エロ布配布作戦第2
| タイトル | エロ布配布作戦第2 |
|---|---|
| 画像 | Operation_Eruno_Secondhand_cover.png |
| 画像サイズ | 280px |
| キャプション | “布は情報、情報は光”を掲げた初回限定パッケージ |
| ジャンル | ロールプレイングゲーム(暗号布運用系) |
| 対応機種 | PlayStation 3 |
| 開発元 | 布戦略製作所 |
| 発売元 | 霞光流通(通称: かすみひかり) |
| プロデューサー | 渡辺精一郎 |
| ディレクター | Dr. Marika A. Thorne |
| 音楽 | 霧島ヒカル&交響布団 |
| シリーズ | エロ布配布作戦 |
| 発売日 | 1999年8月17日 |
| 対象年齢 | 15歳以上 |
| 売上本数 | 全世界累計130万本(初週23万本) |
| その他 | オンライン対応(布倉庫通信)/ 協力プレイ対応 |
『エロ布配布作戦第2』(えろぬのはいふさくせんだいに、英: Operation Eruno Secondhand、略称: OE2)は、[[1999年]][[8月17日]]に[[日本]]の[[布戦略製作所]]から発売された[[PlayStation 3]]用[[コンピュータRPG]]。[[エロ布配布作戦]]の第2作目である[1]。
概要[編集]
『エロ布配布作戦第2』は、プレイヤーが「布師(ぬのし)」として市街地に“情報を織り込んだ布”を配布し、住民の行動を敵対勢力より先に誘導していくロールプレイングゲームである[1]。
本作では、前作の“配布”をさらに推し進め、配布ルートの設計や、布の材質・染料・縫い目の規則性が戦闘や交渉に直結するとされる。キャッチコピーは「布は光より先に届く」である[2]。
なお、作品名に含まれる「第2」は、実在の作戦番号ではないにもかかわらず、当時のメディアがしばしば“ある種の都市伝説”として誤紹介した経緯があり[3]、結果として検索語が爆発し、発売前から注目を集めたとされる。
ゲーム内容/ゲームシステム[編集]
ゲームシステムの中心として、プレイヤーは「布点」と呼ばれる配布地点を起点に、住民グループの“視線の向き”を推定しながら布を届ける必要がある。布は単なるアイテムではなく、繊維の方向(縦糸/横糸)によって効果が変化するとされる[4]。
戦闘面では、敵と遭遇すると自動的に“布陣形”が展開される。プレイヤーは布陣形のセット(最大12枚)を編成し、敵の攻撃に対して「遮る(織りの層で防ぐ)」「流す(染料の層で逸らす)」「縫う(弱点を“固定”する)」のいずれかを選ぶことになる[5]。特に“縫う”は成功率が布の縫い目数(標準では108針)に依存するとされ、攻略の主題になった。
アイテムとしては「暗号絵柄織」「風向き染料」「沈黙糸」「名札用刻印布」などが存在する。落ちものパズルの要素として、フィールド上に散布された“メモ布片”を拾い集め、一定の順序で組み合わせると、交渉イベントが発生する仕組みが組み込まれていた[6]。
対戦モードとしては「布相互通信(Versus)」が採用され、プレイヤー同士で相手の配布ルート予測を“釣り布”で崩すのが主流になった。協力プレイでは、布師が同一地区で動くと“反応表面積”が増えるとされ、オンライン対応の“布倉庫通信”によって離れた友人とも布陣形の共同編集が可能になった[7]。
ストーリー[編集]
物語は、架空の都市にある「織都庁(おりとちょう)」から始まる。織都庁は、情報統制を布で行う“繊維行政”を掲げ、住民の会話や流通を“色”と“触感”で管理していると設定された[8]。
主人公は新任の布師見習い「早瀬ミナト」。彼は前任者の遺したメモに従い、第一の配布作戦で“誤配”が発生した区域を再調査し、第2作戦として「影色が残る夜」だけに通用する布の設計を完成させようとする。
中盤では、敵対勢力「無縫連盟(むほうれんめい)」が、布の効果を無効化するために“ほどけ目標値”を世界各地へばらまく。終盤では、の架空地区へ飛ぶ仕様が語られ、ここで縫い目数108針の意味が“人心の結び目”として回収されるとされた[9]。なお一部の報道では、この地区は実在の地名を参考にしたとされるが、開発は否定したとされる。
登場キャラクター/登場人物[編集]
主要人物として、主人公の早瀬ミナトのほか、仲間には織都庁の監査官「綾小路リオ」、縫製工房出身の戦術家「ドミニク・ローエル」、そして布の“匂い”を読む能力を持つ通称「香典(こうでん)」が登場する[10]。
綾小路リオは、布を“嘘の翻訳装置”として扱う教育を行う。彼女はゲーム内で「目視ではなく、反射で読むべきだ」と繰り返し指導するが、ファンの間では、この台詞が当時の広告代理店の社内訓示をそのまま流用したのではないかと揶揄された。
敵としては無縫連盟の幹部「縫留(ほうりゅう)ルーカス」が代表的で、彼は配布された布がもつ“つながり”を切り裂く能力で知られる。さらに、無縫連盟内部には「第2だけは配るな」という内部通達があり、プレイヤーは複数の派閥を説得して“敵の敵”を作る必要があるとされた[11]。
用語・世界観/設定[編集]
世界観では、布は物理ではなく半ば通信媒体として扱われる。その理屈として、布の繊維は“微細な格子”を形成し、空気中の情報(音・振動・視線)を一時的に保持するとされる[12]。
用語として「エロ布」は、異性愛/性的ニュアンスを含む用語として誤読されることが多いが、本作では「誘引(ゆういん)性能の高い布」という軍事工学的な分類に置き換えられていると説明された。つまり、言葉の誤解がゲーム内のクエスト名にも波及し、プレイヤーの不安を煽る設計になっていた[13]。
また「配布作戦第2」は、織都庁が“市民の記憶を最短経路で更新する手順”として定義した作戦様式である。具体的には、(1) 通行量の多い十字路で布の視線誘導を行い、(2) 住宅街で触感の差を利用し、(3) 夜間のみ再縫製して敵の追跡を外す、という三段階構造であるとされる[14]。
この構造が社会に与えた影響として、当時の学生コミュニティで“情報は触感で届く”という比喩が流行し、デザインサークルが展示に布を多用するようになったとされる。
開発/制作[編集]
制作経緯として、布戦略製作所は元々、自治体向けの掲示物最適化ソフトの試作から出発した企業とされる。その後、掲示物を“布”へ再解釈し、さらに“戦闘と交渉が同じ媒介で起きる”という方向へ舵を切ったのが本作の発想起点である[15]。
スタッフには、ディレクターのDr. Marika A. Thorneが、配布ルート最適化の研究として「布の層を12枚に制限するべきだ」という制約設計を主張したとされる。プログラマーの一人には出身の「山崎サブロウ」が名を連ね、縫い目数108針の数値は、彼の家庭で保存されていた古い刺し子の記録から着想したと説明された[16]。
一方で、開発日誌の一部が社外秘として長く伏せられたため、発売後には“どこかにあるはずの図面”を巡る憶測も生まれた。特に『第2』の命名理由が、実在の行政文書の誤読に起因するのではないか、という噂が広がったが、公式は「数字は演出である」と回答したとされる。
音楽(サウンドトラック)[編集]
音楽は霧島ヒカル&交響布団が担当した。サウンドトラック『織都庁管弦布録 第二番』は全20曲で構成され、テンポの基準値が「布陣形の呼吸回数」に合わせて設定されたとされる[17]。
代表曲として「108針の静電界」「銀針湾岸・夜の反射」「無縫連盟・ほどけ目標値」が挙げられる。特に「108針の静電界」は、メロディが同じでも“染料の種類”で聴こえ方が変わるように作曲したとされ、プレイヤーの体験談が多数寄せられた[18]。
なお一部のファンは、曲の尺(約3分12秒)が当時の放送局の時報と一致していたとして、偶然ではないと主張した。この一致の根拠は提示されていないが、同人イベントで「時間は縫える」というキャッチで再現が試みられた。
評価(売上)[編集]
発売後の売上は好調で、初週23万本を記録し、全世界累計130万本を突破したとされる[19]。また日本のゲーム誌では、ファミ通クロスレビューの採点でゴールド殿堂入りとなり、合計スコアが「3桁の布密度」を意味するという謎の表現で評価された。
ただし批評家の間では、「交渉パートが配布ルート依存すぎる」「縫い目数108針が作業化する」といった意見があり、難易度調整が次回作の課題になったとされる。
一方、社会的影響としては、ゲーム内の“触感で記憶が更新される”という比喩が、翌年の展示会での体験設計(布を使うインタラクション)に波及した。自治体の広報担当者が視察に来たという逸話もあるが、裏取りはされていない[20]。
関連作品[編集]
関連作品としては、シリーズの第1作『エロ布配布作戦第1』があり、本作はその続編に位置づけられる。さらに、第2の反省点を活かしたスピンオフ『ほどけ目標値コレクション』や、敵視点で遊ぶ『無縫連盟・転写官の夜』が後年に発売されたとされる。
メディアミックスとしてはテレビアニメ化され、タイトルは『織都のミナト 〜第2の夜〜』であった。作中では早瀬ミナトが“布師の倫理”を学ぶ学園回が人気になり、結果として“エロ布”という誤称が一般化したという[21]。
ゲームブックの系譜としては冒険ゲームブック『銀針湾岸 108針の選択肢』が出版され、章ごとに布の縫い目が指定される形式が採用されたとされる。
関連商品(攻略本/書籍/その他の書籍)[編集]
攻略本として『エロ布配布作戦第2 完全布陣形ガイド(布点網羅版)』が流通し、特に“最大12枚の最適解”の表が好評だったとされる。表は布の材質ごとに期待値(成功率)を掲げ、縫い目数は108/144/180の3系統に整理されている[22]。
関連書籍としては、開発裏話をまとめた『霞光流通社内報 1999夏号(抜粋)』があり、そこでは“誤配が作劇の核になる”という考えが語られたとされる。さらに、学術寄りの評論として『触感コミュニケーション論と布陣形の比較(第2章)』が出版されたが、内容の大半がゲームの用語解説であったため、大学図書館で分類が揺れたという[23]。
その他の書籍として、アニメ版の設定資料集『織都庁管絃図譜』がある。紙質がやけに厚いことで知られ、購入層の一部が“布の再現”だと冗談を言った。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 渡辺精一郎『布は光より先に届く:エロ布配布作戦第2の設計思想』霞光流通, 1999年.
- ^ Dr. Marika A. Thorne「縫い目数と心理推定の相関モデル:OE2における実装」『Journal of Textile Interface Engineering』Vol.12 No.3, 2000年, pp.44-61.
- ^ 山崎サブロウ「布点グラフ最適化と配布渋滞の擬似乱数」『Proceedings of the Tactical Weave Workshop』第5巻第2号, 1999年, pp.101-118.
- ^ 霧島ヒカル『織都庁管弦布録 第二番』交響布団出版, 1999年.
- ^ 綾小路リオ『監査官のための配布倫理メモ』織都庁広報局, 2001年.
- ^ 堀江咲太郎「誤称が文化を作る:『エロ布』表現の社会学」『メディア表象研究』第8巻第1号, 2002年, pp.13-29.
- ^ ファミ通クロスレビュー編集部『ファミ通クロスレビュー ゴールド殿堂ソフト白書』角布書房, 2000年, pp.220-233.
- ^ World Council for Interactive Fabrics「Tactile Messaging Systems and Game Mechanics」『International Review of Haptic Play』Vol.7 Issue 4, 2001年, pp.77-90.
- ^ K. Saito『Operation Eruno Secondhand: A Case Study of Misread Operations』Fuzzy Thread Press, 2000年, pp.9-27.
- ^ 鈴木ユイ『エロ布配布作戦第2 公式設定完全解析』虹霓出版社, 1998年.
外部リンク
- 布戦略製作所 公式アーカイブ
- 霞光流通 ゲーム商品データベース
- 交響布団 サウンドトラック試聴館
- 織都庁コミュニティ(非公式掲示板)
- 布点測位研究会