ネコクエスト
| タイトル | ネコクエスト |
|---|---|
| 画像 | NQ_keyart.png |
| 画像サイズ | 320px |
| caption | 鍵穴の形をした肉球マップが描かれたパッケージアート |
| ジャンル | ハンティングロールプレイング(Hunting RPG) |
| 対応機種 | ハスキーアーケードZ / ネットワークキャット端末 / SteamDeck互換 |
| 開発元 | 霧白軟体研究所 |
| 発売元 | 深門マーケット&パートナーズ |
| プロデューサー | 渡辺精一郎 |
| ディレクター | エマ・リットン |
| デザイナー | 猫科造形局 クリエイティブチーム |
| プログラマー | 佐伯巻斗 / K. M. Havel |
| 音楽 | 遠見ルナ=ミューズ |
| シリーズ | ネコクエストシリーズ |
| 発売日 | 2047年11月12日 |
| 対象年齢 | 12歳以上 |
| 売上本数 | 全世界累計 181万本(発売3年で達成) |
| その他 | 協力プレイ対応、通称は「肉球OS」 |
『ネコクエスト』(英: Neko Quest、略称: NQ)は、[[2047年]][[11月12日]]に[[日本]]の[[霧白軟体研究所]]から発売された[[ハスキーアーケードZ]]用[[コンピュータRPG]]である。[[ネコクエスト]]の第1作目にあたる。
概要[編集]
『ネコクエスト』は、[[霧白軟体研究所]]が[[2047年]]に考案した[[コンピュータRPG]]であり、のちに「ネコを操作する冒険」が一般化する契機となったとされる[1]。
本作の中心的要素として、プレイヤーは「迷子の探索者ネコ」を操作し、肉球センサーで床下の手がかりを読み取る仕様が挙げられる。特に「匂い座標」と呼ばれる行動ログの扱いは、当時のRPG設計者の間で一種の流行語になった。
また、ストーリーは猫が“クエスト”に呼ばれる形式で進行し、単なる討伐ではなく「拾った意味」を積み上げる構造が採用された。なお、この“意味”はゲーム内通貨ではなく、後述する鑑定機構によって実体化する。
本作は後年、[[日本ゲーム大賞]]の前身部門である「家庭端末文化賞」を受賞したともされ、[[ファミ通]]系のクロスレビューにおいて「猫がしゃべる前に猫が泣いている」と評された[2]。
ゲーム内容/ゲームシステム[編集]
ゲームシステムの特徴として、戦闘はターン制に分類されるが、行動入力は“爪の角度”に依存するとされる。具体的には、操作キャラクターの移動速度が毎秒0.83mから0.91mの範囲に入ると「急所判定」テーブルが切り替わり、ここでダメージのブレ幅が+/-12%程度に変化する仕様が知られている[3]。
探索では落ちものパズル要素が導入されており、床に落ちた毛玉・砂・紙片を一定の「匂い座標」へ寄せると、遠方の敵位置が“推定”ではなく“観測”として更新される。プレイヤーは「観測率」を上げるため、戦闘中にも拾得物を装備欄に収め続けることが要求される。
またアイテム面では、通常の薬草に加えて「銀の爪磨き」「レシート型護符」「鍵穴クッキー」など儀式的カテゴリの装備が用意される。これらは効果説明が簡素で、実際の倍率は解析コミュニティがソースに近い手順で検証する形になった。
対戦モードとしては、地域猫同士で“匂い座標”の奪い合いを行う「縄張り争奪戦」が実装され、協力プレイとしては2人で同時に観測を行う「同匂同歩」が採用された。さらにオフラインモードでは、通信がなくても「匂い座標の保存」がローカルに行われるため、帰宅後に再現実験を行うプレイヤーが多かったとされる[4]。
一方で、オンライン対応は初期に不具合があり、匂い座標が“逆再生”される現象が報告された。公式は「猫の気分は一方向ではない」とコメントしたが、要望が殺到し、結果としてパッチ[2048.2]で修正されたとされる。
ストーリー[編集]
物語は、雨上がりの港町[[霧凪市]]で始まる。主人公は迷子の子猫であり、港の倉庫街で拾った「鍵穴クッキー」が起点となって、街の地下に広がる“回遊迷路”へ誘導されると描写される[5]。
回遊迷路では「匂い座標」を集めて扉を開ける必要があり、扉は必ずしも正面から開かない。プレイヤーの行動は“物語上の納得度”として記録され、納得度が一定値を超えると、同じ扉でも異なる演出が発生する仕組みがあるとされる。
終盤では、敵勢力が「猫の願い」を燃料に変換する存在として提示される。ここで語られる“願い燃焼炉”は、開発時の内部資料で「願いの品質管理」と呼ばれていたことが、のちの証言で明らかになったとされるが、当該証言には出典が欠けると指摘されてもいる[6]。
ストーリーの結末は複数あり、主人公が“クエスト”を終えるか、“クエストを飼い続ける”かを選べる形式である。エンディング分岐は、ゲーム内での素材の持ち越し量によって変化するため、攻略サイトでは「毛玉を捨てるな」と何度も強調されたとされる。
登場キャラクター/登場人物[編集]
主人公側としては、迷子の子猫「[[トビ毛]]」が中心人物である。トビ毛は口数が少ないものの、匂い座標ログが増えるとセリフが長くなる仕様で知られ、発売初週の配信者が「字幕が増えるたびに心が削れていく」とコメントした[7]。
仲間としては、元倉庫番の黒猫「[[月守カグヤ]]」と、紙片を操る白猫「[[レシ紙クロネ]]」が挙げられる。月守カグヤは重量計測が得意とされ、戦闘中に敵の踏み込み角度を“減衰表示”する支援技を持つ。
敵側の代表は、願い燃焼炉を守る犬型機構「[[炉犬ガスケ]]」である。炉犬ガスケは猫の習性を解析し、近づくと必ず後退する戦闘パターンを見せる。公式攻略本では「退くのは攻撃の前振り」とされているが、プレイヤーの中には「実は逃げているだけ」と見る者もいた。
ほか、地域猫として「霧凪市の三毛投票団」や、「匂い郵便局の局員猫」などが登場する。三毛投票団はクエストを投票で決める集団として描かれ、作中では“投票率97.3%”が重要な伏線とされる[8]。
用語・世界観/設定[編集]
本作の世界観では、都市下部に“回遊”する迷路が存在し、それは雨水の流れではなく「匂いの履歴」によって形作られるとされる。匂い座標は三つの値で構成され、温度・湿度・毛の方向が反映されると説明される。
鑑定機構として、プレイヤーが収集した素材は「毛根鑑定盤」で解析される。鑑定盤は、素材ごとに“読むべき順番”が異なり、順番を間違えると同じ素材でも別の効果になる。ここが初心者離脱の要因ともされるが、上級者は「順番が違う=猫の気分が違う」と解釈した。
また、通貨とは別に「願い点」が設けられている。願い点は戦闘で得るのではなく、拾ったものを“捨てずに持ち帰った”回数で増える仕様とされる[9]。
“クエスト”という語については、単に目標を指すのではなく、街が猫に対して送る「短い手紙の束」だとする説が有力である。この説はゲーム内テキストの端末表示から推定されたとされるが、一部では“文字情報が多すぎる”として異論も出ている。
開発/制作(制作経緯/スタッフ)[編集]
開発の背景として、[[霧白軟体研究所]]は当時、触感デバイスの研究を進めていたとされる。渡辺精一郎プロデューサーは「猫の毛は触って覚える」とし、触覚入力をRPGの判定に転用した方針を語ったとされる[10]。
ディレクターのエマ・リットンは、海外向けの企画書で本作を「Hunting RPG」と表記したが、日本側の社内では「ハンティングアクティブ・ロールプレイング」と長い呼称が残った。のちに社内資料が一部公開され、呼称が二転三転していたことが明らかになったとされる。
デザイン面では、猫の“鳴き声”を音韻として扱う仕組みが採用され、音楽担当の遠見ルナ=ミューズが鼻音成分に基づく和声を作ったとされる。なお、この和声は一部プレイヤーが解析したところ「実在の民謡の旋律と似ている」と指摘したが、公式は「偶然の一致」と回答した[11]。
制作スタッフのうち佐伯巻斗は、ログUIの仕様を毎時変更しており、最終調整は発売前の午前3時に行われたとされる。時刻がやけに具体的であるため、社内では「眠っていない人だけが仕様に触れた」と冗談めいた証言が残った。
音楽(サウンドトラック)[編集]
音楽は「[[匂いの和声]]」と総称され、探索ステージでのBGMがプレイヤーの拾得量に応じて和音の密度を変える仕様として知られる。遠見ルナ=ミューズはインタビューで「音が増えるほど、猫が戻ってくる」と述べたとされる[12]。
サウンドトラック『NQ: Scent Harmony』は全18トラックで構成され、収録時間の合計が72分08秒であると報じられた。内訳として、港町[[霧凪市]]の曲が11分台前半、地下迷路が28分台、エンディングが9分台で占められると説明される。
また、戦闘時のドラムは爪音サンプルを加工したものであり、メーカーの検証記事では「聞き取れないが身体が反応する」と表現された[13]。一方で、早期バージョンでは“急所判定の切替音”が大きすぎ、難聴気味になるプレイヤーが出たと苦情があったとされる。
他機種版/移植版[編集]
本作は当初、家庭用端末向けではなかったため、後年になって移植が進められた。まず[[ネットワークキャット端末]]向けに、セーブ同期機能を追加した「ネコクエスト・リミックス版」が[[2050年]]に発売されたとされる。
次いで携帯機向けとして、入力遅延を吸収するための“毛根フレーム”補正が組み込まれた「NQ Pocket」が[[2052年]]に配信された。Pocket版ではログUIが簡略化され、匂い座標の表示が3値から2値に圧縮されたため、原作ファンの間で議論が起きたとされる。
最後にSteamDeck互換として最適化が行われ、「肉球OS互換モード」が追加された。互換モードでは、振動入力がない場合でも爪の角度推定を代替するアルゴリズムが採用されたと説明されているが、実際の精度は非公開とされる[14]。
なお、互換モードの説明書では“猫は直立で眠る”という一文があり、これがなぜ入ったのかは不明とされる。
評価(売上)[編集]
発売後の評価では、売上について全世界累計が181万本を突破したとされる。特に日本国内では発売3か月で約64万本に達したと報じられ、家庭端末文化賞の選考会議で「RPGの探索に猫の心理を持ち込んだ点」が強調された[15]。
一方で、批評では「判定が触覚寄りで、再現実験が必要」という声もあった。レビューではUIのログが詳細なぶん、プレイヤーの没入が阻害されるとの指摘があり、早期パッチでログ表示が“半透明化”されたとされる。
海外メディアでは、システムが独特であることは評価されたが、ストーリーの解釈幅が広すぎる点が賛否を分けた。とはいえ、総合スコアは高く、[[ファミ通]]クロスレビューの“ゴールド殿堂入り”に該当するとされる。
売上と反比例して、図鑑要素の完成率が低いことが問題視され、発売翌年に「鍵穴クッキーの全型番」の調査班が結成された。全型番は“少なくとも47種”とされ、ただし一部の型番は流通品ではなく隠し配布だったと推定されている。
関連作品[編集]
メディアミックスとして、[[テレビアニメ化]]が行われた『ネコクエスト 霧凪の回遊迷路』が知られる。アニメでは、ゲームにない“匂い郵便局”のエピソードが追加され、原作ファンが「それ、勝手に公式扱いじゃない?」と驚いたという。
また、ゲームブックとして『鍵穴クッキーの27の選択』が刊行され、分岐の一部がゲームのエンディングに連動するとされる。連動方法は発売元の発表によれば「読了したページ順にコントローラを3回叩く」形式だったが、達成率は低く、ファンサイトでは「爪を叩く前に猫を撫でろ」と半ば儀式化された[16]。
ほか、コミカライズとして『月守カグヤの計量日誌』があり、こちらは戦闘よりも日常の“重さの比喩”に注力した構成で評判になったとされる。
関連商品(攻略本/書籍/その他の書籍)[編集]
攻略本としては『ネコクエスト 完全匂い座標マニュアル』(上・下巻)が刊行され、匂い座標の算出手順が写真付きで解説された。上巻が292ページ、下巻が271ページであるとされ、合計が563ページに一致することが“縁起”として話題になった。
また、設定資料集『回遊迷路の地形学:猫の視点から』があり、地下迷路の壁面テクスチャを“砂時計のように読め”とする記述がある。さらに『炉犬ガスケ運用ガイド』は、敵の逃走挙動を観察するためのチェックリストが付属したとされる。
その他には、短編集『レシ紙クロネが書いた失敗の辞典』があり、失敗例が“成功の前兆”として再分類されている点が特徴とされる。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 渡辺精一郎『肉球OSの設計理念:匂い座標による判定』深門マーケット&パートナーズ, 2051.
- ^ エマ・リットン「Hunting RPGにおける行動ログの意味論」『ゲーム解析季報』第12巻第3号, pp. 41-66, 2050.
- ^ 佐伯巻斗「爪の角度と急所テーブル:補正の実装記録」『家庭端末工学レビュー』Vol. 8 No. 1, pp. 9-27, 2049.
- ^ K. M. Havel「Scent-Based Telemetry in Turn Systems」『Journal of Playful Systems』Vol. 14, No. 2, pp. 201-228, 2052.
- ^ 遠見ルナ=ミューズ『匂いの和声:探索BGMの適応アルゴリズム』響誠出版社, 2050.
- ^ 『ネコクエスト 完全匂い座標マニュアル』ゲームログ編集部編, エスキース出版, 2050.
- ^ 『ファミ通クロスレビュー総覧(2050年代編)』G-Press, 2053.
- ^ 猫科造形局 クリエイティブチーム「回遊迷路のテクスチャ表現と触感データ」『ビジュアル設計年報』第5巻第4号, pp. 77-98, 2048.
- ^ 「炉犬ガスケ運用ガイド:逃走パターンの観測」『フィールド攻略研究』第2巻第1号, pp. 13-35, 2052.
- ^ 渡辺精一郎『カップ麺の匂い学:実務編』深門マーケット&パートナーズ, 2039.
外部リンク
- 霧白軟体研究所 公式掲示板
- 匂い座標検証コミュニティ
- NQ Pocket 調整パッチ履歴倉庫
- 炉犬ガスケ 観測ログアーカイブ
- 鍵穴クッキー 型番図鑑サイト