帯域を約付近に最適化する“棚位置補正”を導入したとされる。さらに、咽喉反応班が別枠で用意したのが「喉ごしカウンタ」であり、すすった瞬間に発生する呼吸の乱れを指標化して台本の次行を決める仕組みだと説明されている[12]。
この分業は炎上の火種にもなった。視聴者から「誰が本当にすすっているのか分からない」という質問が増え、編集者が“音は複数回録り直しで統合される”と答えた回があったとされるが、その回の視聴維持率(平均)だけが残り、説明部分は再編集で削除されたという[13]。
作品(代表的な動画企画)[編集]
susuru(Youtuber)の“作品”は、単発のレビューよりも、企画テンプレートとして設計されているとされる。ここでは代表的とされる企画を挙げる。
まず“三段階すすり検定”がある。視聴者はコメント欄で「軽く→中→強く」を選び、次回動画で、その選択が“味履歴”に反映される仕組みであると説明されている。結果として、視聴者は味の議論をしながら、同時に“音の強さ”の好みを言語化するよう促された[14]。
次に“距離で変わる麺の心理”がある。机からカメラまでの距離をからへ段階変更し、すすり音の聞こえ方の差を“心理現象”として扱う演出が話題になったとされる。ただし、科学的根拠は提示されておらず、検証は「体感」の領域に留められているとの指摘もある[15]。
社会的影響[編集]
susuru(Youtuber)の影響は、フードレビューの様式を変えた点にあるとされる。従来は写真や文章が中心であったが、咀嚼音・すすり音を前面に出すスタイルが“語り口”の新しい正解として拡大した。
また、配信音響の周辺にも波及した。視聴者の間では「波形がきれいだと味が良い」という“直感的相関”が生まれ、マイク比較動画の需要が増したと説明される。ただし実際の音質と味覚評価は一致しない可能性があるため、広告代理店が“音質で評価しない”注意書きを添えるようになった、という回顧がある[16]。
地元の飲食店では、susuru(Youtuber)の撮影回数をもとに、店内BGMのテンポを変える試みが紹介された。たとえば、のある麺店が“すすり検定”の収録日だけBGMをへ合わせたところ、翌週の問い合わせが増えたとされるが、因果関係の裏付けはないとされる[17]。
批判と論争[編集]
批判としてまず挙げられるのは、音響編集の透明性に関する問題である。位相整流や複数録り統合が行われている可能性がある一方で、視聴者には編集の範囲が明示されない場合があったとされる。これに対し、音声研究者の一部から「体験の再現性が損なわれる」という指摘が出た[18]。
次に“味履歴”の数式の扱いである。演出としての説明が曖昧であり、視聴者の一部はそれを疑似科学のように信じたとされる。一方でsusuru(Youtuber)側は「数式は物語である」と述べたとされるが、当該発言のスクリーンショットが複数改変されていた疑いがある[19]。
また、咽喉反応班の存在が噂として広がるにつれ、「本当に一人で作っているのか」という倫理的な問いも出された。制作側は“チームであることは当然”としつつも、視聴者に対してはあくまで“個”として見せる演出を続けたため、信頼の揺れが指摘された[20]。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 中島ユキエ『位相整流と食音実況の親和性』音声編集学会, 2013.
- ^ Margaret A. Thornton『Measuring Gastric Sounds in Web Media』Journal of Audio-Visual Taste, Vol.12 No.3, pp.41-59, 2016.
- ^ 渡辺精一郎『配信スタジオ設計の実務(第2版)』放送技術協会, 第5巻第1号, pp.88-102, 2015.
- ^ 佐伯凛『味履歴の物語化:視聴者投票と再現演出』メディア・レシピ研究, 2018.
- ^ Kazuya Sato『SUSUR Protocol: A Fictional Standard for Soup Reactions』Proceedings of the Domestic Sound Convention, pp.210-223, 2019.
- ^ 田中和真『咽喉反応カウンタの周辺—誤差と倫理』映像音声倫理研究会, pp.5-19, 2020.
- ^ 大澤みなと『炎上する編集:透明性ガイドの実効性』ウェブ運用監査年報, Vol.7, pp.12-33, 2021.
- ^ 鈴木一郎『フード評価の数式は誰のためか』食文化通信, 第9巻第2号, pp.70-81, 2022.
- ^ 山岸真琴『BPM調律と客数変動の相関(暫定版)』地域メディア統計叢書, pp.134-146, 2023.
- ^ 『配信現場の音響メモ:棚位置補正の系譜』音響備忘録出版, 2012.
外部リンク
- Susuru Audio Archive
- 味履歴計算機(ファンサイト)
- 位相整流チュートリアル集
- 咽喉反応カウンタ資料館
- 三段階すすり検定の過去ログ